ドイツの春：北方二州・25 ハンザ同盟の町Soestゾーストを訪れた

2014/05/09 - 2014/05/23

ドイツの春：北方二州・シュレースヴィヒ・ホルシュタイン州＆メクレンブルク・フォアポンメルン州を中心に巡る旅
期間：2014年05月09日~23日　 15日間）

参考：≪ドイツの春：北方二州を巡る旅に出る≫
http://4travel.jp/travelogue/10883955

05月21日（水）　271km、晴れ、朝方23.5℃と高い、この日の最高は26.5℃、
Paderborn・Schloss Neuhaus ノイハウス城見学　11：30～12：00　＝＞L?・B1・A33・B1・L?　（Erwitte） ＝＞L?・B1・L?　57km　Soest見学　12：45～14：40　（昼食）Soestゾースト・Cafe Frommeカフェ・フロメ 　13：25～13：50　＝＞L?・A44・A1・A46・(Bilk)・L?　115km　Dusseldorf　16：40～17：20　＝＞L?・A52・（Breitscheid）B1・L?　25km　Kettwig・ Hotel Schloss Hugenpoet古城ホテル　フーゲンポエト城18：05着。

写真はSoestゾーストのマルクト広場

エリア ドイツ

• 旅行の満足度: 4.0

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 一人あたり費用: 30万円 - 50万円
• 交通手段: レンタカー
• 航空会社: ルフトハンザドイツ航空 ANA
• 旅行の手配内容: 個別手配

＊Erwitteエルヴィッテの古城ホテルで昼食と考えていたが、この先にゾーストというハンザ都市があるので、そちらに向かうこととした。

ノイハウス城から57km、Soestゾーストに到着したのは正午を回った12：45でした。
実はゾーストは昨秋の旅でも近くまで来ていたのだ。
古くからこの町の名を知っていたが、訪れるのは初めてである。

写真はSoestゾーストの紋章

≪Soestゾースト見学≫
12：45～14：40
http://www.soest.de/

1180年、ゾーストの町は良き時代を迎え、102haの市域に拡大し、3.8kmの市城壁を張り巡らし、10の塔を備える程となった。

1253年にハンザ同盟の一員になった事で、塩の取引による多くの利益を生み、町は繁栄し、中世にはウェストファリア地方では最大の都市であったと云う。

その事もあって、1444年、ケルンのErzbischof Dietrich II. von Moersディートリヒ2世ケルン大司教がゾーストに移り住もうとした。その意向もあり、町には多くの教会が建てられた。

写真はSoestゾーストの遠景：中世の城郭都市はまた宗教都市の如く、9もの教会が立つ。

第二次大戦では30を数える爆撃で、町の3分の2を消失した。
現在、当時の教会のいくつかは旧市街に残っていて、町を取り巻く城壁も7割近くが残り、中世の城砦都市の面影を良く残している。
旧市街には美しい木組みの家並みも見られる。人口は5万人を数える。

この町の祭りで最大のものは5月に行われるウェストファリア地方のハンザ祭りで、今年で31回目を迎える。48ものハンザ同盟都市が参集するという。

Rathaus市庁舎：
紅白の色合いが目立つ建物はこの町に少ないバロック様式の市庁舎で、1713～1716年に建設された。
町の守護聖人である聖パトロクリの像が建物中央にある弓型の斜面（屋根）に立っているのが見える。


写真はSoestゾーストの市庁舎

城砦都市の周辺は緑の庭園の環状線となり、その中心に市庁舎が置かれ、左右に聖ペトリ教会と聖パトロクリ大聖堂が立つ。

教会傍に嬉しいことに無料駐車場があり、ここからまず二つの教会見物をした。ちょっと北西に歩くと、マルクト広場があり、広場の周辺は木組みのホテルやレストランがぐるりとある。

