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 17世紀末期、ビエンチャン王国の内紛でスマンカラー王女が逃げた地がチャンパサックだった。<br /> 王女はチャンパサック地域の有力な僧の力を得て、この地にチャンパサック王国を樹立する。<br /> 100年ほどは平和が維持されたが、その後シャム族の属領となったり、フランスの植民地支配を受けたり、日本の支配下に入ったりと、名だけの王国となってしまい、この地域は衰退したという。<br /> 現在はラオスに組み込まれている。<br /> ワットプーはチャンパサック王国が健在で、平和な時代に作られたものなのだ。

ラオス南部はオフシーズン その11 チャンパサックとお別れ

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2016/07/06 - 2016/07/21

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motogen

motogenさん

 17世紀末期、ビエンチャン王国の内紛でスマンカラー王女が逃げた地がチャンパサックだった。
 王女はチャンパサック地域の有力な僧の力を得て、この地にチャンパサック王国を樹立する。
 100年ほどは平和が維持されたが、その後シャム族の属領となったり、フランスの植民地支配を受けたり、日本の支配下に入ったりと、名だけの王国となってしまい、この地域は衰退したという。
 現在はラオスに組み込まれている。
 ワットプーはチャンパサック王国が健在で、平和な時代に作られたものなのだ。

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  •  ワットプー遺跡を出て帰路につく。<br /> あっ、しまった!<br /> 博物館を見なかった。<br /> 帰りの電動カーが止まったのは、東端にある出口近くで、博物館はすっかり忘れていたのだった。<br /> 帰る道はゆるい上り坂。<br /> 自転車はキコキコと悲鳴をあげる。

     ワットプー遺跡を出て帰路につく。
     あっ、しまった!
     博物館を見なかった。
     帰りの電動カーが止まったのは、東端にある出口近くで、博物館はすっかり忘れていたのだった。
     帰る道はゆるい上り坂。
     自転車はキコキコと悲鳴をあげる。

  •  泥だらけのバイクを水溜りで洗うお父さんがいた。<br /> このあたりは、雨が降るとすぐに泥沼になってしまうのだ。

     泥だらけのバイクを水溜りで洗うお父さんがいた。
     このあたりは、雨が降るとすぐに泥沼になってしまうのだ。

  •  白い麺を干しているおばあさんに挨拶する。<br /> 麺は飛んでき枯れ葉やゴミに紛れているが、気にしない、気にしない。<br /> 「おやまあ、自転車かね。<br /> ちょっと前までは、よく自転車も通ったが、パクセまでの道路がきれいになってからは、自転車は通らなくなってしまったよ・・・」<br /> 正確ではないが、そんな話をしてくれた。

     白い麺を干しているおばあさんに挨拶する。
     麺は飛んでき枯れ葉やゴミに紛れているが、気にしない、気にしない。
     「おやまあ、自転車かね。
     ちょっと前までは、よく自転車も通ったが、パクセまでの道路がきれいになってからは、自転車は通らなくなってしまったよ・・・」
     正確ではないが、そんな話をしてくれた。

  •  屋根の下では家族はごろりと涼んでいた。<br /> 「サバイディー」と挨拶する、「サバイディー」と照れた返事。<br /> おばあさんは話好きだが、お母さんと子供はシャイな人たちだ。

     屋根の下では家族はごろりと涼んでいた。
     「サバイディー」と挨拶する、「サバイディー」と照れた返事。
     おばあさんは話好きだが、お母さんと子供はシャイな人たちだ。

  •  キコキコとペダルを漕いでいると、後にひょっこり小さな子供が飛び乗ってきた。<br /> 「△□△○×□・・・・」<br /> 家まで乗せていってよ・・と言っているようだ。<br /> 3〜400m走ると、スイッと降りて「コップチャイ・・」<br /> 知らない人について行ってはいけません・・・などの禁止令はない平和なラオス。

     キコキコとペダルを漕いでいると、後にひょっこり小さな子供が飛び乗ってきた。
     「△□△○×□・・・・」
     家まで乗せていってよ・・と言っているようだ。
     3〜400m走ると、スイッと降りて「コップチャイ・・」
     知らない人について行ってはいけません・・・などの禁止令はない平和なラオス。

