2016/07/06 - 2016/07/21
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motogenさん
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ゲストハウスは川沿いに、テラスが付いている部屋が良い。
川から涼しい風が吹くはずだから、エアコンなんてなくて良い。
シャワーも水で良い。
きっと日で暖められた、生暖かい水が出るはずだから。
お洒落な部屋でなくて良い。
川を行き交いするボートの姿と、夕日に染まる雲が見えれば、それで良い。
Wifiは必需品だと思ったが、3G・SIMのデータ通信ができる今は、それもなくて良い。
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上陸した場所はレストランや小さなツアー代理店の並ぶカラフルな通路だった。
この通りがサンライズ・ロードなんだろう。
しかし観光客の姿はなし。
そういえば水着で水遊びをしている欧米人の姿もなく、浅瀬なんてものも見えなかった。 -
まずはゲストハウスを決めなくては・・・
第一候補は朝日も夕日も拝めるという『SOUKSAN・GH』だ。
そのゲストハウスは、この突き当りにあったのに、「SUNSET VIEW」 の矢印を見て左に曲がってしまった。 -
『Mr B’s Bungalows』の看板が出ていた。
『ようこそ』の文字も添えられている。
こんなところに日本人が来るのか・・?
ものは試しと入ってみる。 -
敷地の中に入っていくと、ばったり出会ったのはオーナーのおじさんのようだ。
「あんた、日本人か・・? それなら、こっち、こっち・・」
たどたどしい英語で、川沿いのバンガローに連れて行かれる。 -
広いテラスの下はメコンだ。
おじさんは3部屋並んでいるうちの、一番奥の部屋の窓を指差し、覗けと指図する。
えっ、何?
覗いてみると、裸同然の男がグダッと寝ていた。
色浅黒く、髪はボサボサ、そして無精ひげ、目はギョロリ。
まるで牢獄の親分のようだ。
「サバイディー・・」と挨拶すると
「おや、あんたも日本人か・・」 -
久しぶりの日本語を聞いて、びっくり仰天。
見た目と違って、れっきとした日本人だった。
「まずまずのバンガロー・・」で、「1泊60000キップ(780円)で泊まっている・・」と聞き、このバンガローに決めた。
日本人がいれば何かと心強い。
一番手前の部屋になった。 -
固めのしっかりしたベッド。
天井には蚊帳と大きなファン。
てかてかの新素材の床。 -
部屋の奥にはコンクリの壁で囲まれたシャワー室が付属。
一応、温水が出ることになっていて、試してみるとお湯が出た。
(しかし、温水が出たのは最初の日だけで、その後は電気は入るのに、水だった。) -
トイレも水洗式。
エアコン、冷蔵庫なんてものはないが、バンガローならこんなものか。
川沿いならば、エアコンなくても涼しいだろう。 -
この景色こそ、シーパンドンの象徴みたいなものだ。
雨季の増水で、テラスのすぐ下まで水が来ている。
おや、そこにあるのがレストラン・・・? -
レストランも絶好の場所にある。
テーブルも椅子もみすぼらしいが、これがこの島に似合っている。 -
メニューからフライドライス・チキンと、バナナシェイクを注文する。
時間をたっぷりかけて出てきたものは、大盛りも大盛り、2人分はありそうだった。
ベタベタしていて、たいして美味くない。
バナナシェイクはサラサラで、バナナの味もしない。
これで25000キップ(320円)は高すぎる。
何もかもに輸送代がかかる島では、こんなものなのか。 -
2リットルボトルの水を買ったら10000キップ(130円)と、これも高かった。
部屋に戻って洗濯開始。 -
ところが蛇口から出てきた水はまっ茶色だ。
トイレをのぞくとこれまた真っ黒な水が溜まっている。
流してないのでは・・・と水を流すが、何回やってもまっ黒は変わらない。
もしかしたら、これ、川の水?