この日は水曜日にも拘らず多数の観衆がいて、子供たちのサッカー試合で盛り上がっていた。小さな町だが中々好ましい町だ。

写真はSoestゾースト：左右に聖パトロクリ大聖堂と聖ペトリ教会が立つ

St. Petri聖ペトリ教会：

8世紀に建設された、ヴェストファーレン地方で最も古い教会である。
1200年頃の皇帝の聖歌隊席、見事な聖壇、説教壇などが目を引きます。

写真は聖歌隊席、聖壇、説教壇

写真は見事な聖壇

写真はステンドグラス

St.Patrokli-Dom聖パトロクリ大聖堂：

1229年に建設されたロマネスク様式のカトリック参事会聖堂。
威容を見せる塔は“ヴェストファーレンの塔”と呼ばれている。内陣のキリストの美しいフレスコ画や、大聖堂回廊、柳の茂る中庭がある。

写真はSoestゾーストの聖パトロクリ大聖堂

写真は内陣のキリストの美しいフレスコ画

写真はSt-Patrokli-Dom_17_ies内陣のキリストの美しいフレスコ画

写真は大聖堂回廊、柳の茂る中庭

マルクト広場：

Hotel Im wilden Mannホテル・イム　ビルデンマンは当地一番の木組みの家で、17世紀の二重の切妻屋根が一段と美しい。ホテルとレストランになっている。

写真はSoestゾーストのマルクト広場：
この日は水曜日にも拘らず多数の観衆がいて、子供たちのサッカー試合で盛り上がっていた。小さな町だが中々好ましい町だ。

写真はHotel Im wilden Mannホテル・イム　ビルデンマンは二重の切妻屋根が一段と美しい

写真はHotel Im wilden Mannホテル・イム　ビルデンマンの入り口

写真はSoestゾーストのマルクト広場・木組みの家並み

（昼食）Soestゾースト・Cafe Frommeカフェ・フロメ　　　

13：25～13：50　
Euro10（1,322円）

注文したのはZwiebelkuchenツヴィーベルクーヘンとリンゴジュースの二人分。久しぶりに食べたツヴィーベルクーヘンは期待しすぎて！？今一つの味でした。

ヴィーゼン教会の場所を聞くと、親切に町のパンフレットを持ってきて教えてくれた。

写真はツヴィーベルクーヘンとリンゴジュース、町のパンフレット

昼食後、頂いたパンフレットを手にTheodor-Heuss-Parkテオドール・ホイス公園を横切り、GrosserTeichグローサー・タイヒ（大池）を越えて北に歩くと、St.Maria zur Wiese（Wiesenkircheヴィーゼン教会）の2つの尖塔をもった大きな建物が見えてくる。

写真はSoestゾーストのヴィーゼン教会

≪St.Maria zur Wieseザンクト・マリア・ツア・ヴィーゼ =Wiesenkircheヴィーゼン教会≫

1313年に建てられた。2つの尖塔は現在補修中だったが教会内部の見学は問題なかった。草原の聖母マリア教会というべき教会でしょうか。

その昔、町の北にあたる草原に後期ゴシックの大きな教会が立っていたとすると、とても見栄えがしたことだろう。

写真はヴィーゼン教会：教会の入口は意外にシンプル

中央の聖壇、聖母子の聖壇と見るべき点もあった。

写真はヴィーゼン教会：中央の聖壇

写真はヴィーゼン教会：聖母子の聖壇

北側の入口にある“Westfaelische Abendmahlヴェストファーレンの最後の晩餐”のステンドグラスが美しい。これは1500年頃の作品だが作者は不明だという。
ステンドグラスの写真は難しい。


写真はヴィーゼン教会：ヴェストファーレンの最後の晩餐

写真はSoest：Wiesenkircheヴィーゼン教会：ボケた写真に代わる、こちらも最後の晩餐のステンドグラス

更に右手のホーヘ横丁を上がると小粒なSt.Maria zur Hoehe（Hohnekircheホーネ教会）がある。
二つの教会のうち、好みでいえばヴィーゼン教会よりもホーネ教会が好ましい。

≪St.Maria zur Hoeheザンクト・マリア・ツア・ホーヘ＝Hohnekircheホーネ教会≫

1220年頃の天井や壁に描かれたフレスコ画は評判通りのものだったが、聖壇にある円形の十字架が珍しい。
ドイツでは唯一のものだそうだから、見たこともないのも当たり前だが。

