山形洋館巡り･･･と言ってもほぼ旧済生館と文翔館のみ

2019/02/10 - 2019/02/10

モンスター目当てで蔵王に行った。
https://4travel.jp/travelogue/11468260

前日にゆっくり現地入り、せっかくなので山形市の歴史的遺構を拝んでおこうと目論んだ。
結局２つの洋館にかじりついて終わったのだが･･･

エリア 山形市(山形)

• 旅行の満足度: 4.5

• 同行者: カップル・夫婦
• 交通手段: 新幹線 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

今回の宿は山形駅の西側。再開発が進む地区で、東側に比べると人の流れはまだまだ。
再開発の象徴ともいる建築物がこれ、「霞城セントラル」。
映画館やらホテルやらいろいろ入っている複合施設だが、その外観がこれまた凄い。荘厳とも言える立派な建物だ。

霞城セントラル 名所・史跡

さて、山形城址はその西側にある。
霞城セントラルから歩いていける距離だ。
城址公園は「霞城公園」と呼ばれている。
「霞城」は山形城の別名。

山形城跡(霞城公園) 名所・史跡

公園内は「城址」だけあって、天守閣はない。
残っているのは堀と石垣。

そして一部の門。

城内に入ってみたかったが、ちょうど補修工事中でこの橋も渡れず。

ならばもう用は済んだ(笑)
早々に本来の目的である山形市郷土館（旧済生館）へ
実はこういう古い洋館に弱い

3層構造に見えるけど、実は4階建て
こんな洒落っ気と言うか凝り方、そしてそれを実現させてしまう技術
つくづく昔の日本人は凄かったんだなぁと感心してしまう

旧済生館本館(山形市郷土館) 美術館・博物館

この角度
特段の装飾もしていないのに、なぜこんな洒落ているんだろう？

さらに洋館好きオジサンがウルウルしちゃうのは、この「中庭」と「回廊」
この２つがあるってだけで、わけもなく嬉しくならないだろうか？
（ならないか･･･）

回廊を見たら、やっぱりこう撮るよね

肝心の『済生館』の話

★山形市のサイトより
「旧済生館本館」は、明治11年9月に竣工した擬洋風の病院建築物です。最初は県立病院として使用され、その後、明治21年に民営移管となり、明治37年からは市立病院済生館の本館として使用されました。創建当時は医学校が併設され、オーストリア人医師・ローレツが近代医学教育の教鞭をとったことでよく知られています。
昭和41年12月5日に国の重要文化財に指定され、それに伴い霞城公園内に移築復元の運びとなりました。昭和44年に移築復元工事が完了し、管理棟を付設のうえ昭和46年に「山形市郷土館」として新たに出発しました。
現在、1･2階を一般に公開し、郷土史・医学関係資料を展示しています。

うむ、やっぱりスゴイわ
もっと詳しい情報は下記サイトに
https://www.city.yamagata-yamagata.lg.jp/kakuka/kyoiku/shakai/sogo/gazoufile/saisekanmidokoro.pdf

なので、当時の医療器具・機器が、各部屋に展示されているのだ

こういうメタリックかつ尖ったモノがこれほど大量に並んでいると、怯む

これ、初期の胃カメラだって
うげ～～～～

こういうので突っついたり、切ったり、叩いたり･･･
想像したくない光景だ

こんなのは、今の時代でも使ってほしいもんだ

アーチ形のステンドグラス
オシャレだ～

医者の往診に使用していたという人力車
優雅だ～

階段・廊下もこんなに洒落ている

この手の洋館を見ているとなんだか和むね～
これが横浜山手の、となると猜疑心の塊になっちまうんだよな～(笑)

公園内にある勇ましい騎馬像
最上義光公だそうな

山形城跡(霞城公園) 名所・史跡

最上義光公は山形城の初代城主(藩主)
あの直江兼続を破ったお手柄で山形(出羽)の藩主になった人物

二の丸東大手門を出て、次の目的地へ

山形城跡(霞城公園) 名所・史跡

やってきたのは「文翔館」(旧県庁舎・旧県会議事堂)
こちらは旧県会議事堂

文翔館(山形県旧県庁舎及び県会議事堂) 名所・史跡

こちらが旧県庁舎

もうこの門構えからしてワクワク

そしてまたしても「中庭」と「回廊」
洒落たレンガ造り

内部がこれまた凝りまくり

ステンドグラスに・・・

この照明のカットの美しさよ！
廊下ですらこの豪華さ

部屋に入れば意匠を凝らしたシャンデリア
そして驚くのは天井のモール部分の彫り物
誰も見ちゃいないだろうに、という場所に職人の粋、美意識、意地が詰まっている
実は「花」がビッシリ描かれているのだ
そしてその中に“隠し花”があったりと、美しさや精巧さだけでなく、唸るポイントが沢山
ボランティアの方が説明してくれるので、是非これは聞いておくべき
驚きの連続である

何気ないドアハンドルも、いいね

山形と言えば紅花
雪国でありながら、今じゃ想像もできないほどの豪商を生んだ、山形の特産品だ

２階にあった山形の「郷土」を紹介するコーナー
ここもまた興味深い展示物がズラリ

この一刀彫、思わず声を上げてしまった
「お鷹ぽっぽ」
笹野一刀彫によるものだ

これが「木」だと！

ちょっと触ってみたかった！

こういう人形も好きだなぁ

土人形かな？
酒田や米沢、鶴岡あたりでは郷土玩具としてあったらしいが･･･

もちろんこういうのも好き

県庁舎と議事堂を結ぶ渡り廊下さえ、窓の取り方が凝っている

見所満載の文翔館は丁寧に見て周るとそれなりに時間がかかる
なので、一息つきたくなったら明るくてキレイな喫茶室へ

カフェ・ド・シベール(文翔館内) グルメ・レストラン

さてさて、洋館を堪能し尽くして

門を出たところで最後の一枚

歴史のある街の散策は楽しい