
2017/04/05 - 2017/04/08
3094位(同エリア4386件中)
三峯霧美さん
清凉寺の参拝の後は、嵯峨野を散策しつつ御朱印巡りです。
最近話題のとても素敵な御朱印の證安院と、悲しい恋の物語が印象的な祇王寺と滝口寺を拝観し、紅葉の名所の二尊院へ。
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11:33 嵯峨釈迦堂(清凉寺)から山に向かって歩いて行くと、ポツポツと観光客相手のお店が並んでいます。
嵯峨野散策のメインルートですが、この辺りは桜の名所が少ないからか、想像していたより人は少ない。 -
何度か道がくねった先に證安院が見えてきました。
最近話題の御朱印のお寺です。
とてもかわいい御朱印なので、すごい人気。
たぶん、たくさんの人が待ってるはず。
この日の数日前のツイッターには平日なのに3時間待ちとありました。證安院 寺・神社・教会
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門に御朱印の紹介が出てるときは御朱印対応されているのだそうです。
そんなに長時間待てないので、御朱印を頂くのはあきらめていました。
でも、すぐそばを通るので、とりあえず、うかがってみようかと。 -
門を入ると、「南無阿弥陀仏」と彫られた名号石がたっています、なんでも地中に埋もれていたものだそうです。
とあるWebサイトでは、御朱印を頂くための行列の図解に、ご本尊の前でずらりと並んで座って待っている人の画像があって、とても無理だと諦めていました。 -
御朱印は奥様お一人で書かれていて、お正月は腱鞘炎になってしまったそうです。
一生懸命に筆を動かしていらっしゃるのでしょう。
自分のために無理をさせてまではと思ったり、でも、可愛い御朱印がいただけたらうれしいなと思ったり、そんな複雑な心境で引き戸を開けました。 -
あれ?
二つ部屋が並んでいるのですが、・・・誰もいない。
受付のご婦人に聞くと、皆さんご朱印帳を預けて、お出かけになったんだとか。
まだ受付してくださるというのです。
けど・・・私はこの後もお寺を廻るので、預ける御朱印帳がありません。
ならば證安院さんのオリジナル御朱印帳を頂き、そちらに書いていただくことにしました。 -
なんと!!オリジナル御朱印帳にはすでに御朱印が書かれていて、すぐに日付を入れてくださるというのです。待ち時間ほとんどなし!!
受付の女性に「ラッキーでしたね」と言われました、本当ですね。 -
日付を入れてくださってる間に、ご本尊をお参りしました。
来迎阿弥陀仏三尊仏 -
テーブルには、お一人待っている女性がいて、散華は御朱印の枚数分頂けるみたいですね~って、ちょっとおしゃべり。
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オリジナル御朱印帳の最初の頁は「縁」の文字。
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御朱印 洛西三十三箇所の十六番だそうです。
話題になったのはこの左側のお地蔵さんの絵。かわいいです。 -
そしてこちらが、今年の春の御朱印。舞妓さんの後姿に桜の絵柄が素敵です。
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手作りのしおりや色紙もありました。
奥様のお顔とちらりと対面。
この数日後、体調を崩されたご様子、どうか無理をなさらずにと思います。
身を削るように、丹精込めて書かれた御朱印、大切にします。
6月から秋まで、御朱印はお休みだそうです。 -
諦めていた御朱印がいただけて、うれしくて、うれしくて、うきうきしながら祇王寺へ向かいます。
ここは嵯峨野でも奥の方、さらに奥の化野念仏寺の石仏群にも行ってみたかったのですが、時間が無いので、次の機会に。 -
山に向かって上り坂。右手は壇林寺の立派な塀。
今回、嵯峨野周辺でもいくつかのお寺はパスしています、壇林寺もその一つ。
