とびっきりチープな上海の旅 vol.1 出発～２日目AM編

2007/09/15 - 2007/09/17

３連休を利用して２度目の上海に行ってきました。
２泊３日とは名ばかりの日程。たまったマイルを利用してのノースウエスト便利用ため、初日の出発が夕方６時３０分、３日目の帰国は朝の１０時の便と言うことで上海の滞在時間は３７．５時間。睡眠時間を差し引くとたった２５．５時間。
今回ホテルも会社の提携保養所扱いで１泊わずか１６００円。宿泊費が３２００円、チケットの発券手数料が３１５０円。
たったの６３５０円の思いっきりチープな旅でしたが、十分上海を堪能してきました。

エリア 上海(中国)

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円未満

最近すっかり国内の旅にはまってしまい、正月以来の海外です。今回はたまったノースウエストのマイルを使った特典旅行。つまり、ただなんです。
実はノースウエストの飛行機、１０数年前にノースウエスト便で社員旅行でアメリカに行く際にマイレージカードを作りましたが、急遽航空会社がJALに変更。以来１度も利用したことのない航空会社でした。
それが何故・・・？
クレジットカードの利用だけでマイルが７００００マイルもたまっていて、今回それを利用して出かけてきました。
成田へはいつもは車で行くのですが、今回は一人旅、思いっきりチープな旅のため地下鉄から京成線に乗り継いで空港へ到着。
第一ターミナル北ウイングのノースウエストのカウンターへと向かいますがそこにはすごい行列ができていました。３連休なので旅行者が多いんですね。

定刻の１８時３０分を少し遅れて、一路上海へと飛び立ちました。間もなく夕食の時間。
知ってました？ノースウエストのエコノミーアルコール類が有料なんですよ。ワンドリンク５００円。えーっ金取るの・・・？
今回はチープな旅ゆえ無料のジュースとコーヒーで我慢です。フライトアテンダントのビーフORチキン？の呼びかけに、鶏の苦手な私はビーフと答えてしまいましたが、これ最悪。韓国風のビビンバのようなものに付いていた牛肉、まるでゴムのようでした。
それでも貧乏性な私・・・完食してしまいました。
その後、入国書類を記載しているうちに３時間足らずで上海に到着です。

今回の予約しているホテルは、上海駅のそば。空港からは１時間以上離れた場所にあります。
上海空港は地下鉄の乗り入れがないため、エアポートバスを使うかタクシー、リニアモーターカーで地下鉄駅まで行って地下鉄に乗り換えるか３つの方法しかありません。
バスだと１時間２０分かかるとのことで、リニアモーターカーに乗りました。

ガイドブックによると時速４６０キロで走るとのことでしたが実際は３００キロでリミッターの設定がされているようで３０１キロを超えることがありませんでした。後で確認すると朝早い時間と夜は時速制限があり、日中は４６０キロで走るみたいですね。４６０キロ体感してみたかった。
席は比較的すいて、ゆったり座れます。
地下鉄乗換駅の終点まではわずか８分。距離にすると３０キロ程度でしょうか。ちなみに料金は５０元。乗ってきた飛行機のチケットを見せると２割引で４０元になります。

泊まったホテルはここ。三ツ星ホテルの上海駅に近い良安大飯店。見た目はまずまずのホテルでしょう？
でも、このホテル見つけるのが大変でした。
ホームページの案内図がいい加減で、上海駅のひとつ手前が最寄り駅のように見えましたが実はうそ。
探すのに一苦労　荷物を転がしながら夜の街を徘徊して、結局４人に道を尋ね(と言っても中国語全くわからないので地図を指差して身振り手振りで）電車を降りてから３０分かかってしまいました。
このホテル、会社の提携する福利厚生施設で１泊たったの１６００円。素泊まりで２泊予約を入れて先払いしていましたが、団体さんのチェックインに紛れ込んでしまい、ホテル側の勘違いで朝食クーポンが付いていました。ラッキー・・・。

でもこのホテル、駅から歩いて１０分の距離ながら、どちらかというとホテル立地の場所ではなく、周りの雰囲気はご覧のようなところ。朝の散歩の時の写真なので人影はまばらですが、夜ホテルを探して歩いていたときはちょっとやばい雰囲気のところをかなりの距離を歩いてきました。

