2016/07/07 - 2016/07/12
21位(同エリア565件中)
ウェンディさん
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わたしは、momo。
この世に生まれたのは、遠い昔。
恐竜が生きていた時よりも、ミトコンドリアが生まれた頃よりも遥かに遠い昔。
わたしが生まれた時、大地は躍動に満ちていた。
熱い血潮が体を流れ、父や母や兄たちは我先にと空へと舞いあがり、わたしの上に幾重にも重なった。
そして、わたしが飛び立つ時。
力が漲り、触れしモノを瞬時に消し去るような高温の岩漿があと一歩で冷たい地球の大気に触れる…と思った。
しかし、わたしの中の熱き流れのその動きは、徐々にゆっくりとなり、やがて冷えて固まり、大きな岩となった。
わたしの名前はmomo。
ヒトは私を【桃岩】と呼ぶ。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
初夏の礼文島。
そこは日本の最北限のジオ・ワールドで、海岸線のある海抜0m地域から島の峠に至るまでの斜面は、色とりどりの野の花で埋め尽くされます。
それ故に花の浮島…と呼ばれる礼文島ですが、美しいのは花だけではないのです。
殆どの旅人は桃の形の岩だね〜で通り過ぎてしまう桃岩。
実は、この桃岩は世界的にも貴重な岩で、礼文島でまだ火山活動が盛んだったころの名残を現代に生きる私達に見せてくれています。
その名残が分かるのは、桃岩を元地海岸側から眺めた時。
長い年月をかけて崩れた岩の内部から、島が火山の噴火によりできた当時の溶岩ドームの中心部が露出し、溶岩が噴出する直前に活動を止めた不思議な岩の構造を披露しています。
そして、桃岩近くにある猫岩と呼ばれる岩も。
猫岩は自然が作り出した岩ですが、その姿はまるで陸を背に海へ向かい物想いにふけるネコの後ろ姿そのもの。
その哀愁を帯びた背中は、サラリーマンの悲哀にも似て何だか親近感♪
そんな自然が溢れる日本最北のGeo World 礼文島を72歳になる母と共に歩いてきました。
礼文島の旅行記第2弾は−72歳は7時間を歩けるか!?
-黄昏(たそがれ)猫が行く 知床・桃岩・メノウ海岸・礼文林道トレッキング編-です。
☆★2016 歩く礼文・登る利尻 72才の挑戦♪トレッキング旅 旅行記☆★
□7/7 成田−札幌
http://4travel.jp/travelogue/11159014
□7/8 札幌−稚内−礼文
□7/9 礼文 岬めぐりトレッキング
http://4travel.jp/travelogue/11149482
■7/10 礼文 知床・桃岩・瑪瑙海岸・礼文林道トレッキング
http://4travel.jp/travelogue/11151687
□7/11 利尻山 登山
http://4travel.jp/travelogue/11154456
http://4travel.jp/travelogue/11155369
□7/12 利尻−札幌−成田
http://4travel.jp/travelogue/11167386
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 4.5
- グルメ
- 5.0
- ショッピング
- 5.0
- 交通
- 3.0
- 同行者
- 家族旅行
- 一人あたり費用
- 10万円 - 15万円
- 交通手段
- 高速・路線バス 船 ANAグループ JRローカル 私鉄 徒歩 バニラエア
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
母と歩いた礼文島。
今回の旅では「旅の季節をいつにするのか」それが一番のポイントだった。
6月・7月の夏。
礼文島では高山植物が花開き、島の緑の丘は色とりどりの野の花で埋め尽くされる。
しかし、その花の種類はシーズンを通じて同じではなく、6月上旬は珍しいレブンアツモリソウをはじめとする白い花畑が一面に広がり、下旬になれば、紅色グラデーションが美しいレブンシオガマやレブンキンバイ等の山吹色の花畑へと変わる。
更に7月中旬になれば、純白のエーデルワイスの花畑が出現する。 -
イチオシ
どの花畑も魅力的で全ての花に会いたい…とは思うが、それは無理というモノ。
そこで、出来るだけ多くの花に出会えるように…と云う事で、7月上・中旬を旅の時期として選んでみた。
そして、礼文島で歩いた二日間。
ひと夏に咲く花の種類は300種以上と言われる礼文島で、見分けることのできた花は多分50種類以上。
図鑑に名前の載る有名な花、直径5?程の小さな名もなき花も沢山。
そんな中でひときわ印象に残ったのは、絹の羽衣の様な柔らかな衣を纏うレブンウスユキソウ(エーデルワイス)。
朝露に輝く白き花、斜面一面にちりばめられた白き妖精の姿は、思わず見とれてしまう程…。
花の時期選びに正解はないが、レブンアツモリソウにこだわりがないのならば、7月上・中旬はお勧めの時期かもしれない。 -
7/10 礼文での2本目のトレイルを歩く日。
