2020夏01　札幌さんぽ（1日目）

2020/08/28 - 2020/09/04

ほんの2ヶ月前。人生すら諦めました。
それが医学のお陰で、一時しのぎとは言え「ほぼ人並みに動ける」ようになり、狂喜しました。

そうなると、空港に行きたくて行きたくて。
あわよくば飛行機に乗りたくて。

行き先を函館か札幌かで迷いましたが、キャンペーン中の札幌に決めました。
動けるようになって間がないだけに、そのありがたさをまだ忘れておらず、札幌の人々の温かさにも日々癒され、感謝しつつ毎日を過ごします。
『殊勝な気持ち』は、旅行を楽しむための重要なファクターだと気づきました。

※『さぁ！まわろうSAPPORO』キャンペーン
2020年8月1日～8月31日、テレビ塔や時計台など市内の観光施設10か所を無料開放


【旅程】
ずっと札幌に滞在

エリア 札幌(北海道)

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 高速・路線バス JALグループ 私鉄 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

半年ぶりのセントレア。
喜びを噛みしめてはしゃぎまわりたいところだが、何せ『早朝4時半起き』なので半分死んでいる。無念。

第二ターミナルの遠さは未だ忘れてない（根に持つタイプ）。
旅立ち前から心が折れないように、JALで向かいます。

もう一度言います。
LCCではなくJALで向かいます。ｷﾘｯ

なぜならLCCで行くより安いからです。

窓外に日本地図どおりの佐渡島が見えて興奮。
いつか行ってみたい！

「今年の札幌は残暑が厳しいですが、それも今日迄です」
との機内アナウンス。

…明日からの悪天候をやんわり約束されたようなもの。

新千歳空港から中央バスですすきのへ。
時間は多少かかるが、降車場所がホテルの真ん前なのでバス一択。

機内では興奮して一睡もできなかったので、ここで爆睡するつもりだったが、途中から乗ってこられたご夫婦が真後ろの席で語り合いたおす。
なんならおにぎりも食べてらっしゃる。
せめてマスクを…

10秒たりとも黙ってくれないので一睡もできず。

ホテルに荷物を預けて、テレビ塔へと向かう。
本当にめっちゃ暑い。


ホテルの方が親身に観光の相談に乗ってくださり、道を尋ねた人が満面の笑顔。

…札幌LOVE。

お、おぅ。 唐辛子？

お、おぅ。

モケケ…

若い頃、友人に似顔絵を描いてもらった（頼んでない）が、そっくりそのまま『まりもっこり』だった。
そのため他人とは思えない。

平日だというのに結構な行列で、40分ほど並んだ。
しかもすごく暑くて、後ろのおばさんと
「先が見えん」「汗が止まらん」と、年寄らしく愚痴三昧。
タダで利用させてもらう者の態度ではない。

