2024/01/28 - 2024/01/28
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kojikojiさん
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この旅行記のスケジュール
2024/01/28
この旅行記スケジュールを元に
「アイト・ベン・ハッドゥ(Ayt bin Haddu)」を出発すると日が傾いてきます。気に入ったベルベル絨毯も買うことができて大満足です。車窓の景色はさらに荒涼として、時たまラクダに乗る施設があったり、羊の放牧が見えます。小さな街を幾つか通り過ぎると子供の頃に観た西部劇に出てくるような岩山がいくつも現れます。映画のロケに使えると思ったのももっともなことで、これから向かうワルザザードは映画の町としても有名な所です。「アイト・ベン・ハッドゥ」でも数多くの栄華が撮影されていますが、ワルザザードの郊外にはいくつもの映画スタジオがあります。街道からも「CLA STUDIOS」の建物が見えます。さらに街に近づくと「ATLAS STUDIOS」も見えてきます。このアトラス・コーポレーション・スタジオはとても有名で、敷地の中にはエジプトの神殿などの映画セットがそのまま残されています。ツアーの案内にも翌日ここへ来るようになっていますが、実際は外観を遠くから眺めるだけだったのでガッカリです。ここは世界最大級の映画スタジオであり、付近の砂漠や山も敷地に含まれているそうです。ワルザザードの町に入るロータリーには映画フィルムやカチンコをデザインしたオブジェが置かれてありました。夕暮れ前に町外れの「フィントホテル(Hotel Le Fint)」に到着しました。かなり広い敷地に建物が点在し、置かれている調度品にはローマ時代の戦車があったりするので、まるで映画のセットの中に迷い込んだようです。ベルベルの伝統的な建物のような離れの2階の部屋は不思議な内装で面白かったです。かなり高い位置なので部屋の窓からはワルザザードの町が見渡せ、その先には遠く山々までが続いています。今回のツアーでは宿泊するホテルでの夕食が続き、ここでも同じようにレストランでビュッフェの食事をいただきました。ホテルに到着する前に近くにお土産物屋が見えたので食事の後に散歩に出かけてみました。既に店じまいの準備が始まっていましたが、1軒の陶器屋のおじさんが快く店に入れてくれました。そこは古いフェズの陶器が並んでいました。モロッコの陶器についていろいろ教えてもらい勉強になりました。陶器はこの先のフェズで買い物するつもりでしたが、質の良い古い物は買うことができなかったので、もう少しじっくり見定めればよかったなと後悔が残りました。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- ホテル
- 3.5
- グルメ
- 3.5
- ショッピング
- 3.5
- 交通
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 一人あたり費用
- 25万円 - 30万円
- 交通手段
- 観光バス 徒歩
- 航空会社
- カタール航空
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行あり)
- 利用旅行会社
- JTB
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「アイト・ベン・ハッドゥ(Ayt bin Haddu)」を出発するとさらに荒涼とした風景が広がります。
アイット・ベン・ハドゥの集落 史跡・遺跡
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いつ来るかも分からない観光客を当てにしたキャメル・ライディングの施設が現れます。今回のツアーでは「メルズーガ大砂丘」でサハラ砂漠の朝日観賞というメニューがありますが、この時点でラクダに乗れるかは分かりませんでした。
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スケールが大きいのでバスが高速で走っていても遠くの景色は大きく変わらないです。
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こんな風景が続くとここは地球上なのだろうかという思いが浮かんできます。
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そんな景色の中でもわずかな植物を求めて羊飼いがやってきます。
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「アイト・ベン・ハッドゥ」を出てワルザザードまで残り19キロです。暗くなる前にたどり着けそうです。
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集落に入るとカボチャとタジン鍋とタジン鍋用のコンロを売る店。屋外で炭火を使ってタジン料理を作るコンロがあるのを初めて知りました。
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素焼きの水瓶は「アイト・ベン・ハッドゥ」の絨毯屋の前にも同じようなものが置かれてありました。そこにはカップが添えられていたので、訪問者に水を振舞う習慣がモロッコにあるのかもしれません。
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日が傾くにつれて山々の色はより赤く見えてきます。この景色を見ているだけでモロッコに来て良かったと思います。
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帽子のような形をしたシルエットですが、本当は大型バスを呑み込んだうわばみの影です。
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サン・テグジュペリは1935年にフランスとベトナム間の最短時間飛行記録に挑戦するも機体トラブルでサハラ砂漠に不時着し、一時は絶望視されるも3日後に徒歩でカイロに生還しました。この体験が後の「星の王子さま」に反映されていいます。そんなサハラ砂漠を少しでも見てみたいと思います。
