2016/07/05 - 2016/07/05
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deracineさん
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バルセロナで見てみたかったものの一つにカタルーニャ音楽堂があります
サグラダ・ファミリヤが一般的には一番有名ですがそのガウディの先生でもあったドメネク・イ・モンタネールの「カタルーニャ音楽堂」を是非この目で見たかったのです
同音楽堂はカタルーニャ語では Palau de la Musica Catalana と呼び、Palau は英語の palace(宮殿)の意。 並みのコンサートホールではない!
ステンドグラスがスゴイという噂をよく目にするので一般見学及びコンサートホールとしての音響効果も確かめるべく夜のコンサートにも参加しました
さて我が評価や如何?
なお本記事を書くにあたりTV東京の「美の巨人たち」2010年6月12日放送*を参考にしました
* http://www.tv-tokyo.co.jp/kyojin/backnumber/100612/
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ネットでは直接同音楽堂の英語HPから予約する方法が書かれています
しかし言葉が分かりにくい、会員登録する煩わしさやキャンセルができないなどの不都合もあります
自分の場合VELTRAから予約して同音楽堂の見学を行いました。この場合バウチャーをチケットに交換する必要があります
本方法の手順をできるだけ多くの写真を使って分かり易く説明したいと思います
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カタルーニャ音楽堂はボルン地区にあるが我が滞在したホテル Gran Via から徒歩圏だった
バルセロナに到着しホテルにチェックイン後、すぐに地図を片手に場所を確かめに行った
とうのは15時スタート(チェックインは14:45)のに同音楽堂の見学ツアー(英語)を予約済みだったので
近くに行くと道案内表示があった -
メインの通り Via Laietana から少し引っ込んでいて分かりにくかった
-
この赤いレンガ造りの建物の奥にある
レンガ色の建物は小ホール及び付属レストラン・カフェになっており、ここが見学者の待合所 -
1階はレストラン・カフェになっている
この左端に見えるヤシの葉っぱのような屋根のあるところがtaquilla (切符売り場) -
ヤシの葉っぱが目印のtaquilla(切符売り場)
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切符売り場に並ぶ人々
ここでVELTRAのバウチャーを見せれば通常の切符を発券してくれる -
ここでトラブル発生(私に限った問題)
見学日時を変更したのを忘れて変更前のバウチャーを出して発券してもらったため改札のスタッフに「今日の切符ではない」と言われた
慌てて変更後のバウチャーを提出するも切符の再発行が難しいため切符に切符販売担当のOKサインを貰った
結果OKだった -
見学者の待合場所になっているレストラン・カフェ
-
日本人ピアニスト内田光子さんの公演もあるようだ
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見学時間まで余裕があったので付近を散策
外部の写真を撮った -
エントランスにあったGuided Tours (見学)の案内表示
レストランが待合場所であることを表している
英語、スペイン語、カタロニア語で併記されている(街中の表示も同じ)
なおこの下の見事な同音楽堂内部の写真はフィッシュアイレンズで撮ったものを思われ、自分も同様の写真を撮れるかわざわざそのためにレンズを買って確かめた -
付属レストランも「花のレストラン」
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いたるところにサン・ジョルディのバラの花が咲いている
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これは東端の彫刻
バルセロナのあるカタロニア地方の守護聖人、聖ゲオルギウス(サン・ジョルディ)を描いたもの
4月23日はサン・ジョルディの日でカタルーニャでは男は愛する女にバラの花を、女は男に本をプレゼントするらしい
(日本でも4月23日を「本の日」としているが定着しているのだろうか?)
