2017-03　阿里山・林鐵・達邦　嘉義逍遥00　番外編②（情報古いので注意してください2018-07）

2017/03/08 - 2017/03/13

2018-07補注＞森林鉄路の運営が変わりました。
こちらを参照してください。
http://afrch.forest.gov.tw/

　３月８日深夜に日本を出発し１３日早朝に帰国という、３泊６日の旅行に行ってきました。
　これから長い旅行記を書くのですが、交通に関する情報だけ番外編で先にＵＰします。今書かないと情報にならないので(^^;

　第二弾は阿里山森林鉄路について。
　人気の路線なので情報はいろいろあるのですが、今年から嘉義・奮起湖に中興號が走るようになって状況がちょっと変わったと思います。せっかく乗ってきたので2017年３月の最新情報をお伝えします。

　この写真は阿里山森林鉄路の定番「窓を開けずに世界の車窓から」写真です。
　（こんなに写真が下手な私が言うのもなんですが…）きれいに撮るにはまず機関車がついてない方の先頭（あるいは最後尾）車両に乗ること。そして見通しのいいカーブをねらうこと。
　これは水社寮駅から奮起湖に向けて出発直後の左舷車窓です。ここは深いＵ字カーブで、かつ駅を出てすぐのためスピードが出ていないので撮影しやすいです。ほかの場所は、「あ、いいな」と思ってカメラを構えたらもう通り過ぎちゃってます。
　そして、おそらく最もいいアングルで撮れるのが、交力坪から水社寮へ向かう途中、交力坪を出てしばらく行ったあたりの左舷です。カーブ内側に樹木がなくしっかり構えていればかなりいい写真が撮れるはず。

エリア 阿里山周辺(台湾)

• 旅行の満足度: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 鉄道
• 旅行の手配内容: 個別手配

　阿里山森林鉄路は2017年３月現在、平日は一日１往復、土曜日と祝日は２往復、日曜日は３往復の列車が運行されています。
　そのうち日曜日の２往復目の便以外は「嘉義⇔奮起湖」区間に限って座席予約ができます。
http://alishan.railway.gov.tw/
　ここのサイトの「単程訂票」（片道切符予約）、または「去回訂票」（往復切符予約）をクリックすると予約画面になります。
　単程訂票を開いた画面がこれ。

身分證字號：パスポート番号
連絡電話：ダミーでよいので10桁の数字
乗車日：予約したい列車の日付
　　　　乗車日の15日前（前前週の同曜日）から前日まで可能。
　　　　ただし、金曜日は次次週の日曜日分までが可能になる。
車次：乗車したい列車の番号
　　http://www.railway.gov.tw/Alishan-jp/index.aspx?sn=18097&n=20718
　　この時刻表の「列車番号」のことです。
　　平日は１か２しか運行していませんので注意。
起站：乗る駅
　　　現在は嘉義⇔奮起湖のフル区間のみ予約が可能です。
　　　途中の駅もリストになっていますが実際は予約ができません。
迄站：下車する駅
　　　これも嘉義か奮起湖しか選ぶことはできません。
張數：枚数
　　　１つの身分証につき６枚まで購入可能。
　　　子供用の切符が選べないようですがそのあたりは不明です。

　すべて入力したら「確定」

　確定をクリックしてこの画面が出たら切符の確保ができています。
　この画面が出なければ満席か、入力内容が間違っています。
　その日に運行のない車次（たとえば平日なのに３や６）、または予約できない区間（嘉義と奮起湖のフル区間のみ予約可能）を選んでいると、満席の場合と同じ表示が出ます。

　この画面が出ても安心してはいけません。
　同日24時までにお金を払わないと予約は自動で取り消しです。

　最初の画面右上の「網路刷卡」をクリックすると確認画面になります。
　チェックボックスにチェックを入れて（もちろん確認事項を読まないといけないのですが…）、「開始付款購票」をクリック。

