昔の子どもは天真爛漫で他愛なかったものですな。枕元でお伽話をしてやればおとなしく聞いてすぐにすやすやと寝てしまったもので、まことに「子どもなんて罪がないもんだ」った。<br /><br />　ある父親が、眠れないと訴える息子に『桃太郎』を話して寝かしつけようとしますが、息子は「話を聞くことと寝ることは同時にできない」と理屈っぽく反論します。<br />　<br />　父親は困りつつ話を始めますが、「昔々……」と言えば「年号は?」、「あるところに……」と言えば「どこ?」、「おじいさんとおばあさんが……」と言えば「名前は?」といちいち聞くので、話がまったく進みません。<br /><br />　それでも強引に話を進めようとする父親に対し、息子は子供とは思えないほどに論理的な『桃太郎』の解説をします。<br /><br />　「昔々」「あるところに」などとして、時代や場所を細かく設定しないのは、いつの時代のどこの子供にも聞かせられるようにした配慮だ。<br /><br />　おじいさんが山にいるのは「父親の恩が山よりも高いこと」、おばあさんが川にいるというのは実は海のことであり、「母親の恩が海よりも深いこと」を表わしている。本当は父親と母親のことだが、話が生々しくならぬように愛着を持たせるために爺と婆にしているのだ。<br /><br />　桃太郎が桃から誕生するのは、子供が神様からの授かり物であることを象徴している。　<br /><br />　鬼ヶ島における鬼とは、「鬼のような世間における苦労」を表現しているのである。　<br />　<br />　猿は「猿知恵」といった言葉にみられるように、知恵がある。犬は「3日飼われたら3年恩を忘れない」といわれるほど、忠誠心が強いといわれる。キジはヘビに卵が狙われると、自分の身体を巻かせて囮にして退治する、落ち着いた勇気を持つ。つまり、この3匹で智、仁、勇という3つの徳を表している。<br /><br />　キビは五穀の中でも粗末な穀物であり、「キビ団子」は「贅沢はよくない」という教えの象徴である。<br /><br />　人間として生まれた以上は、日々贅沢をせず質素を守り、三徳を身に付け、親孝行し、先祖に日々感謝しながら一生懸命に働き、やがて「苦労」と言う名の鬼を退治して「信用」「名誉」「財産」「地位」という宝物を手に入れて、世の中の役に立つ立派な者になることが一番の大事な道筋だ、というのが『桃太郎』の物語の教えなのである。<br /><br />　というような話を子供がしているうち、父親のほうはいつの間にか寝入ってしまう。父親の寝顔を見た息子は「近頃の親なんてものは、罪がないな」

落語の「桃太郎」知ってますか？　～犬山の桃太郎神社訪問～

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2021/08/01 - 2021/08/01

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熟年ドラゴンさん

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　昔の子どもは天真爛漫で他愛なかったものですな。枕元でお伽話をしてやればおとなしく聞いてすぐにすやすやと寝てしまったもので、まことに「子どもなんて罪がないもんだ」った。

　ある父親が、眠れないと訴える息子に『桃太郎』を話して寝かしつけようとしますが、息子は「話を聞くことと寝ることは同時にできない」と理屈っぽく反論します。
　
　父親は困りつつ話を始めますが、「昔々……」と言えば「年号は?」、「あるところに……」と言えば「どこ?」、「おじいさんとおばあさんが……」と言えば「名前は?」といちいち聞くので、話がまったく進みません。

　それでも強引に話を進めようとする父親に対し、息子は子供とは思えないほどに論理的な『桃太郎』の解説をします。

　「昔々」「あるところに」などとして、時代や場所を細かく設定しないのは、いつの時代のどこの子供にも聞かせられるようにした配慮だ。

　おじいさんが山にいるのは「父親の恩が山よりも高いこと」、おばあさんが川にいるというのは実は海のことであり、「母親の恩が海よりも深いこと」を表わしている。本当は父親と母親のことだが、話が生々しくならぬように愛着を持たせるために爺と婆にしているのだ。