今回の思わぬ拾い物はなんといってもこれ。ホテルは素泊まりの予約(宿泊費先払い済み）なのに、なんと２日分しっかり朝食クーポンが付いていました。団体さんのツアーのチェックインにまぎれたことが、朝食サービスに繋がりました。食事もアメリカンスタイルだけでなくしっかりお粥や料理も１０品程度付いているしデザートもあり。
食事だけ見ると前回宿泊した☆☆☆☆☆の華亭賓館よるもはるかにまともでした。でもどこでも共通しているのはコーヒーのまずさ。コーヒー色した泥水のようなコーヒー、口に含んだだけでとっても飲めたもんではありませんでした。

上海駅の広場の時計台は、２０１０年に控えた、上海万博開催までのカウントダウンのデジタル表示が出ていました。２年前に来た時も感じましたが、上海は現在も開発ラッシュ｡いたるところで古い街並みを取り壊して大掛かりなビルを造っています。ここ上海駅入口の交差点の角から宿泊したホテルの目の前までの広大な敷地が再開発に入っていて、さしずめ数年前に行なわれた汐留と同じような規模の開発が行なわれていました。

上海駅はかなり大きな駅で、朝の７時半なのに地方から大都会の上海にやってくる人や、出かける人で駅の中は人であふれていました。

上海駅から地下鉄１号線に乗って下りたのは人民広場。
駅の階段を上るとおなじみの新世界ビルと第一百貨店のビルが向かい合って建っています。ここの交差点から東側に外灘に向かった通りが、日本の銀座通りに匹敵する上海で一番の繁華街の南京東路になります。
地下鉄は日本と違ってキップでなくＳＵＩＣＡのような固いカードを何回も再利用しています。料金は初乗り３元から。日本円に直すと５０円ですから３割程度の料金ですね。ちなみにタクシーも１１元　初乗りで１９０円これも３割の料金です。
おおむね物価は日本の３割程度かと思うとそうでもありません。生ビール１杯が千円以上する店もあれば１００円以下で満腹できる食事ができたりで、それだけ貧富の差の激しい国なんでしょうね。

人民広場は、もともと競馬場だったところで公園のなかに、美術館や劇場、博物館、市役所などがあります。この時計台のあるレトロな建物は上海美術館。元々は、1933年竣工の競馬場のクラブハウスとして建てられ、その後、上海博物館、上海図書館として使利用され、近年、美術館へ改築されています。回りの近代的な高層ビルに囲まれながら威厳ある風格を漂わせています。

公園では、中国の朝のおなじみの光景が目に入ります。おばちゃんやおばあちゃんたちが集団で踊っていたり、太極拳を舞っていたりそんな姿をあちこちで見かけます。

こちらのおばちゃんたちはリングにふさふさをつけた小道具を使って気持ちよさそうに踊っていました。

深夜遅くまで人であふれている南京東路。まだ８時前でお店も閉まっていますが、ぼちぼち人が集まりだしています。

南京東路の紹介でよくガイドブックに写っている場所はここですね。１９１０年代のレトロな歴史的建造物の東亜飯店と向かいの華連百貨とどでかいコカコーラの電飾が目印のビル。

昼間はそれほど派手に見えなかった建物も、夜になればこんなに変身してしまいます。

中国ではこういう姿は公園では良く見かけますが、ここは上海一番の繁華街、南京東路なんです。昼間の人通りの多い時間であればパフォーマンスなんでしょうが、早朝なのでまた意味合いが違うんでしょうね。１キロくらい続く通りの４,５箇所で、ラジカセで曲を流しながら集団で踊っている姿を見かけました。

ここのおばちゃんたちは太鼓をたたいてしまっています。
でも、公園でも通りでも、比較的年齢層が高く、若い人たちの姿は全く見かけることはありませんでした。

街中では、２年前に来た時はもっとあふれるほど自転車に乗った姿を見かけましたが、今回は自転車の集団をあまり見かけることがありませんでした。その代わり目に付いたのが高級車の数の多さ。この国平均所得はいまだに日本の１０分の一程度なので一段とバブルが進んで貧富の格差が増してきているのを実感しました。

上海といえばやっぱりこの外灘のレトロな建物群。今回のの旅の目的はこれらのアールデコ様式の建物をじっくり見て回ることでした。詳細は別な旅行記で紹介します。ここは外灘と書いてワイタンと読みますが我々外国人にはバンドのほうがなじみがありますよね。
でも、ここ朝なのでまだ人の数はこんなものですが、夕方になると中国のおのぼりさんと外国人であふれかえっています。

もうひとつの上海のシンボルは黄浦江を挟んだ対岸のこの東方明珠塔。今日は曇り空のせいか朝は霞がかってもやっています。昼間も光化学スモッグでもやがかかった状態が多いようです。
このタワー高さが４６８ｍあり、テレビ塔としては東洋一の高さだとか。でも２０１１年に６１０ｍの第２東京タワーが完成すると首位の座陥落ですね。

