2022秋 沖縄1： ひめゆり、平和記念公園

2022/11/27 - 2022/11/27

過去2度の計画が新型コロナで行けなくなり今度こそはの沖縄です。全国旅行支援を利用させてもらっての３泊４日の沖縄旅行。天気予報は芳しくはなかったものの夜の間に雨が降って昼間は沖縄らしい青い海と空に出会うことができました。ひめゆりの塔、平和記念公園、古宇利島、備瀬の並木道、万座毛、アメリカンビレッジ、首里城・那覇を巡ります。

エリア 糸満・ひめゆり(沖縄)

• 旅行の満足度: 4.5

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 一人あたり費用: 3万円 - 5万円
• 交通手段: レンタカー ソラシド エア
• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行なし）
• 利用旅行会社: エイチ・アイ・エス

今回も神戸空港からの出発です。

ソラシドエアの飛行機で沖縄を目指します。

共同運航便です。ANAニコニコ便でうれしくなります。空港の駐車場では車を預けると乗客割引を受けることができます。保安検査場を抜けると割引の打刻機があります。忘れても帰り便の荷物受取場所にもあります。

2時間20分で沖縄です。ソラシドエアーの機内サービスのアゴユズスープは美味しかった。

神戸空港も混雑していましたが、那覇空港も到着便が多いのかターミナルまでバスでした。まず思ったのが暖かい～。旅行前の大阪の最高気温が沖縄の最低気温。まだ夏。

機内預け荷物受取場も熱帯魚のオブジェ。

ポーたまを買おうと思いましたが行列なのですぐにレンタカーのバス乗り場へ行きます。

今回お世話になるニッポンレンタカー。借りる場所の豊崎営業所まで空港から20分です。

クルマを借りてひめゆりの塔に行く前に、まず昼食をと思って探したのが糸満漁民食堂でしたが近くまで行くと多くの人がいてすぐに入れそうではありませんでした。あきらめて他にしようかと思っているとクルマが入っていく場所があったのを見て何かありそう。道の駅いとまんおさかなセンター。

美味しそうなものがたくさん売っていて外のテーブルで食べることができます。

何にしようかな。

ホタテのウニソースなんぞもある。

イカも大きい。

隣の棟に食堂があります。

とりあえずどんなのがあるのかなぁ。

定食もあるのでここにしようか。

海鮮丼。

私はよくわからずに頼んだまぐろのハラモのバター焼き。

12時半になるとマグロの解体が始まりました。

くわっちーさびたん（ごちそうさま）

昭和20年の5月沖縄では日本軍とアメリカ軍との地上戦が展開されました。圧倒的な戦力の差があるにもかかわらず本土決戦のための時間稼ぎのために沖縄は犠牲となりました。当時沖縄にあった中等学校から生徒たちが動員され、戦場に送られました。女子生徒は15歳から19歳で主に陸軍病院等で看護活動にあたりました。男子生徒は14歳から19歳で物資輸送・橋の補修・電線の修復・電報の配達等に動員されました。動員された沖縄の全学徒のうち、2000名余が戦場で亡くなりました。戦後「ひめゆり学徒隊」呼ばれる沖縄師範学校・県立第一高等女学校両校から動員された生徒222名・教師18名たちは南風原の沖縄陸軍病院に動員され、そしてそのうち136名が戦場で命を落としました。

沖縄本島南部では「ガマ」と呼ばれる自然洞窟が多く、その中には戦火を潜り抜けてきた多くの住民が避難していましたが撤退してきた軍によってガマから追い出され、そこに軍や陸軍病院などが入りました。6月18日の夜半に陸軍病院は学徒に「解散命令」を言いわたし砲弾が飛び交う中、生徒たちは壕を出て自分の判断で行動しなければならなくなりました。ひめゆりの塔の前にあるガマには、ひめゆり学徒を含む陸軍病院関係者、通信兵、住民などおよそ100名がいましたが、アメリカ軍のガス弾攻撃を受けて80名あまりが亡くなりました。

