地獄鎌尾根と聞いたら、登らないという選択肢はないやろ！～七種薬師のナイフエッジと７０度の岩壁

2020/02/11 - 2020/02/11

　姫路の北、夢前町と福崎町の間に七種（なぐさ）三山がある。七種山、七種槍、七種薬師峯である。

　その薬師峯の登山道の一つに地獄鎌尾根ルートがある。両側が切れ落ちたナイフリッジのみならず急角度の岩壁も登らないといけないのだ。

　縦走ルート以外の道は標識もなく踏み跡も怪しい。

　下山時にはルートを外れてしまったが、幸いスマホの地図で現在地など確認できたので遮二無二斜面をずり落ちながらも林道へ出ることが出来た。

　遭難一歩手前であったが怪我もせず無事に下山できた。

　百名山より遭難の危険はいっぱいである。



　ちょっと時期を逸した感は免れないが年末ジャンボ！
https://www.youtube.com/watch?v=kna7WTa5Mko　

エリア 多可・西脇・加東(兵庫)

• 旅行の満足度: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: バイク

　長年ガラケー一本でやって来たドラゴンであるが、料金も変わらないという事で今年やっとスマホを買った。

　殆んど使う事もないだろうと思っていたがやはり文明の利器、便利なものである。

　今日はスマホのお陰で遭難しそうな所を助けられたのだ。

　まだまだ使いこなせず、YAMAP というアプリで登山記録を付けてみたのだが紙にプリントしてそれを写真に撮って旅行記に乗せるというアナログな事しかまだ出来ない。

　自分の歩いた軌跡がスマホの地図にアップされるのだ。

　最初方向違いの所へバイクで行ってしまい（Sの地点）、駐輪して歩き始めたのだがとんでもない方向に行ってしまった。

　どうも違うようだと気付き村田牧場へ戻っておねーさんに道を尋ね、G地点へ向かった。

　標識などは一切なく他人のブログを参考に池の横から山に入った。

　踏み跡があるような無いような山の斜面を兎に角登った。

　尾根に出ると登山道らしき踏み跡が見つかった。

　天気予報は快晴だったが途中で濃霧が発生、山でこうなるとホワイトアウト、遭難するかも。

　道を間違えながらもなんとか前之庄にある村田牧場に到着。

　なるべく上の方までバイクで行こうと思い、林道の手前に駐輪。

　しかしこれが方向違いで、とんでもない方へ歩き始めてしまった。

　途中でどうも違うなと気づき戻ることにした。（一枚目の写真の軌跡参照、オタマジャクシの尻尾）

　牧場のおねーさんやおばさんに道を聞き、目印の明王寺池へ向かった。

　ここが登山口のある明王寺池。

　しかし登山口の表示は一切ない。

　この池の端から登るらしいのだが登山口が見つからない。

　他人のブログの地図を頼りに藪の斜面を登ってみた。

　遮二無二斜面を登って尾根に出るとやっと標識が出現した。ホット一息。

　尾根へ出ると道が分かりやすい。

　と思ったのも束の間、シダで覆われ踏み跡も頼りない。

　下山時の西尾根ルートにあるゴリラ岩。

　この下でルートを見失い斜面を滑り落ちながら生還した。

　所々に現れるテープが救いの目印。

　テープが無ければどこに踏み跡があるかもわからない。

　いよいよ地獄鎌尾根が現れたようだ。

　松が生えていたりで緊迫感がないが両側が切れ落ちたナイフリッジである。

　尖った岩の天辺を歩かなければならない。

　一歩踏み外せば奈落の底。

　足場を確保して自撮り。

　動画もあるでよ！

　https://www.youtube.com/watch?v=Y2OFxoumC88

　鎌尾根が終わったら今度は絶壁登り！

　斜度７０度はありそうだ！

　落ちたら死ぬ！

　三脚は立ちそうもないので岩の上にカメラを置いて１０秒タイマー。

　岩壁を見上げる。

　岩壁を見下ろす。

　再び見上げる。

　薬師峯が見えた。

　第二岩壁出現！

　足場はあるけど崩れやすい岩。

　落ちたら確実にあの世行き！

　薬師と七種の分岐点の十字峰。

　予定では薬師峯に登って分岐に戻り下山のつもりだったが、「今日これくらいで堪忍したろか」と言う事でパスすることにした。

