2016/07/06 - 2016/07/21
39位(同エリア96件中)
motogenさん
- motogenさんTOP
- 旅行記391冊
- クチコミ1件
- Q&A回答3件
- 382,080アクセス
- フォロワー45人
17世紀末期、ビエンチャン王国の内紛でスマンカラー王女が逃げた地がチャンパサックだった。
王女はチャンパサック地域の有力な僧の力を得て、この地にチャンパサック王国を樹立する。
100年ほどは平和が維持されたが、その後シャム族の属領となったり、フランスの植民地支配を受けたり、日本の支配下に入ったりと、名だけの王国となってしまい、この地域は衰退したという。
現在はラオスに組み込まれている。
ワットプーはチャンパサック王国が健在で、平和な時代に作られたものなのだ。
PR
-
ワットプー遺跡を出て帰路につく。
あっ、しまった!
博物館を見なかった。
帰りの電動カーが止まったのは、東端にある出口近くで、博物館はすっかり忘れていたのだった。
帰る道はゆるい上り坂。
自転車はキコキコと悲鳴をあげる。 -
泥だらけのバイクを水溜りで洗うお父さんがいた。
このあたりは、雨が降るとすぐに泥沼になってしまうのだ。 -
白い麺を干しているおばあさんに挨拶する。
麺は飛んでき枯れ葉やゴミに紛れているが、気にしない、気にしない。
「おやまあ、自転車かね。
ちょっと前までは、よく自転車も通ったが、パクセまでの道路がきれいになってからは、自転車は通らなくなってしまったよ・・・」
正確ではないが、そんな話をしてくれた。 -
屋根の下では家族はごろりと涼んでいた。
「サバイディー」と挨拶する、「サバイディー」と照れた返事。
おばあさんは話好きだが、お母さんと子供はシャイな人たちだ。 -
キコキコとペダルを漕いでいると、後にひょっこり小さな子供が飛び乗ってきた。
「△□△○×□・・・・」
家まで乗せていってよ・・と言っているようだ。
3〜400m走ると、スイッと降りて「コップチャイ・・」
知らない人について行ってはいけません・・・などの禁止令はない平和なラオス。 -
チャンパサックの町に戻ってきた。
小さな町なのに、たくさんのお寺が乱立している。
かっての王国の名残なのだろうか。 -
それもうらぶれているのではなく、綺麗に手入れされている。
信仰心の厚い住民が暮らしいているという証拠だ。 -
ゲストハウスもたくさんあって、ここは『KHAMPHOUY GH』。
-
その近くには『SAYTHONG GH & RIVERSIDE RESTAURANT』
-
少し立派な 『SI AMEPHONE HOTEL』も並ぶ。
ワットプーの観光客が寝泊りする町なのだ。
しかしどのゲストハウスにも泊り客の姿はない。
滞在中に出会ったのは、スパに入って行くフランス人女性だけだった。
互いに驚いた顔で、「サバイディー」と、とっさにラオス式挨拶を交わした。 -
ここが町の中心にある、ロータリー。
ロータリーと言っても、交差点ではなく車のUターン場所。
だが、車はほとんど通らない。
パクセからの道路が完備されてから、ワットプー観光客はこの町に宿泊するのではなく、レンタルバイクや車に乗って、日帰り観光になってしまったらしい。
町の発展のために作られた道路が、町の衰退に貢献している。
これは日本の過疎地と同じことだ。 -
ロータリー近くで銀行を見つけた。
ATMもあるが、窓口でも両替もできるようで、早速中に入ってみた。Dok Champa Guesthouse ホテル
-
お姉さんに日本円のレートをたずねると、1万円が785000キップ。
手数料は1%と、計算違いのような安いレートを提示する。
ミス(?)に気がつく前にと、手持ちの2万円を急いで窓口へ。
パクセのホテルで両替した1万円と合わせ、合計3万円分のキップで、ラオス滞在8日間は余裕しゃくしゃくでした。
貧乏旅行者に優しいラオスです。 -
おかしい・・・
ゲストハウスが消え失せている・・・
自分の泊まっているゲストハウスに気がつかず、北へ北へと走り過ぎてしまった。 -
ついに船着場まで来てしまった。
ついでに見学。
イメージとはかけ離れた、寂れた舟着き場だった。 -
遠くに霞んで見えるのが対岸の町のようだ。
-
ゲストハウスに戻って夕食にする。
レストランはお掃除中で、頑張っているのは少年二人。
閑散としていて休業状態だ。
私の他に泊り客はいないのだから、これも当然だ。 -
料理を運んでくるのも少年だった。
オーナーの息子さんなのか、近所のアルバイト少年なのかは分からない。
話しかけると恥ずかしそうに逃げてしまう。
接客業に馴染めない、田舎の少年そのもの。 -
注文したのはフォーに野菜入りオムレツ、そして私にはめずらしいビール。
メコンにはラオビールが似合うかと、飲んでみる。
フォーはあっさり味で、出汁が良く出ている。
ボリュームも充分。
そういえば、朝から食事らしい食事はとっていなかった。 -
私はコップ1杯のビールで充分なのに、今日は大瓶1本分もある。
う〜、こたえるなぁ。
ビールをすすりながらメコンを眺めていると、川下方面から水面の色が変わってきて、異様な雰囲気。 -
川面の状態も様変わり、怪しげな波紋が広がってきて、水中に怪物でもいるみたい。
と思うままに、突然の雨だ。
スコールが通過していく。
大自然の、なんと雄大で幻想的な光景だこと。
ざわざわと胸が高鳴り続ける。 -
陽が落ちると見る間に闇の世界となった。
ニワトリもイヌも静かになり、物音ひとつ聞こえない。 -
町の様子を見ようと道路に出てみるが、 民家の明かりもあるかないかのか細さだ。
あまりの静かさに、立ち尽くすのみ。
