2007/08/18 - 2007/09/01
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kojikojiさん
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麗江の「三合酒店」に荷物を預けて路線バスで香格里拉に移動です。バスのチケットは前日にバスターミナルで買おうとしたら旧市街の入口、水車の前あたりにチケットブースがありました。香格里拉まではバスで4時間ほどの移動でした。途中トイレ休憩が1回ありました。香格里拉のバスターミナルで帰りのチケットを買って、表に出ると白タクの兄ちゃんが寄ってきます。街外れのホテルまでの値段を聞くと最初は50元30元20元と下がって行きます。相場は10元なのは知っていて、ふと横を見ると普通のタクシーが停まっています。そっちのお兄ちゃんに聞くと「10元です。」とのこと。吉岡秀隆に似た風貌だったので彼にお願いしました。沿岸部の擦れたタクシー運転手同士だと喧嘩になりそうですが、ここでは問題ありませんでした。ホテルのエクスカーションの値段はインターネットで調べてあったのですが、かなり高いので同じコースをタクシーをチャーターしたら幾らか聞いてみました。すると半額以下で行けるので、翌日からの予定を見せてお願いしました。ホテルで一休みしてから旧市街の散策に出掛けました。町外れなのでその都度タクシーを呼ばなければならないのが面倒ですが、町中のホテルとは違った西蔵の風景を思わせる美しい場所です。今回の旅の前にいろいろな本を読みましたが、その中にジェームズ・ヒルトンの「失われた地平線」がありました。この小説の舞台として使われた地名がシャングリラで、元々は中甸と呼ばれた土地が現在の香格里拉だからです。また映画「失われた地平線」もDVDを買って観ておきました。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 4.5
- ショッピング
- 5.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 15万円 - 20万円
- 交通手段
- 高速・路線バス タクシー 徒歩
- 航空会社
- ANA
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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麗江を朝8時40分に出発して、ひと山越えた後は長江沿いを進んで行きます。
途中の車窓からは少数民族の村々が見え隠れし、民族によって建物も違っているのが面白いです。 -
8月だと言うのに高地では菜の花が満開です。麗江が標高2400メートルで、向かっている香格里拉は標高3160メートルで、バスの乗っている4時間でその高度を登るわけです。
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長江もだいぶ狭くなっています。満員バスで5時間は結構疲れました。バスターミナルはこんな山奥とは思えない立派な建物でした。帰りの切符を買ってから確かめると日にちが違って買いなおしたりいきなり疲れます。表に出ると白タクにつかまりますが、ちゃんとしたタクシーをつかまえて街外れのホテル「建塘賓館」、チベット読みでギャルタン・ゾンにチェックインです。
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ホテルの全景です。何故このホテルにしたかと言うとBSの「トラベリックス」という番組のシャングリラ特集で放送されていたからです。お客さんに哈達(ハダ)という白いショールを掛けていたチベット族のお姉さんに会いたかったのです。
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フロントにそのお姉さんはいました。「僕はあなたに会うためにここまで来ました。」と言うとはにかみながら微笑んでくれました。妻は横で大笑いで、周りにいたホテルのスタッフはフロントの女性をからかっていました。
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バスターミナルからここまで運んでくれたタクシーの運転手のお兄ちゃんは吉岡秀隆に似た素朴な感じがしたので、翌日からの郊外への観光の相談をしました。もちろん筆談ですが、提示された金額はツアーの代金よりも安いので3日間お願いすることにしました。
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ホテルのロビーのデザインは洗練されています。シンガポールから来ているマネージャーは流ちょうな日本語を話されたので、いろいろ案内してもらいました。
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客室は中庭に面した廊下から入ります。オンシーズンでも昼過ぎなのでお客の姿は見えません。我々の部屋は2階でした。
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のんびりするには最高のロケーションです。
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部屋はチベット風のインテリアが素敵です。特に夜は雰囲気が良いです。朝食付きで1室料金が8,000円程でした。予約はエクスペディアで行いました。
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マネージャーから2時にレストランへ来るように言われました。着いた日は前日からの停電のお詫びにホテル主催の軽いパーティがありました。チベット伝統菓子とサングリアとお茶が振舞われました。我々が部屋に入って30分もすると通電しましたのでラッキーでした。パーティの前に続々とお客がタクシーで戻ってきました。
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美味しいお菓子と飲み物を表のテラスでいただきました。標高が高いので紫外線が強いです。麗江から4時間バスに乗ってきた後なので、このパーティーはくつろげて良かったです。
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ホテルまでお客を乗せてきたタクシーを捕まえて旧市街の散策にも出掛けました。とりあえず大亀山公園の近くに向かいました。
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独克宋古城の大佛寺に参拝しました。「オム・マニ・ペメ・フム」(Om・Mani・Padme・Hum)は、チベット仏教徒によって最もよく唱えられている真言(マントラ)です。
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「オム(Om)」は人間の不浄な身体や言葉や思考とともに、釈迦の身体や言葉や思考を表しています。「悟りの道を開いて純粋な境地に到達したとき、過去の不浄から負の属性を取り除き、不浄な身体・言葉・思考も変わることが出来る」と釈迦は説いています。
