ラオス南部はオフシーズン　その８　パクセの暑さは半端でなく

2016/07/06 - 2016/07/21

　地図で見るパクセの町は、メコンとセドン川に囲まれた狭い範囲に凝縮され、ちょっと歩けばど簡単に、どこにでも行けると思いがち。
　ところが実際に歩いてみると、そんなものではなかった。
　おまけに日陰が少なくて、すぐに汗まみれ、腕はヒリヒリ。
　地図の２kmがやけに遠い。

エリア パクセ(ラオス)

　ソンテオから降りるのが早すぎた。
　よくよく地図を見てみると、ホテルにはまだまだ距離がある。
　ギンギラリンの熱線を遮断するために、傘をさしてみる。
　１０kgの荷物がずしりと膝にかかり、足首の動きがおかしい。
　これまではこんなことなかったのに・・・・・
　４〜５kmくらい歩いたって平気だったのに・・・・

　宿泊の第一候補は、アリヤンさんお奨めの『サバイディーGH』。
　第二候補は『ランカムホテル』。
　『サバイディーGH』はパクセ随一の人気GHで、常時満室という。
　この暑さの中で手間どるよりも、泊まれそうな『ランカム・ホテル』にしよう。
　足は勝手に『ランカム』へ。

ランカム ホテル ホテル

　１泊100000キップ（１３００円）と言うので、部屋を見ないで決めてしまった。
　キーをもらって2階へ登る。
　暗い・・・
　古い、殺風景・・・
　昨夜までのファンディの印象が強くて、ここは物置小屋に見える。
　ファンディと同じような価格なのに。

　冷蔵庫はあるが、クローゼットがない。
　テーブルもない。
　あるのは安価なプラスチック椅子。

　お湯は出るから我慢しよう。
　エアコンもあって、ファンもあるから、外にいると思えば天国か。

　外をのぞけばインドカレー屋さん。
　アリヤンさんの愛した『ジャスミン・レストラン』だ。　

　さっそく食べに行ってみる。
　インド人が作るインドカレーって、どんなものだろう？

ジャスミン インディアン レストラン インド料理

　私は本物のインドカレーを食べたことがない。

　注文をとりに来たのは、無口で怖そうな顔をした、もうお歳のインド人（？）。
　愛想はないが、対応は丁寧。
　誇り高きカレー作り職人なのかも知れないな・・・

　外の方が風があって気持ち良さそう。
　欧米人もいて、雰囲気も良い。
　メニューを見て、チキンカレーとナンとバナナジュースを頼む。

　さてさてお味はどうだろう。
　そっと一口すすってみる。
　辛くない！
　美味い！
　運んできたお兄ちゃんに、親指を立てて「グーッ」
　お兄ちゃんもインド人風だが、笑みを浮かべて、同じく「グーッ」
　暑いパクセにはインドカレーが似合う。
　一滴も残さず完食。
　全部合わせて３３０００キップ（４３０円）だった。

　カレー屋さんから見る『ランカム・ホテル』
　その隣もホテルらしく、このあたりにはホテルが並んでいる。
　

　サバイディGHを見学に行く。
　5年前のアリヤンさんの写真と変わっていなく、入り口の上の看板には日本語も。
　満室ではないようだ。
　ドミは安いが、新しいエアコンのある部屋は１２００００キップ。
　さて、明日はここに引越ししようか、それともパクセを後にして先に進もうか・・？

サバディ 2 ゲストハウス ホテル

　市場に向かう。
　暑い。
　とにかく暑い。
　裏道でやっと日陰を見つけて、生き返る。
　熱帯アジアに通うこと１５年以上。
　これまでは、こんな暑さなんて平気じゃなかったのか・・？
　身体が弱ってしまったのか？