ドメネックはカタロニアの民族運動の象徴としてこのサン・ジョルディを選んだのだろう -
聖サン・ジョルディをアップ
手にしているのはもちろんカタロニアの旗だろう -
東南面のファサード
2階はテラスになっており見学時ここに出られた
柱やテラスの天井部分はモザイクタイルでビッチリと隙間なく装飾されていた
また3階部分のファサードにはやはりモザイクタイルでカタロニアの聖なる山モンセラットと合唱団が描かれている
ただ大変残念なことに、前の通りが狭いため下から見上げる形となり3階部分の見事なタイル壁画がよく見えない
また写真を撮るにもいわゆる「引きがない場所」(後ろに下がれない場所)のため
良い写真が撮れないのはくれぐれも惜しい
この残念な立地条件についてはガイドは「合唱団がこの近くに住んでいて使う人の利便性を優先した」とのことだが、、、 -
テラスの柱の上には音楽家の胸像が3体あり
これは「音楽の父」バッハ -
これはベートーベン
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これが誰の胸像なのか、よく分からない TV東京の放送でも言及しなかった
3Bなのでブラームス(ヒゲの特徴からも推定)、それともカタルーニャゆかりの人物か?
<訂正>その後いろいろ調べた結果ワーグナーらしいです -
そうこうしているうちに時間になって見学が始まった
レストランの中から入った -
まず最初に小さなシアターに通された
「まさかこれが件のコンサートホールではないだろうな、だったらサギだ!カネ返せ!」と心で思っていたら同音楽堂を紹介するビデオを上映するために通されたホールだった
上映時間は約20分
音楽堂は地元のカタラ合唱団のために造られたもので1908年にわずか3年という短期間で完成した
一時は政治家としてカタロニアの民族主義運動に没頭したドメネクだったが挫折し、再び建築家として本音楽堂の建設に専心した -
階段で2階に上った
階段室の天井や至るところに花の装飾が見られた
また階段手すりにはガラスの柱が埋め込まれ透明感を増している -
階段踊り場のステンドグラス
-
2階のテラスに隣接するホール
ここでしばし外に出てテラスのモザイクタイルでびっしりと装飾された柱や天井をしばし愛でた -
ガイドがxxxkgもあるシャンデリアと言っていたが詳しい数字は忘れた。数百kgと推定
-
この細かなモザイクタイルで埋め尽くされた柱を見よ!
モザイク模様は全て異なっており、一つとして同じものはない -
柱の上部には花が咲いていた
-
更に階段を上がり最上階に達すると
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イチオシ
ジャーン! アッと驚く大ステンドグラス天井照明がドーンと目に入った
2、3階の窓もすべてステンドグラスで明るい
普通コンサートホールは暗いのが常識だがここは光あふれるそれこそ「光の宮殿」だ
三層構造で2,200人を収容できる
使用機材:D7100+AF-S 10-24mm を35mm換算15mmで使用 -
これがフィッシュアイ(対角線魚眼レンズ)を使用してなるべく広い範囲を写した写真
直線が曲がって写っているがこの写真だとあまり気にならない
ただし広範囲を写し込むので気を付けないと自分の足まで写り込む
この写真もすぐ前の座席の人が写り込んでいる
光溢れる花のコンサートホールを表現してみた
使用機材:D7100+AF DX fish-eye 10.5mm f/2.8G -
この天井照明の形が何かに似ているとのブログを見かけた
そのことについてガイドに質問すると「天井照明の機能としての形です」とそっけない返事が返ってきた
変なことを連想する輩がおかしいのか?
件のTV番組によるとこの直径7mもあるステンドグラスは太陽を意味しており、周囲のバラを始めとする植物をあまねく照らしている
なお当然のことながらこの照明は後日フラメンコ演奏会の際は消された -
照明の周辺を飾る人の顔についても説明があってその時は納得したが忘れた
確かカタロニア娘の代表的な何人かの顔とか言っていたような、、、
使用機材:D7100+AF-S 18-200mm を35mm換算75mmで使用 -
天空を駆ける馬と騎士
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ドメネク先生(と尊敬の念を持って言わせてもらいます)は自然回帰派でこの音楽堂に花やヤシの葉、クジャク、馬などなるべく自然のものを配したとガイドが説明していた
「花の建築家」と呼ばれたドメネク先生の建築哲学は「美しい装飾で建築に感情を移入する」ことで「歌が形になった歌の家」だそうだ -
天井にも花が咲いている
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クジャクの羽根
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3階のステンドグラスと照明
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これは天を駆けるペガサス
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このガイドさんが説明してくれました
分かり易い英語だったがノートや録音しなかったため聞いたことは大半忘れた
(その時は9割くらい理解できたつもりだったが、、) -
ステージの後ろには楽器を奏でる女神像が18体ずらりと並んでいる
これはステージに向かって右の壁 -
これはステージに向かって左の壁
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ステージ中央に鎮座ましますパイプオルガン
見学中にデモ演奏してくれたがオルガンのせいか、はたまたこのコンサートホールのせいか自分の耳にはあまり良い音と感じなかった・・・あくまで個人的見解です
パリのEglise Saint-Eustache(サン・トォッシュタッシュ教会)で聴いたパイプオルガンの印象が強すぎたのかも知れない -
シダ?の葉っぱとクジャクの羽根
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こんなところにBACH の文字が、、、BACH大先生へのオマージュか?