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ワルザザードの町が近づくと映画のスタジオがいくつか現れます。ここは「CLA STUDIOS」です。ここはリドリー・スコット監督の「キングダム・オブ・ヘブン」が撮影された場所で、3つの撮影セットがあり、そのうちの1つはエルサレムが再現されています。
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その先のロータリーにはカチンコをデザインしたオブジェが置かれ、ここが映画の町だということをアピールしています。
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モロッコで一番初めに撮影されたのはフランスのリュミエール兄弟により1897年に製作された短編映画モロッコの騎士」と言われています。それ以後も世界中の映画業界がモロッコに目をつけ多くの映画が撮影されてきました。
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2023年の映画「FALL」を観たばかりだったので鉄塔が気になります。1986年に建設されたカリフォルニア州で最も高い建造物である支線式鉄塔「サクラメント・ジョイント・ベンチャー・タワー」をモデルにした600メートルのTV塔の頂上で、梯子が崩れて降りられなくなるというストーリーです。
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モロッコの国教はイスラム教で、国民のほとんどがスンニ派のイスラム教徒ですが、信仰の在り方は個人に委ねられています。特に西洋文化の影響が強い都市部の雰囲気は非常に開放的ですが、内陸部のワルザザードで若い男女が語り合っている姿は微笑ましくもあり、意外でもありました。
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また新たな廃墟が現れたと思ったのですが、エジプトの神殿のような姿に目が止まります。
アトラス コーポレーション スタジオ テーマパーク・動物園・水族館・植物園
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ここは有名な「ATLAS STUDIOS」だということはエントランスのパネルから分かりました。アトラス・コーポレーション・スタジオは世界最大級の映画スタジオであり、付近の砂漠や山も敷地に含まれるそうです。
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この建物も映画のセットなのでしょうか?個人的に大好きな映画に「ファンダンゴ」というケビン・コスナーのデビュー作ともいえる映画があります。テキサス大学を卒業したグルーバーズという仲間がメキシコの山の中に埋めたドンペリを飲みに行くのですが、その途中で、ジェームス・ディーンの映画「ジャイアンツ」のセットの中で一晩明かすシーンがあります。そんなシーンを思い出したのもここが映画の町だったからかもしれません。
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さらに街に近いロータリーには地球の上に乗った映画フィルムのオブジェがありました。
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モロッコにおける近代建築にはアール・デコや1912年から1956年のフランス、1958年までのスペインの植民地時代に建立された地域特有の新ムーア式建築なども多く見られますが、伝統的なベルベル建築を踏襲した公共建築も建てられています。
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それはホテルの建築にも多用され、この日宿泊する「フィントホテル(Hotel Le Fint)」もそんなデザインを取り入れた建物です。
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エントランスはアール・デコも感じさせますが、そこから先は伝統的なイスラム建築を感じます。
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ロビーは映画のセットのような造りになっています。
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ロビーの奥には「ゼリージュ(Zellige)」と呼ばれる細かく切ったタイルを組み合わせて幾何学デザインにしたモザイクで覆われています。
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傾斜地に建てられたホテルの宿泊棟はプールと庭園を中心に点在しているので階段も多くあります。今回のツアーで宿泊するホテルはそんな場所が多く、ポーターサービスがあってよかったです。
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宿泊棟の階段の下には映画の撮影で使われたのであろう古代ギリシャやローマの4頭立ての二輪戦車が置かれてありました。「クワドリガ(Quadriga)」と呼ばれるこの馬車はサスペンションがないので、皮革や柳のような柔軟な材料で編んだ床に振動を吸収させていました。
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1月下旬だというのに中庭には大きなバラの花が咲いていました。モロッコの国花はバラだということを思い出しました。種類は違いますが翌日はダマスクローズのバラの谷として有名な村があるカスバ街道をバスで走り抜けます。
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ここにもおいしくないであろうオレンジがたわわに実っていました。幹の下には防虫のための石灰が塗られています。
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宿泊した部屋はこの階段を登った2階の1室でした。1フロアに2部屋の離れのような建物です。
