2011/04/29 - 2011/04/29
5位(同エリア19件中)
キートンさん
内容盛りだくさんの今回の南欧の旅。
10日目はアヴィニョンから日帰りで、難攻不落の城塞も夢のあと「レ・ボー・ド・プロバンス」、そしてゴッホゆかりのローマ遺跡の町「アルル」を訪れます。
前編では、「フランスの美しい村」のひとつで、プロヴァンス地方ではゴルドに次ぐ人気の村、「レ・ボー・ド・プロバンス」編です。
しかし、10月から4月の間はこの人気の村に路線バスも通わない。
車がなければ、旅人には陸の孤島状態と言えなくもないこの村にチャレンジします。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- 交通
- 2.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 30万円 - 50万円
- 交通手段
- 高速・路線バス 徒歩
- 航空会社
- フィンランド航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
今日の行程も予定では結構ハードスケジュールでした。
しかし、昨日夜のアクシデントで少し弱気になっており、予定を少し削減してその分休養に充てようかとも思っていました。
そうするにしても、とりあえず出発は予定通りにして削減するなら午後の予定を削ろうと考えました。
この日の予定はまずアヴィニョン7:19発の列車でアルルに向かうこと。
アルルには7:36到着。 -
「カヴァルリ門」をくぐり、旧市街を通ってバスターミナルを目指します。
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途中、円形闘技場などのアルルの見どころを横目に見ながら、バスターミナルの最も西寄りのバス停まで来ました。
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乗ろうとしているのは「サロン・ド・プロヴァンス」行きのバス。
そのバスで、まず「モサーヌ(MAUSSANE)」という町まで行きます。 -
バスは約5分遅れて8:35頃、始発のバス停を出発。
途中、鉄道駅前のバス停にも停まりますが、やはり始発のバス停から乗る方が確実と思ったのでそうしました。
8:50頃、モンマジュール修道院横を通り過ぎます。 -
定刻通り9:05頃、モサーヌ(MAUSSANE)に到着。
スペインのグアディクスでの教訓を生かし、帰りのバスが停まる場所を確認して降りました。
このバス停で私のほか、黒人男性が1人降りましたが、その人が「レ・ボーへ行くならそっちだよ」と教えてくれました。
教えてもらった通り、バスが通って来た方向に少し戻り、T字路を右に曲がって北方向に歩きます。 -
歩き始めて10分しないうちに「レ・ボー(LES BAUX)」の標識を見かけました。
標識では「3」となってますが、3kmと解釈してよさそうです。
実は、ネットでYAHOOの地図でモサーヌからレ・ボー・ド・プロバンスあたりのまでの地図をプリントアウトしてくれば良かったんですが、忘れていたので道がすぐにわかるかどうか不安はありました。
しかしここから先、レ・ボーまでの道はグーグルのストリートビューで見ていたので、この標識を見てある程度目的地に到着するのは時間の問題だと確信しました。 -
この道で歩行者と出会うことはありませんでしたが、女性がジョギングしている姿を見かけて、特に治安を気にするようなところでもなさそうだと安心しました。
-
歩き始めて20分もすれば右手の視界も開けて、目指す「レ・ボー・ド・プロバンス」の岩の台地が姿を現します。
地図上でも片道4km程度の道のりだと見当はつけていましたが、思いのほか目的地が早く目で確認できたのでホッとしました。 -
レ・ボーの城跡もすでに確認できます。
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車もあまり通らない道をのんびり歩きます。
沿道には時折花も見られます。
今日はミストラル(この時期この地方に吹く季節風)も吹かず、快適に歩けます。
「ミストラル」という言葉を最初に知ったのは、岡村孝子の曲から。
そのPVで、プロヴァンス(おそらくリュべロン地方)のこんな田舎道を、ちょっと無理があるかっこでサイクリングをしていたのを思い出す。
http://www.youtube.com/watch?v=jfT4fP7m7Nw -
レ・ボーの岩山の南端をぐるっと回り込み、西側から集落に上って行く階段が見えてきました。
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九十九折りの階段を上ると、やがて門が現れます。
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門をくぐると、いよいよ「フランスの美しい村」のひとつ「レ・ボー・ド・プロバンス」の街中に入って行きます。
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時刻はちょうど10時。
店開きの準備の途中でした。 -
こちらのお店には玄関先にセミがたくさんとまってます。
セミはレ・ボー・ド・プロバンスひとつのシンボルのようです。 -
10時過ぎに「レ・ボーの城塞」入口に到着。
入場料は8ユーロ。 -
入場すると、ここでオーディオガイドを借ります。
もちろん日本語あり。
無料ですが、パスポートを預けて、ガイドを返す時に引き換えになります。 -
ここで、「レ・ボー・ド・プロバンス」の構造を頭に入れておきましょう。
「レ・ボー・ド・プロバンス」は南北に細長い岩山が台地状になっており、北西部(左下)に今も人が住んでいる集落、北東部(左上)に城塞跡、南部(右)に比較的平坦な台地が広がっています。
「レ・ボーの城塞」入口は集落の南端(写真中央)にあります。 -
入口を入ってすぐ左側にある「サン・ベレーズ礼拝堂」。
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南に向かってどんどん進むと、風車跡が建物下部だけが残っています。
現地には主だったポイントで、当時の様子が描かれているので、オーディオガイドとの併用でよくわかります。