  •  チャンパサックの町に戻ってきた。<br /> 小さな町なのに、たくさんのお寺が乱立している。<br /> かっての王国の名残なのだろうか。

     チャンパサックの町に戻ってきた。
     小さな町なのに、たくさんのお寺が乱立している。
     かっての王国の名残なのだろうか。

  •  それもうらぶれているのではなく、綺麗に手入れされている。<br /> 信仰心の厚い住民が暮らしいているという証拠だ。

     それもうらぶれているのではなく、綺麗に手入れされている。
     信仰心の厚い住民が暮らしいているという証拠だ。

  •  ゲストハウスもたくさんあって、ここは『KHAMPHOUY GH』。<br /> 

     ゲストハウスもたくさんあって、ここは『KHAMPHOUY GH』。
     

  •  その近くには『SAYTHONG GH & RIVERSIDE RESTAURANT』

     その近くには『SAYTHONG GH & RIVERSIDE RESTAURANT』

  •  少し立派な 『SI AMEPHONE HOTEL』も並ぶ。<br /> ワットプーの観光客が寝泊りする町なのだ。<br /> しかしどのゲストハウスにも泊り客の姿はない。<br /> 滞在中に出会ったのは、スパに入って行くフランス人女性だけだった。<br /> 互いに驚いた顔で、「サバイディー」と、とっさにラオス式挨拶を交わした。

     少し立派な 『SI AMEPHONE HOTEL』も並ぶ。
     ワットプーの観光客が寝泊りする町なのだ。
     しかしどのゲストハウスにも泊り客の姿はない。
     滞在中に出会ったのは、スパに入って行くフランス人女性だけだった。
     互いに驚いた顔で、「サバイディー」と、とっさにラオス式挨拶を交わした。

  •  ここが町の中心にある、ロータリー。<br /> ロータリーと言っても、交差点ではなく車のUターン場所。<br /> だが、車はほとんど通らない。<br /> パクセからの道路が完備されてから、ワットプー観光客はこの町に宿泊するのではなく、レンタルバイクや車に乗って、日帰り観光になってしまったらしい。<br /> 町の発展のために作られた道路が、町の衰退に貢献している。<br /> これは日本の過疎地と同じことだ。

     ここが町の中心にある、ロータリー。
     ロータリーと言っても、交差点ではなく車のUターン場所。
     だが、車はほとんど通らない。
     パクセからの道路が完備されてから、ワットプー観光客はこの町に宿泊するのではなく、レンタルバイクや車に乗って、日帰り観光になってしまったらしい。
     町の発展のために作られた道路が、町の衰退に貢献している。
     これは日本の過疎地と同じことだ。

  •  ロータリー近くで銀行を見つけた。<br /> ATMもあるが、窓口でも両替もできるようで、早速中に入ってみた。

     ロータリー近くで銀行を見つけた。
     ATMもあるが、窓口でも両替もできるようで、早速中に入ってみた。

    Dok Champa Guesthouse ホテル

  •  お姉さんに日本円のレートをたずねると、1万円が785000キップ。<br /> 手数料は1%と、計算違いのような安いレートを提示する。<br /> ミス(?)に気がつく前にと、手持ちの2万円を急いで窓口へ。<br /><br /> パクセのホテルで両替した1万円と合わせ、合計3万円分のキップで、ラオス滞在8日間は余裕しゃくしゃくでした。<br /> 貧乏旅行者に優しいラオスです。

     お姉さんに日本円のレートをたずねると、1万円が785000キップ。
     手数料は1%と、計算違いのような安いレートを提示する。
     ミス(?)に気がつく前にと、手持ちの2万円を急いで窓口へ。