　やっとのことで市場に到着。
　広い、大きい、どこに行けばいいのか・・
　

ダオファン市場 市場

　地元のおばちゃん方は、風通しのよい日陰でだべっている。

　野菜、果物、生鮮魚類、乾物、穀物・・・
　果物や野菜の臭いが色濃く満ちて、この暑さの中でも、人々はたくましく、元気の良い声が響く。

　ここに来た目的は2つある。
　1つはラオスのSIMを手に入れること。
　2つ目は、ワットプーのあるチャンパサック行きのソンテオを探すこと。

　あった、あった。
　SIM売り場が集まっている。
　目につくのはUNITELのSIM。
　４Ｇもあるが、田舎では３Ｇで充分だろう。
　SIMは２００００キップ（２６０円）。
　それに１００００キップのチャージカードを２枚を買う。
　説明書なんてものはなく、むき出しのカードのみ。

　設定は自分でやる。
　しかしこれが楽しみだ。
　用意してきたシムカッターでマイクロサイズにカットして、スマホに挿入。
　１２１に電話発信して、シムをアクティベート。
　２０９に「３Ｇ」とSMSを送って、データ通信を可能にする。
　１２１にチャージカードの番号を送って、料金を追加。
　APN、ユーザー名、パスワードを打ち込んで、最後にデータ通信のプランを選ぶ。
　今回は３０日間２７０MB使用できるプランを申請。
　このプラン、たったの１００００キップ（１３０円）だ。

　設定が終わり、リセットするとネットにつながった。
　やったぁ！
　スピードも問題なし。
　タイのSIMでは４日間に使ったデータ量は１００MB以下。
　ラインとＧマップとネットでニュースを見るくらいなら、この２７０MBで充分だ。

　振り向くと、女の子がアヒルと遊んでいる。

　凶暴な女の子だ。
　アヒルや黒い鳥の入ったゲージを蹴り倒して、得意になっている。
　怪獣になったつもりで遊んでいるのか・・・

　ソンテオ探しにいく。
　ここがソンテオの集まる場所らしい。
　バイタクの兄さんに確かめると、そうだと言う。
　「チャンパサック、何時に出発？」
　「８時だ。８時！」
　それを聞いて、ホテルに戻ることにする。

　この暑さの中を、町を見て回るには自転車かバイクが必要だ。
　日陰のない町中を歩き回っていれば、熱中症間違いなし。

　バイクを借りようとしている人がいた。
　ガソリンを補給している。
　「満タンなら、ワットプーまでいけるよ・・」
　店の女性が説明している。
　ガソリンを満タンにして借りると、１５ドルらしい。
　バイクもいいが、免許証なしでも大丈夫なのか・・・

　『ランカムホテル』から西を見ると、セドン川に掛かる橋が見える。
　夕方近くになって暑さもひといき、川を見に行くことにした。
　（画像は川から東を振り向いたもの）　

　少し南では、セドン川がメコンに合流していた。
　コンクリだらけの町中と違って、水と緑にほっとする。
　風が違う。
　空気が違う。
　今年の雨季は雨量が多く、いつにない水量で、水没している波止場もあると言う。
　自然の迫力が迫ってくる。　
　対岸にある高い山を越えたあたりに、チャンパサックがあるのだろうか。

フレンチ ブリッジ 建造物

　この町は１泊にして、明日はチャンパサックに移動しようと決めた。
　川を眺めているうちに、そんな気持ちになっていた。
　「パクセは何度訪れても、素晴らしい町だ。」
　そんな書き込みを見て、２〜３泊する予定もあったが、急遽方針転換。
　暑さに負けたようで自分にはがゆいが、帰りに戻ってくるのだから・・・それでいい。

　橋の近くにお寺があった。

ワット ルアン (パクセ) 寺院・教会

　なかなか立派なお寺だ。

　境内でドローンの練習をする少年がいた。
　動画撮影のカメラを積んでいて、その映像が手元のディスプレイに映し出される。
　安物の玩具ではない。　

　少年はまだ初心者で、まだ高い場所までは飛ばせない。
　せいぜい３ｍの高さを、ホバリングだ。
　指導するのはお父さん。
　華僑系の金持ち親子だろう。
　電池の残量がなくなったのか、私には目もくれず、挨拶の言葉もかけずに帰っていった。