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階段を上がったところから中庭を眺めるとこんな具合でした。まるで映画のセットの中にいるような気分でした。
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部屋には小さな窓があり、表にはバルコニーもあります。その扉の設えが伝統的な建物らしく個人の家に泊まっているようにも思えます。
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アイアンワークもモロッコの伝統的な職業の1つで、「マジョレル庭園」で購入した絵本にも紹介されていました。
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内装はいたってシンプルです。このホテルには冷蔵庫はありませんでした。
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南ヨーロッパの影響が強いのでトイレとビデは必ず一緒に置かれてあります。
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バスタブはありましたが、シャワーで十分だったのでお湯は溜めませんでした。お湯の出は良かったのでストレスなく使えました。
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シンプルな洗面台にはヘアドライヤーはありました。アメニティは石鹸だけで、バスタオルはここでも薄茶色く染まっています。
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バルコニーに出てみるとワルザザードの町が一望できました。特にどこか繁華街があるというわけではなさそうです。
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北川には山並みが続いており、グーグルマップで確認してみるとそれはここまで走ってきたオートアトラス山脈(高アトラス)の延長であることが分かりました。
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モスクのミナレットの上に何かがあると思って目を凝らすとそれはコウノトリの素だということが分かりました。モロッコで見かけるコウノトリは「ヨーロッパコウノトリ」で、別名「シュバシコウ」と呼ばれる鳥です。
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この時は遅い時間で辺りも暗くなっているので姿は見えませんでしたが、翌朝にホテル近くの「タウリルト・カスバ(Taourirt Kasbah)」を見に行く際にその姿を見ることができました。
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部屋でくつろいでいると食事の時間になりました。今回のツアーでは町外れのホテルに宿泊し、夕食はホテルで摂るというのが必須でした。夜間に外出できないので管理する旅行会社は安心ですし、近隣のレストランの手配も必要ないのでしょう。インドのツアーでも同じような目論見が見透けて見えました。
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ホテル内のレストランまではまたなぎ廊下を歩くのですが、不思議な調度品が置かれてあります。まるで映画の大道具のように大げさです。
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ようやくレストランに着きました。いくつかのツアーが宿泊しているのでテーブルは夕食も朝食も指定されていました。
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フラッグ・スペシアルは1973年以来モロッコで最も売れているビールだそうです。ここでも小瓶で1本40DH(4ユーロ)なので650円ほどになります。カサブランカの空港で添乗員さんに20ドルか20ユーロ程度は両替してくださいと言われましたが、ビール5本で終わりです。
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料理はビュッフェスタイルですが、昨晩マラケシュのホテルで食べたのとあまり変わらないメニューです。レンズマメのスープとショートパスタにクスクス、ズッキーニやナスやかぼちゃを焼いたもの、チキンやマトンの肉料理に赤いソーセージのメルゲーズといった具合です。
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料理は全般的に味付けが薄く、塩と胡椒は必須でした。デザートはフラン(プリン)とアイスクリームがありました。
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食後はホテルの近くにあったお土産屋に行ってみることにします。周囲はすでに真っ暗です。エントランスのカラーガラスがいい雰囲気を出しています。
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「タウリルト・カスバ(Taourirt Kasbah)」の巨大な建物がホテルの近くにありました。一応ライトアップしていますが、人の気配はありません。
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この日はモロッコとどこかの国がサッカーの試合をやっていたようで、政府の庁舎前の広場にはたくさんの若者が集まっていました。国家なのか歌を謡い旗を振っています。一応警察も来ていましたが、危険な感じはしませんでした。午後9時近くだったので店は閉店の時間でしたが、古いフェズ陶器を置いた店のおじいさんが快く店に入れてくれました。そしていろいろモロッコの陶器について教えてくれました。陶器はフェズで買うつもりでしたが、古い物には出会えなかったので、ここでもっと腰を据えて見ておけば良かったと後悔が残ります。
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