　桃太郎が桃から誕生するのは、子供が神様からの授かり物であることを象徴している。　

　鬼ヶ島における鬼とは、「鬼のような世間における苦労」を表現しているのである。　
　
　猿は「猿知恵」といった言葉にみられるように、知恵がある。犬は「3日飼われたら3年恩を忘れない」といわれるほど、忠誠心が強いといわれる。キジはヘビに卵が狙われると、自分の身体を巻かせて囮にして退治する、落ち着いた勇気を持つ。つまり、この3匹で智、仁、勇という3つの徳を表している。

　キビは五穀の中でも粗末な穀物であり、「キビ団子」は「贅沢はよくない」という教えの象徴である。

　人間として生まれた以上は、日々贅沢をせず質素を守り、三徳を身に付け、親孝行し、先祖に日々感謝しながら一生懸命に働き、やがて「苦労」と言う名の鬼を退治して「信用」「名誉」「財産」「地位」という宝物を手に入れて、世の中の役に立つ立派な者になることが一番の大事な道筋だ、というのが『桃太郎』の物語の教えなのである。

　というような話を子供がしているうち、父親のほうはいつの間にか寝入ってしまう。父親の寝顔を見た息子は「近頃の親なんてものは、罪がないな」

エリア

犬山(愛知)

旅行の満足度: 3.0

同行者: 一人旅

交通手段: バイク

　北アルプスへ登山に行くのだが原チャで５００ｋｍを一日で行くのは辛い。

　途中の南木曽で一泊するのだが時間に余裕がある。
　途中にある「桃太郎神社」に寄ることにしたが、暑い昼間を避けて早朝出発。
　鶴見緑地公園で夜が明ける。
　信楽で休憩。
　朝もやの山を横目に犬山へ向かう。
　桃太郎神社にやって来た。
　レストランも「桃太郎」
　おじいさんは山へ芝刈りに。
　おばあさんが川で桃を拾う。
　桃から生まれた「桃太郎」

「知恵」の象徴、猿。
「勇気」の雉。
「忠恕」の犬。
「鬼」については諸説あり。
　鬼退治。
　宝物を積んで故郷に帰る桃太郎。
　宝物館に入るには２００円必要。

　因みに、帰路は野沢温泉村から自宅まで５０５ｋｍを１５時間半かけて一日で戻って来た。

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この旅行記へのコメント（5）

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ちょめたんさん 2021/09/17 16:13:34

懐かしい！！

昔神社のそばの民宿に泊まりました、食堂もやっていたようで美味しかったですよ！

熟年ドラゴンさんからの返信 2021/09/19 05:57:05

RE: 懐かしい！！

> 昔神社のそばの民宿に泊まりました、食堂もやっていたようで美味しかったですよ！

　神社前のレストラン「桃太郎」で「冷やし中華」食べました。

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熟年ドラゴンさん 2021/08/08 06:18:21

コメントありがとうございます。

　帰りも名古屋あたりで一泊する予定でしたが、昼間は暑いので夜走る方がましだと思い強行しました。

　6月に登山で１１時間歩きましたが、バイクは座っているだけなので楽勝でしたよ。

　今、白馬登山の旅行記作成中です。

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pedaruさん 2021/08/07 16:17:02

桃太郎

熟年ドラゴンさん　こんにちは

落語は好きなので、聞いたことがあります。よく話を考えるものですね。
昔々おじいさんとおばあさんがいました、という昔話では桃太郎が一番有名では
ないでしょうか？近頃では私はモノタロウ通販を利用してますが・・・

ドラゴンさん、あなたは宇宙人ではありませんか？スーパーカブで一日で500ｋｍを走って帰宅とは、普通の地球の老人はできません。おっと、失礼しました、熟年でしたね、老人は私です。

pedaru

熟年ドラゴンさんからの返信 2021/08/08 06:19:14

Re: 桃太郎、コメントありがとうございます。

　帰りも名古屋あたりで一泊する予定でしたが、昼間は暑いので夜走る方がましだと思い強行しました。

　6月に登山で１１時間歩きましたが、バイクは座っているだけなので楽勝でしたよ。

　今、白馬登山の旅行記作成中です。

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