2016/07/06 - 2016/07/09
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deracineさん
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今回バルセロナを訪れる目的の一つはもちろんサグラダ・ファミリアを見ることです
「カネをとって見せる唯一の工事現場」と悪口を言う人もいますが、それでも多くの人を引き付ける魅力があるのでしょう
いままでヨーロッパや北米で多くの教会建築を見てきましたが、サグラダ・ファミリアはそのどれにも似ていない独自の姿をしています
その理由の一つはゴシック建築特有の飛び梁(=フライイング・バットレス)がないことだと気づきました
トウモロコシにも似たその姿は生命の樹である糸杉をモチーフにしているのでは、、、、とも思いました
晩年はこの教会に寝泊まりし建設に心血を注いだが、その完成を待たずして天国に召されたガウディの偉大な作品に感動した我が旅行の記録です
写真の枚数が多いので外部を写した「外部編」と内部及びタワーから見た景観を写した「内部編」に分けました
今回は「聖堂内部及びタワー」編です
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なお不動産物件風にサグラダ・ファミリアを紹介すると概要は以下のとおり
物件名称:El Temple Expiatori de la Sagrada Família(聖家族贖罪教会)
住所:Carrer Mallorca 401 Barcelona SPAIN
施主:Asociación de Devotos de San José (サン・ホセ使従会)
用途:教会
構造:石造、一部鉄筋コンクリート造
敷地面積:14,600平米(=4,416坪)
延床面積:2,0294平米(全長128m・幅82m)
---5廊式身廊(長さ39m・幅45m)、3廊式袖廊(長さ60m・幅30m)、18基の鐘塔・中央塔(高さ170m)で構成
着工:1882年
竣工予定:2026年頃
---東正面「生誕」(4基の鐘楼を含む)完成:1935年
---西正面「受難」(4基の鐘楼を含む)完成:2008年
---南正面「栄光」(4基の鐘楼を含む)、マリアの塔、福音書家の塔及び、中央塔の完成予定:2026年
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生誕のファサードに上るエレベータは祭壇に向かって右手あたりにある
10時に予約したので少し前に並んだ
小さなエレベーターで10人程度しか一度に乗れない -
生誕のファサードは北東を向いているのでバルセロナ市街の東半分が見えた
こうして高い所から眺めるとバルセロナも海と山に囲まれた狭い盆地に立地していることが分かった
右端に二階建てオープンバスから見た Torre Agbar の独特の姿が目に入った -
左端には生命の木のシンボルである糸杉の葉とハトの背中が認識できた
実物のハトよりずっと大きいようだ -
ピナクル(尖塔)を飾る果実のような装飾
これも日本人彫刻家外尾悦郎氏の作品
東側には春の果物、西側には秋の果物が置かれている
おいしそうだ -
タワーからの下りはこの狭いラセン階段を降りるしかない
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この塔は基本的には鐘楼なので完成時には鐘が吊り下げられて時を告げるのだろう
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外尾氏のフルーツの彫刻とステンドグラス窓
人間の眼のように周りにまつげのような装飾が施されている -
このお嬢さん方のように、ところどころに外に出られる場所があり記念撮影ができる
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バルセロナもクルマが多いせいか、せっかくの彫刻がススで汚れていた
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サグラダ・ファミリアの東側に広がるガウディ広場には中央に人工池がある
この池の向こう側はサグラダ・ファミリアの全体写真及び池に映った逆さサグラダ・ファミリア(俗に言うサカサダ・ファミリア)を写す絶景ポイント -
ラセン階段の下を除くとエスカルゴ状で少し怖い
高所恐怖症の人は見ないこと! -
エレベーターを降りて側廊に出るとそこは教会の内部とは思えないような虹色の光溢れる空間だった
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サグラダ・ファミリアの平面図
5身廊、3翼廊で構成されるラテン十字のバシリカ形式
中央身廊部と後陣を含めた全長は95m、中央身廊部は幅15m、即部は幅7.5m、翼廊部の幅は30m -
中央身廊から祭壇を望む
45mという高い天井を支える石柱は自然の樹木が分岐するように途中から枝分かれしている
こうすることにガウディは従来のゴシック建築に見られたようなフライイング・バットレス(=飛び梁)を不要とし独特の外観を得るようになった
なおこの聖堂内はドレスコードがあり、祈りの場に相応しくない服装及び行動は規制されている
自分も脱帽することを忘れこの写真に写っている赤い服を着た女性スタッフに注意された
また袖の無い服を着ていた女性は肌を覆うよう注意されていた -
これはフランスのシャルトル大聖堂のフライイング・バットレスの例
この一種の控え壁で天井の重みを受けて地面に流し建物の崩壊を防いでいる -
天井を支える柱は大きいものでは直径が2,1mもある
また断面や石材の種類は大きさによって異なるものが使用されている -
柱のそばに立つ女性の身体と比べれば柱の太さは一目瞭然だ
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身廊と翼廊の交差部(=ラテン十字の交点)を下から見上げたところ
