2018/01/06 - 2018/01/06
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motogenさん
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孔子廟を見学しだ私たちは、そこから東にあるハノイ駅まで歩きます。
直線距離では700m、歩いて1kmくらいでしょう。
駅などたいして面白くはないと思うけど、街を歩くことに面白さがあるのです。
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 徒歩
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-
幹線道路を歩くよりも路地の方が楽しいだろうと、あえて怪しい裏道を選んでみると、
-
暗くてゴミゴミした裏世界に入ってしまいました。
人一人しか通れないような細い路地です。 -
その路地は複雑に入り組んでいて、適当に右へ左へと曲がっていくうちに、方向感覚もおかしくなり、GPSの電波は届かなくなって、
これは困った・・と思うけど、女房の手前平気な顔で歩きます。 -
これは冒険映画だと開き直り、迷路遊びを楽しむことにしました。
所々に民家の扉があり、その隙間から、ここで暮らす家族の生活がのぞけます。
不法侵入だ、セクハラだ、と叱られないかとヒヤヒヤしましたが、そんなこともなく、 -
やっと迷路から脱出すると、そこは市場のような路地で、
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イヌの丸焼きに女房は驚き、
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逆立ちしている裸のニワトリから遠ざかり、
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めずらしい果物にカメラを向けて、
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「これは、何??」
と聞きますが、私も初めてみるものです。
牙の生えたエイリアンの口に似ていますが、果物なのか野菜なのか・・? -
そんな路地に、花屋さんもたくさんありました。
部屋をロマンチックに飾ったり、恋人にプレゼントするのではなく、仏様へのお供えです。
信仰心の厚い人々は、自分の生活よりも仏様を大切にするようです。 -
線路が走る路地があったので、その奥に侵入してみると、
-
駅構内が見えました。
線路が這い回っていて、ポイントを操作する装置がたくさんあります。
線路には夢があります。
線路に憧れた子供時代を思い出します。 -
「そんな場所に入っていいの?」
と心配する女房ですが、 -
彼女は彼女なりに、ネイルアートの女性たちを臆面もなく覗き込んだりして、
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ハノイ駅にやって来ました。
外観は大きくて立派な駅なのに、ハノイ駅 駅
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チケット売り場はさみしくて、
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小さな待合室なのに、人の姿はまばらです。
日本と違って東南アジアは、街は鉄道で発展したのではなく、川や運河の水運中心に発達したせいか、鉄道はいわば付録のようなもので、マイナーな存在です。 -
トイレに寄って、しばし待合室で休憩し、ホアロー収容所に向かうことにしました。
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ホアロー収容所は、駅から東に800mほどの所にあります。
今日歩いたコースを黄色の点で示しました。 -
事前学習も何もなく、収容所という名前に興味をあおられ、何があるのか見たくなっただけの訪問です。
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欧米人を中心に、かなりの数の観光客が集まっています。
入口でチケットを買って(75円)中に入ると、ホアロー収容所 (ホアロー刑務所) 建造物
-
欧米人たちがモニターでDVDを観ていました。
何が上映されてるんだろう?
とのぞいてみると、この収容所の昔の姿を紹介しているようです。
しかし音声はベトナム語で、次々に流れる字幕は英語です。
何が何だか分かりません。 -
DVDは諦めて順路に沿って進んでいくと、独房やら集団房があって、囚人たちの人形までありました。
えっ、この囚人たちは、誰なの? -
誰が誰を閉じ込めているの?
いつの時代のこと?
ベトナム戦争に関係しているの?
疑問が次々に湧いてきますが、私たちは何も分らなく、お互い顔を見合わせるだけです。 -
独房の中で痩せ衰え、死にそうになっている人もいます。
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昔の写真があったり、
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当時の様子を描くレリーフがあったりしますが、ベトナム語と難解な英語の説明ではさっぱり分かりません。
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このコンクリの塊は何だろう?
