2016/07/12 - 2016/07/12
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deracineさん
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この旅行記のスケジュール
2016/07/12
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ホテル ネーグルコステ
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車での移動
AEVA TOURS のクルマでマルセイユへ
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カナイユ岬
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この旅行記スケジュールを元に
フランスの首都であり最大の都市はパリですが、では二番目の都市は? 答えられる人は少ないでしょう
フランス第二の都市マルセイユは地中海貿易の中心地ですが、それゆえアフリカからの移民も多く治安が悪いと敬遠されがちです
しかしガイドブックを見ると丘の上に立つノートルダム・ド・ラ・ガルド大聖堂やワインで有名なカシの近くにあるヨーロッパ随一の高さを誇るカナイユ岬の断崖絶壁など私のように「XXと煙は高いところ」が大好き人間にとってはたまらない魅力です
しかしながら一人参加できるツアーがなく諦めかけていたところ現地入りしてからツアー会社から連絡が入りもう一名参加希望者がいるので催行できるとの嬉しい知らせ!
念願の高所散歩ができました
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<利用ツアー>セザンヌ街道を巡る カシとマルセイユ日帰りツアー<日本語ドライバー/エクス・アン・プロヴァンス発>
催行会社:AEVA TOURS
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ツアーの集合場所はSNCFのエックス・アン・プロバンス駅、9時だった
メンバーは私のほかは岐阜からエックスにホームステイ中の女性一人のみ -
ホームに近郊電車TERが停車していたので撮影した
二階車両だろうか、カラーリングがおしゃれできれいだ -
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エックスから高速でマルセイユに向かった
珍しく雨がぱらついた -
マルセイユはフランスの南の玄関口
地中海航路のクルーズ船だろうか、大きな船が停泊していた -
Vieux Port(旧港)に着いた
AEVA TOURSの運転手兼ガイド氏は駐車場の関係でここで我々を降ろし、こことは丁度反対側の Abbaye St-Victor(サン・ビクトール修道院)で再集合することに、、、旧港 散歩・街歩き
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小高い丘の上に立つ Basilique Notre-dame de la Garde(ノートルダム・ド・ラ・ガルド大聖堂)
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旧港からカランクやイフ島に行く船も出ていた
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マルセイユと言えばブイヤベース
その素材にもなる新鮮な魚が港で売られていた
産地直売だ -
左の黒っぽい魚 (Merlan) はタラの仲間のようだ
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マルセイユと言えば石鹸も有名、石鹸ミュージアムがあった
マルセイユ石鹸とは17世紀にフランスのルイ14世が定めた「厳しい製造基準」をクリヤーする「手作りのみ」で作られる旧フランス王室御用達品
プロヴァンス地方の良質な天然オリーブ油とパーム油(100%植物性油)、 地中海の海水とマルセイユ塩とバリラ(アルカリ性海藻の灰)とが織り成す芸術品らしい -
ぶらぶら港の周りを歩いていると再集合場所のビクトール修道院に無事着いた
ここはかってギリシャ時代は石切り場で、4世紀の殉教者聖ビクトールの遺体のあったこの場所に修道院が建てられた -
ツアーに使われたミニバン
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この修道院からは旧港が一望できた
狭い港は漁船やヨットで埋め尽くされていた -
Vallon des Auffes(バロン・デ・ゾフ)という小さな漁港がる海岸沿いの道路、コルニッシュ(la Corniche Président John Kennedy)には第一次世界大戦の戦没者慰霊碑があった
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コルニッシュからはダンテ(父)の書いた「モンテクリスト伯(岩窟王)」で有名なイフ島がよく見えた
手前の小さな島がイフ島 -
次にお待ちかねのノートルダム・ド・ラ・ガルド大聖堂に着いた
マルセイユで一番の高台であるこの地には古代から砦があった
ニーム出身のマルセイユの建築家 Henri-Jacques Espérandieu (エスペランデュ)の設計によるもので、1864年に完成した
