2025/10/23 - 2025/10/25
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しにあの旅人さん
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能を観るのは3回目です。
そのうち2回は、パリでした。日本の古典芸能への疎さに、自分でもあきれております。
薪能の話をききつけて、飛びつきました。幸い予約開始直後だったので、席を確保できました。
2025年10月23日、第37回新宿御苑・森の薪能。
一書に曰く、
ある日、by夫が申しました。
ねえ、薪能があるんだけれど、行ってみる?
ギャー!何それ、ステキ。
おー、三島由紀夫の小説のヒロインみたいじゃあ、ありませんか。
ほっほっほ。
By妻
投稿日:2025/12/15
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- JRローカル
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
暮れなずむ新宿御苑大木戸門。5時半開場です。5時15分くらいにつきました。
一番乗りかな、と思ったら、 -
なにやら人の群れが。
暗くてわからないので、ズルして明るくします。 -
気の早いお客さんが、ごちゃっと100人くらい。
人のこと言えた義理ではありません。気の早い組に二人で早速並びました。 -
5時半ちょうど、しずしずと前に進みました。駈け出したりしない。みなさん、さすがお能を観ようというお客さんです。
-
このイントロがよかった。会場まで光の帯が導いてくれました。
どなただか存じませんが、にくい演出です。
一書に曰く、
浮かれに浮かれて、やってまいりました新宿御苑。
なんと申しますか、歌舞伎を見に行くのとは、ちょっと違う感じ。
なんというか上流階級っぽい。
ナントカの宮とか、ナントカ子さまとか。
ドレスコードはないにしても、ナントカの宮様ですぞ。さぞや優雅なドレスとか訪問着とか、ドレスとかドレスとか、うーんドレスとか。
やっぱり芝生に布を敷いて座ってご覧あそばす、その布だって、我が家のビニールコーティングされた猫のシートじゃないのはたしか。
家紋入りで、地色は紺色か金茶で。
むふふ
想像してきたのに。
御苑は、寒かったです。
みなさん、立派な防寒体制。
ドレスはいずこ~?
金茶の家紋入りのシートは~?
ついでにナントカの宮もカントカ子様もいずこ~? -
御苑、新宿御苑でありますが、昼間しか知りません。
初めまして。でございますが、どなたに申し上げてよいのやら、真っ暗、ひたすら真っ暗。
見上げると、空には高層ビルが、ピカピカ。
目を下げると、真っ暗。
穴に落ちたよう。
暗がりの中を、うごめく黒い影たち。
夢の中みたい。
うなされそう。
By妻 -
会場につきました。
1500席くらいでしょう。
会場の明かりは客電だけ。舞台には光が当たっておりません。これがあとであっと驚くことになります。
能が始まれば写真は撮れません。 -
一書に曰く、
芝生に座って観るのかと思っていたら。
って、なにを想像していたかと申しますと、
ゆるやか~な擂鉢状の底に、かがり火が燃えさかり、その中心のわずかな広がりの中に、金糸銀糸の能衣装が、かがり火のゆらめきに、陰影も濃く輝き翳り、緩やかに動くというものだったわけですよ。
でね、現実はですね。
パイプ椅子がずらりと用意されておりました!
!の意味。お分かりになる?