　下山でルートを外れ時間を浪費したので、パスしておいて正解だった。

　西尾根で下山。往路のあの岩壁は登れても降りられない。

　西尾根からは時々池が見えたので降りる方向が分かり、道に迷ってもなんとか遭難を免れた。

　西尾根の岩は明神山の岩と似ている。

　所どころ急だが絶壁ではない。

　これが明神山。

　一枚岩のスラブだが傾斜はきつくない。

　西尾根から見る地獄鎌尾根。

　ゴリラ岩。

　写真ではわからないが９０度の絶壁の下にコブがある。

　ここは巻き道で回り込む。

　しかしここから道が全く分からなくなり、スマホの地図と方向を頼りに下ったが山の急斜面を滑りながら、木の枝に掴まって強引に降りた。

　本来のルートとは違う所に出てしまったが、西尾根の登山口がこれ。赤テープが目印だが登山口の体をなしていない！

　ともあれ何とか無事下山できた。今日は祭日とあって一人だけ途中ですれ違って情報交換出来た。

　温泉のある銭湯で筋肉を癒してやろう！

この旅行記へのコメント （12）

• trat baldさん 2020/02/16 06:12:47

  まさに地獄鎌尾根！

  ロッククライミングの域に達していると思う、、、、
  17日はセントレアからタイ・ドンムアンに向けて出発ですが世界情勢(大袈裟！)の悪化を受けて自粛を決めました、Air Asiaが欠航を決めてくれれば支払った航空運賃が戻ってきますが夢物語ですね、、、、航空券を捨てます。

  熟年ドラゴンさん からの返信 2020/02/16 07:35:07

  Re: まさに地獄鎌尾根！

  　私は１８日からフィリピンへ行きます。
  
  　ボホールで泊まるホテルの客はは８割がた中国人なのですが、キャンセルが相次いでガラガラに空いていればいいのになと期待しています。

• はなまま さん 2020/02/14 00:27:25

  すごーい！

  ドラゴンさん、こんばんは。
  
  地獄鎌尾根って恐ろしいネーミングの通り、谷川岳級の断崖ですね。
  無事生還おみごとです (ﾉﾟ∀ﾟ)ﾉって、動画を撮りながらはさすがに危険過ぎですよ (・・;)。
  先日のユーチューバーの富士山滑落事故を思い出してしまいました。
  
  あんな危険なルートに単独で挑まれるとは、まだ山友の応募が集まっていないのでしょうか？
  
  でも、YAMAPの超アナログなUP方法には思わず笑ってしまいました。
  
  はなまま(；・ω・)

  熟年ドラゴンさん からの返信 2020/02/14 07:39:27

  Re: すごーい！

  　ホントに怖い所はカメラ持って歩けません。
  
  　ＹＡＭＡＰは無料会員なのでルートの画面をダウンロードできないようです。有料会員になるほど山登りしないのでアナログで行きます。
  
  　コメントいつもありがとうございます。

  はなまま さん からの返信 2020/02/14 08:19:24

  Re: すごーい！

  あ、そういうことなんですね (；・∀・)。
  スクリーンショットでも無理そうですか？
  
  はなまま (#^.^#)

  熟年ドラゴンさん からの返信 2020/02/14 08:32:06

  Re: すごーい！

  　おー、なるほど！
  　キーボードよく見ると「ＰｒｔＳｃｒ」というボタンがありました。
  　これで画面を切り取り保存できるのかな？
  　試してみます、ご教示ありがとうございます。
  　
  　リュックのハーネスに取り付けるスマホホルダーとがゴープロを頭に付けるとかすれば両手使えて動画撮れそうですね。今後の検討課題にします。

  熟年ドラゴンさん からの返信 2020/02/14 08:47:34

  Re: すごーい！

  　スクリーンショット、何とかコピーできましたが今度は画像の形式が合ってないらしく、４トラにアップできませんでした。
  
  　アナログでもいいかな。

  はなまま さん からの返信 2020/02/14 23:05:44

  Re: すごーい！

  ププ ( *´艸｀)
  YAMAPのおかげでだいぶ楽しませてもらえますね。
  
  はなまま(#^.^#)