     パクセのホテルで両替した1万円と合わせ、合計3万円分のキップで、ラオス滞在8日間は余裕しゃくしゃくでした。
     貧乏旅行者に優しいラオスです。

  •  おかしい・・・<br /> ゲストハウスが消え失せている・・・<br /> 自分の泊まっているゲストハウスに気がつかず、北へ北へと走り過ぎてしまった。

     おかしい・・・
     ゲストハウスが消え失せている・・・
     自分の泊まっているゲストハウスに気がつかず、北へ北へと走り過ぎてしまった。

  •  ついに船着場まで来てしまった。<br /> ついでに見学。<br /> イメージとはかけ離れた、寂れた舟着き場だった。

     ついに船着場まで来てしまった。
     ついでに見学。
     イメージとはかけ離れた、寂れた舟着き場だった。

  •  遠くに霞んで見えるのが対岸の町のようだ。

     遠くに霞んで見えるのが対岸の町のようだ。

  •  ゲストハウスに戻って夕食にする。<br /> レストランはお掃除中で、頑張っているのは少年二人。<br /> 閑散としていて休業状態だ。<br /> 私の他に泊り客はいないのだから、これも当然だ。

     ゲストハウスに戻って夕食にする。
     レストランはお掃除中で、頑張っているのは少年二人。
     閑散としていて休業状態だ。
     私の他に泊り客はいないのだから、これも当然だ。

  •  料理を運んでくるのも少年だった。<br /> オーナーの息子さんなのか、近所のアルバイト少年なのかは分からない。<br /> 話しかけると恥ずかしそうに逃げてしまう。<br /> 接客業に馴染めない、田舎の少年そのもの。

     料理を運んでくるのも少年だった。
     オーナーの息子さんなのか、近所のアルバイト少年なのかは分からない。
     話しかけると恥ずかしそうに逃げてしまう。
     接客業に馴染めない、田舎の少年そのもの。

  •  注文したのはフォーに野菜入りオムレツ、そして私にはめずらしいビール。<br /> メコンにはラオビールが似合うかと、飲んでみる。<br /> フォーはあっさり味で、出汁が良く出ている。<br /> ボリュームも充分。<br /> そういえば、朝から食事らしい食事はとっていなかった。

     注文したのはフォーに野菜入りオムレツ、そして私にはめずらしいビール。
     メコンにはラオビールが似合うかと、飲んでみる。
     フォーはあっさり味で、出汁が良く出ている。
     ボリュームも充分。
     そういえば、朝から食事らしい食事はとっていなかった。

  •  私はコップ1杯のビールで充分なのに、今日は大瓶1本分もある。<br /> う〜、こたえるなぁ。<br /> ビールをすすりながらメコンを眺めていると、川下方面から水面の色が変わってきて、異様な雰囲気。

     私はコップ1杯のビールで充分なのに、今日は大瓶1本分もある。
     う〜、こたえるなぁ。
     ビールをすすりながらメコンを眺めていると、川下方面から水面の色が変わってきて、異様な雰囲気。

  •  川面の状態も様変わり、怪しげな波紋が広がってきて、水中に怪物でもいるみたい。<br /> と思うままに、突然の雨だ。<br /> スコールが通過していく。<br /> 大自然の、なんと雄大で幻想的な光景だこと。<br /> ざわざわと胸が高鳴り続ける。

     川面の状態も様変わり、怪しげな波紋が広がってきて、水中に怪物でもいるみたい。
     と思うままに、突然の雨だ。
     スコールが通過していく。
     大自然の、なんと雄大で幻想的な光景だこと。
     ざわざわと胸が高鳴り続ける。

  •  陽が落ちると見る間に闇の世界となった。<br /> ニワトリもイヌも静かになり、物音ひとつ聞こえない。

     陽が落ちると見る間に闇の世界となった。
     ニワトリもイヌも静かになり、物音ひとつ聞こえない。

  •  町の様子を見ようと道路に出てみるが、 民家の明かりもあるかないかのか細さだ。<br /> あまりの静かさに、立ち尽くすのみ。<br /> 出歩いてはいけない魔物の世界だ。

     町の様子を見ようと道路に出てみるが、 民家の明かりもあるかないかのか細さだ。
     あまりの静かさに、立ち尽くすのみ。
     出歩いてはいけない魔物の世界だ。

  •  漆黒のメコンを眺めにレストランに行くと、おやじさんが出てきて地酒を勧めてくれた。<br /> ペットボトルに入った地酒を口に含むと、口の中かカッと燃え、のどや胃までが熱くなる。<br /> ほんの小さなグラスだけど、次々についでくれるものだから、すっかり足に力が入らなくなり、部屋に戻ると倒れるように眠り込んでしまった。

