イタリア 冬の旅　４日目　（コロッセオ周辺、リナシェンテ、サン・ピエトロ再訪）

2018/01/11 - 2018/01/26

１月１４日（日）晴れ。
この日は朝からコロッセオ、フォロ・ロマーノを見て、ローマの南半分を回る予定でした。しかし、妻が昨日見残したサン・ピエトロ大聖堂をどうしても再訪したいと主張します。
日曜日で混雑は必至です。そこで一計を案じ、開門と同時にサン・ピエトロに入り、見終わってからコロッセオに地下鉄で向かうことにしました。コロッセオはすでに予約済みなので行列に並ぶ必要はありません。でも、この目論見は見事に外れます（詳細は本文）。

また、妻は前夜調べた情報で、昨年10月に開店したばかりのリナシェンテ・ローマ店にも行きたいと言います。こちらは大正解でした。

というわけで、ローマ３日目は異色の旅行記となりました。

〈タイムライン〉
06:00　ホテル出発
　　　　＞メトロ＞
06:30　サン・ピエトロ大聖堂
　　　　＞メトロ＞
07:20　テルミニ駅
　　　　＞メトロ＞
08:00　コロッセオ
10:00　フォロ・ロマーノ
10:40　パラティーノの丘
11:40　ALL BI BOX（昼食）
　　　　＞メトロ＞
13:00　リナシェンテ・ローマ店
　　　　＞メトロ＞
14:10　サン・ピエトロ大聖堂
　　　　＞メトロ＞
16:20　ラ・ブヴェッテ（夕食）
17:15　ホテル

〈旅程〉
１月１１日　成田→ドーハ　　　　　　　　　　　　　　　機内泊
１月１２日　ドーハ→ローマ　　　　　　　　　　　　　　ローマ泊
１月１３日　バチカン、ローマ市内散策　　　　　　　　　ローマ泊
１月１４日　ローマ市内散策　　　　　　　　　　　　　　ローマ泊
１月１５日　ローマ→ナポリ→ポンペイ　　　　　　　　　ナポリ泊
１月１６日　ナポリ市内散策　　　　　　　　　　　　　　ナポリ泊
１月１７日　ナポリ→フィレンツェ　　　　　　　　　　　フィレンツェ泊
１月１８日　フィレンツェ→ピサ→アウトレット　　　　　フィレンツェ泊
１月１９日　フィレンツェ市内散策　　　　　　　　　　　フィレンツェ泊
１月２０日　フィレンツェ→ボローニャ→ベネチア　　　　ベネチア泊
１月２１日　ベネチア市内散策　　　　　　　　　　　　　ベネチア泊
１月２２日　ベネチア→ベローナ→ミラノ　　　　　　　　ミラノ泊
１月２３日　ミラノ市内散策　　　　　　　　　　　　　　ミラノ泊
１月２４日　ミラノ市内散策　　　　　　　　　　　　　　ミラノ泊
１月２５日　ミラノ→ドーハ　　　　　　　　　　　　　　機内泊
１月２６日　ドーハ→成田

エリア ローマ(イタリア)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• ホテル: 5.0
• グルメ: 4.0
• 交通: 3.5

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 一人あたり費用: 50万円 - 100万円
• 交通手段: 鉄道 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

朝6時、サン・ピエトロ大聖堂に出発です。

ポポロ広場 (ローマ) 広場・公園

メトロ・フラミニーノ駅。コンコースもプラットフォームにも誰もいません。

サン・ピエトロ大聖堂到着は6時半、7時開門の行列はまだ20人にもなりません。
安心して私が写真を撮っていると、行列に並んでいた妻がブラジル人からとんでもない情報を聞き出します。「今日はスペシャルデーだから、予約チケットが必要」と言うことです。

サン ピエトロ大聖堂 寺院・教会

そばの衛兵庁舎で聞いてみました（写真は午後撮影したもの）。彼らはスイス兵で流暢な英語を話します。
すると、やはり
①予約は前日に終了しており、これがないと入れない
②午後は一般開放となるものの巡礼者など6,000人くらい来場して大変混み合う
③夕方5時くらいに並べば今日のうちに入れる
ということでした。

気の毒に思ったのか「向かいの礼拝堂は小さいけどきれいなチャペルだから見て行ったら」と勧めてくれます（写真は午後撮影したもの）。
中に入ると敬虔な信者が朝の祈りを捧げていました。

天使の門 建造物

仕方なくメトロでテルミニ駅まで出ることにしました。コロッセオのオープン8時30分までまだかなり時間があります。

明日は朝からナポリに出発しますが、駅の手荷物預かりに荷物を預け、出発前にサン・ピエトロを見学する時間があるか、現地で可能性を検証してみます。

しかし、手荷物預かり所は不便な場所にあるし、サン・ピエトロ-テルミニ間の移動に30分はみておく必要があるので、8:48発の列車に間に合わせるのは無理だと判断しました。
サン・ピエトロは今日のうちに行くしかありません。

テルミニ駅 駅

ついでに駅の有料トイレもチェック。イタリアにしては例外的にきれいなトイレでした。

テルミニからメトロB線でコロッセオに到着。まだ8時前で誰もいません。

コロッセオ 建造物

開門前の時間を利用して一周してみます。コンスタンティヌスの凱旋門です。

コンスタンティヌスの凱旋門 建造物

約５万人収容の円形闘技場は、現代のスタジアムの原型をなす素晴らしい構造。2,000年も前にこのような建造物を造ったローマ人の技術力に脱帽です。

大理石はほとんど剥がされていますが、それでも当時の様子をうかがい知ることができる部分が残されています。

コロッセオを1時間ほど見学し、フォロ・ロマーノに向かいます。コロッセオやパラティーノの丘と共通券です。

ローマ時代の石畳を歩きティトゥス帝の凱旋門から入場。入って左側がパラティーノの丘、右がフォロ・ロマーノです。

フォロ ロマーノ 建造物

フォロ・ロマーノは個人的にローマで一番観たかった場所といって過言ではありません。教会より遺跡好きです。
考古学博物館（左上）、マクセンティウスのバシリカ（左中、左下）、ロムルスの神殿（中上）、アントニヌスとファウスティナ神殿（中下）、カストルとポルックスの神殿（右）など、古代ローマの政治の中心地の面影を残します。

