2014/09/07 - 2014/09/07
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エンリケさん
この旅行記スケジュールを元に
晩夏のフランス、アルザス・ロレーヌ地方を巡る旅9日目。
今回の旅もこの日が実質最終日。
長旅で疲れてはいるところですが、最後の目的地パリで、フライトの時間まで貪欲に観光名所を回っていきます。
まず最初に訪れたのは、パリ発祥の地、シテ島にそびえるゴシック様式のノートルダム大聖堂。
2019年4月15日の火災で屋根と尖塔が焼け落ち、2022年現在はまだ修復が進められているところですが、在りし日の様子を思い出しながら旅行記を綴っていこうと思います。
<旅程表>
2014年
8月30日(土) 成田→ソウル→フランクフルト・アム・マイン→マインツ
8月31日(日) マインツ→ストラスブール
9月 1日(月) ストラスブール→コルマール→エギスアイム→コルマール
9月 2日(火) コルマール→リクヴィル→リボーヴィレ→コルマール
→ストラスブール
9月 3日(水) ストラスブール
9月 4日(木) ストラスブール→ナンシー
9月 5日(金) ナンシー→メッス→ランス
9月 6日(土) ランス→パリ
〇9月 7日(日) パリ→
9月 8日(月) →ソウル→成田
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 20万円 - 25万円
- 交通手段
- 鉄道 徒歩
- 航空会社
- 大韓航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
9月7日(日)
フランクフルトからアルザス・ロレーヌを経由してパリへ向かう今回の旅もこの日が実質最終日。
9日間にわたる長旅でさすがに体が疲れていましたが、せっかくの海外の旅、夜の帰国便の時間まで、貪欲にパリ市内を観光します。
まずは8時50分、パリ東駅(Gare de l'Est)近くの宿、ホテル・ダミアンを出て、メトロ(地下鉄)でパリ中心部まで(1.7ユーロ=約240円)移動。
シャトレ駅(Châtelet)で降りようと思ったら、降り過ごして次のポン・マリー駅(Pont Marie)まで行ってそこで下車。
地上に出てマリー橋(Pont Marie)に出ると、2009年のフランス旅行以来、5年ぶりに見るセーヌの流れが。
ああ、懐かしい・・・。マリー橋 建造物
-
マリー橋を渡ってセーヌの中州であるサン・ルイ島(île Saint-Louis)に出て、さらにそこからサン・ルイ橋(Pont Saint-Louis)を渡ってセーヌに浮かぶもうひとつの島、シテ島(Île de la Cité)へ。
サン ルイ橋 建造物
-
9時、シテ島に上陸。
セーヌ川の中州であるこのシテ島、紀元前1世紀にはケルト人の一派であるパリシイ族(Parisii)が住んでいたと言われる“パリ発祥の地”。
英語の“city”(都市)や“citizen”(市民)の語源ともなったと言われる島です。
そのシテ島の道を進んでいくと、何やら巨大な建造物が。シテ島 旧市街・古い町並み
-
そう、“パリ発祥の地に建つゴシック様式の大聖堂”ということでパリ市民の心の拠り所であり、1991年には世界遺産にも登録された“ノートルダム大聖堂”(Cathédrale Notre-Dame de Paris)。
その側面には、ランスのノートルダム大聖堂でも見たような、本堂を支えるフライングバットレス(飛梁)の柱部分が。
【晩夏のアルザス・ロレーヌ(13) ランスのノートルダム大聖堂のフライングバットレス】
https://4travel.jp/travelogue/11767328#photo_link_73951342 -
柱の上には、雨樋の役割を果たしているお馴染みのガーゴイルもいますね。
-
そして西側の正面に回ってノートルダム大聖堂のファサードをパチリ。
ランスのノートルダム大聖堂と違って、こちらは修復中でない、オリジナルの美しい姿を披露しています。
【晩夏のアルザス・ロレーヌ(13) 修復工事中のランスのノートルダム大聖堂】
https://4travel.jp/travelogue/11767328#photo_link_73951337
しかしさすがはルーヴル美術館やエッフェル塔などと並ぶパリでも有数の観光名所、朝早くからたくさんの観光客でごった返しています。ノートルダム大聖堂 寺院・教会
-
ファサードの中ほどには“諸王の階”(Galarie des rois)、すなわち、ユダヤとイスラエルの諸王を表した28体の彫像が。
