2025/08/26 - 2025/08/28
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しにあの旅人さん
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上野で勝手にフェスティバルをやってきました。
鈴本演芸場で落語を楽しみ、老舗の洋食屋でビーフシチューを食べ比べ。ホテルに泊まり込んで、一日がかりで東博を歩いてきました。
予想外に素晴らしかったのは2日間のホテル暮らし。不忍池を上から見て、歩いてきました。
一書に曰く、
上野です。
動物園の町と思っておりました。
やや大人になりましたら、美術館が加わりました。
ですから、駅から動物園。
駅から美術館、博物館。しか知らなかったのです。
浅草が、エンターテイメントの町なら、上野は?と勇んで参りましたが、
雰囲気がまるで違う。
余所の国みたい。
外国人観光客は、ここも多いです。
比べるつもりはないのですが、浅草の強烈パワーの洗礼を受けた身としましては、無意識に比べてしまいます。それぞれいいところがあるのにね。
By妻
まず鈴本演芸場。
私たちが小学校の初めのころ、春日八郎の「お富さん」を歌ってはいけないと学校で言われました。長い間なぜかなと思っていましたが、わけが分かりました。
投稿日:2025/10/01
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- JRローカル
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
午後5時開演の夜の部ですが、4時半にやって来ました。
お目当ては売店で売っている上野井泉本店のカツサンド。ところが売り切れでした。
このお店は1930年(昭和5年)創業の老舗で、柔らかいトンカツが有名だそうです。カツサンドは当時の女将が発明したものらしい。
そのうち行ってみよう。
晩ご飯はカツサンドを当てにしていたので、あわててすぐ近くのコンビニで食料を仕入れてきました。
一書に曰く、
さて、鈴本。
落語以前に、カツサンドカツサンド。by夫がうるさい。
旅行予定表にも、ばっちり「夕食カツサンド。」と翌日の黒船亭と並んで記されております。
が、が、が。
ありませんでした!
あたったら、場外ホームランだった級の、大空振り。
ということで、わがBY家の、おいしいカツサンドのランキング第一位は、変わらず、昨日の残りトンカツをはさんだ、もったいないサンドでございます
By妻 -
お客が増えないうちに客席の写真を撮ります。
-
285席だそうです。浅草演芸場とほぼ同じ。
全部自由席。 -
ここのウリは前の座席の背についたテーブル。飛行機と違って席がリクライニングしないので安定しています。
-
ここにつまみと飲み物をおきます。
飲み物はビールでもいいそうです。売店で売っています。
落語を聞きながら老舗のカツサンドでビール、寄席の醍醐味です。やりたかったなあ。
一書に曰く、
世界陸上を、テレビで見ていたのですが、人間の能力の恐ろしさをまざまざと見せてもらいました。
ただひたすら、努力と研鑽ですわね。
全く同じことを、ここ鈴本の舞台で見せてもらった感じでした。
努力と研鑽。修行というのでしょうか。
出演する人が、世界陸上レベルなら、客だって、それに合わせたレベルでないと。
ということなんでしょうね。お酒OK.
そう、大人しか相手にしていないのです。
By妻 -
プログラムです。
-
今夕は下席夜の部。
プログラムを見ても名前を知りません。ほとんどの芸人さんはテレビに出ないようです。
だからといって芸が下手なわけではない。むしろ逆で、テレビでワイワイやっているなんざあ、落語じゃねえ、と鈴本の席亭さんは言いたいのでしょうね。
みなさん、これぞ「芸」
一書に曰く、
ライブの落語は、四回目です。
新宿末広亭、浅草演芸ホール、そしてここ鈴本。
浅草リトルシアターに行ったのが、ついこの間だったので、ついつい比べてしまいます。
また、比べる~。と自分でも思うのですがね。
雰囲気が、まるで違う。
入り口に、狛犬さんがいるのですよ!
ということは、中にいらっしゃる、いや、おわします方々は、神様?
