2025/10/12 - 2025/10/13
53位(同エリア241件中)
Chamさん
このところ雨が続いていた。
登る日もシトシト降っていたが、
車を走らせると青空が顔を出した。
登りは気持ちの良い山行だったが、
下りはかつてない程の泥地獄にハマった。
泥のスケートリンクのようになった悪路に滑って転んで泥んこ祭り。
もはやこのままお尻で滑って行きたい…
そして、熊の気配も…
泊まった尾瀬・見晴の夕暮れは素敵で、
翌日の尾瀬沼もまるで天国のように幻想的…
かくして天国と地獄を一気に味わえました。
燧ヶ岳標高:2356m
1日目山行:6時間30分
2日目山行:3時間50分
※休憩除
歩行距離:19.7km
-
2025年11月10日 午前7:30
福島県、三池駐車場
会津高原に前泊し、そこから車で約1時間
かなり広いパーキングを備えた登山口だ。
雨もすっかりあがって良い登山になりそう! -
8:15
さぁて、出発~~!
木道滑らないように気をつけましょー!
熊に会いませんように!
昨日泊まったペンションのオーナーさんは
「まぁこの辺はどこでも出ますから。問題は小熊と親熊の間に入らない事ですよね。そんなの確率ですね、ははは」
だそうだ。 -
雨上がりの濡れた落ち葉で滑りそうだが
思いの外、岩肌はゴツゴツして滑らない。
それでも慎重に歩を進める。 -
45分ほどで視界がひらけた
-
広沢田代という湿原が広がる。
一面の草紅葉は壮観!!
なんだか最近もう都会では秋を感じられないが
ここは秋だ~~~~~! -
こんな上に池塘もあって湿原て不思議
-
そしてまたまた急登を40分ほど登る
フー、きついのぅ、、、 -
また開けた!
ここは熊沢田代、第二の湿原。 -
木道は続くよどこまでも。
人も少なく、のんびり~
気温も暑からず、寒からず。
写真を撮ったり、飴を舐めたり。 -
ほんわかした時間もあっけなく終わり。
ここから山頂まで1時間40分ほど登りだ。
もうひとふんばり! -
11:50 燧ヶ岳(爼嵓まないたぐら)に登頂~
双耳峰の頂上の低い方。 -
尾瀬沼が見渡せる。
沼へ降りるルートもあり、
そっちのほうがメジャーみたい。
今度来るときは行ってみたいな。 -
向こうに見える双耳峰のもう片方
柴安嵓(しばやすぐら)へ向かう。 -
20分ほどで柴安嵓2356m登頂!
こっちは群馬県側の尾瀬ヶ原を見渡せる。
昼休憩したのち、尾瀬ヶ原に向けて下山開始。
しかし、ここからが地獄の始まり。
このルートは足場が悪いことで有名らしかった。 -
尾瀬の湿原につながるせいか
水はけが悪く、地面はドロドロの泥沼だ。
しかも雨上がりも相まってコンディション最悪。
まるで田んぼのようになってて、
もはやどこに脚を置けばよいのか…
あっという間にシューズは泥まみれ。
ゲイターしててよかったーー
しかしゲイターまでも泥まみれ。 -
滑るドロ沼が延々と続き、疲れ油断したところで
スッテーン!!
突然、泥の中にお尻からダイブした…
ヤッチマッタ~、罰ゲーム並みの泥まみれ。
旦那さん1回、私は3回もやった。
こんな道が2時間も続きました… -
ようやく泥ゾーンを抜けた頃
旦那さんが、
「ねぇアレって…爪痕じゃないよね?」
私
「えー?なに お、、、早く行こう」
恐ろしいものを見た。やはり近くにいる。
実は途中で泥沼にハマってる最中も、
私がわぁわぁ騒いだのち、一瞬シーンとした瞬間
クワァー、クァー(ミァアーみたいにも聞こえた)
聞いたことのない鳴き声がして、
その野生っぽい声に鳥肌が立った。
旦那さんと目を合わせ「え…小熊?!」となり
ペンションオーナーの言葉を思い出し、
早足かつ大声で下山してきたのだ。
こちら側は人が断然少なく生息域なのだ。
一昨年は反対側の至仏山でも熊を目撃した。
尾瀬ヶ原はビジターセンターや山小屋が連日ドローンや人の大声や空砲で「人間は怖いものだ」と知らせているので、熊は私たちを草陰から見ているだけで済んだかもしれないが、登山するなら彼らのテリトリーにお邪魔するわけなので、熊の生態や生息域の知識をつけなくてはと実感した。 -
15:40 桧枝岐小屋到着~
お疲れ様でした!
いろいろ大変だったけど、いい登山だった!