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3日後に再び今度は演奏会を聴くため音楽堂に行った
演目は「カルメン」
世情にうとい僕はてっきりオーケストラでカルメンを演奏してくれるものと思っていたら、、約1時間半すべてフラメンコだった -
当日のポスターと入場口
見学の場合と同じところから入場した -
当たり前ですが公演中の写真撮影及び録音は厳禁されており、この写真は公園終了時撮影しました
初めて本場のフラメンコなるものを見ました
舞台中央部にフラメンコを踊るための専用の床が設えてあり、この上で激しくタップを踏み鳴らしていました
ダンサーは女性4名、男性1名登場。当たり前だが後から登場するダンサーの方が上手だと思った
独特のステップと時折見せる腕を伸ばして輪のように踊る技、ダンサーの掛け合いなどは興味深いものでしたがさすがに1時間半はいささか初心者には長すぎました
今度は自分の好きなギター演奏がここで聞けたら素晴らしいだろうな〜 -
公園が終わっても去りがたく皆この花のコンサートホールを改めて愛でていた
-
イチオシ
聴衆というより観衆は演奏会開始前から盛んにこの花のコンサートホールを写真に収めるべく余念がありません
自分も前回見学時に納得いかなかったところを改めて撮りなおすべく励みました
前回見学時に撮った写真はセンターが少しずれていたのでシャンデリア直下からフィッシュアイレンズでホール全景を撮り直しました(自称完全主義者です)
使用機材:D7100+AF DX 10.5mm 対角線魚眼レンズ -
この素晴らしい音楽堂の写真を撮るために今年入手したフルサイズデジタル一眼カメラのD810を持参しようかとも思いましたがバルセロナの治安や付随するレンズなどがかさばることなどを熟慮し断念しました
本写真もアップしてみると暗部にノイズが多く見られます
フルサイズであればもっとノイズが少なくグラデーションの豊かな写真が撮れたかもしれません -
ステンドグラスの撮影は難しい
明るく撮ると白トビして色が出ないし、かと言って明るいところに露出を合わせると暗部が沈んで何も見えない
本記事の写真の一部はNikonの画像処理ソフトを使用し、白トビしないように暗く撮って暗部を明るく持ち上げています -
イチオシ
天井のステンドグラス全景
こうして下から見上げると確かに太陽で、太陽から放射状にカタロニア女性が生まれ出て来ているように見える
ステンドグラスの周囲は花の彫刻で埋め尽くされていることにその時は気付かなかった
撮った写真を修整しているとき初めて気づきました -
ホールの後方部全景
フラメンコ公演の際の座席は最上階のほぼ中央部だった
1936年にフランコ将軍率いる反乱軍が武装蜂起しスペイン内戦が始まった
同年7月 高名なカタロニア生まれのチェリスト、パブロ・カザルスはここでベートーベンの第九を指揮しその後二度と祖国の土を踏むことはなかった
カタロニアが生んだ二人の天才建築家アントニオ・ガウディとドメネク・イ・モンタネール
ガウディは建築に神を、そしてモンタネールは建築に花と自然を吹き込んだ
今回のバルセロナ旅行で二人の天才建築家の代表作品を堪能できたことは私自身にとって大きな幸せだった
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