ネオ・ビザンチン様式の地上の聖堂とロマネスク様式の地下聖堂に分かれている
地上の聖堂は身廊の長さ32.7m、幅14m
海抜154mの丘の上に立ちマルセイユの街や海のどこからも見える大聖堂はマルセイユの人々の母なる守り神、日本でいえば観音様のようなものだろう
なおマルセイユではこの Notre-Dame de la Garde(=我らが守り神マリア)を Bonne mère(ボンヌ・メール、優しき聖母様)と呼び慣れ親しんでいるノートル ダム ド ラ ガルド寺院 寺院・教会
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大聖堂の入口下の展望台にはピエタ像(十字架から降ろされたキリストを嘆き悲しむマリアの像)があった
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持参した超広角レンズ(35mm換算で15mm)でやっと高い鐘楼及びその上に鎮座ましますマリア様を写すことができた
残念ながら逆光という悪条件及び高いところにあるのでマリア像はよく見えなかった -
駐車場でクルマから降りて大聖堂に至る階段を上った
鐘楼の高さは41mだが更にその上に高さ12.5mの塔があり、これを基台として高さ11.2mのマリア像が立っている
聖母子は銅製だが金に覆われて金色に輝いている -
まずはともあれご参拝
中央入り口のタンパンには聖母被昇天のモザイク画があり、その下に JE VOUS SALUE MARIE (こんにちは、マリア様)と書いてあった -
大聖堂内部は白と赤の石材及び多色のモザイクによって美しく彩られている
白い大理石はイタリア・カッカーラ産、赤い石材は Brignol, le Var (ブリニョル)近郊の赤大理石を使用
モザイクはベネチアンガラスでできたテッセラ(角片)を用いて1886〜1892年にかけて製作、その面積は天井と仕切り壁を合わせて約1,200平米にも及ぶ
1平米あたり1万個近いテッセラが使われているので天井と仕切り壁で約1200万個という膨大な数になる -
イチオシ
身廊は3つのクーポラ(穹窿)で覆われている
クーポラには花がテーマの、またペンデンティブ(=穹隅、クーポラと柱に囲まれた三角形の部分)には旧約聖書からのテーマのモザイク画がびっしりと描かれている
一番入口に近いクーポラには白い花が散りばめられており、中央は青い花、一番奥は赤い花がモチーフになっている
写真の上が入口側、下が祭壇側
なおこの写真はフィッシュアイ(魚眼)レンズを使用して撮ったものをソフトで魚眼特有のゆがみを補正した -
身廊と翼廊の交差部(=大穹窿と呼ぶ、上から見て十字架の交点)には聖母を表すMの字があり、これを花輪が囲んでいる
花輪は天使により支えられ、天使の足元には城砦と楽園植物が描かれている -
聖母子像が安置された主祭壇
主祭壇は1884年の火災で損傷したので新たに白大理石を使って作り直された
後陣の半円蓋に施されたモザイクは金色の地に植物と32羽の鳥で楽園を表している -
中心にあるメダイヨン(円形浮彫)にはマルセイユらしく波高い海に浮かぶ船が描かれており、帆や空に輝く星にもマリアのモノグラムを読み取ることができる
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主祭壇上の聖母子像
この聖母子像は仏革命時に融かされたのでマルセイユの銀職人が5年がかりで作り直し1837年に完成した
背後の半円蓋には9つのメダイヨンが並びそれぞれの絵柄は聖母への祈りを表している
マルセイユらしく灯台の絵も見えた -
主祭壇の半円蓋の更に上のアーチの下には受胎告知が美しいモザイク画で描かれていた
大天使ガブリエルがマリアが神の子を宿ったことを告げるシーン
ガブリエルが手に持つ白百合は秀でたもので純潔を表し、聖母マリアの赤と青の服はそれぞれ愛情と純潔を表す
また頭上のハトはイエスの魂がマリアに宿ったことを意味している -
エクス・ヴォートと呼ばれる多くの奉納品が飾られており、地元マルセイユの人たちの Bonne mère への信仰の篤さを知ることができる
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Bonne mère (我らが優しき聖母様)に感謝のローソクを捧げる信者たち
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海抜154mにすぎないが視界は素晴らしくほぼ360度に広がって、マルセイユの街や遥か地中海が一望できた
イフ島と背後の Les Îles(レ・ジル)がここからだと分離してよく見えた -
バルセロナからマルセイユに来るとき見えた島はこのLes Îles(レ・ジル)だった
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イチオシ
大聖堂からの素晴らしい眺望、マルセイユの街が一望できた
多数の船で埋め尽くされた旧港や Cathédrale La Major(Cathédrale Sainte-Marie-Majeure、マルセイユ大聖堂) が遠望できた -
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更にイフ島をズームアップ
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次にカランクと呼ばれるフィヨルドのような深い入り江の一つを見学した