1789年のフランス革命時には、フランスの歴代の王と間違われて破壊されたとのこと。 -
さて、それでは早速、正面向かって右側の“聖アンナのポルタイユ”(門)から中に入ってみることにします(大聖堂内部はフラッシュ撮影禁止)。
-
大聖堂の内部では、ちょうど日曜日の午前中ということもあって、大勢の信者が集結し、壮麗なミサの儀式が執り行われている最中・・・。
そのような中でも、一般の観光客を入場禁止にせず、このような儀式を見せてくれる太っ腹な運営に感謝です。 -
内陣の奥にはフランスらしい技巧を凝らした美しいステンドグラスが。
-
身廊にはヨーロッパの深い森を思わせるような太い柱が林立し、それでいて、ステンドグラスの大きな窓からは外の光が降り注ぎ、何とも絶妙な光加減となっています。
-
側廊にあったこちらの彫像は“リジューの聖テレーズ”(Saint Thérèse、1873-97年)。
19世紀のフランスにおけるカルメル会の修道女で、24歳という若さで結核により亡くなりながらも、その親しみやすい自叙伝が世界中で人気となったことで、死後28年という異例のスピードで列聖されたという女性です。 -
そしてこちらは、今回の旅においてフランスのあちこちの街で見かけたジャンヌ・ダルク像。
パリのノートルダム大聖堂でもしっかり祀られていますね。
【晩夏のアルザス・ロレーヌ(14) ランスのノートルダム大聖堂のジャンヌ・ダルク像】
https://4travel.jp/travelogue/11769384#photo_link_74397238 -
大聖堂の中央部では日曜午前のミサの儀式が続いています。
司祭の前に一列に並び、祝福を受ける信者たち・・・。 -
祝福を受ける行列には観光客も混ざっているのか、老若男女、実に多様な人種がミサに参加している感じです。
-
祝福を授ける司祭の方も、フランスらしく、黒人の方も混ざっていますね。
-
さて、側廊の壁にはこんなノートルダム大聖堂の形態の変遷を表す解説板が。
最初の1163年には、現在のゴシック様式の壮麗な建物とは大きく異なる、やや低層の建物の絵が描かれています。
この1163年に、当時のパリ司教モーリス・ド・シュリーによって、現在の大聖堂につながる建物の建設が開始されたとのことで、その脇の1177年には、後陣部分の建設の様子が描かれていますね。 -
そして1245年にはほぼ現在の姿の大聖堂に。
1265年には建物中央にそびえる尖塔や宝物殿も取り付けられ、最終的に完成したのは着工から約180年後の1345年。
フランス人にとって、対外的な拡張運動であった一連の十字軍活動が終わり、英仏百年戦争(1337-1453年)が始まった頃のことでした。 -
大聖堂の中央の方を見ると、まだミサの儀式は続いているようです。
-
その先の北側の壁面を見ると、見事なバラ窓が。
中央の聖母子の周りに、旧約聖書に登場する人物たちが描かれています。
こんな見事なバラ窓が、このノートルダム大聖堂はファサードと左右の翼廊の先に3つ、備えられています。 -
さて、せっかくなので、大聖堂の奥に併設されている宝物殿(Trésor)に入ってみます(5ユーロ=約700円)。
ミサ中ですが、すでにけっこうなお客さんが入っています。 -
この宝物殿にはノートルダム大聖堂に伝わる数々の宝物を展示。
こちらはフランス革命後に製作されたという銀細工(L'orfèvrerie Après La Révolution)。
中世には人々の心の拠り所とされたこの大聖堂も、フランス革命期には自由思想を信奉し、宗教を批判する市民から敵対視され、建物の破壊や宝物の略奪が行われたという・・・。
その結果、この宝物殿に残るのは、フランス革命を経て19世紀にノートルダム大聖堂の価値が再認識された後に作られたものがほとんどとなっているところです。 -
ちなみにこちらがフランス革命後にノートルダム大聖堂の価値を再認識させるきっかけとなった、1804年にこの大聖堂で行われた“ナポレオン1世の戴冠式”を描いた古典主義の画家ジャック=ルイ・ダヴィッド(Jacques-Louis David、1748-1825年)の大油彩画(ルーヴル美術館で撮影)。
ルーヴル美術館に展示されている絵画の中でも特に大きなものとして有名な絵画ですよね。
ナポレオンは革命で処刑されたルイ16世のブルボン家の後継者と見なされることを嫌い、“王”ではなく“フランス人民の皇帝”を名乗ります。
そのため、戴冠式も、これまでフランスの歴代の王が行ってきたランスではなく、ここパリのノートルダム大聖堂で行われることになりました。 -
こちらは1857年に製作された“聖王ルイの胸像”(Buste-reliquaire de saint Louis)。
