奥の細道を訪ねて第15回32日本海を見下ろす蓮如上人像が建つ吉崎御坊跡の丘と丘の麓の蓮如の里

2012/09/15 - 2012/09/15

”汐越の松”を楽しんだ芭蕉は、再度北潟湖を渡り、南下して次の宿泊地・現坂井市の丸岡に向う。

一方我々の旅は”汐越の松”観光後山中温泉で宿を取り、翌日鶴仙渓散策を終えて丸岡に向う。

山中温泉に向う途中で立ち寄ったのが、吉崎御坊跡の丘と岡の麓の蓮如の里。

吉崎御坊跡は浄土真宗開立の祖である蓮如上人が、京都東山本願寺の住職の座を追われて、あちこち流浪の末吉崎に辿り着き吉崎御坊を建立。

これをきっかけに、荒廃地であった吉崎は急速に発展する。

しかしここでも蓮如は追われる身となり、転々とした後最後は山科に居を定め、山科で生涯を閉じる。

蓮如が去った吉崎は戦禍などで荒廃していたが、蓮如の弟子達が蓮如の遺徳を偲んで、吉崎御坊跡の丘の麓に道場を建設、吉崎御坊の基となったと云われる。

現在のこの辺りは蓮如の里と呼ばれ、東西2つの吉崎御坊があるが、我々は西御坊を参拝の後、急な石段を旧御坊跡のあった丘に登る。

丘の上に巨大な蓮如像が建ち、旧御坊跡の遺跡が点在している。

丘の崖下には北潟湖が広がり、対岸の集落の屋根の上に日本海が写る。

しかし此処には芭蕉が訪れた痕跡も句碑も無い。

「朝（あした）には紅顔（こうがん）ありて夕（ゆうべ）には白骨（はっこつ）となれる身なり」

これはよ蓮如の名文として良く知られ,我々も仏事の際、和尚さんの読経で必ずといっていいほど耳にする経文である。

蓮如自身生涯で5人の夫人を娶り26人の子をなす。

これは全て夫人が早世した為であり、上記の言葉は己の実感から生み出されたものなのであろうか？

それにしても、早世とはいえ、5人の夫人と26人の子とは恐れ入り、仏教人にしては流石に如何のものかと感じるのは、凡人のなせる技か。

もし芭蕉が承知していたら・・いかに思ったであろう。

我々は蓮如の里を後に山中温泉に向っ

エリア 加賀(石川)

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 観光バス JALグループ ANAグループ JRローカル
• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行あり）