2017/03/08 - 2017/03/13
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binchanさん
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3月10日金曜日、阿里山森林遊楽区にある林鐵駅を巡りながら観光しています。
1982年の阿里山公路開通以来、阿里山森林鐵路は凋落の一途をたどり、1990年にはついに一日一往復の運行にまで便数を減らしていました。収益も当然悪化の一途。そんな中でも眠月線や祝山線といった観光路線は人気を集め。自然災害や事故で運行が不安定な本線に比べ、コンスタントな収益を上げていたようです。
ところが、1999年の921震災で頼みの綱の眠月線が運行不能となってしまいました。あの大地震で何か所もの損傷を受けた線路はそう簡単に復旧できません。そこでそれに替わる観光路線の開発を試みました。それが水山線です。
かつて森林鐵路には多くの支線がありました。あるサイトによると塔山線、眠月下線、大龍溪線、塔山裏線、東埔線、東埔下線、霞山線、石山線、水山線、香雪山線があり、その総延長は本線をしのぐ長さです。ほかに索道が多数あり、嘉義から南投にかけての広い範囲の林場をカバーしていました。(この中に水山線がありますが、今回探訪するものとは全く別の路線です。林場線と呼ばれたこれらの路線には様々な呼び名があるそうで、どれが正式な名称なのかはわからないそうです。)
このうち、最も長く最も標高が高いところを走っていたのが東埔線で、現在の18号線塔塔加バス停付近まで伸びていました。現在の18号線は東埔線の路盤を利用しているのです。
終点東埔の標高は2,584m、台湾最高峰玉山を望むこの路線を廃線にしてしまったことを悔やんでいる(?)林務局は、その栄光をなんとか復活したかったのでしょうか。わずかに残されていた線路を修復し、水山線と名付けて観光路線にすることにしました。
こう書くとなんだかすごい路線な気がしますが、沼平から1.6キロの区間だけなので全線が遊楽区内です。特別な景観もありませんし、標高もぜんぜん上がってません。しかも2004年に線路の修復と終点である水山站の設置が完了し、檜車廂に蒸気機関車を連結した華々しい試運転まで挙行したのに、なぜか営業運行には至っていません。理由は不明です。
そのおかげで、と言っていいのかわかりませんが、現在は線路が散策路になっています。これから1.6キロを歩いて終点にある水山站と、その近くにあるという水山神木を見に行きます。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 15万円 - 20万円
- 交通手段
- 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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林鐵の無座切符には水山站も記載されています。眠月も消えてないし、期待しちゃうな~。
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12:40、水山線の入口にやってきました。祝山林道の出口からすぐです。
これは沼平方面の写真。この先に沼平站があり、もし運行されればこちらから列車がやってきます。現在はこのとおり封鎖されています。 -
こちらが水山站方面。阿里山を散策された方には、この線路なんだろうと思われた方もいらっしゃるのでは?
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ちゃんと案内看板もあります。線路だけど立入禁止ではありませんよ。
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2004年には試運転ができた線路も、今はすっかり遊歩道化しています。歩きやすいようにウッドチップまで敷いてある。
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歩き始めてすぐ、側線が分岐します。
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側線の行く先には小屋が。
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何だろう、中に工作具のようなものがあるけれど。
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なんだかわからないけれど先に進みます。
すると今度は右方向に分岐。 -
分岐した側線はこの小屋に引き込まれてます。この建物は新しそう。
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転覆防止柵と脱線防止ガードの説明かな?