このシステムは外国人観光客には非常にありがたい。 -
台地状の南部から城塞跡方向の風景。
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「レ・ボー」が栄えた中世の時代に使われていた投石機。
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崖の上のマドモアゼル。
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こちらも投石機ですが、先ほどのものより大きめの石を飛ばすためのようです。
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城の門の扉を突き破るのに使用されたようです。
三角屋根が太い丸太を吊るのと敵からの攻撃を防ぐ役目をしていたのですね。 -
「PILORI」
ピロリ菌とは関係ない。
英語では[pillory」。
罪人の首と両手を固定するさらし台。
説明するまでもなく、男の子が実演してくれている。 -
中世に栄えた城塞は、ボー家の血筋が途絶えて以降、新教徒たちの砦となり、反抗的な新教徒を恐れた国王ルイ13世が1632年に城塞を破壊するよう命じたという。
難攻不落と呼ばれた城塞は部分的に残ったようだが、「ミストラル」と呼ばれる季節風にさらされ、現在の姿になったようだ。
どうでもいいが、あの子はよっぽどそのカッコがお気に入りのようだ。 -
振り返ると今度は妹が犠牲になっていた。
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残った城塞の上部は馬の背のように狭く長くなっています。
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上からの眺めはなかなかのものです。
先ほど見てきたレ・ボーの南部が眼下に見渡せます。 -
イチオシ
西側のレ・ボーの集落。
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レ・ボーの集落の西側の谷は「地獄谷」と呼ばれているそうですが、なにゆえ「地獄」なのかよくわからない。
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城塞跡は北に長くのびています。
今日は風もなく快適。
ミストラルが吹くとこういうところはかなり風当りが強そう。 -
こちらの方はより人工的な城塞の残骸が残っているようです。
どうやらこの城塞は自然の岩をくりぬいた部分と、石を人工的に積み上げた部分があるようです。 -
いよいよ城の中枢部分と思われる領域に入ってきました。
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何の部屋だったかは忘れてしまったが、かなりの高さがあった。
城塞の大きさを物語る部分です。 -
ここも上に上れます。
自然の岩山の頂上だったようです。 -
岩の隙間に根を張る植物も花を咲かせています。
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見張り台?
城塞跡には展望がきくポイントがたくさんあります。 -
イチオシ
城塞跡からは東に広がるオリーブ畑、ブドウ畑が見渡せます。
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難攻不落と言われた頃の城塞の様子。
自然の岩山をうまく生かしているような造りがよくわかります。 -
積み上げられた石で作る出入口のアーチがきれいに残っています。
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城塞跡の中でも最も保存状態の良い部屋。
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岩に開けられたたくさんの四角い穴にハトを飼っていたようです。
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岩をくりぬいた住居跡。
城塞跡は結構広くて見どころも多く1時間半があっという間に過ぎてしまいました。 -
オーディオガイドを返してパスポートを受け取り、街の散策を少ししました。
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イチオシ
レ・ボーのひまわり娘たち。
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壁にかかるお土産。
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レ・ボーの街から下りてきて岩山東側の麓のハイキングコースっぽい道を南に向かって歩くことにしました。
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麓から見上げる岩の上の城塞跡は、「難攻不落」と言われたのもうなずける気がする。
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麓のハイキングコース。
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岩山の麓を半周くらいしたら、モサーヌ(MAUSSANE)への道に出ようと思っていたのですが、分岐がわからず結局レ・ボー・ド・プロバンスを3/4周してしまった。
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レ・ボーを時間に余裕をもって出発したので、12:40にはモサーヌの街に戻ってきました。
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モサーヌのバス停前の建物。
13:10にアルル行きのバスに乗車。
往復7〜8kmも歩いてまで行くべきかどうか迷った「レ・ボー・ド・プロバンス」。行って良かった。
「春の南欧・歴史&地中海紀行2011 / 10日目(4/29) 後編」 に続く。
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