これはその一つでカシから一番近い Calanque de Port Miou(ポール・ミューのカランク)
今ではヨットハーバーとなっているが背後の白い断崖は100年以上も前には石切り場だった -
クルマは更に南に走り Cap Canaille (カナイユ岬)へと向かった
カナイユ岬は高さ400m以上ある切り立った断崖で、ヨーロッパ一番の高さを誇る -
イチオシ
クルマから降りて断崖までやってきた
真下を見るとさすがに怖いがここから見る地中海はまさに紺碧 (Azur)
Côte d'Azur もここから近い -
よく見るとこの断崖を登っている(下っている?)命知らずの若者もいた
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余命は彼らより短いが命知らずでない自分はこの男性がしているようにうつ伏せになって崖の端まで行き下を見下ろした
さすがに400m直下を見るとキュンと心臓が締め付けられるような気がした
北欧ノルウェイに行ってフィヨルドとフィヨルドに立つ切り立った断崖プレーケストーレン(別名:演説台)を見たいという願望があったが、今回似たようなカランクとカナイユ岬を見たのである程度願望が収まった -
こんな断崖絶壁でもアザミだろうか、可憐に薄紫の花を咲かせていた
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イチオシ
次にプロバンスの小さな港町 Cassis(カシあるいはカシス)に行った
カシも画家や詩人に愛された港町でプロバンスを代表する詩人ミストラルをして「カシを知らない者は何も知らないのと同じ」と言わしめた
それほどまで言われた場所を見逃すわけにはいかない
海を囲むブドウ畑では「カシ」という名の有名な白ワインを産出するカシの港 ビーチ・海
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街中の噴水には多くの人が集い涼をとっていた
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ビーチもあった
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多く人が海水浴を楽しんでいた
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暑くて乾燥していたのでミネラルウォーターを飲み過ぎ自分にしては珍しくホテル以外のトイレに行くことに、、、
トイレはやはり有料だった -
スッキリしてカランククルーズを楽しむことにした
訪れるカランク(入り江)の数別に4コースあり
あまり自由時間もないので一番短い3カランク巡り45分のコース、料金16ユーロを選んだ -
クルーズ船乗り場
観光コース別に利用する桟橋が異なる
13:30出航に乗った -
船は港を出て、、
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灯台のある岬を回って地中海に出た
先ほど訪れて足がすくんだカナイユ岬が見えた -
段々カシの港が遠ざかる
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マルセイユからカシを結ぶ海岸線はカランク (Les Calanques) という深く入り組んだ入り江でゴツゴツした石灰岩の断崖絶壁に囲まれている
これは、先史時代の氷河期とその後の地殻変動によってできたもので、碧い海の色と切り立った白い岩のゴツゴツ感と岩に張り付くような緑の色の組み合わせが見事な風景を作り上げている -
最初に前に上から覗き込んだポール・ミューを見た
断崖絶壁に吸い付くように多くのヨットが停泊していた -
このような小さな船でぶっ飛ばして走るので結構波しぶきがかかることもある
私自身も少し波しぶきをかぶってしまった
ご注意! -
最後に奥に砂浜が広がる Calanque d'en Vau カランク・ダン・ボー)の近くまで行った
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ここは海水浴場になっていて多くの海水浴客で狭いビーチは一杯だった
背後には高い崖が迫っているのが他では見られない景観だ -
岩場で楽しんでいる人々もいた
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最後にエックス・アン・プロバンスの画家セザンヌが好んで絵を描いたローブの丘を訪れた
フランス語で「セザンヌ、ここで描けり」とあった -
印象派の技法に疑問を抱き始めた彼はここから見える故郷の山サント・ビクトワール山の絵を撮りつかれたように描く
その生涯で、44枚の油絵と43枚の水彩画に残している -
イチオシ
「ふるさとの山に向かひて言ふことなし ふるさとの山はありがたきかな」と言ったかどうかは不明だが、、
印象派ではルノワールが好きだがセザンヌはあまり興味がなかったので彼のアトリエはスルーした
セザンヌを始めゴッホ、ゴーギャンなど多くの画家を魅了した南仏プロバンスの自然と穏やかで親切な人々は私の心も魅了したようだ
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旅行記グループ 南欧・美の旅・・・・ガウディ建築、満開のラベンダー、アルル衣裳祭など見どころ満載だった
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