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「マニ(Mani)」は宝石を意味します。秩序や慈悲や他者への思いやりなど、悟りを開くための要素を表し「宝石が貧困をなくすことができるように、利他主義的な悟りの境地は、貧困や孤独を取り除くことができる。宝石が私たちの望みをかなえてくれるように、利他主義の心によって悟りを開き、私たちの望みは実現される」とされます。
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「ペメ(Padme)」は蓮を意味します。。知恵を表し泥の中に生えていても泥に染まらない蓮は、人間を矛盾から救い出す知恵の本質を示しています。
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「フム(Hum)」は分離できないものを意味し、秩序と知恵が調和することにより至る純粋なる境地を表わします。
寺院の入り口に架けられた几帳(きちょう)が奈良の寺院を思い出させました。 -
世界最大とされるチベット仏教の摩尼車にも行きました。転経器(てんきょうき)とも呼ばれ、側面にはマントラが刻まれており、内部にはロール状の経文が納められています。回転させた数だけ経を唱えるのと同じ功徳があるとされています。識字率が低くて経を読めない人々のために作られたという説もあるそうです。
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お寺の方に喜捨するとこれを回してくれますが、大人数でないと回すことは出来ません。
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中国人の観光客が数人で回している裏側を回しました。これならお金は掛かりません。「オム・マニ・ペメ・フム」「オム・マニ・ペメ・フム」
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マントラを唱えているとフランス人監督エリック・ヴァリの「キャラバン」という映画を思い出します。ヤクの背に塩を乗せて運び、食料の麦と交換するキャラバンを行なわねばならなかった村の長老の試練の映画ですが、ブリュノ・クレの音楽も素晴らしいです。
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タルチョはチベットの五色の祈祷旗で寺院や峠や山の中腹の風の通り道に掲げられています。五色の順番は青・白・赤・緑・黄の順に決まっており、それぞれが天・風・火・水・地すなわち五行を表しています。風の馬が描かれている場合にルンタと特に呼ばれ、仏法が風に乗って拡がるよう願いが込められます。
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日本の仏教寺院とは全く違う宗教のお寺のように見えます。それでも奈良の寺院を想像させるのは単にシルクロードで繋がっているだけでもなさそうです。
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大亀山公園が独克宋古城で一番の高台なので旧市街が見渡せます。麗江とは違った風情を感じます。
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不思議なディティールです。寺院というよりも要塞か城のようにも見えます。
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麗江も昔はこんな風な寂れた感じだったのでしょう。香格里拉も後5年もすれば麗江のようになる懸念も感じました。
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青空にタルチョは似合います。
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風に乗って経文がどこまでも飛んでいきそうです。
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チベット仏教の寺院の色使いが鮮やかです。
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巨大な摩尼車はあちこちの路地から望める町のランドマークです。
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中華風の扉ですがその枠は全く違ったチベット的なデザインで囲まれています。
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広場に出ました。チベット文化圏の香格里拉ですが、蔵族だけではなくイ族の方も住んでいるようです。イ族は中国西部の古羌の子孫で、古羌はチベット族や納西族や羌族の先祖でもあるといわれます。イ族は南東チベットから四川を通り雲南省に移住してきており、現在では雲南に最も多く居住しています。南詔王国を建国した烏蛮族が先祖だと言われています。
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昔は都内の交差点にある交番にはこんな監視塔があったと思います。
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広場で機を織るイ族のおばあさん。観光客相手に織物を売って居ます。
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正式な村の名前は建塘鎮でホテルの名前と一緒です。
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仮面のような装飾が軒に下げられていました。
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夕方になるとおじいさんおばあさんが揃ってそぞろ歩きしています。
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「南卡名典」というホテルの入り口に下がった布は寺院にあるものと似ています。
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外国人観光客を目当てにしたお店がたくさん並んでいます。欧米人にとっては人気の観光地のようです。そしてその理由はジェームズ・ヒルトンの「失われた地平線」(Lost Horizon)を読んでのことだと思います。
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地元の人にとっては標高3160メートルを超える高地でも自転車に乗るのは普通のことなのでしょうね。