　するとこの画面になります。

　矢印のところをポチし（こうすると身分証がパスポート番号でＯＫになる）、身份證字號：パスポート番号、電脳代碼：予約完了画面の預約號を入力して「送出」。

　線で囲んだ部分を入力（カード番号、セキュリティー番号、有効期限）。
　たしか下の方に「送出」ボタンがあったはず…。それをクリック。

カード会社の確認画面で入力したあと、支払完了の画面が出ます。
　その画面で「列印本頁明細」でプリントしたものがこれ。座席番号とかが書かれています。残念ながらネット予約では自分で座席を選ぶことはできないようです。
　その隣にある「列印網路信用卡付款取票単」もクリックします。

　「列印網路信用卡付款取票単」でこの用紙をプリントします。
　この紙が切符の引換証になります。囲んであるところを記入しておきます。

　これで阿里山森林鉄路の座席予約ができました。

　支払いをすると、乗車日までの日にちによって取り消し手数料がかかるようになります。

　台鉄の大きな駅の窓口で、先ほどの用紙を出すと切符に引き換えてくれます。阿里山森林鉄路の切符売り場は8：00～16：00しか開いていませんが、台鉄の窓口なら営業時間がもっと長いです。

　私は嘉義駅の窓口で引き換えました。裏が茶色の切符ですが自動改札は通れません。改札口の係員さんに見せて駅に入りましょう。

　阿里山號の嘉義⇔奮起湖は予約できますが、途中区間（例えば北門から奮起湖とか）は予約できません。そういう場合は窓口で切符を買います。この場合は立ち乗りになります。もちろん嘉義⇔奮起湖だって立ち席で乗ることもできます。予約切符が完売だと乗れないわけではありません。

　これが立ち席の切符。
　左が竹崎の窓口で買った「竹崎→梨園寮」のもので、右が車内で車掌さんから買った「樟腦寮→嘉義」のもの。小さな駅で下車した場合は切符は回収されませんが、改札口のある駅で下車すると回収されちゃいますので、持って帰りたい場合は右の切符にあるような青いスタンプを押してもらってください。
　嘉義、北門、竹崎、奮起湖以外の駅から乗車する場合は車掌さんから切符を買うことになります。車掌さんは上り列車なら先頭車輌、下りなら最後尾にいるはずです。

　立ち席にも一応人数制限があるようです。
　窓口がある駅の枚数割当ての張り紙がありました。北門や竹崎ならまだしも、交力坪なんかで「定員超えてますんで乗れません」って言われたらどうすればいいんでしょう。

　阿里山號の車内。
　スーツケース置き場とか頭上の棚もあります。トイレもついています。

　座席は二列・一列の横三列。通路は狭いです。
　５両編成のうち、一号車には授乳コーナーとか車いすスペースがあります。立ち席になってしまった場合、一号車には比較的スペースがあるのでゆったり立っていられると思います。

　座席番号は窓の上についています。

　私が座った席。二列側の一番後ろの席は一人席になっています。

　日曜日の２便目（往復）は「中興號」という車種で、こちらは座席指定が一切できません。客車は阿里山號と違いロングシートです。
　座席指定ができないということはつまり、早めに並べば座れるということです。

　この中興號、窓の外が見やすいし、（私が利用した時は）阿里山號より空いていて快適でした。座席予約ができなかった人は、日曜限定ですが中興號を狙うのもいいかと思います。

　５輌ある客車の間は行き来できません。扉はあって、車掌さんは行き来していますが、一般客がこの扉を開けて行き来することは固く禁じられています。とても危険です。

　私は２日にわたって約２往復ほど阿里山森林鉄路に乗りましたが、平日の阿里山號では検札がありました。しかし日曜日はなぜかなかった（私が乗っていない区間であったかも…）。
　また、平日の往路では車掌さんによる車窓みどころアナウンスがありましたが、ほかの便ではみどころアナウンスはありませんでした。車掌さんの忙しさに依るのかも。「次の駅は～」というアナウンスはあります。これは日本語もありましたが、駅名は中国語読みです。