平安中期に廃絶した壇林寺が1964年に場所を変えて再興され、実質は骨董品屋だそうで。あらあら。 -
参道の突き当りは祇王寺の門ですが、ここからは入れません
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入り口は左側の階段の先にあります。大覚寺と共通拝観券を買っていたので、200円安くなりました。
祇王寺 寺・神社・教会
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受付で書置きの御朱印を頂きました。
左側は4月の限定御朱印で、桜の朱印がかわいい。 -
高松山 往生院 祇王寺 ご本尊は 大日如来
苔がとても美しいお庭です。
ここは平家物語にある白拍子祇王の悲しいお話の舞台です。 -
平安時代の白拍子は男装して男舞を踊る若い遊女。
権力のトップにいた清盛に見初められ、人もうらやむ存在の祇王ですが、いずれは飽きられると思っていました。
ある日、自らを清盛に売り込みに来た仏という白拍子が現れて、その座を追われます。 -
祇王は自害しようとしますが、母に諭されて、妹と3人で嵯峨野の山里に庵を造り念仏を唱えて、死後の幸せを願って暮らします。
ある日、そこへ仏が訪ねてきます。
自責の念に駆られた仏は、祇王に許しを請い 出来るならば、一緒に念仏を唱えて、極楽浄土に生まれ変わりたいと言います。
その後、四人は庵にこもり一心に往生を願い本望を遂げたそうです。
暗いです。 -
祇王寺は往生院の境内にありましたが、往生院が廃絶し、祇王寺だけが尼寺として残ります。明治に一度廃絶しますが、大覚寺によって再興されます。
再興当時、京都府の副知事から寄贈されたという草庵には、祇王、妹の祇女、母の刀自、仏御前の木造が安置されています。
祇王と祇女の像は鎌倉時代末期の物だそうです。 -
昭和に入り、高岡智照が庵主となり、寂れていた祇王寺は、復興します。
智照は波乱万丈の一生を送った方で、幼い頃、親に身売りされ芸者、女優、結婚離婚、バーのマダムなどを経て出家して尼僧になりました。
瀬戸内寂聴の小説のモデルにもなり、70年代は、傷ついた女性の心のよりどころとして、祇王寺は話題になります。 -
70年代、アンノン族が好んだ嵯峨野散策。
女性が一人で旅ができるようになった時代に、傷心旅行という言葉も流行りました。
その頃「嵯峨野さらさら」という、悲しい歌の歌詞に
~~朝の祇王寺 こけの道 心がわりをした人を 責める涙が 濡らすのか~~
と、まあ、こんな祇王寺のイメージが独り歩きした時代。
暗いです。
1994年に智照は亡くなりました。
あれから二十年以上が経ち、今は女性の傷心を癒す寺というイメージも消えてしまいました。 -
昭和の時代にもう一つ。
東山魁夷の「行く春」という絵のモデルにもなりました。
苔に桜の花びらが散った美しい絵です。
しかし、桜のシーズンなのに、どこにも桜の花びらはありません・・・
どうやら以前は大きな桜があったのですが、枯れてしまったようです。 -
12:05 滝口寺 小倉山 滝口寺 本尊 阿弥陀如来
祇王寺の入り口の脇の道を進むと、立て札だらけの入り口が現れます。
拝観しない人の撮影不可というので、この画像も拝観後に撮影。
しかし・・・いろいろ張り紙のし過ぎで、御朱印は無いと判断しましたが。
受付横に拝観しないと人には御朱印は出さないという張り紙があったんですね。
あ~あ、残念・・・。滝口寺 寺・神社・教会
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新田義貞の首塚
義貞は足利尊氏と対立し、越前で討ち死にし、首は京都に運ばれさらし首になります。
妻はその首を盗み出し、この場所に葬ったと伝えられます。
壮絶な恋のお話。 -
お寺というより庵に近い、参拝者は2組ほど、煎餅座布団が敷いてあり、しばし野趣に溢れた庭を眺めて休憩させていただきました。
なかなか維持も大変なのでしょう、畳もかなり傷んでいて、屋根は御覧の通り。