散策者向けにこういう案内板があるということは、もう列車を走らせるつもりはないってこと? -
これが脱線防止ガード(護軌)。
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こちらが転覆防止柵(護欄)かな。
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防止柵の外側は溝。列車が脱線してこういうところに落ちるのを防ぐ安全設備なんですね。
林鐵の歴史を見ると、少なからず脱線や転覆、場合によっては転落(あのスゴイ崖を!)の記録があります。 -
古そうな石組み。
東埔線は1931年には開通していたんです。 -
5分ほど歩いたところに塔山が見えるビューポイント。
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濃霧でこの先に山があることすら想像がつきませんが…。
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このあたりも人工林なんですね。
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サクサク歩いていたら、ごついカメラを担いだ一団に追いつきました。何かの撮影のようです。
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いい感じの散策路。
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妙な形の樹木もたくさん見られます。
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番号をつけて管理されている木もあります。これは紅檜。
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杉。
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祝山の展望台で装着した靴カバー。長時間ビニールで覆われているので、自分の足の汗で靴が水没状態!足ってこんなに汗かくの?でも簡単に脱げないし…。
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13:02、20分ほど歩いたところにあった樹洞巨木。
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樹幹に洞のある巨木です。
先ほどの撮影隊はこの樹の前でしばらくカメラを回してました。 -
ほぼ枯木って感じです。
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大きな洞が2つも。
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根元には無数のひこばえ(若木)が芽吹いています。百年くらいすると不思議な樹形になるのでしょうか。
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13:05、終点水山站に到着しました。
ホームだけの駅ですが、ネット検索するとここに蒸気機関車が到着する映像が見られます。 -
黄色い線まで引いてあるけど、列車は当分来そうにないです。
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1.6キロのポスト。
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その先には鉄橋が。
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古い林鐵の写真にはよく木造の鉄橋が写っていますが、それを再現したのがこの橋。
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もちろん歩いて渡れますよ。
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床がしっかりしているので、高所恐怖症でも大丈夫。
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上も撮影。
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木製鉄橋の雰囲気が味わえるかな?
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実際の木製鉄橋はもっと高さがあるんですけどね。
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橋の先には車止め。線路探訪の終着点。
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車止めから振り返った鉄橋。
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車止めの近くに石段があったので登ってみます。
階段好きじゃないですけど、こういうとことで階段を見たら登らざるを得ないでしょ? -
少し登って線路を見下ろす。
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水山站の近くには水山神木という巨木があるはずだけど、この道はそれに向かってるのかな?違っていたらまた戻らなくちゃ…。
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しばらくすると、木々の間に明らかに大きさの違う何かがぼんやりと見えてきました。
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近づいて見ると…。これは、水山神木に違いない!!なんて神秘的。
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霧が濃いからでしょうか。まさに「もののけ姫」の世界。周囲の木々とは別格の威容。この巨木が話しかけてきても不思議ではないような雰囲気が漂っています。
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1998年に、阿里山神木が正式に倒されてから、阿里山香林神木がそれに次ぐ神木されていますが、神秘性という点からいえば、圧倒的にこちらが勝ってます。
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私は柵の手前(巨木から結構距離がある)に立っているのでわかりづらいかもしれませんが、かなりの太さがあります。樹高は約30m、胸の高さの周囲が16m、樹齢は推定2,700年です。
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別の角度から。
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撮影隊もここが目的地だったようです。
その中の一人に「見たところ台湾人じゃないようですが、神木めぐりをしているんですか?」と声をかけられ、「日本から水山線を探訪しにやってきたんですがこの神木に感動してます」と答えました。彼は私の感動した様子に満足そうでした。
この神木、もっと多くの人に見てほしいような、秘密にしておきたいような、今回一番感動した場面です。 -
ダメ押しでもう一枚。この樹も半ば枯木なのかな。
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水山神木(巨木)は別名水庫巨木とも言われます。この近くに水庫(ダム)があり、阿里山の水道の水源なのです。
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ここから阿里山公路はそう遠くないのですが、ダムがあるため観光客がみだりに近づけないようになっています。私が神木を見ているときに、斜面を登っていった人がいたので、この先に道があるのかと思って少し進んでみましたが見つかりませんでした。
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自然保護区なので、道なき道を突き進んではいけません。おとなしく水山線を歩いて戻ることにします。
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往路とは違う石段を下ってみました。
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見上げると湿度で梢が霞んでいます。
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いくつか分かれ道があります。
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でも結局下った先は同じ水山站の近く。
水山站の前はこんな広場になっていました。
このあとまた1.6キロを歩いて戻り、水山線と巨木の探訪にかかった時間は合計1時間10分でした。
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