　阿里山森林鉄路第一のみどころといえば「獨立山三連ループ」だと思います。
　しかしただ乗っていただけではどこをどうループしているのかわかりません。阿里山號の座席にある時刻表の裏面に地図があるのでそれを見ながら満喫しましょう。

　樟腦寮を出て二つ目のトンネルでは、その上にはさらに二層にわたってトンネルが掘られていることを想像し、登っていくにつれ三度にわたって樟腦寮の駅が眼下に見えるのを確認すれば、三連ループを実感できると思います。

　獨立山には遊歩道（獨立山歩道）があり、そこを歩くとさらに三連ループが体感できます。
　樟腦寮駅から獨立山駅を通り、さらに少し上の奉天岩というところまで続いている遊歩道です。数度にわたって線路を渡り、うまく時間を合わせれば通過する列車に遭遇することもできます。現在平日は列車が一往復しかなので、列車の通過を見る場合は土日祝日を狙うか、樟腦寮まで車で行くしかありませんが。

　樟腦寮をからすぐのところで、遊歩道の吊橋と線路が並走しているところがあります。これは列車側からも見どころです。

　奮起湖駅にはコインロッカーがありました。これは便利ですね。

　こちらは阿里山駅の切符売り場。
　ここからは森林鉄路本線ではなく、神木線、沼平線についてです。祝山線は乗車していません。

　沼平線、神木線は特に予約などが必要ではないので、普通に窓口で切符を買って乗るだけです。
　
　この時期は桜祭り（櫻花季節）で３月10日～４月10日までの毎週水曜日に蒸気機関車の運転がありました。この日は金曜日でしたが３月10日の桜祭り初日ということで、蒸気機関車の運行がありました。運行するのは沼平線で、10：30から11：45までの３往復便です。
　こういった情報は森林鉄路ＨＰの日本語版には載りませんので繁體中文バージョンを確認するといいです。
　ちなみに、阿里山森林鉄路の機関車は常に下り側につけられています。さらに、蒸気機関車に何か問題があった場合のために、反対側にディーゼル機関車が連結されています。なので沼平行きはディーゼル機関車が先頭、蒸気機関車が後ろから押しています。蒸気機関車が客車を引っ張る姿を撮影したい場合は沼平から出発する便を狙わないとダメです。

　蒸気機関車の便に乗る場合は窓口で何時発のに乗りたいか申し出て切符を買います。
　すると切符のほかに乗車整理券をくれますので、乗車時にはこれも提示します。乗車人数には制限があるようです。

　客車も檜車廂でした。この日はディーゼル機関車による運行もこの客車でした。

　阿里山駅にもコインロッカーがありました。

　こちらは沼平駅の切符売り場。
　阿里山駅同様とても立派な駅舎です。小さな飲食店があった記憶ですが、コンビニのようなものはありませんので、買い物などは阿里山駅で済ませておいたほうがいいです。

　こちらは神木駅。
　阿里山や沼平とは違って小屋のような切符売り場とホームがあるだけの小さな駅です。もとはスイッチバックするための場所だったので、広い平地がないのです。
　また神木、阿里山、沼平の順で駅の高度は上がっていくので、神木から沼平に向かって歩いて観光しようとするとひたすら上り坂になります。かといって逆方向に下っていくのも結構膝にきます。

　神木線で乗ったのは神木線、沼平線、祝山線で通常使われている客車。

　通勤列車のようなロングシートでつり革があります。そういえば本線の客車にはつり革がありませんでしたね。

　ということで、簡単ではありますが阿里山森林鉄路について書いてみました。
　これは2017年３月の情報です。間違いや最新の情報がありましたらご指摘いただけるとうれしいです。