でも神がかった技術でしたわ。
By妻 -
圧巻は主任の隅田川馬石。
今晩は「お富与三郎」より「稲荷堀(とうかんぼり)」
私たちが子どものころ春日八郎の「お富さん」が大ヒットをしました。1954年(昭和29年)です。子どもたちにもおおはやり。後年のピンクレディみたい。「ゆうふぉー~~~」とか幼稚園児がやっていました。
古いですね、今はなんだろう。
しかし私はなぜか「お富さん」を歌ってはいけないと言われたのです。うちの親がそんなことを言うはずがないので、多分小学校でしょう。
By妻にも同じ記憶があります。教室の黒板に「今週の目標 お富さんを歌わない」と書いてありました。
最近由紀さおりがテレビで同じことを言っていました。1946年生まれ、私たちと同い年です。
3人は生まれも育ちも違うのに、日本のあちこちの学校で同じことを言われていたのです。
「お富与三郎」は歌舞伎の「与話情浮名横櫛(よはなさけ・うきなの・よこぐし)」で有名です。これもお妾さんの話で、子どもに聞かせたくないのはわかりますが、それほど目くじらをたてるほどではない。
長い間、なんでかな、と思っていました。
怖いお富与三郎
▲▼▲▼▲▼▲
馬石の噺を聞いて分かりました。
落語版「お富与三郎」は1893年(明治26年)春錦亭柳桜が演じた記録があるそうです。
出典は、
400字で分かる落語「お富与三郎」|狩野誠
https://note.com/kanohsey/n/n7f64b7224553
また「稲荷堀」のあらすじは、矢部義徳の、
隅田川馬石 お富与三郎~与話情浮名横櫛~「稲荷堀」 | 演芸のまわり、うろちょろ。
https://engei-yanbe.com/archives/5820
にあります。
お世話になりました。詳しくは是非↑を読んでください。
これらによると、お富は美人をウリに金持ちの年寄りを渡り歩く、妾を稼業とする悪女です。
以下のまとめはこの夜の馬石の口演を、矢部義徳のブログで補ってあります。30分の噺の細部は覚えきれません。
「玄冶店」も「稲荷堀」も地名で、現在も日本橋人形町に痕跡が残るそうです。
お富は妾稼業の手切れ金でもらった玄冶店の家に与三郎と住んでいます。お富に金物問屋の旦那奥州屋十八が惚れて、月18両で妾にし、通ってきますが、与三郎は従兄弟とごまかす。
ところがお富の留守中にヤクザの富八が、十八にお富与三郎の過去をバラしてしまう。
押し入れに隠れてこれを聞いた与三郎は、出刃包丁をもって富八を追い、稲荷堀で刺す。
お富は与三郎が富八にとどめを刺していないと聞くと、現場に2人で戻って、着物の袖を帯にはさみ、出刃包丁を構えます。。
着物の女は袖が邪魔になる手仕事をするとき、袖を帯に挟みます。お富は簡単な手仕事をするような気安さで人を殺す。
暗闇に美女の白い二の腕が浮き上がって出刃を構える、凄惨な場面が眼に見えます。
「さっさとあの世に行っておしまい!」と叫んだような。
馬石、まさに話の芸。
馬石、うまい!
全部聞きたいけれど、通しだとたぶん5,6時間かかるでしょう。
テレビの有名落語家に、何人これができる人いるかな?
一書に曰く、
怖かったですよ。「稲荷堀」
知らなかったお話だったから、そういう意味でもおもしろかったけれど、それ以上に、隅田川馬石という人の話の巧みさ。
しかも、この名前を、私たち二人は、知らなかったのです。
なんという無知。なんという不勉強!
穴掘って、掘って、掘って、アルゼンチンのモグラになりたい。
こういう、噺を聞けるって、大人になるって、すてきなことです。
こういう楽しみがあるんですものね。
By妻
落語は一般教養
▲▼▲▼▲▼▲
明治26年(1893年)の春錦亭柳桜の速記と馬石の口演にはかなりの違いがあるみたいですが、お富=悪女、毒婦は一貫しているようです。
戦前戦中の高等教育を受けた世代は、一般教養として歌舞伎や寄席の落語をよく知っていたようです。ほかに娯楽がありません。
昭和29年春日八郎の「お富さん」大ヒットのとき、歌舞伎以外に落語版の「お富与三郎」も知られていたはず。
このような人たちがあちこちの小学校にいて「お富さん」を聞いたら、「こんなもの、子どもに聞かせられるか」と思ったのは無理もない。
これは、たしかに子どもには聞かせたくない噺です。
一書に曰く、
「お富さん」ねえ。
今週の目標に、歌わないって、ありましたが、誰が決めたんだろう。
今思えば不思議です。
今週の目標って、一応子供が、自分たちで決めたことになってましたが、実は、そうじゃなかったのか?
