奥の細道を訪ねて第15回33芭蕉が宿を取った丸岡に聳える丸岡城天主閣とパノラマ

2012/09/16 - 2012/09/16

”汐越の松”を発った芭蕉と北枝は北潟湖の東岸に沿って暫く南下、途中で南東に延びる道を真っ直ぐ進み、夕方丸岡に着く。

我々はその夜山中温泉の湯で疲れを癒し、翌日鶴仙渓散策を終え、芭蕉が曾良と別れを惜しんだ芭蕉の館で、山中節に聞き惚れた後丸岡に向った。

芭蕉達は丸岡に宿泊した翌朝早く、松岡天竜寺に向けて出立し、永平寺にはその途上中に参詣する。

我々も芭蕉達を追って永平寺に向うが、永平寺に出発する前に、丸岡城を訪れ、丸岡城の天主閣に登り、城下町丸岡の360度のパノラマを楽しみ、丸岡城の麓に建つ、歴代城主縁の品を展示した”歴史民族資料館”に立ち寄った。

丸岡城は1576年（天正4年） 織田信長の家臣、柴田勝家の甥である勝豊が信長の命により築城した平山城で、その天守閣は現存する天守閣で最古級のものという。

別名”霞ケ城”。戦が起こると大蛇が現れ、城を隠したという伝説に由来する。

他にもこの城には”人柱のお静”伝説も残る。

丸岡城の石垣を見上げている石碑があり、「一筆啓上　火の用心 お仙泣かすな　馬肥やせ」という、日本一短い手紙として良く知られる文言が刻まれている。

でもなぜこの碑が此処にあるのか不思議に思い調べてみると、この手紙の主は家康の家来であった本多重次、後に丸岡藩主になった本多重成の父親という関係かららしい。

本多重次・通称作左衛門は家康三河三奉行の一人で、勇猛果敢な事から「鬼作左」と呼ばれ、恐れられた人物。

この手紙は天正3年（1575年）の長篠の戦いの陣中から、重次が妻に宛てて書いたもので、”お仙”とは重次の嫡男（娘にあらず）、後の丸岡藩主になった本多重成の幼名”仙千代”のこと。

芭蕉も丸岡城を目にしたであろうが、此処には芭蕉に纏わるものは何も無さそうだ。

エリア 永平寺・丸岡(福井)

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 観光バス JALグループ ANAグループ JRローカル
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