• チーママ散歩さん 2020/02/12 18:17:19

  本物のドラゴンですね☆

  熟年ドラゴンさん、こんにちは。
  
  もう、凄い！の一言です。
  一般人の想像を超えた本格登山。
  急峻で装備なしではとっても近寄れないような山に、リュック一つ軽装で望まれて・・
  チャレンジャーですね。
  休日でもすれ違う人が一人なんてさみしい山で、本当にお怪我なく無事お戻り
  になりましたね。。
  
  写真にある、あれが　赤テープ　黄色テープのコースサインなのですか？
  とても登山道には見えない・・。
  素人が「地獄鎌尾根」という挑発的な名前を聞いて「タイトルの神」が舞い降りて
  きたとしても、「おお！そうか！」と、とてもじゃありませんが、うかつに
  チャレンジできる山ではないですね。
  海にも山にも、お詳しいドラゴンさんだからできるのでしょう・・・。
  
  YOUTUBEも拝見しましたが、緊張した息づかい。
  見ている方も手汗が止まりませんわ～。
  
  ちなみに、あんな道筋ですから　キジ撃ち、ちょっとお花摘みへなんて言ったら本当に
  大自然の中に溶け込むしかないのでしょうね。。。　
  いろいろ勇気のあるドラゴンさん♪
  
  “イッテQ”のテレビ番組で(言葉は悪いですが、)「天国じじい」と親しまれている
  登山家・貫田宗男さんを彷彿させるドラゴン伝説を拝見しました。
  
  

  熟年ドラゴンさん からの返信 2020/02/12 21:45:46

  Re: 本物のドラゴンですね☆

  　いつもご訪問、ご投票ありがとうございます。
  
  　私は山男でも何でもありません。ちょっと怖そうな所をいかにも凄い所へ行きましたという内容に仕立て上げるのが趣味なのです。
  
  　昔、福本豊に国民栄誉賞をという話が出た時「そんなん貰ろたら立ちションもでけへん」といって辞退したエピソードがありますが、私も国民栄誉賞の打診が来れば辞退しようと思っています。
  
  　雉打ち、男は気軽に山で済ませられますが女の人は大変ですね。里山は茂みがいっぱいありますがアルプスの高い所では見晴らしいいし、人もいっぱいいてお花摘むのは難しそうです。
  
  　山道のテープは我々にとってありがたい存在ですが、このコースで合ってるよという確認でどっちへ行けとかは分からないので安心できません。
  
  　地獄鎌尾根コースは歩く人も少ないようで、踏み跡もシダや草で覆われてわかりくくなっています。以前は有った標識も無くなっておりどこからどう行けばよいのかも分かりずらい所でしたが決して本格登山ではありませんので念のため。
  
  　コメントありがとうございました。これからもよろしくお願いします。

• comodoさん 2020/02/12 15:40:11

  死に物狂いの崖上り

  熟年ドラゴンさん、こんにちは
  
  危険と隣り合わせの緊張感たっぷりの旅行記でした。
  すごいですね・・・
  私が熟年ドラゴンさんの奥様なら、生きた心地がしません。
  足元が危険というだけでなく、ルートがはっきりしないというのは先が読めないですもんね。
  どうか無理せず怪我のないように。
  しっかりと踏ん張ってくれた筋肉、温泉ですっかり回復しましたか。
  
  　　　　　　comodo

  熟年ドラゴンさん からの返信 2020/02/12 21:28:18

  Re: 死に物狂いの崖上り

  　いつもご訪問、ご投票ありがとうございます。
  
  　私は山男ではないので本当に危険な所へは行きません。たいしたことないのに凄いとこへ行ったような旅行記で恐縮です。
  
  　同じ所へ行った他の人のブログを見ると、大したことない面白かったなどと出ていたりします。
  
  　いかにも危険な所へ行きましたという旅行記を書きたくて、写真も凄そうなのを選んでいます。
  
  　帰ってから近所の天然温泉付きの銭湯で筋肉癒しました。
  
  　斜面を滑り降りたので足の筋肉へのダメージはかなりありました。最後は足がつりそうになり結構応えました。