舞台もね、普通の野外ステージみたいで、わかりやすく言うと、ほら、遊園地なんかで、ナントカレンジャーとかが出てくる、ああいう舞台ね。
かがり火は用意されていましたけど、想像していたのよりしょぼい。
By妻 -
揚げ幕の向こうが鏡の間、板囲いです。もうちょっと格好つけてもいいんじゃないかと思います。
舞台前左の柱は「目付柱(めつけばしら)」というそうです。能面をつけると視野が狭まるので、演者の目標となります。 -
左奥のシテ柱。右奥が笛柱、手前がワキ柱。
屋根がなくても、柱は大事な役目を果たします。
屋根がないのだから柱はいらないだろうと思いましたが、そういうのは素人だそうです。 -
このころから舞台がすこしづつ明るくなり始めました。
-
舞台背後に大木が浮き上がってきます。
-
♪
-
♪♪
-
♪♪♪
-
この木は鏡板に描かれる老松の代わりです。
う~~ん、すばらしい演出。
樹種は分かりませんが、たぶん椎の木でしょう。
かがり火点火直前です。
ここからは撮影できません。 -
今回のパンフです。表。
-
裏です。
公演を直接紹介できる資料は、パンフ以外に、 -
パンフと同じ表紙のプログラムだけ。
演目の詳しい紹介がありました。
写真がないので、4トラ向けではありません。もうちょっとブログ向けに、次回からはつくっていただけないでしょうか。
公演はかがり火の火入れ式で始まりました。
一書に曰く、
暗いのに、さらに暗くなります。暗いって、一言で言いますが、これもレベルがあるのねえ。
ぐんぐん暗さを増してゆきます。
かがり火だって、しょぼいとか思っていたけど、これくらいなのは、なんでも消防法がどうとかなんだそうですよ。
なんだよー派手にやれよーとか、反抗期の青少年みたいにブ~垂れておりましたが、暗さが、ぐんぐん増してゆくにつれて、あのかがり火が、燃え上がってまいりました。
遊園地の野外ステージは、もはや立派な能舞台。
真っ暗な中に浮かび上がる人物。
もちろんライトアップされているのですが、舞台だけが浮かび上がるようです。
前に座る観客は、暗がりに溶けて無。
舞台と自分と。
舞台の後ろの木々の黒い揺らぎさえ、静けさを助けるよう。
By妻 -
次に狂言「成上り」
シテ太郎冠者は野村萬斎。
写真はパンフより。
鞍馬詣でについてきた太郎冠者が、居眠りしている間に主人の太刀を詐欺師に青竹にすり替えられました。それを太刀が青竹に成上ったと言い張って、なんとか責任回避しようとするお話です。事前にいただいた解説にいきさつは書いてあるし、どこかで聞いたような狂言です。それでも観ていて面白い。
所作は完全に様式化されていて、リアルないわゆる新劇とは180度違うのですが、それでもこっちのほうが面白いのです。
なんでかな。
このあと休憩が20分ありました。
写真撮影OKです。
みなさん、かがり火に殺到します。 -
一書に曰く、
休憩時間のざわめきに、いっぺんに現実に引き戻されました。
写真撮影許可されて、皆さん、舞台やかがり火に押し寄せます。
トイレがどうとか、放送しないでほしい。(あ、無理か)
それに客席で、
あらー、ナントカさん、お元気?
久しぶり。きゃははは。
なんて、やめてほしいわ。
萬斎の追っかけとか、銕之丞のファンクラブとかあるんだろうか。
せっかくいい夢見ていたのに。
むりやりに起こされた反抗期に、戻っちゃいました。
布団に戻りたい。
By妻 -
4本のかがり火には、係員がこういうプラカードをもってつきっきり。
-
一番近いかがり火。近づけそうにないので、望遠に頼ります。
秘策あり。
「公演が始まりますのでお席にお戻りください」という放送がありました。しばらくすると、 -
無人となったワキ柱付近。
-
周囲も暗くなり、かがり火と舞台照明が映えます。
-
人だかりは消えました。
-
写真撮影ができなくなる前のいいタイミングでした。
みなさん着席して「邯鄲」を待ちます。 -
後半は「邯鄲」です。シテは観世銕之丞。
邯鄲の夢という中国の故事の能バージョンです。内容はみなさんご存じでしょう。
事前に枕に注意するよう解説がありました。
主人公盧生が寝台でまどろむときは枕があります。それが夢の中のできごとになると、この枕を後見が取り去るのです。
また現実に戻ると後見は枕を戻します。
枕のあるなしで、夢と現実を表現します。
すごいなあ。
作者はこの枕を思いついたとき「やったぜ!」と思ったでしょう。
当時の観客は、こういう細かい工夫にも気づくくらい繊細な感覚をもっていたのかあ。
私なんて、解説がなかったら、「なんで枕を出し入れするんだろう」くらいしか思わなかったのは間違いなし。
この舞台には安藤継之助が小方(こかた)を演じました。小学校4年だそうです。いずれ名のある能役者のお子さんでしょうが、立派な舞台でした。
私は知りませんでしたが、小方が登場する演目は少なくないそうです。
一書に曰く、
一炊の夢、ともいわれる中国の故事です。
人生の栄枯盛衰を経験したのが、ごはんが炊けるわずかな間の見た夢だったというのは、すごい悟りです。
ギリシャ神話では、
人間にとって、一番幸せなことは、生まれないこと。二番目は、生まれたらすぐに死ぬこと。
と、呉茂一訳のギリシャ神話に書いてあります。
この年になると、その気分は、よーく理解できますが、できますが、それって、つまんなくない?