エミリアのバジリカ（左上）、ユリウスのバジリカ（左中）、聖なる道（ヴィア・サクラ）（左下）、セプティミウス・セウェルスの凱旋門（中上）、サトゥルヌスの神殿（中下）、フォカス帝の記念柱（右）など目をみはる建造物が目白押しです。

ここで妻をフォロ・ロマーノに残し、私一人でパラティーノの丘を駆け足で見学します。

パラティーノの丘 史跡・遺跡

改めてマクセンティウス帝のバジリカを見下ろすとその巨大さに驚きます。

パラティーノの丘は、古代にはローマ建国の英雄ロムルスとレムスが住んだとされ、その後貴族の邸宅が建てられた場所です。
パラティーノは予想以上に広く、チルコ・マッシモ（戦車競技場）を見下ろすドムス・アウグスターナを中心に数多くの神殿や宮殿が立ち並び、当時の面影を偲ぶことができます。また、今なお発掘作業が進められています。

ドムス アウグスターナ 史跡・遺跡

ドムス・アウグスターナから見下ろしたチルコ・マッシモです。
近くに観光名所「真実の口」がありますが、最初から行く気はありません。

チルコ マッシモ 史跡・遺跡

パラティーノは高台ですので、フォロ・ロマーノを始めローマ市内の眺望抜群です。

パラティーノの丘の見学は駆け足でも45分かかりました。
待たせていた妻と昼食に向かいますが、グーグルマップで見つけたコロッセオ周辺の店をなかなか探し当てられません。

それもそのはず、グーグルマップの店はすでに閉店しており店が変わっていました。
仕方ないのでその店（ALL IN BOX）で昼食。
パニーニやピザなど適当に頼み、カフェラテ2杯で18.60ユーロ（2,600円）、観光地価格です。

コロッセオ駅からメトロB線・A線を乗り継いで次の目的地に向かいます。

乗り換えのテルミニ駅の混雑したプラットフォームで、怪しげな男女が近づいてきました。一瞬、スリだと緊張が走ります。私はホイッスルを口にくわえ、その二人を睨みつけました。周りの乗客も何事かと私を見つめます。すると、二人は別のドアに向かい、難を免れることができました。

降り立ったのはバルベリーニ駅です。

バルベリーニ広場 広場・公園

目指したのは昨年10月に開店したばかりのリナシェンテ・ローマ店です（４トラにまだ地点登録がありません）。ミラノに本店があるデパートです。

建設に11年もかかったのは、古代ローマ水道橋の遺構の上に建設したから。さらにその上に3層もの遺跡が積み重なっています。
遺構の一部は保存され、地下1階でじっくり見学することができます。

イタリアはデザインの国と呼ばれますが、流石にお洒落な内装、ディスプレイです。
客層もレベルが高いように見受けられます。
最上階のフードコートは身動きできないこの状態。
ただし、トイレは開店後3ヶ月とは思えないほどの汚さ。これもイタリアです。

まだ旅が始まったばかりなので買い物は控えて再びサン・ピエトロに向かいます。

サン・ピエトロ広場到着は午後2時過ぎ。案の定、大聖堂は長い行列ですがそれでも昨日よりは短いです。

サン ピエトロ広場 広場・公園

幸い23分で中に入ることができました。

大聖堂の主「聖ペトロ像」（左上）が目に入ります。
昨日見られなかった左側廊を中心に見学します。
マリア・クレメンティーナ・ソビエスキ像（右下）などがあります。

交差部の支柱にはアンドレア・ボルジ作「聖女ヘレナ」（左上）、フランチェスコ・モーキ作「聖女ヴェロニカ」（右上）などなど。

ベルニーニの大天蓋を改めてじっくりと見学します。
同じくベルニーニ作「アレクサンデル７世の墓碑」（右）。

ベルニーニが晩年に製作した後陣の「ペテロの司教座」の神の光の中には平和の鳩。

身廊と側廊を隔てる柱には聖人達の像が飾られていました。

約45分の見学を終え聖堂外へ。

スイス衛兵は今日はコートを脱いでいるので、ミケランジェロ・デザインと言われる制服をしっかりと見ることができます。

広場に立つ聖ペトロ像。

オベリスクを振り返ってサン・ピエトロ大聖堂を後にします。
合計3回も足を運ぶことになろうとは、夢にも思いませんでした。

リソルジメント広場で見かけたトラム。

オッタヴィアーノ駅近くの子供服店で妻は孫たちの買い物。私は外で待っています。

今日も夕食難民。結局、初日に行って気に入ったラ・ブヴェッテ。
カットした牛ステーキとカルボナーラをシェア。妻はスプレムータ（生オレンジジュース）が気に入ったようです。私は白ワイン。全部で56ユーロ（7,700円）でした。

ラ・ブヴェッテ・カッフェ カフェ

夕方5時、ホテルに戻ります。

明日はナポリに出発です。荷造りをしながらホテルで過ごしました。
窓から見たバブイーノ通りです。

私は今日も34,025歩、19.7km歩きました。パラティーノの丘で歩数を稼ぎました。