     漆黒のメコンを眺めにレストランに行くと、おやじさんが出てきて地酒を勧めてくれた。
     ペットボトルに入った地酒を口に含むと、口の中かカッと燃え、のどや胃までが熱くなる。
     ほんの小さなグラスだけど、次々についでくれるものだから、すっかり足に力が入らなくなり、部屋に戻ると倒れるように眠り込んでしまった。

  •  2泊くらいはして、ゆったり過ごそうと思っていたが、明日は次のシーパンドンに向かおうと決めた。<br /> この町にはもう見るべきものはないようだ。<br /> 翌朝早く、牛に見送られてゲストハウスを去る。

     2泊くらいはして、ゆったり過ごそうと思っていたが、明日は次のシーパンドンに向かおうと決めた。
     この町にはもう見るべきものはないようだ。
     翌朝早く、牛に見送られてゲストハウスを去る。

  •  アヒルも見送ってくれる。

     アヒルも見送ってくれる。

  •  船着場までは歩く。<br /> 暑くなければ、2kmくらいは何ということなし。<br /> 朝飯ができるのを待つ少女に「サバイディー」。

     船着場までは歩く。
     暑くなければ、2kmくらいは何ということなし。
     朝飯ができるのを待つ少女に「サバイディー」。

  •  托鉢の小僧さんにも「サバイディー」。<br /> 会う人、出会う人には、誰にも「サバイディー」。

     托鉢の小僧さんにも「サバイディー」。
     会う人、出会う人には、誰にも「サバイディー」。

  •  乗っていかないかと止まってくれるソンテオには、笑顔でお断りして・・・

     乗っていかないかと止まってくれるソンテオには、笑顔でお断りして・・・

  •  20分たらずで船着場にやって来た。

     20分たらずで船着場にやって来た。

  •  船着場にはチケット売り場なんてものはなく、渡し舟が営業してるのかしてないのか、営業しているとすればどこから乗るのか、さっぱり分からない。<br /> 客が集まるのを待てば良いと聞いているが、しかし客がやって来る気配などはなし。<br /> 帽子をかぶったお兄さんに、向こうの岸まで行きたいと告げると、30だとか、40だとか言う。

     船着場にはチケット売り場なんてものはなく、渡し舟が営業してるのかしてないのか、営業しているとすればどこから乗るのか、さっぱり分からない。
     客が集まるのを待てば良いと聞いているが、しかし客がやって来る気配などはなし。
     帽子をかぶったお兄さんに、向こうの岸まで行きたいと告げると、30だとか、40だとか言う。

  •  30サウザンドキップを20サウザンド(260円)に負けさせた。<br /> 乗せられたのは2艘の舟を合体させて板を張った手作り双胴船だ。<br /> 安定し、転覆しにくいボートには違いない。<br /> バイクだって、大型荷物だって乗せられる。

     30サウザンドキップを20サウザンド(260円)に負けさせた。
     乗せられたのは2艘の舟を合体させて板を張った手作り双胴船だ。
     安定し、転覆しにくいボートには違いない。
     バイクだって、大型荷物だって乗せられる。

  •  そんな舟に私1人を乗せて、ボートは岸を離れていく。<br /> ここを渡る観光客は、今はほとんどいないのかも知れない。

     そんな舟に私1人を乗せて、ボートは岸を離れていく。
     ここを渡る観光客は、今はほとんどいないのかも知れない。

  •  鏡のような静かな水面をボートは滑っていく。

     鏡のような静かな水面をボートは滑っていく。

  •  10分ほどで対岸に近づき

     10分ほどで対岸に近づき

  •  私を降ろすと帽子の兄ちゃんは帰っていく。<br /> ありがとう。<br /> 助かったよ。

     私を降ろすと帽子の兄ちゃんは帰っていく。
     ありがとう。
     助かったよ。

  •  降りた対岸にも人の姿はなし。<br /> 寂れた船着場だ。<br /> モータリゼーションの時代の波が、ここにも押し寄せている。

     降りた対岸にも人の姿はなし。
     寂れた船着場だ。
     モータリゼーションの時代の波が、ここにも押し寄せている。

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