上海レトロなホテルめぐり

2007/09/16 - 2007/09/16

歴史的建造物の宝庫、上海。なかでも特に素晴らしいのが旧租界時代のレトロなホテル。私の大好きな和平飯店が改装工事のため閉鎖されていましたが、浦江飯店、錦江飯店、花園飯店などどれも見ごたえあり、思わず一度は泊まって見たいと感じさせるホテルばかり。特に圧巻だったのは、案内いただいた井上＠打浦橋＠上海さんもお勧めの浦江飯店。ここは最高でした。
次に上海に訪れる時は必ずここに泊まります。

エリア 上海(中国)

今回の上海、歴史的建造物たくさん見て回りましたが、一番印象に残ったのはレトロなホテル。特に上海の達人
井上＠打浦橋＠上海さんの案内してくれた５つのホテル素晴らしかった。この建物はガーデンブリッジを渡った左側のブロードウェイマンション（上海大廈）。あいにく改修工事中で最上階の眺めを楽しむことができませんでした。

一番圧巻はこの浦江飯店(プージャンホテル）。
ここは、１６０年以上の歴史あるオールド上海を代表するホテルで、リチャーズホテルとして1846年西洋の資本家リチャーズによって創業され、1907年の改装後はヴィクトリア・バロック様式の重厚さを誇る、中国及び東アジアで最も著名なホテルでした。

このホテルの見せ場は２つあります。一つ目は1922年に建築されたこの優雅なバロック式のホールで、孔雀廳と呼ばれ、毎晩華やかに着飾った紳士淑女がパーティに集い、上海の交場として栄華を極めていたそうです。

チェコ製のクリスタルをちりばめたシャンデリアをぶら下げたこのホールは、一時期、証券取引所として使われていた時代もあったとか。

とにかく見事なホールです。

絨毯で一部隠れていましたが、床材は通常の薄い板を貼り付けた床材でなく、よく見るとわかりますが、細かな材料を深く打ち込んで圧縮された状態になっています。
これではハードな使われ方をしても床の磨耗は少ないですよね。

ロビーもシックな色合いで統一され、すごく高級な雰囲気を醸し出しています。

このホテル一時期ドミトリーがあり、バックパッカーの溜まり場になっていた時期もあったようですが、今はまた高級路線に切り替えてきているようです。

３階の展示室の壁にはこのホテルに宿泊した世界的な著名人の写真が飾られています。

３階から５階まで吹き抜けになっていて回廊に面した部屋が、著名人が宿泊したVIPルームが並んでいます。

アインシュタインやチャップリン、イギリスの哲学者ラッセル、アメリカのグラント大統領などの多くの著名人もこのホテルに宿泊しています。

4階410室は、アメリカ第18代大統領グラント将軍とイギリスの哲学者のラッセル、写真はありませんが李鴻章もこの部屋に泊まっているようです。
写真はグラント大統領とアインシュタイン

レンガの壁に囲まれてこんなレトロな外灯があったりして、建物内部でなくどこかヨーロッパの街並みにいるような錯覚を感じさせます。

吹き抜け部分の前面がトップライトになっていてとても明るい空間です。

１階にあるカフェバー「モーニングシャンハイ（上海早晨）」ここでは、正統派上海料理、クラシカルな西洋料理を楽しめます。

フロントには英語名のアスターハウスホテルエンブレムを刻んだプレートが飾られています。

このホテルの一番のお気に入りスポットはやはりこれですね。

板貼りの広い廊下とアーチ型に続く下がり壁、天井からぶら下がる照明、木製の重厚なドアどれを見てもレトロな雰囲気でいいですね。

レンガの壁に木製の重厚なドア　レトロですね。

部屋の入り口にはアスターハウスホテルのプレートが付けられています。

この空間いいでしょう・・・。

こんなレトロなホテル泊まってみたいですね。次回上海に来る時は、必ずここに泊まろう・・・・

階段の踊り場のステンドグラスと漆喰塗りの天井いいですね。

マーラーヴィラ、ここは、ユダヤ系イギリス人のマーラーが1936年に建てた豪邸をそのままホテルとしたもので、今回の上海で是非見てみたい建物のひとつでした。

残念ながら現在改修工事中のようで中に入ることができませんでした。

入り口は固く閉ざされたまま、たまたま門が開いたので写真だけでも撮らせてもらえるようお願いしましたがあっさり断られてしまいました。残念・・・。

日本のオークラホテル系の花園飯店は、１９２６年に建てられたネオ・バロック様式の建物。
上海の中心街・淮海中路に建ち、旧フランスクラブの面影を残すリゾート感溢れるホテルです。
１階には三越も入っています。