写真はSoestゾーストのホーネ教会：円形の十字架

この町の地図に印のある教会数を数えてみると9つもあったが、この日は凡そ半分の4教会を見たことになる。

写真はSoestゾーストのホーネ教会：中央聖壇

写真はSoestゾーストのホーネ教会：パイプオルガン

写真はSoestゾーストのホーネ教会：天井画

写真はSoestゾーストのホーネ教会：様々な紋

写真はSoestゾーストの木組みの家・・・ヴェーザー・ルネサンス調の模様

テオドール・ホイス公園に戻ってくると、小学生が中世の格好をして楽しんでいる。

呼び止めて写真を撮らせてもらったが、ドイツの町ではこうした姿をほんとによく見かける。

写真はSoestゾーストの子供たち

写真はSoestゾースト：小学生が中世の格好をして楽しんでいる

写真はSoestゾースト：切手Deutsche_Bundespost_-_Deutsche_Bauwerke_-_70_Pfennig

Osthofentorオストホーフェン門：

ゾーストの最後の見物はこの町で唯一残った門です。
1523～1526年に作られたオストホーフェン門は中世の姿をそのまま残しています。門の内部は町の歴史博物館になっていて、中世の弩（いしゆみ）の矢のコレクション25,000という世界的な数を展示している。

写真はSoestゾーストのオストホーフェン門

写真はSoestゾースト：夜景のキルメス祭りのパノラマ

参考；通り過ぎた町だが、次回の機会に。

Erwitteエルヴィッテ：
http://www.erwitte.de/
Lippstadtリップシュタットの南8km 、Soestゾーストの東15kmにある。人口15.6千人。

＜Schlosshotel Erwitte古城ホテル　エルヴィッテ城＞
D-59597 Erwitte 　、Schlossallee 14
http://www.schlosshotel-erwitte.de/

4星・全21室。Paderbornパーダーボルンから西に28km、Dortmundドルトムントから東に46kmの距離に小さな町エルヴィッテがある。
エルヴィッテ城（Haus Erwitteエルヴィック家）の名が歴史的資料に現れるのは1273年であるが、現存する水城は17世紀の初頭、 Jobst II. von Landsbergヨブスト2世・ランツベルクにより、存在した建物のすぐ近くに建造されたヴェーザー・ルネサンス様式の城である。

19世紀にDie Grafen von Landsberg・Velen und Gemen ランツベルク・フェーレン＆ゲーメン伯が城の所有者となり、1934年にはナチス政府に売却した。国家社会主義ドイツ労働者党（NSDAP）の幹部養成所に使用していたが、第二次大戦が終わると、駐屯地や孤児収容所に変った。
1976年、エルヴィッテ市が購入した後にGut Haus Fuechtenフュッヒテン城のオーナーのManfred Greenマンフレッド・グリーンが買い取り、1999年から古城ホテルとしてオープンした。
その後、2006年よりFamilie Feuerhahnフォイヤーハーン家が所有し、4星の古城ホテルに改装した。

尚、上記のランツベルク伯家とランツベルク男爵家は次の古城群を所有（売却）している。
ランツベルク伯家；Schloss Landsberg（Ratingen）は1903年にThyssenティッセン家に売却され、1989年以来、ティッセン（株）が管理し、会議やセミナーに利用されている。
＊Schloss Velenフェーレン城、＊Burg Gemenゲーメン城、Schloss Wocklumヴォックルム城、（＊2013年の秋、ミュンスターの水城を訪ねた際に訪問した。）
http://www.rheinruhronline.de/ratingen/schlosslandsberg/schlosslandsberg.htm
ランツベルク男爵家；Schloss Dankernダンケルン城、Schloss Drensteinfurtドレーンシュタインフルト城、Schloss Erwitteエルヴィッテ城。

XXX

写真はSchlosshotel Erwitte古城ホテル　エルヴィッテ城

予想以上に良かったゾーストから出て、途中28kmでWerl-BuederichのAral給油所Nord am Harstrangにて給油（43.94L＝Euro62.35）し、

その後は一気に87kmを走り、懐かしの！・・といっても昨秋訪れたばかりのDusseldorfデュッセルドルフに16：40到着した。

写真はデュッセルドルフのCafe Heinemann ：チョコレート

カフェ ハイネマン (フェラインスバンク パッサージュ店) スイーツ