　昼間のインドカレーが美味かったので、夜もインドカレーにする。
　今度はマトンカレーだ。
　しかしチキンカレーの方が数段美味かった。
　

　食べていると、にわかに強い風が吹いてきて、土砂降りの雨が襲ってきた。
　道路はたちまち水浸し。
　子供は大喜びで、雨の中をチャプチャプと歩く。
　車が泥水をはね掛けて行くというのに、へいっちゃら。

　雨のやむのを待って隣のスーパーへ。
　ランカムホテルはたいしたことはないが、便利な場所に建っている。
　近くに銀行まであって、安い手数料で両替までできる。
　しかし本日は日曜日で銀行は休み。
　仕方なくホテルで両替すると、１万円が７６００００キップにしかならなかった。
　手数料は５％。
　気分が悪い。

この旅行記へのコメント （6）

• アリヤンさん 2016/08/10 19:55:22

  オ−ナーのハジャムッディーンは夏休みかな？

  ジャスミンのインド人の写真を見る限りオーナーのハジャムッディーンではない。
  恐らく彼は夏休みでチェンナイに帰っていると思います。
  留守番のインド人に聞いてみてください。
  ハジャムッディーンはどこだ？　って。。。

  motogenさん からの返信 2016/08/11 09:26:52

  RE: オ−ナーのハジャムッディーンは夏休みかな？

  　そうでしたか。
  　オーナーではなかったのですか。
  　でもこの人、迫力と魅力ありますね。
  　ジャスミンのこと、アリヤンさんから聞いておいて良かったです。
  　ここを知らなければ、情けないパクセになってしまったはずです。
  　帰りにもここでインドカレーを食べました。
  　ラオスに行ったのに、インドカレー三昧です。
  
  　アリヤンさんの旅行記に刺激されて、１０月にはサパとディエンビエンに、１月には女房を連れてシュムリアップへ、既に航空券を予約しました。
  　これからもお世話になります。
  　ありがとうございす。

  アリヤンさん からの返信 2016/08/18 20:14:42

  RE: RE: オ−ナーのハジャムッディーンは夏休みかな？

  > 　アリヤンさんの旅行記に刺激されて、１０月にはサパとディエンビエンに、１月には女房を連れてシュムリアップへ、既に航空券を予約しました。
  
  アンコールワットは女性には大変魅力的なようです。
  ﾊﾟｰﾄﾅｰは今でも「もう一度行ってみたいところはアンコールワットとピラミッドだ」と言っています。
  奥さんも喜ぶと思いますよ〜

  motogenさん からの返信 2016/08/19 17:27:53

  RE: RE: RE: オ−ナーのハジャムッディーンは夏休みかな？

  　遺跡を自転車で回ったという、アリヤンさんの旅行記が気に入っています。
  　私たちも自転車を探してアンコールワットに行くつもりです。
  　トレンサップ湖にも自転車で行ってみようか・・・
  　遺跡に飽いたら、コンポンチャムとクラチェにも足を伸ばそうか・・・
  　と楽しみにしています。
  

• trat baldさん 2016/08/10 06:52:31

  チャンパーサックにホテルなんか有るの？

  地図(Google)を見ながら感心してる！レンタルバイクが満タンで15$はまっ妥当かな、ワット・プーまで片道50Km位かな、免許証なんか要らんでしょラオスは有効国だけど。
  ホテルを除けば物価は安いね、こうやってみるとイミグレの10000kipは屁だね。
  ホテルの両替がちょっと悪すぎる気がするけど足元を見られたかな、、、、
  荷物の重さが若干の障害かな、シムカッターまで準備だと辛いね。
  それにしても半端無い暑さは異常気象から来てるのかしら、、、、

  motogenさん からの返信 2016/08/11 09:31:39

  RE: チャンパーサックにホテルなんか有るの？

  　ホテルの両替ですが、多分ホテルは銀行にでも行って、２％ほどの手数料で両替し、３％を自分の手数料としているじゃないでしょうか。
  　チャンパサックで銀行を見つけて両替したら、手数料は２％でした。
  　ベトナムもラオスも有名銀行での手数料は安いですね。