怖窓（こわそ～）から下を眺める。
これくらい高いと怖くない不思議。

確実に死ねそうなら怖くないのか？
『脚立』くらいの高さだと、想像するだけで汗だくになるのになぁ。

…はっ！　
要するに、高すぎると想像力が及ばないのか！

外階段も解放されていて、利用している人もいた（下る人しか見なかった）。
雨天の日は「滑るぜ」と閉鎖されていた。

下りだからと言って侮ってはいけません。膝が死にます。

何の迷いもなくエレベーターで3階に戻る。
ありがとうございました。

『テレビ父さん』推しが甚だしいが、決して嫌いではない。

歳を取ると『寒いダジャレ』を言わずにいられなくなるのは何故なのか。

他人のダジャレには無表情になるくせに、自分は言わずにいられない。
聴いてくれる相手がいないことがむしろ幸い。

テレビ塔見学後はホテルに戻ってチェックインするつもりだったが、明日から雨の予報なので、思いきって『藻岩山』まで行くことに。

まずは、市電に乗って『ロープウェイ入口』へ。
この時に「藻岩山に行くにはこの市電でいいですか？」とお尋ねしたのが、とんでもなく親切な方（札幌市民Nさん）で。

「私たちも行くから一緒に」と、声をかけてくださった。
右も左も分からないので、お言葉に甘えてご一緒させていただく。

市電を降りて、シャトルバスでロープウェイ乗場へ。

ロープウェイは15分間隔なので、30分くらい待った。
が、Nさんによると「このあいだは4時間待った」とのこと。

私自身　1時間を超えるようなら諦めるタイプ。

ロープウェイの次は、この『モーリスカー』に乗り換え。
違いはよくわからない。

どこかのおじさんがスタッフの方に『普段の料金』を尋ねると、「1800円やで」との答えが返ってきた。

…札幌市、マジで太っ腹！

車窓ではなく、おじさんの禿げ頭をガン見しながら頂上に到着。
Nさんと「立ち位置を誤ったね。帰りは頑張ろう」と話し合う。

今日の札幌はとても暑い（札幌の方曰く、この夏一番の暑さ）が、山頂の風は涼しくて気持ちいい。

熊、けっこう出るらしい。
北海道に来たことを一番強く実感した。

後日『芸術の森』訪問を予定していたが、「あそこもヤバイ」と言われ、予定から外した。
単独行動で、しかも走れない私にとっては『死あるのみ』。
なるべく楽に死にたい。

ここで夜景まで粘るつもりだったが、Nさんが「明日と明後日は雨で、リフトは乗れないと思う」と仰り、『大倉山』に誘ってくださった。

大変ありがたいけれど、既にじゅうぶんご迷惑をかけているし、体力的にもつらくなってきたので、「やはりここは遠慮しよう」と思いながら山頂を後にする。

モーリスカーとロープウェイを乗り継いで下山する。
タイミングよく一番に乗り込んだにもかかわらず、ベストポジションは取れず。
Nさんと「なんでやねん」と言い合う。
おそらく、二人揃って気が弱いことが敗因。

写真は、Nさんちのお墓があるという広大な墓地。


ロープウェイを降りると、乗場は凄まじい行列になっていた。
これなら4時間待ちも有り得る。
いや。もはや4時間では無理かもしれない。

『大倉山ジャンプ競技場』

Nさんの「遠慮しないで」とのお言葉に甘え、結局タクシーで連れてきていただいた。
運転手さんがめちゃくちゃ道に迷いまくって平謝り。
終始「いいんですよー」と笑っていた温厚なNさんだったが、降車後さすがに「いくらなんでも、あんなに迷うかね」と苦笑されていた。

私もそう思った。

せめてタクシー代をお支払いしようとしたが、「おもてなし！」と受け取ってもらえず。じーん。

なにやら不思議な音がすると思ったら、なんと、ジャンプの練習中！

独特の音を響かせて、次々に華麗なジャンプを見せてくれる。

普段も見られるのかどうかわからないが、めちゃくちゃカッコよくて、すごく興奮した。

跳んでいるところを撮りたかったけれど、ブレまくって全滅。
リフトの上から皆ジャンプに釘付けで、全員首がもげそう。

これから跳ぶところ。
リアルに想像して震え上がる。

まさに『命懸け』の競技だと実感。

正直、景色以上に感動した。

肝心の夜景の写真はほぼ全滅。
まぁ想定内です。

地下鉄駅へのシャトルバスの出発まで時間があるので、併設の『オリンピックミュージアム』も見学する。

シャトルバスも無料なんて、札幌市の懐の深さハンパない。

リフトは待たずに乗れたが、ここは20分くらい並んだ。

「並んで入場した割には人がおらんな」と思ったら、一階の『体験ブース』が子供たちに人気らしい。

まぁ、おっさんが子供を押しのけて全力MAXで『スピードスケート・トレーニング』やってましたけど…

その大人げなさ、嫌いではありません。

シャトルバスと地下鉄を乗り継いで21時過ぎにホテルに帰還、チェックイン。
途中からフラつきだした私を気遣って、Nさんが『豊水すすきの駅』まで送ってくださった。
改札前でお別れしたのだが、「階段の途中で倒れているかもしれない」と心配して、改札を出てまで追いかけてきてくださった。
なんという心優しきお方！　
涙が出そうになった。


ホテルは『コンフォートホテル札幌すすきの』。
最上階の部屋で、ベッドが広くて快適。
「シングルで予約したはずなのに」と勘違いし、「良いお部屋をご用意いただき、ありがとうございます」と大ボケをかます。イタタ。

バスルームもゆったり。
スタッフの方の心のこもった笑顔に癒されるホテルだった。

ドリンクを飲みながら寛げるラウンジが心地良さげだったが、もうそんな余裕はなく、とっとと休む。
明日からの天気を思い、ちょっと憂鬱。