生活指導の先生に、操られていたのか?う~む。
子供って、いい加減なんですよね。
浦島太郎の歌では、助けたカメにつれられて行ったら、怖い「かに」がいたのかぁ。助けたお礼がそれじゃね。とか、
「ふるさと」では、うさぎおいしい かの山~って、うさぎを食べちゃった?とか。等のエピソードは、有名。
私は、「この世のはな」って、島倉千代子の歌で、あ~かく咲く花、あおいはな~って、どっちやねん?とか思ってました。
あと、もう大人になってからも
北島三郎の は~るばる来たぜ函館へ~、「あほな女といいながら」って思っていました。馬鹿な女だから別れたのかと。
あとは、追うな。なんですね。
で、「お富さん」は、粋な黒平さんが、御神輿の松の飾りをなんかしたんだろうと思っていましたね。
あの曲は、今なら、マツケンサンバみたいな調子のいい、陽気な曲でした。
だから、たぶんみんなに好かれたし、たぶん宴会ソングになっちゃったのではないか。
それで、禁止されたんじゃないですかね。
お富さんのくわしい物語を、一般大衆が知っていたとは思えないんですが。
By妻 -
出口では前座さんが、ハネ太鼓、別名追い出し太鼓を打っていました。
写真、SNS用にポーズ。 -
また来たいなあ。
-
8時半をすぎるとさすがの熱暑も少しは収まっていました。
鈴本を出てホテルに戻ります。 -
1本となりは、仲町通り。
上野一番の歓楽街らしい。 -
私たちのホテルは鈴本から歩いて数分。一区画違うだけでえっと思うくらい静かです。
アパホテル<京成上野駅前> 宿・ホテル
-
この日午後部屋に入ったとき、室温は30度。ブラインドそのものが暑くて、大きな暖房用放熱板でした。この窓は真西らしい。西日をまともに浴びているのでしょう。
ホテルのフロントに話したら、ルームカードキイの1枚を電源スロットに残して、冷房をつけたままで出かけてくれ。
部屋に帰ったら、涼しくなっていました
やっとブラインドを巻き上げる気になりました。
すると、 -
予想していなかった夜景でした。
-
不忍池のようです。手前の真っ黒いのはなんだろう。
-
辨天堂みたいだ。
-
水面も見える。ボート池かな。
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翌朝まず窓の外をみると、
-
一面の蓮でした。
-
辨天堂の左右もびっしり蓮。
-
部屋の真下。
「散歩に行こう!」By妻
この日は東京国立博物館に入り浸る予定です。体力の温存が大事です。
ウルトラマンはたしか地球にいられるのは3分だったと思います。
私たちも炎天下を歩ける時間は、制限があるのです。
最終日、4時起きして、朝ご飯の前に不忍池を散歩することにしました。
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この旅行記へのコメント (2)
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- 前日光さん 2025/10/29 16:56:07
- 落語
- しにあさん&by妻さん、お久しぶりです。
急に寒くなってきましたね(*_*)
このところ、大学卒業後50周年とやらの催しがあって、先週は椿山荘なんかに行ってきました。
翌日は浅草の「べらぼう」特集をやっているのを見に行ったり、その後バスで巡るべらぼう関連の場所に行ったりして、遊んできました。
「耕書堂」って、今でもその痕跡を残す書店があるのですね?
かなり規模は小さくて、書物ではなく、べらぼう関連グッなんかを売っていました。
吉原の入り口近くにあった「見返り柳」なんかもありました。
平賀源内のお墓などもコースに入っていましたよ。
さて、前置きが長くなりましたが、「お富さん」の真相が良く分かりました。
歌うことを禁止されたのには、深いわけがあったのですねぇ。
私は「富」という名前の女性が「死んだはずだよ」と歌われて怒ったのだとばかり思っていましたが、それだけでは歌うことを禁止するほどのことではないですよねぇ。
で、落語ですが、しにあさんは「昭和元禄落語心中」というドラマか漫画のどちらかをご存じでしょうか?
これが素晴らしい傑作で、私はドラマしか見ていませんが、若い役者が、よくもあんなにスラスラと落語が語れるなぁと舌を巻きました。
再放送で26日に最終回を迎えましたが(全10話)、機会があったら、ぜひご覧になっていただきたいと思いました。
特に演題の「死神」は、なかなかのものがあります。
「芝浜」ももちろんよかったですが。
内容が、昭和の落語はそうだったんだろうなと思わせる説得力があって、とにかく役者の演技に魅了されました。
ストーリーもしっとりとしていて、芸に身をささげて燃え尽きる様子は、映画の「国宝」に通じるものがあると思いました。
自分のことばかりを書いてしまいましたが、ご容赦を(^_^;)
前日光
- しにあの旅人さん からの返信 2025/10/30 13:31:07
- Re: 落語
- 酷暑をなんとかしのいだと思ったら、この気候です。ついていくのが大変です。
浅草へいらしったのですね。
吉原の耕書堂、ありましたね。「蔦重」あやかりの観光施設だと思って、中には入りませんでした。
見返り柳も写真撮ってきました。
これらは、いずれ一葉紀行で使うつもりです。
一葉は簡単にさっとすませるつもりでしたが、読んでみるとそうもいかないみたいです。明治の女性作家史になってしまいそうです。三宅花圃など同時代の作家を読んでみたのですが、レベルが違います。
リアルタイムの文芸評によく「紫清以来の作家だ」という言葉が出てきます。
最後の数か月、鴎外露伴などすべての評論家が絶賛です。
そのときはもう書けなかったようです。奔馬性の結核は当時の医療ではどうにもできませんでした。
いずれ準備ができたら書くつもりです。
堀辰雄も本丸「風立ちぬ・菜穂子」が手つかずだし、こっちの寿命が間に合うかという感じ。
お富さんのお話は、戦前の知識人のサブカルチャーを知っていないと、現代では理解できないみたい。大学生でも落語、講談、娘浄瑠璃を普通に楽しんでいたそうです。落語版お富与三郎も、一般常識だったんじゃないですかね。娘浄瑠璃はさしずめ現代のアイドルグループという感じ。ナントカ48です。
「昭和元禄落語心中」は知りませんでした。
再々放送があればいいな。
新宿末廣亭も行ってきました。林家彦いち、柳亭市馬など、テレビにはでない落語家の噺を聞いてきました。4時間を超えましたが、あきませんでした。
市馬は「寝床」でした。知っているネタでしたが、それでも十分に面白かった。落語って、何回聞いても面白いものは面白い。
漫才はどうなんでしょう。同じネタを何度も繰り返すものですかね。歴史に残る名作というのは、聞きませんが。
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