盧生は、科挙を受けないで帰っちゃうんだけど、も一回やってみたら、面白かったんじゃないの?
生まれて生きていたら、悲しかったり、苦しかったりするけど、でも、面白いことだってないわけじゃないよね。
って、
御苑の暗がりの中で、哲学しまして、結論。
中国にもギリシャにも。老人性うつ病の人はいたんだなあ。
ということで、あほあほのby妻ちゃんは、晩御飯、何食べようか悩むのでありました。
By妻 -
公演が終わったのは9時。
新宿御苑は夜は入れませんので、真っ暗です。
貴重な写真だと思います。 -
これはなんという建物でしょう。
-
手振れをおこして撮れた写真。
「未知との遭遇」という映画がありました。あれに出てきた宇宙船がこんな感じだったような。
かがり火に照らされた能も、未知との遭遇でした。
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この旅行記へのコメント (3)
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- kummingさん 2025/12/15 20:39:04
- お久~でございます♪
- しにあさん、by妻さん、ご無沙汰しておりますm(._.)m
最近、しにあさんの勇姿を公開されて、嬉し楽しく拝見♪
本日もブログに無関係なコメントになります←毎度の事ですが、お断りm(._.)m
わたくし、新宿御苑前近くに住んでおりました。姉の学校近く、靖国通り寄りで、そこから丸の内線新宿御苑前から2駅下車、(気が向けば週5回)通学してました。その後渋谷松濤→下北沢1人暮らし、とゆー成長を遂げ、底の抜けた箱入り娘時代を経て現在に至る。
「能」は未体験ですが、「狂言」は3~4回観劇した事あります。というのも、友人が東京の有名人を久留米に呼ぶ趣味?の一環で、野村万作さんご存命の頃から、久留米で狂言の舞台を設定、私はその友だちがらみで、いわゆるさくら?呼ばれて参加していただけで、何を観たのか、記憶もないのですが、とにかくストーリーは知っているのに、所作や言い回しだけで唸らせる技、笑わせ盛り上げる芸はすごかったです。日本の芸能って、知っている内容を繰り返し、型にはめて演じるのに!!粋の世界?
舞台がはけた後のafter party 打ち上げで、萬斎さんと握手♪←なんの自慢(-。-;
さて、今年も残すところあと2週間となりました。毎年、日々の経過が速まってる気がします←加齢による
来年こそは、4虎のブログの簡素化簡略化を目指して、精進する所存です。
佳いお年をお迎えくださいませね~♪
- しにあの旅人さん からの返信 2025/12/16 19:52:05
- Re: お久~でございます♪
- 地元だったんですね。
私は半世紀前のこの辺りをまったく知らないのですが、今みたいにオサレなお店やカフェが並んでいたのですか。
なんともエレガントな街でした。
新宿御苑前→松濤→下北沢、テニスラケットを小脇に、絵にかいたようなお嬢様じゃないですか。
「底の抜けた箱入り娘時代」?
萬斎さんと握手。
その手は何日間か、洗わなかったでしょう。
日本の古典芸能は、同じものを何度見ても面白いのです。
これは新宿末廣亭で実感しました。次回ちょっと触れます。
ほんに今年もあと少し。月日は団体で過ぎていきます。
今年中に間に合えばあと2本「勝ってにフェルティバル」をUPしたいと思っています。
その次はいよいよ「またもや」という声を華麗に無視して、堀辰雄紀行の本丸「風立ちぬ」を始めるつもりです。
こちらの寿命のこともあるので、のんびりしていられません。
番宣です。
ところで数日前くしゃみが出ませんでしたか?
Mistralさんちのコメントで、kummingさんのウワサをしました。
- kummingさん からの返信 2025/12/18 09:20:04
- Re: お久~でございます♪
- ジモティぢゃあございませんよ、学生時代たかだか数年東京在住してただけ(笑)
あ、さっそくmistralさんち、チェックしなきゃ!です〰️
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