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散歩している蔵族のおばあさんたちは黒いズボンの上に紺色のスカートを穿いている姿は麗江の納西族のようですが上着と帽子と違います。
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不思議な手の繋ぎ方です。
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ぞろぞろおばあさんたちが集まってきます。
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広場にはどんどん地元の人が集まってきます。
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そのうち輪になって踊り始めました。
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どんどん増えます。らじおたいそうみたいなものでしょうか?夏の夜の盆踊りのようにも見えてきます。
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とても美しい広場です。先ほど参拝した大佛寺が望めました。
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蔵族の伝統的な衣装で着飾った女の子も踊り始めました。
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それでも主役はおばあちゃんたちです。可愛らしい女の子たちもみんなこうなっちゃうのね。
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そのうち観光客も一緒になって踊りだします。多分毎日決まった時間に始まって何となく終わっていくのでしょう。でも居合せた旅行者には思い出が蓄積されていくと思います。
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蔵族の男性は彫が深くて浅黒くてかっこいいです。
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おばあさんたちの踊りの輪の中にポツンと佇む少女。
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小さい子供もいつの間にか輪の中に入っています。
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この子の周りだけ時間が早く回っているようです。
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伝統衣装もいろいろな種類があるようです。
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この女の子の衣装は袖の長いものです。
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運命の出会いの瞬間だったかもしれません。
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やっぱり伝統的な民族衣装を着た女の子たちにカメラが向いてしまいます。
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30分ほど踊り続けて音楽が終わるとおばあさんたちは三々五々に何もなかったように去っていきます。
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麗江のライトアップは美しいけれど装飾過多な状態になっていましたが、香格里拉も近い将来に同じようになってしまうのでしょうか。
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今回はテレビで紹介された町外れのホテルにしましたが、町中にも伝統家屋をリノベートしたホテルがいくつかありました。
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「南卡名典」というホテルはとても立派でした。ここに宿を取っても良かったかなと思いました。
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建物の中は中庭をガラス屋根で覆っています。造りは伝統的な建物のままです。
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陽がどっぷり暮れると提灯が灯り幻想的な雰囲気でした。
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夕食は広場の横の洒落たカフェにしました。アルコールが置いていないのが残念でしたが、美味しいマッシュルームピザをいただきました。マッシュルームといってもここらで採れるキノコは松茸です。松茸とチーズは結構合うと思いました。
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広場もドップリ暮れました。歩行街を抜けて先ほどの鋼板の交差点でタクシーを捕まえてホテルに戻りました。町中の移動は7元ですが、ホテルは町外れの龍譚水庫の先なので10元でした。メーターは無いので交渉制です。
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夜遅くなるとさすがに寒くなってきました。ホテルも古い住宅や寺院のような布をかき分けて中に入ります。
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ホテルのロビーは夜の方が雰囲気が良いです。昼間たくさんいたお客さんの姿はありません。
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ロビーのインテリアで羊の頭蓋骨にコールタールを塗って、そこに銀細工を貼り込んだ装飾品がいくつかありました。昼のレストランのパーティでも気になっていました。マネージャーに尋ねてみると、町中に行っても絶対に手に入らないと言われました。もしほしかったら譲っても良いですよと言われました。
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確かに町中では一切見掛けませんでした。何という名前かもわかりません。最終日にチェックアウトの前にマネージャーに譲ってもらいました。150ドルもしました。段ボール箱を持って、くだんのフロントの女性と一緒にパッキングしたのはいい思い出になりました。
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2007 雲南省の昆明・麗江・香格里拉の旅
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