6月下旬沖縄守備軍壊滅状態のなか牛島司令官は生き残った全将兵に対して最後まで戦うことを命じて自決しました。3月の動員から解散命令を受けるまでの約90日間のひめゆり学徒の犠牲者は19名であるのに対して、解散命令後のわずか数日で100名あまりが亡くなりました。捕虜になることを拒む兵士によって多くの住民は降伏さえもできず犠牲になりました。赤ん坊の泣き声に兵士が怒り鳴き声が外に漏れないようにと母親が子供の口をふさぎ亡くなった子もいます。

戦後77年となり戦争経験者が年々少なくなっていく中、戦争の実態を伝え平和への思いを未来へつないでいくひめゆり平和記念資料館には沖縄へ行った際には訪問してほしいですね。

館内に展示されている亡くなった可愛い女子生徒たちの笑顔にあふれる写真を見ていると目頭が熱くなります。また平和のありがたさが伝わってきます。

戦争に費消する資金が民政に使われればどんなに豊かな社会になるのでしょうか。

この日は日曜日だったかもしれませんが多くの人たちが訪れていました。忘れてはいけない記憶を記録に残して伝えていく必要があります。

次に訪れたのは平和祈念公園。沖縄戦終焉の地とされる糸満市摩文仁丘陵地帯です。沖縄戦の写真や遺品などを展示した平和祈念資料館、沖縄戦で亡くなられたすべての人々の氏名を刻んだ刻銘碑、戦没者の鎮魂と平和を祈る平和祈念像、沖縄戦没者墓苑や各府県の慰霊塔が建立されています。

公園のどこへ行こうかと園内地図を見ていると、小さな園内バスが来て「乗りますか？」と言われました。もちろん乗りました。おじさんの説明もあり100円で乗れて勾配のある広い園内を回ってくれます。全部を歩いて回ると大変です。

平和の丘。摩文仁の丘の参道沿いには32府県の慰霊碑が建てられています。

戦没者を永く追悼するため、摩文仁の丘に造られた国立沖縄戦没者墓苑

平和祈念堂と平和祈念資料館

平和の礎の刻銘碑の前では修学旅行生たちが説明を聞いています。自分たちの県出身者の名前が刻まれているのでしょう。

平和の広場の中央には「平和の火」が灯されています。沖縄戦アメリカ軍最初の上陸地である座間味村阿嘉島において採取した火と被爆地広島「平和の灯」と長崎「誓いの火」からの火を合火したものです。

断崖絶壁から海岸線、波打ち際を眺望できる場所にある平和の広場。77年前に悲しいではすまされない出来事があったとは思えない美しい青い空と海が広がっています。

沖縄が中心に円錐の平和の灯があります。

平和祈念資料館に行きます。

刻銘碑は平和の広場を中心にして放射状に円弧の形で広がりをもって配置されており24万名以上のお名前が刻まれています。

平和祈念資料館では沖縄戦に関しての資料展示などがあり詳しく知ることができます。また沖縄戦体験者の証言を綴った大きな本のようなものもあります。証言映像などもあり沖縄戦が語られています。戦後の沖縄の復興や占領下の統治の状況や街並みも作られて工夫がされています。

沖縄戦の資料展示を見ていくと心が痛くそして重くなってきます。展示を離れて外の風景を見るとホッとします。もう二度と戦火に巻き込まれないように祈るばかりですが、今の世界は多くの場所で紛争があり、きな臭い事象も起っています。人々の平和よりも独裁者や極端な考えを持つ者は自身の思想に基づき戦争を厭いません。人の命よりも己の考えが優先です。

日本もいろいろな問題を抱えていますが基本的には政治家に対して言いたいことが言え行動することができます。平和を享受していますがこれが当たり前だと思っていてはいけませんね。

沖縄は米軍の駐留や観光によって経済が動いている面が大きいですが、沖縄の人たちのためにも、もっと安全で豊かな沖縄になってほしいです。

平和祈念堂。この後の予定では奥武島で天ぷらを食し、おきなわワールドに寄ることにしていたのですが恩納村の宿泊先に向かいました。