上海の名園・豫園周辺に広がるショッピング＆グルメスポットがこの豫園商城。明時代の建物を模した商業ビルが建ち並ぶレトロな印象を与える通りです。ここはいつも人、人、人であふれかえっています。

ここ豫園には、２年前の春初めて上海に訪れた際に来ていますが、そのときデジカメを買い換えたばかりで初日の写真をすべて誤って削除してしまい、ほとんど写真が残っていませんので今回はばっちり撮っていきます。
この石に刻まれた文字は江沢民さんが書いたものだそうです。

塀の上の龍　
点春堂と万花楼の間の塀の上部に龍が乗っています。その昔龍は皇帝しか使えなかったそうで、あえて爪を４本にする事によって、龍ではないということで通したそうです。

　

反り返った屋根に特徴のある建物ですね。

池に浮かぶ湖心亭　　ここではお茶を飲む事ができます。

この建物、豫園で大人気の小籠包のお店、南翔饅頭店。
まだ１１時過ぎなのに店の前には５０人くらいの行列ができていて、一度は並びましたがぜんぜん進まないためあきらめて、お店の２階のレストランに。でも２階も大勢の人が席を待っているため、しばらく時間を空けて戻ってみましたが、さらに行列が伸びていたためやむなくあきらめました。食べたかったなあ・・・。

仕方なく向かいの店でストローの刺さったでっかい小籠包(大籠包？）のようなものを食べました。でかいだけに皮が肉厚でしたが中身はジューシーなスープに包まれた肉餡の入った大籠包でした。味もまずます。１個１０元(１７０円）

豫園から東台路骨董街へ抜ける途中の街並み。このあたりは地元の住人だけで観光客の姿はほとんど見ることはありませんでした。

羽をむしられたアヒルがぶら下がっています｡これ多分北京ダックになる前の状態ですね。

このあたりには露天の市場になっていて野菜や魚が売られていました。海外に出かけると必ず市場に訪れますが、今回はホテルの周辺に無く探していましたが、こんなところで見つかりました。

豫園の周辺で２０１０年に上海万博が開催される事になり、数年前よりこの一帯の古い民家をつぶしてこのような更地にして、大掛かりな開発が始まろうとしています。
２年前に来た時も、町のいたるところで行なわれている工事が目に付きましたが、更にその開発に拍車がかかっている状態です。

ここは東台路骨董街　テント張りの間口１間足らずの骨董品店が軒を並べているエリアです。陳列されているものがいかにも古そうなものもあれば、怪しげなん感じのものもかなり混じっています。

店の前の路上に所狭しと並べられた骨董品　じっくり探せば掘り出し物が見つかるかも・・・。

毛沢東が亡くなってずいぶん経ちますが、ここでは一番の人気者かも・・・？

これは新天地の一角にあった中共一大会址記念館（産党第一回大会址）
１９２１年７月に中国共産党は、ここで産声をあげたそうです。中にはいろいろ展示していて見学は無料でした。でもガイドブックによると入場料３元とありましたが、チケット売り場に行くとフリーチケットを渡されて良く見ると学生はフリーと書かれていました。こんなおじさんを学生に見てくれたんでしょうか？

この新天地にある建物は、石庫門建築といって、1920〜30年頃の共同住宅で「古き良き時代」の上海をイメージさせる上海独特の建物。この新天地の石庫門は綺麗に改造されていますが、かつてはここに何世帯、何百人もの住民が暮らしていたようです。　

ここ新天地は上海で一番のおしゃれなグルメ＆ショッピングスポットになっています。でもここに入っているお店は、飲食もアクセサリーや小物関係も日本の物価と変わらない価格設定になっています。

新天地内にあるオープンエア席のついたイタリアンレストラン。ここでしばし休憩です。

今朝は７時３０分から活動開始し、既に１１時を過ぎています。ここまででもう１０キロ近く歩いたでしょうか。日本よりも暑さが和らいでいるとはいえ、結構へばり気味。
ドイツビールでのどを潤し生き返りました。でもここ高い。この生　５００ｍｌで６５元　日本円で１１００円
すげー高い。

新天地でドラマの撮影に遭遇しました。この女優さん１つのシーンを撮るのに１０回くらいカットを繰り返していました。あまり美人とは思えませんでしたのできっと売れっ子女優ではないんでしょうね。この後は後編に続きます。