10分以上も流し続けて、やっと茶色が薄くなったところで洗濯再開。
ところが洗面水槽に水が溜まらない。
排水詮には問題ないのに、その外周部で漏れているのだ。
出てくる水はちょろちょろで、苦心惨憺、やっとのことで洗濯を成し遂げた。 -
外を見ると、水浴びしている娘がいる。
布を巻いてはいるが、それも平気でさらりとはずし、タライで洗っているではないか。
目の置き場に困ってしまうが、それほど色気のある娘ではなく、公衆の場で水浴びすることも、この島では常識なのか・・・
見ないふりしてチラチラと眺めていた。
娘の横には大きな洗濯機があって、1kg8000キップ(100円)の張り紙がある。
そうだ、次はこのタライを借りてこの場で洗濯しよう。 -
敷地内にはたくさんのバンガロー棟が散らばっている。
客が入っているようではない。
部屋の中にシャワーやトイレが備わっているのは、私が使っている棟の3部屋だけで、それ以外は共同シャワー、共同トイレだ。
部屋の中はベッドがあるだけで、狭いようだ。 -
敷地は広く、こんな涼み場もあって、子供たちが遊んでいる。
-
この坊やは泣き虫で、お姉ちゃんと喧嘩して、大声を張り上げてよく泣いている。
ラオスの子に似合わず、甘えん坊なのだ。 -
周辺の探索に出かけてみる。
『SOUKSAN・GH』はすぐ隣にあった。 -
『SOUKSAN・GH』の入り口前は、ボートの発着場となっている。
ボートから上陸した人は、初めはきっとこのGHに足を向けるだろう。
私もここで降ろされていたならば、きっと『SOUKSAN・GH』に泊まることになっただろう。 -
『SOUKSAN・GH』のスタッフに許可を得て、敷地内を見学する。
『Mr B’s Bungalows』よりも造りがしっかりしていて綺麗だった。
数年前までのこの島にはWifiは普及していなく、先進的にWifiを完備したのがこの『SOUKSAN・GH』だと聞いている。
しかし今は、どのゲストハウスにもWifiはある。 -
綺麗なバンガローだが、この部屋からはメコンが見えない。
-
綺麗なバンガローの奥に、メコンが望めるバンガローがあった。
しかし古くてかび臭くて陰気だ。 -
野外レストランらしきものもあって、子供たちが遊んでいが、宿泊客の姿は見なかった。
ラオス南部はオフシーズンなのだ。 -
町の中にはツアー代理店がたくさんあるが、ここにも客はいない。
声をかけても誰も出てこない。
暇をもてあまして、経営者もどこかに消えている。 -
帰りのツアー便は日に2本しかないようだ。
1本は11時出航で、対岸でミニバンやバスに乗り換えるパクセまでの便だ。
ビエンチャンやバンビエン、ウボン等へは、パクセで乗り換える。
もう1本は、南に下るカンボジアまでの便で、8時発となっている。
しかしここで予約しなくても、チケットはそれぞれの宿泊施設でも手に入る。
我が 『Mr B’s Bungalows』では、パクセまでが50000キップとなっていた。 -
レンタル自転車もあちこちにある。
どこも一日10000キップ(130円に統一されている。
-
東側のサンライズ通りを下ってみる。
道の両側にはゲストハウスを兼ねたレストランが並んでいる。
2〜300mほど歩いても、それは絶えることない。 -
ここは『Mr'Mo ゲストハウス&レストラン.』
Mr○○という名が多い。
経営者の名前をとって安易に命名されている。
ゲストハウスはたくさんあるが、哀しいほど客はいない。 -
元気が良いのは子供たちだけだ。
観光客に代わって、走り回っている。 -
東のサンライズ通りと、西のサンセット通りの間は、田園地帯になっていた。
狭い土地を上手に耕している。 -
バンガローに戻ってくると、真ん中の部屋の欧米人ペアーが夕涼みをしていた。
男性の方はハンモックで読書。
女性はスマホを見ながら、日記をつけている。
話してみると、既に3週間もここに居座っているイングランド人だった。
昼過ぎまで寝ていて、その後はぶらぶら読書し、夕方になるとどこかに出かけて行って、帰ってくるのは明け方近くだ。
夜型人間の典型的な二人だった。 -
二人が出かけて行ったので、真似してハンモックに乗ろうとしたが、これがそんなに簡単ではない。
ひっくり返りそうになるハンモックを何とかなだめ、椅子を利用して乗り込んだ。
写真を撮ってくれたのは、例の日本人だった。 -
「どこかに食べに行きませんか?」
日本人が声をかけてきた。
名前はセンさん。
若い頃はインド好きで、行き帰りに寄ったのがバンコクで、ジュライ全盛の伝説の時代を放浪してきた人だった。
お決まりのようにタイに沈没し、金がなくなって皿洗いなどをして働いたと言う。
今では女房・子供持ちであるが、その頃の気質は相変わらずで、小さなバッグに下着を数枚詰め込んで、空港から家に電話。
「行って来るぞ!」
「えっ、また行くの?」 -
今回もあてのない旅で、気の向くままにデット島にやってきたそうだ。
部屋のドアや窓には鍵もかけず、夜間も開けっ放しだ。
朝起きると、犬が部屋の中で寝ているという。
ここには気の良い犬が4匹いて、手や足をペロペロ舐めては甘えてくる。 -
この町で美味いのはインドカレーの店だと言う。
連れていってもらうと、薄暗い小屋のような店だった。
店主兼調理人はインド人のようで、センさんは馴染み客らしく、気軽に言葉を交わしている。
センさんの英語は母音強調のカタカナ英語で、これでは絶対に通じないと思うのに、しっかり意思が通じている。
度胸とはったり、気持ちが大事なのだ・・・
見習うことがいっぱいある。 -
豪快で奔放なセンさんではあるが、重い病にむしばまれていると言う。
糖尿病、腎不全、高血圧に心臓疾患、最近は癌で臓器二つを切り取って・・・・
そんな身体でよく来るなあ・・
それも一人きりで・・・
「なるようにしかならないさ・・」とセンさんはいたって元気。 -
メニューにはインド料理が並んでいる。
注文はインド通のセンさんに全てお任せだ。
豆カレーを初めて食べる。
インドでは日常食だと言う。
その豆カレーに、ビーフカレー、ナンにご飯、そしてラッシーにビール・・・
腹いっぱい食べて飲んで一人38000キップ(490円)と、この島のレストランにしては良心的だ。
計算の得意なインド人らしく、明細を記した紙も渡してくれる。
そんなわけで何回も通う店になった。
センさんという良い人に出会え、明日からのデット島の生活は明るい。
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この旅行記へのコメント (1)
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- trat baldさん 2016/08/21 07:47:02
- センさんの身体付きを見れば納得。
- そこに日本人が居る事が信じられない、しかも総勢2人も!
デット島が観光地だとは日本人の感性からしたら有りえないでしょう(^o^)
物価もまあまあそんなモンでしょう、、、、宿泊施設が有る事自体が不思議だし。
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