失敗に終わったものの第7回と第8回の十字軍を起こし、“聖王”と称されたルイ9世(在位:1226-70年)は13世紀のカペー朝の王ですが、オリジナルのものはフランス革命期に破壊又は略奪されたのか、現在に残る彫像はやはりフランス革命後のものとなっているところです。 -
こちらは皇帝ナポレオン3世時代(在位:1852-70年)に寄進された、イエス・キリストの磔刑図の付いた燭台(Ensemble dit de Napoléon Ⅲ)。
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似たようなキンキラキンの宝物が次から次へと現れます。
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こちらもモノ自体は比較的新しそうな時代のものですね。
-
司教のものと思われる絢爛豪華な法衣も展示されています。
-
10時、以上1時間弱でノートルダム大聖堂の見学を終了。
その後このノートルダム大聖堂は、2019年4月15日に発生した火災で屋根と尖塔が焼け落ち、フランス人を含む世界中の多くの人々が悲嘆に暮れたところ・・・。
その再建には莫大な金額がかかるとのことでしたが、マクロン大統領の呼びかけにより世界中から8億ユーロ(約1,100億円)を超える寄附金が集まり、2024年のパリオリンピック前の完成を目指して、鋭意、修復が進められているとのこと。
それまでは一般の方の立ち入りはできない状態とのことですが、一日でも早く、世界中からたくさんの観光客が集う、かつてのような大聖堂の姿を見てみたいものですね。
(晩夏のアルザス・ロレーヌ9日目後半~ルーヴル美術館観光~に続く。)
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この旅行記へのコメント (2)
-
- 川岸 町子さん 2023/01/03 22:22:57
- ミサ
- エンリケさん
ご無沙汰しております。
本年もどうぞよろしくお願いします。
私の新春を飾るノートルダム寺院、壮麗で美しいです。
ちょうどミサが行われ、厳かな雰囲気を感じられて、良かったですね!(^^)!
ミサでの司祭者や祝福を受ける人々の様子は、4トラの旅行記では珍しいと思います。
私も2度訪れていながら、拝見せず。
お写真からの様子では、いい意味で重々しくないのですね。
世界中からの善意により修復が進められているようで、また美しい姿が見られるのを心待ちにしています。
町子
- エンリケさん からの返信 2023/01/05 01:24:12
- 修復後のノートルダム大聖堂
- 川岸 町子さん
こんばんは。
こちらこそご無沙汰しております。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
さて、パリのノートルダム大聖堂の旅行記にご訪問ありがとうございます。
もう8年以上も前の話になりますが、あの2019年の火災の前の大聖堂の様子を見学できたことは、今にして思えば貴重な経験だったのかなと感じます。
> ミサでの司祭者や祝福を受ける人々の様子は、4トラの旅行記では珍しいと思います。
確かに、ミサの間は入場禁止だったり、入場できても撮影禁止だったりして、なかなか写真に収めることは難しいですよね。
その辺、パリのノートルダム大聖堂は太っ腹だなと感じました。
大聖堂側にとっても、観光客が多すぎて、制限を設けず全てオープンにした方が、運営が楽なのかもしれないですね。
あるいは、フランスらしく個人主義に基づいて、個人の自由意思に任せる、といった考え方なのかもしれません。
いずれにしても、写真に残すことができたおかげで、8年以上経過してもその時の様子をありありと思い出せ、この旅行記を見ていただいているみなさんにも、ノートルダム大聖堂の魅力を少しでも伝えられる力になったのかなと思います。
> 世界中からの善意により修復が進められているようで、また美しい姿が見られるのを心待ちにしています。
おっしゃるとおり、パリオリンピック前と言われている完成が楽しみですね。
フランスはパリの街そのものにせよ、ルーヴル美術館にせよ、過去からの遺産を全く変えずに守っていくのではなく、新たな魅力を付加するために、少しずつ変えていっている国なので、一体どのような修復を遂げるのか、本当に待ち遠しいです。
そうそう、町子さんは昨年は結局、海外に行かれたのでしょうか?
しばらく旅行記の更新がなかったので、おそらく楽しんでいたことと思います。
新たな旅行記のアップ、期待しています!
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