奥には茅葺の修理ができない旨張り紙も。 -
平家物語に描かれた横笛にまつわる悲恋の話の舞台です。 また暗い。
元は三宝寺があり、明治に廃絶しますが、昭和に入って再建されます。
この時に滝口入道の小説をもとに「滝口寺」と名付けられたそうです。
悲恋の寺としてのイメージ戦略だったのか・・・。 -
滝口寺を出て、道路に戻って、傘がないことに気が付きました。
あれ?どこまで持ってた??記憶と辿ると祇王寺まで持っていた。
慌てて祇王寺に引き返し、傘を回収。 -
12:23 二尊院 小倉山二尊院 創建は834年~847年頃
総門の前は駐車場もあり、少し人が増えてきました。
嵐山から人力車も来ています。
この総門は伏見城の薬医門を1613年に移築したものです。二尊院 寺・神社・教会
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受付で拝観料を払います 500円
ここは紅葉がめちゃくちゃ有名で、桜はそれなりに咲いています。 -
総門前は人がいましたが、拝観する人は少なめです。桜の季節はいまいちかな。
さっきからカラスがすごい勢いで鳴いて、飛びまわっています。
喧嘩でもしてるのかと思ったら、猿がカラスの巣を襲撃していて、親カラスが追い払おうと頑張っていたのです。 -
参道は紅葉の馬場といわれて、紅葉の名所。
お寺は平安時代初期、嵯峨天皇の勅により円仁(慈覚大師)が建立。
その後荒廃しますが、鎌倉時代に法然の弟子により再興。
「嘉禄の法難」では法然上人の遺骸を延暦寺の僧から守るため、知恩院のお墓から二尊院に移動しました。 -
勅使門(唐門)1521年再建されたもの、ここから本堂へ向かいます。
一般人ですが、通っちゃっていいんです。 -
本堂 応仁の乱で諸堂が焼失し、1521年に勅使門と同時に再建されたもので、御所の紫宸殿を模して造られました。昨年350年ぶりに改修されたそうです。
ご本尊は釈迦如来と阿弥陀如来、なので二尊院。
極楽往生を目指す人を彼岸に送る釈迦と、彼岸へ迎える弥陀という中国の思想。
納経所に御朱印帳を預けてお参りしました。 -
書院の庭、こじんまりしていますが、味のあるお庭です。
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裏に回ると、六道六地蔵の庭 最近作られたようで、可愛いお地蔵さんがポツポツと並んで、こちらに話しかけてくるようです。
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弁天堂 九頭龍大神、宇賀神を祀ります 宇賀神って三室戸寺にいた蛇の爺さん。。あ、失礼。
お寺は小倉百人一首を選んだ藤原定家の時雨亭の跡が山の上にあります。
石段を登る元気がなく見に行かない。 -
境内には小倉餡のモニュメントも。
最近、つぶ餡、こし餡ばかりで、小倉餡ってあまり目にすることは無いですが、809年に空海が持ち帰った小豆を、この小倉山付近で栽培して餡にを作って御所に献上したのが始まり。
蜜で煮て漬け込んだ大納言を小豆餡に加えたものが小倉餡なんだそうです。 -
石段の上に湛空廟 ここも時代劇でロケに使われるそうですが、真ん中の金属製の手すりは竹などで囲われてうまく処理されているそうです。
小倉餡のモニュメントの前に飲料の自販機とベンチがあったのでランチ休憩。
コンビニおにぎりを食べて、お茶を飲んで・・誰かが幸せの鐘をついている。 -
御朱印を頂きました
二尊院と、圓光大師
圓光大師は 法然上人のことで
二十五霊場の17番になっています -
御詠歌も頂きました。
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紅葉の馬場を上から、ここからは嵯峨野を出て嵐山方面へ。
桜のハイシーズン、嵐山に近づくにつれ、観光客も多くなっていくでしょうね。
覚悟を決めて歩いて行きます。
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