15mmワイドレンズ使用
左側が西側の受難のファサード、右が東側の生誕のファサード -
身廊の中央から栄光のファサード側を
左側が生誕のファサードでブルーを基調とした寒色系のステンドグラス
右側が受難のファサードでオレンジなどの暖色系のステンドグラスを使用している -
祭壇後ろにはパイプオルガンがあり、ステンドグラスを反射して虹色に輝いていた
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交差部には天蓋があり磔刑のキリスト像が吊り下げられていた
この彫刻の制作に際してはスタッフの一人に同じポーズをさせ筋肉などの動きを模写して創ったという -
近代的なビルを連想させる栄光のファサード内部にはシースルーのエレベーターも備えられていた
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こちらは栄光のファサード側
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ガウディの墓があるクリプト(地下聖堂)
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ミサが行われていた
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生誕のファサード側の翼廊のバラ窓とヨゼフ像
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明るい森を歩いているような雰囲気の聖堂内部
ガウディは聖堂内は礼拝や聖体拝受に相応しく森のようであるべきと考えていた -
初めてだったのだろうか、マスールが驚いたような顔をして参拝していたのが印象的だったr
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下から見上げるとまさしく森のようだ
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最初に訪れたときはガウディ広場にある池が波立ってうまく逆さサグラダ・ファミリアが写せなかった
そこでリベンジするべくバルセロナ滞在最終日の早朝7時前に起床し、再チャレンジすることにした
ホテル前にはタクシー(黄色と黒のツートンカラーでトヨタ車が多い?)がいたが地下鉄に慣れるために利用しなかった -
地下鉄の駅 Passeig de Gracia を見つけた
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地下鉄の入り口前には今日行く予定のサカ・バトリョが見えた
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ところが地下に降りて驚いた
乗り場が一駅はあるかと思うほど遠かった
早朝なので人通りも少なく少し不安だった -
ホームにて表示を確認した
電車の進行方向が矢印で示されおり間違いない -
東京の地下鉄のように車体に路線図と同じ色の帯を貼り付け識別するようなことはされていないようだ
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降車時ボタンを押してドアを開けるのも東京の地下鉄とは異なる
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ホームの出口案内
サグラダ・ファミリア広場は右の階段だ -
階段を上がりガウディ広場に急いだ。途中広場の芝生には先客の黒い鳥がいた
ネットで調べるとクロウタドリというらしい
また池の周りにはすでに隣国の若者が同じような写真を撮ろうと多数いた
かっての日本の若者のようにエネルギッシュで「何でも見てやろう」なのだろう
残念ながら日本人は見かけなかった -
ズームレンズの広角端(35mm換算で27mm)で写すとこのように池に映るサグラダ・ファミリアの全部が入らない
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この写真を撮るために持参した超ワイドレンズ(35mm換算で15mm)にレンズ交換したらこのようにダブル・サグラダファミリアになった
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ガウディ広場の池に映ったサグラダ・ファミリア
早朝で風も無かったので水面が鏡のように滑らかで、このようにきれいに映った -
これがガウディ広場と中央にある池
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早朝から工事のクレーンが大活躍していた
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サグラダ・ファミリアの西側にあるサグラダ・ファミリア広場からは受難のファサードが見える
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サグラダ・ファミリアは直訳すれば「聖なる家族」だが、多くの塔が林立するその姿は肩を寄せ合って生きている家族そのものを連想させる
すべて完成すれば合計18本もの塔が林立することになる
お互いが寄り添い天の高みを目指す姿をガウディはメッセージとして残したのではないだろうか? -
この公園には「西洋の桜」と呼ばれるジャガランダの樹がいっぱい葉をつけていた
ガウディは幼いころから自然に馴染み、自然から多くのことを学んで自分の建築にも応用した
そのようなガウディの思想は西洋のように自然を屈服させるのではなく四季が豊かな自然を友とする日本人の感性に合うのだろうか、人気が高いようだ
西洋桜とも呼ばれるジャガランダの美しい薄紫の花が咲き乱れる初夏の頃、またバルセロナを訪れ、もっともっとガウディのことを知りたいと思いつつ次の目的地に旅立った
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