何年ぶりかで、義父母が眠る岡山県金光町（浅口市）へ墓参です。片道約200キロほどありますが、時に日帰りで、時に復路で宿を取ったり。伊勢参りと同じで、半ばレジャーと言われても仕方がない墓参です。

義父母の眠る岡山へ、序で参りは大山の紅葉に

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2019/11/05 - 2019/11/06

358位(同エリア567件中)

エリア

大山周辺(鳥取)

旅行の満足度: 5.0

交通手段: 自家用車バイク

　お墓は写真の様な小山にあります。山一つが自家の墓だったとか、今は近隣の方にも解放しているようで色々な方のお墓が建ち並んでいる。会社と同じで、一番偉い（？）方が一番上に立つのでしょうか、それが今では災いで一番難渋して墓参りしています。
　自然木の雑林の中にあるので、落ち葉や実が散乱しています。箒やゴミ取りで隅に集めるのも大変でしたが、今年はコードレスの集塵機を持参して集めると簡単に済ませることができました。機械化ですな。
　自宅近くの花屋に事の次第を話して頼んでおくと、お墓にしては少々派手で立派すぎる供花を用意してくれました。たまにしか行かないのですから。ど派手も良いだろうと二基に四つ供えますとやはり派手でした。
　ちょっとした登山の様なお墓参りでお腹が空きます。いつも通りすがり「ある」とは知っていましたうどん屋に入りました。そこで、天ぷらうどんを頼むとこれまた見事に派手な天ぷらが乗っかっています。この辺りは何かにつけて「派手」で良いのだろうと、適当に了解。また、製麺職人の義父の墓参りにうどんは、持って来いの組み合わせです。
　食べるときはこうなっていると理想的とか。
また来ます。
　この後愚妻が見たいと言う「大山」の紅葉を求め日本海まで駆け抜けます。後半のレジャー部門に入ります。
　大山や蒜山は紅葉の盛りです。
　岡山から大山のある鳥取までは高速道路が十文字に走っています。我々は山陽道を少し戻り、倉敷ジャンクションから岡山道に入り北進、中国縦貫道経由で米子自動車道蒜山インターチェンジまで一気に北に走ります。
　ここで、一般道で大山の田園風景が眺めることの出来る御机集落に。ここからは大山南壁の沢崩れの生々しい痕跡と、蒜山三座等の紅葉そして棚田が眺められるポイント。竹下景子扮する姉「朋子」に小遣いを貰った中井貴一扮する「一道」は実家の寺を嗣ぐことを拒み、写真家を目指し大山を撮影するためにここに訪れました。
　男はつらいよシリーズ32作（1983年口笛を吹く寅次郎）のワンシーンです。茅葺の小屋は農小屋で、撮影当時で70年を経過していると言うから、今では築後約百年ものですね、前面に棚田もあり山の美しさに一切れの昆布でも加えた様な味がします。

　因みに中国地方は山田監督が好む風景が多いと見えて津山、備前など多くロケしています。今回もう一箇所、44作（寅次郎の告白）でもポンシュウと電車待ちのシーンで使われた若桜鉄道「安部駅」も訪れました。
　駅に同居している散髪屋さんが切符販売等も行います。
　さて、大山はもう一箇所お后（今回はこう呼ぶことにします）の御所望の鍵掛峠にも。ここは非常に有名らしく、先客が沢山お見えですが、陣地取りのつもりか脚立を置いて後ろで見張っている者もいます。先取特権でもないし、脚立をずらして撮影しましたが、電車待ちや飛行場の撮影ポイントでも斯様な連中が群れをなして一般のファンを威圧する場面が多い昨今です。
　荒々しい風景と紅葉が楽しめる場所、皆で譲りながら撮影したいですよね。
　ホテルは数年前にも利用した大山ロイヤルホテル。所謂ダイワロイヤルホテル系列です。立地等は設計時に何十年後かのランドスケープを計算し尽くしたお見事なものでした。大山との間に何も視野に入りません。
　部屋は山側、最上階のレストランは日本海の島根半島が眺望出来て、久しぶりのフランス料理も給仕掛の絶妙なサポートもあり肩も凝らずに楽しめました。風呂は温泉大学としては及第点としておきます。
　翌朝は大山環状道路で東側から牛と一緒に眺望を楽しんだ後、日本海へ向けて下ります。この後山陰自動車道を鳥取市直前まで走ります。この間、はわい温泉、東郷温泉そして吉岡温泉等々温泉銀座のように名湯が続きますが、帰路を考えて我慢のしどころです。
　鳥取市手前で鳥取自動車道に入り、暫く南下して八頭（やず）町にて小休止です。その前に先に記した安部駅見学。八頭町では道の駅「はっとう」という施設で昼食と土産物を購入です。土産と行っても何のこと無いN、KzそしてKｙ君達への季節の梨などの果物、均等に詰め合わせて宅急便に依頼したら、自由時間です。
　早速お土産の取り合い。では、なくて姉Nちゃんが弟Ky君に果物の種類を教えているのだとか。4歳と2歳児の姉弟です。
　若桜鉄道沿いのかじや温泉での自由時間は最高でした。鄙びた温泉ですが窓越しには紅葉が、その先の線路を一両編成の電車が精一杯駆けていきます。
　そろそろ時間です、電車の駆けていった逆に走ればその河内へ着くのでしょうか。
　かじや温泉は八頭町の福祉の拠点となっています。地方ではこのパターンが多いですね。お風呂は水曜日（拝湯当日でした）にお湯を入れ替えるそうで、新鮮な温泉が楽しめました。

　少し戻り、鳥取方面行きの電車（ｋｚ君によると因美線特急「はくと」とか）とは反対の向きに走ります。
　大山にて
　我は待つ　君が来訪　紅葉の山　＜偐山頭火＞

　山頭火の句の個展を開催した収益を、仕送りしていた一人が河本緑石です。その緑石が、昭和八年に無念の事故で急死します。大山の宿坊で三朝温泉から来る緑石の来訪を待っていた山頭火は「緑石はまだ見ぬ友の中では最も親しい最も好きな友であった」とその死をいたみました。