本日からお世話になります。
とってもステキなログハウス風の山小屋。 -
暖炉とその奥には温泉もある。
山に来て温泉なんて、感無量! -
お部屋は個室にしていただいて快適~
お布団もふかふか、シーツも洗いたてで、
畳も清潔感あり、本当にありがたい山小屋です。
1泊2食個室使用/14,000円(1人) -
外は暖かいのでテラスでカンパ~~イ♪
ここはどこからも隔離された湿原の真ん中なのに
ポツンと六軒の山小屋が密集して建っている。
ここだけにのんびりとした素敵な時間が流れる。 -
少し尾瀬ヶ原を散歩したり
-
またビールを飲んでベンチで寛いだり
みんな思い思いに過ごす。 -
そうこうしてたら、静かな夕暮れ。
各小屋にポツリポツリと明かりが灯り
幻想的な夜を迎える。 -
17:00 夕食
フライや煮物やお蕎麦も出て満腹
美味しかった~
ご馳走様でした! -
ひげくま(オーナー愛称を拝した)ワイン
山では2人ともあまり飲まないようにしているが
なんだか今夜は結構お酒が進む。
そしてあったか布団でバタンキュー。
しかも尾瀬は夜中に起きて登山へ行く人が少ないので、ぐっすり眠れた。 -
翌朝5:30 朝食
鮭や温泉卵に納豆、まるで旅館の朝食
ありがたやー -
出発前に挽きたてのモーニング珈琲
5時に起きると1日の時間が長いな! -
7:00 出発ー!
今日は登山ではなく尾瀬沼を回って
沼山峠バス停まで戻るので、ハイキングかな -
1時間半ほどで尾瀬沼へ
カモがたくさん飛来していた。 -
幻想的な秋の尾瀬沼をじっくり堪能できるコース
登山せずにこちらだけ楽しむのも良さそう。 -
また滑らずバス停へ向かいましょう。
ちなみに尾瀬はなぜか韓国の方に大人気みたい。
たくさんの観光や登山の方とすれ違った。 -
11:00 沼山峠バス停に着いたー!
バスは11:30発のためしばし待機。
このバスで三池駐車場まで25分かけて戻る。 -
動き出したバスでウトウトしていると、
運転手さんの声と停車で目覚めた。
「ここが福島に残るブナの原生林です」
人の手で植えた杉林とは全く違った森だった。
なんだか色も暖かく、動物も住んでいそうだし、
なんだかそこだけ特に秋が深いように見えた。
秋の登山はこれでおしまい。
冬はまた近場の丹沢か、はたまた雪山に挑戦?!
楽しく、安全に、山や熊の知識も身につけつつ登っていきまーす!
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この旅行記へのコメント (2)
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- 琉球熱さん 2025/12/01 01:29:17
- やっぱり天国でしょ!
- Chamさん、こんにちは
燧ヶ岳、いいですよね
なかなか手ごわい登り道も、突如現れる高層湿原に救われるという
往路はどうやら同じルートだったようです
熊沢田代を過ぎて見下ろした風景は今でも印象に残っています
でも、そこから山頂までがキツイ
私はピストンでしたが、下山中にあそこですれ違った人たちは皆、鬼のような形相でした(笑)
下山ルートで泥にダイブ?(笑)
ケガがなくてよかったですが(私の例もありますし)、泥だらけになったウェアやザック、小屋に着いてから大変だったのでは?
私の場合、燧はどうも相性が良くないらしく、最初はのっけから雨で断念、2度目も山頂真っ白で柴安嵓断念・・・
でも不思議と悪い印象はないんです
できればまた行きたいなんて思っています
で、あの爪痕はおそらく熊でしょうね
あの辺、出ますよね・・・
私も尾瀬沼の周回路北岸で比較的新しめの“落とし物”を発見して、思わず早足になったことがあります
それにしても、燧の後の尾瀬ヶ原&尾瀬沼なんて最高じゃないですか
やっぱりこれは「天国」でしょう
---------琉球熱--------
- Chamさん からの返信 2025/12/01 09:30:54
- Re: やっぱり天国でしょ!
- 琉球熱さん
こんにちは!
琉球熱さんも燧ヶ岳がお好きなのですね♪
いい山ですね~
尾瀬ヶ原から見える美しい山容に、いつか行ってみたいと思っていましたが、登ってみてさらにいい山だと思いました。
しかしおっしゃるとおり、地形的なこともあるのか、雨が多いですよね。
至仏山も山頂付近で急に土砂降りになりました。
泥沼は凄かったです(*_*)
私もそのとき、琉球熱さんの旅行記を思い出しましたが、幸いというかなんというか岩も木の根も全てヌルヌルの泥に覆われていたので、転ぶというよりツル~~ンとお尻から滑る感じで怪我は免れました。
靴とズボンとザックの底は小屋でひたすら洗いました…替えのズボンも有ってよかった…
小屋付近の木道を歩く人をみると、
足元がきれいな人=尾瀬ヶ原から来たな、足元やズボンがドロドロの人=燧ヶ岳を降りてきた人と分かって親近感が湧きました。
また燧ヶ岳は別のルートにもチャレンジしたいです!
Cham
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