出歩いてはいけない魔物の世界だ。 -
漆黒のメコンを眺めにレストランに行くと、おやじさんが出てきて地酒を勧めてくれた。
ペットボトルに入った地酒を口に含むと、口の中かカッと燃え、のどや胃までが熱くなる。
ほんの小さなグラスだけど、次々についでくれるものだから、すっかり足に力が入らなくなり、部屋に戻ると倒れるように眠り込んでしまった。 -
2泊くらいはして、ゆったり過ごそうと思っていたが、明日は次のシーパンドンに向かおうと決めた。
この町にはもう見るべきものはないようだ。
翌朝早く、牛に見送られてゲストハウスを去る。 -
アヒルも見送ってくれる。
-
船着場までは歩く。
暑くなければ、2kmくらいは何ということなし。
朝飯ができるのを待つ少女に「サバイディー」。 -
托鉢の小僧さんにも「サバイディー」。
会う人、出会う人には、誰にも「サバイディー」。 -
乗っていかないかと止まってくれるソンテオには、笑顔でお断りして・・・
-
20分たらずで船着場にやって来た。
-
船着場にはチケット売り場なんてものはなく、渡し舟が営業してるのかしてないのか、営業しているとすればどこから乗るのか、さっぱり分からない。
客が集まるのを待てば良いと聞いているが、しかし客がやって来る気配などはなし。
帽子をかぶったお兄さんに、向こうの岸まで行きたいと告げると、30だとか、40だとか言う。 -
30サウザンドキップを20サウザンド(260円)に負けさせた。
乗せられたのは2艘の舟を合体させて板を張った手作り双胴船だ。
安定し、転覆しにくいボートには違いない。
バイクだって、大型荷物だって乗せられる。 -
そんな舟に私1人を乗せて、ボートは岸を離れていく。
ここを渡る観光客は、今はほとんどいないのかも知れない。 -
鏡のような静かな水面をボートは滑っていく。
-
10分ほどで対岸に近づき
-
私を降ろすと帽子の兄ちゃんは帰っていく。
ありがとう。
助かったよ。 -
降りた対岸にも人の姿はなし。
寂れた船着場だ。
モータリゼーションの時代の波が、ここにも押し寄せている。
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
旅行記グループ
ラオス南部はオフシーズン
-
前の旅行記
ラオス南部はオフシーズン その10 ワットプー遺跡に登る
2016/07/06~
チャンパサック
-
次の旅行記
ラオス南部はオフシーズン その12 シーパンドンのデット島へ
2016/07/06~
シーパンドン
-
ラオス南部はオフシーズン その1 バンコクでドミに一泊
2016/07/06~
バンコク
-
ラオス南部はオフシーズン その2 バンコクでSIMをゲット
2016/07/06~
バンコク
-
ラオス南部はオフシーズン その3 ウボンに到着
2016/07/06~
ウボン・ラチャタニ
-
ラオス南部はオフシーズン その4 ウボンを少し歩くと・・
2016/07/06~
ウボン・ラチャタニ
-
ラオス南部はオフシーズン その5 ウボン・ムン川沿いには
2016/07/06~
ウボン・ラチャタニ
-
ラオス南部はオフシーズン その6 ウボン・足の向くままに
2016/07/06~
ウボン・ラチャタニ
-
ラオス南部はオフシーズン その7 待望のパクセに渡る
2016/07/06~
パクセ
-
ラオス南部はオフシーズン その8 パクセの暑さは半端でなく
2016/07/06~
パクセ
-
ラオス南部はオフシーズン その9 いよいよ本命・チャンパサックへ
2016/07/06~
チャンパサック
-
ラオス南部はオフシーズン その10 ワットプー遺跡に登る
2016/07/06~
チャンパサック
-
ラオス南部はオフシーズン その11 チャンパサックとお別れ
2016/07/06~
チャンパサック
-
ラオス南部はオフシーズン その12 シーパンドンのデット島へ
2016/07/06~
シーパンドン
-
ラオス南部はオフシーズン その13 デット島のバンガローで
2016/07/06~
シーパンドン
-
ラオス南部はオフシーズン その14 デット島の朝と自転車
2016/07/06~
シーパンドン
-
ラオス南部はオフシーズン その15 雨季のソンパミットの滝
2016/07/06~
シーパンドン
-
ラオス南部はオフシーズン その16 デット島のレストラン
2016/07/06~
シーパンドン
-
ラオス南部はオフシーズン その17 コン島の最南端へ
2016/07/06~
シーパンドン
-
ラオス南部はオフシーズン その18 デット島の空は晴れ渡って
2016/07/06~
シーパンドン
-
ラオス南部はオフシーズン その19 デット島からパクセに戻って
2016/07/06~
パクセ
-
ラオス南部はオフシーズン その20 奇遇、シーパンドン帰りの日本人
2016/07/06~
パクセ
-
ラオス南部はオフシーズン その21 体調不良、ウボンで静養
2016/07/06~
ウボン・ラチャタニ
-
ラオス南部はオフシーズン その22 鉄道の旅・列車に乗ってバンコクへ
2016/07/06~
ウボン・ラチャタニ
-
ラオス南部はオフシーズン その23 帰国・バンコクは通過点
2016/07/06~
バンコク
旅行記グループをもっと見る
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
この旅行で行ったホテル
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
旅行記グループ ラオス南部はオフシーズン
0
37