ニューヨーク・ミッドタウン発の高級寿司店「Sushi Yasuda」～ニューヨークにおける高級寿司ブームの立役者的なお店。ミシュランガイドニューヨークの一つ星獲得店～

2017/09/27 - 2017/09/27

ニューヨークのミッドタウンで一番美味しいお寿司はどこかとアンケートをとったら、かなり高い確率でグルメの支持を受けそうなのが、今ではもう老舗の部類に入ったと言ってもよい「Sushi Yasuda」なのではと思います。

1999年創業の同店は、寿司シェフの安田直道氏が当時のアメリカでは寿司のスタンダードとされたカリフォルニアロールやスパイシーツナロールのような所謂なんちゃって寿司の提供を拒み、伝統的な日本の握り寿司に拘るお店ということで、現地では知られていました。

安田氏のような頑固な哲学を持つ人のお店は、日本人客ばかりが利用しそうと思いがちです。ところが、「Sushi Yasuda」を支持したのは、バブル崩壊後は財布のひもが硬くなった日本人駐在員ではなく、アメリカでの食の健康志向ブームの最前線に立つ現地のニューヨーカーでした。

ザガットサーベイの寿司部門では、常に最高評価を得ている同店ですが、実際に食事をすると、お店を利用していたのは、アメリカ人ばかりでした。かといって、味はアメリカナイズされているわけではなく、質の高い握り寿司を食べることができるのはたしかです。マンハッタンで美味しい寿司を食べたくなったら、ぜひお勧めしたいお店です。

エリア ニューヨーク(アメリカ)

• 旅行の満足度: 5.0

おしゃれな外観です。

ラーメン店もそうですが、ニューヨークはおしゃれなセンスのお店が多いですね。東京だと、表参道や青山で見るスタイルです。

入口です。

店内は広々としています。このあたりは、日本とは違いますね。

メニューです。寿司の醍醐味を味わうには、おまかせを頼むのがよいようなことが書かれています。

この日はおまかせでなく、寿司（特）を注文しました。

東京の江戸前寿司と同じで、ここのお寿司は煮切り醤油が付いています。昔のニューヨークの寿司店では一般的でなかったですが、近年はこのスタイルが増えています。

女性の板前さんは、東京の寿司店でも最近見るようになりました。

アラカルトのメニューです。

サーモン系のネタが多いのは、アメリカ人の嗜好を反映しているように思います。東京だと、本来の江戸前じゃないということで、サーモンの握りを扱わないところが多いですね。

一貫のサイズは平均的な握りよりも小粒です。このスタイルは、安田氏のお寿司を継承しているように思われます。

最初に白身系のネタが二貫出されました。

カウンター席は基本現地のビジネスマン風の人で占められていました。

貝柱と白身系の握りです。

鮪と白身が二貫です。

ニューヨークの他の寿司店と同じく、ネタのかなりを築地から仕入れていたのではと思います。

お椀です。赤出汁です。

ニューヨークで飲むと、格別の味ですね。

サーモンと貝類（カキ？）です。一貫のサイズが小ぶりです。

穴子です。

トロの鉄火巻きです。

お茶です。

安田氏は寿司の90％はシャリと考える哲学をお持ちの方で、ネタに関しては強いこだわりを持たないと知りました。2011年に日本に帰国した同氏ですが、「Sushi Yasuda」のお寿司は安田氏が握っていた頃のスタイルを維持しているようで、ニューヨーカーには変わらず、支持されています。

「Sushi Yasuda」はミッドタウン・イーストの43rd ストリートに位置しています。この通りの正面は、グランドセントラルステーションです。

ブライアントパークに隣接するニューヨーク公共図書館です。