もともと建築当初はフランスクラブとして建てられたもので、フランス租界に暮らす上流フランス人社会の社交場・スポーツクラブとして利用されていました。

現在緑あふれる庭園となっている場所に２０面のテニスコートがあり、コーヒーショップはボーリング場だったそうです。

これは２階のバンケットホールの天井のステンドグラスのはめ込んだ照明。

ホテルのエントランスとして使われている部分は、アールデコ様式の立派な仕上げになっています。

東側のエントランス側の階段は吹き抜けになっていてなかなかの雰囲気です。

こちらは錦江飯店中楼。パーマー＆ターナーの設計により１９３５年に建てられたものです。上海にはパーマー＆ターナーの設計した建物が数多くあり、先ほど見たブロードウェイマンションに良く似た外観です。

エントランスの左右には鋳物の格子のなかに錦江飯店のマークが付いています。

ロビーの奥の窓にはステンドグラスで造られた錦江飯店のマークが続いています。

ロビーの雰囲気なかなかいいですね。

この「錦江飯店北楼」は、１９２９年に高級アパート、キャセイマンションとして建てられました。高さ５７メートルあり、竣工当時は上海一の高さを誇ったそうです。

しかし、その後沈下が進み１９９９年に大補修するまでになんと、３メートルも沈下したため、今では１階が「地下室」のようになっています。でも、不同沈下でなく平均的に沈んだようで特に建物が傾斜しているわけではないようです。
現在と違って、支持層まできっちり杭を打ったりすることはできなかったのでしょうかね。

建物が１層分沈んだ名残で、エントランスを抜けて階段で下がったところにロビーがあります。

金門大酒店
人民公園が目の前でロケーションは抜群。租界時代の雰囲気を残す1926年に建てられたイタリア風ネオ・ルネッサンス様式の外観。クラシックホテルでレトロな上海を楽しみたい方にお勧めのホテルです。とにかく便利な場所にあります。

この建物は、人民公園の目の前にある「国際飯店」（旧・パークホテル）L・ヒューデックの設計により、東洋の摩天楼としてアールデコ建築方式を用いて1933年に竣工した建物で、日本の霞ヶ関ビルができるまでは東洋一の高さを誇っていたそうです。

最後に私の大好きな和平飯店。
和平飯店の北楼は、租界時代はサッスーンハウスと呼ばれていました。１９２９年に建てられたゴシック様式のホテルで、写真では見えませんがてっぺんに三角屋根のとんがり帽子が乗っています。

ここで酒を傾けながらオールドジャズを聞くのを楽しみにしていましたが、改修のため閉鎖中でした。
リニューアル後のオープンは２００９年の予定とか・・・。
ほんの一部だけの紹介でしたが、上海の街にはこんなクラシカルエレガンスと表現するのがふさわしい、泊まってみたいとおもわず感じさせるレトロなホテルがたくさんありました。次は見るだけでなく泊まってその良さを体感したいですね。

この旅行記へのコメント （4）

• むんさん 2007/11/24 17:49:25

  浦江飯店！

  ぬいぬいさん、こんにちは。
  
  上海レトロなホテル巡り！
  素敵な写真満載でうっとりしながら拝見しました。
  
  中でも浦江飯店！
  バロック式のホール、陽がさんさんと射しこむ回廊！etc
  とっても素敵な雰囲気に包まれていますね。
  上海の街の喧噪とは別世界。
  まさに租界時代にタイムスリップしたかのようですね。
  とてもあこがれます。

  ぬいぬいさん からの返信 2007/11/25 22:14:43

  浦江飯店最高でした

  むんさん　こんばんは
  
  書き込みありがとうございます。
  浦江飯店、外観はちょっと疲れてくすんだ感じでしたが、中に入ってビックリ。広い廊下と吹き抜けの展示室　あの空間がすごくレトロな雰囲気を醸し出していて最高でした。
  数年前までバックパッカーの溜まり場になっていたところとは思えないような品のあるホテルで次に行く時は必ず泊まろうと思っています。

• Noririnさん 2007/11/21 16:14:55

  上海ってステキ♪

  ぬいぬいさん　こんにちは。
  
  上海ってステキな街なんですね！
  作成中なのに見入ってしまいました。
  
  以前上海に行ったのは家族旅行だったので、お決まりの観光地しか行っていないんです。
  羽田から行けるようになった事だし、来年辺りにまた行ってみようかしら♪
  完成を楽しみにしています。
  
  Noririn

  ぬいぬいさん からの返信 2007/11/21 23:55:54

  RE: 上海ってステキ♪

  Noririnさん こんばんは
  
  中途半端に放置したままの旅行記ようやく完成させました。
  上海は２度目でしたが、今回は古い街並みと歴史的建造物を見ることだけを目的に行きました。上海の達人　ここ４トラベルでもおなじみの井上＠打浦橋＠上海さんに一人では絶対見れなかったところもご案内いただき、結構楽しめました。
  前回ツアーで行った時は、上海にいやな面だけ目に付いてしまい、正直２度と来ることはないと思っていた場所でしたが、今回は一人旅で、気ままに思いつくままふらふらと彷徨って、上海の面白さを発見してきました。
  上海は楽しい街です。是非ツアーでなく行ってみてください。
  きっと楽しめると思います。