すごく大切なことを教えてくれる施設ですが、事前学習なしの私たちは、きわめて失礼なことをしています。 -
帰国後に分ったことは、ここはフランスに支配されていた時代、独立運動を起こしたベトナム人が捕らえられた監獄だったのでした。
先ほどのコンクリの塊は、脱獄しようと掘り抜いた穴の跡のようです。
この模型は、こんな風にして穴を掘ったという説明でしょう。 -
鉄の扉を開けて、監獄の中に入ってみました。
ひどいものです。
鳥肌が立ってきます。
写真を撮っていると、扉を閉められて閉じ込められると錯覚を起こし、慌てて外に出ました。 -
数々の拷問道具がありましたが、中でも恐かったのはギロチン台です。
実際に首を落とされた人がたくさんいると思うと、無数の怨念が染み付いているようで、長居できません。
切り落とされ、転がり落ちる首を受けとめる、収納皿もあるのです。 -
実際に切り落とされた人々の、首の写真までありました。
日本では不謹慎ということで展示禁止となるでしょう。
人間は、状況によっては、信じられないほどの残虐行為ができるということを、記憶しておきましょう。
実際に起こった狂気の世界が眼の前にありました。 -
囚人の中には、子供を連れた家族もいたようです。
ディエンビエンフーの戦いで勝利し、フランス軍を追い出したベトナム解放軍は、この収容所を解放しました。
しかしベトナム戦争では、アメリカ兵の捕虜をここに閉じ込めたといいます。 -
しかしそれらは帰国後に分ったことで、この時には何が何だが分らずに、中途半端な気持のまま、収容所から出て来たのでした。
戻ってくると、ホエンキエム湖周辺は歩行者天国の真っ最中で、 -
広場の巨大なオブジェの回りは、人だかりで、ポリスなのかガードマンなのか、ずらりと並んだ警護員たちが、あっちこっちと動き回っていました。
-
ガードマンに守られたこの広場で、何かが始まるはずです。
何が始まるんだろう?
時々「ワー~~!!」といった大歓声が上がります。
大人気の俳優かタレントが到着したのかと、首を伸ばして見回しますが、そうでもないようで・・ -
早く何かが始まって欲しいと願うのですが、バスの時間が近づいてきました。
残念ながらホエンキエム湖を後にします。 -
荷物を受け取りにホテルに戻ると、迎えてくれたのはやはり子供たちです。
しばらくするとピックアップのお兄ちゃんがやって来て、 -
ワゴン車まで案内されました。
ワゴン車は、渋滞している街中をグルグルグルと、客を集めて走り回りましたが、
-
降ろされたのは、新ロンビエン橋近くのツアー会社の前でした。
ここは泊まっていたホテルの近くです。
しかしバスはまだ停まっていなくて、不安げに待ちました。 -
待つこと15分、バスがやって来ました。
真っ先にバスに乗り、下のベッドに陣取ると、
「上だ! 上だ! お前達は上だ!」
上のベッドは腰痛の女房には無理だというのに、無理やり上に登らされてしまいました。 -
それどころか、女房のベッドは倒れままで、背もたれが都合の良いところでロックできません。
寝たきりになってしまいます。
小柄なので足元には余裕があり、大柄な欧米人のように窮屈な思いをせずにすむことは救いですが、これで明日の朝まで大丈夫なのか?
夕方より腰痛が激しくなってきて、食欲不振となっています。
屋台で買ったソーセージと春巻きが、夕食代わりとなっている私たちです。
何とも不安な旅立ちとなってしまいました。
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この旅行記へのコメント (1)
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- trat baldさん 2018/02/10 15:31:21
- やっぱ腰痛が一番の心配の種。
- ソンホン川から西の中心部を散策するだけで終わりの無いハノイ探検隊が出来そう(^o^)
ホアロー刑務所は印象深い、、、、ベトナム人は経済的には今でも恵まれないけど心は強いね。
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