昨日歩いたトレイル【岬めぐり】では霧けぶる丘陵地帯を歩き、雨露にしっとりと濡れた花を味わった。
丸1日降り続いていた雨も明け方には上り、7時に宿をチェックアウトする頃にはもう空気の中から雨の匂いは消えていた。
大きな荷物は宿に預け、ハイキングの装いでトレイルヘッドであるバス停【知床】まで歩く。
宿泊した民宿【はまなす】からバス停までの距離は、のんびり歩いても5分程度と近い。 -
この日に予定していたトレイルは、バス停【知床】から歩き始めるのだが、昨日の旅行記で民宿での夕食を紹介しなかったので、この場を借りて少しだけ紹介♪
民宿では2連泊をお願いしたが、二晩の夕食とも海の幸が盛りだくさん。
二日目の夕食はホッケ尽くしのお料理で、北海道の幸がタップリ。
どれを食べても美味しく、岬めぐりのトレッキング後の疲れた体には最高の御馳走だった。民宿 はまなす 宿・ホテル
-
旅行記は元の時系列へともどり、翌朝の朝7時過ぎ。
知床バス停前から坂を上り始める。
暫く歩くと、道は舗装道路から熊笹の茂る丘陵地帯へと変わる。
道の両脇の下草には露が残る草たち。
お蔭で、歩き出したばかりなのにズボンの裾を覆うスパッツがびしょ濡れだ。
流れる空気にも水分がタップリ。
眼下には香深の港と霧にかすむ海が見えた。 -
この辺りの下草の中にはムラサキツメクサ(紅花クローバー)の薄ピンクの花が多く生え、ちょっとした桃色の絨毯みたいだった。
その光景はそれなりに綺麗だったのだが、礼文島ではムラサキツメクサは礼文の固有種を脅かす外来種であり、駆除対象の植物だ。
そんなクローバーの中で鮮やかな黄色の花が目立っていたのはセンダイハギ(先代萩)。
花の時期はそろそろ終わりで、大きな鞘の実が出来始めていた。 -
バス停から歩き始めて40分程で第一目標の元地灯台(標高210m)が見えてきた。
そして、灯台の周りは、エゾニュウのお花畑。
巨大なウドの大木(エゾニュウ)がニョキニョキと天に向か合って伸びている。 -
エゾニュウはよく見るとカラフルな苞を持っている個体も。
苞からは若葉が顔を覗かしているが、今にもパチンとはじけてしまいそうなくらい膨らんでいる。
こんな植物は本州の高山域でも目にすることがないので、面白い光景だ。 -
エゾニュウがオシャレなのは苞だけでは無い。
ちょっとだけマクロの世界である開花したばかりの白い花先をよく見ると、蕊の先が濃い紫色。
花粉の色が紫なのだとは思うが、自然が作りだす造形美の美しさに感動! -
この日歩く予定のトレイルがこちらの地図で、歩こうと考えていたルートは↓だ。
知床→元地灯台→桃岩展望台→桃岩登山口→地蔵岩→礼文林道入口→ウスユキソウ群生地→礼文林道入口→香深フェリーターミナル
コースタイムが7時間、距離にして約18kmのトレッキングだ。
この日は夕方の最終便(16:25発)で利尻島へと渡るので、フェリーターミナルには16時迄には到着したい。
花が大好きな母を連れて歩くので、道中、道草だらけとなるのは分かっていた。
そのため実際に歩く時間は、コースタイム7時間+2時間の9時間が必要となるだろう。
ということで、民宿を朝7時に出発するという少し早めの歩き出しとなった。 -
元地灯台を過ぎると巨大なエゾニュウの姿は減り、代わりに現れてくるのは可愛らしいピンク色のネコジャラシであるエゾイブキトラノオ(蝦夷伊吹虎尾)だ。
エゾイブキトラノオの背の高さは結構高く、膝上から腰の高さ位のところに花が咲く。
風が吹くと、ゆらゆらと揺れるピンク色の房。
エゾイブキトラノオが生える草原は、今まで見たことのない世界。
淡いピンク色の波がふわりと揺らぐ…そんな感じだった。
7月は黄色系の高山植物が多いとは事前に知っていたが、こんなピンクの草原も広がっていたなんて…。
予想もしていなかった光景だ。 -
フサフサの大きな塊に見えるエゾイブキトラノオの花。
でも、近づいてみると小さな花の集合体であることが分かる。 -
元地灯台を登りきると、つばめ山(標高233m)の稜線へと出る。
道は海側からせり上がる崖沿いの1本道。
ちょっと下を見下ろすと、岩に打ち寄せる波の動きまでもが見えてしまう。 -
つばめ山から進行方向の海岸側を見ると、これから向かう元地漁港や地蔵岩までの海岸線が一望で出来る。
そして、真下に見える赤い屋根の建物…。
あぁ、あそこは桃岩荘YH(ユースホステル)だ。
今から24年も昔の話。
私の初めての北海道旅で、宿泊したユースホステル…それがあそこだ。
大学時代はアルバイトで細々と貯めたお金で旅をする超極貧旅だったので、飛行機などは使えず、JRの周遊券で巡るのんびり旅。
だから、宿泊もYH利用が常だった。
礼文島でも当たり前のようにYHを利用したのだが、ここのYHが凄いところだった。
24年前は、インターネットの普及も始まったばかりで携帯電話やスマホなんてない時代。
ガイドブックや旅先の市町村からもらった観光案内が唯一の情報源だったので、桃岩荘YHがどんなところかなんて、全く知らなかった。
知っていたならば、行かなかったかもしれない。 -
イチオシ
現代ならば、桃岩荘YHと言えば彼の有名な…と納得してくれる人も多いと思うのだが、ここは所謂YH的なYHで、集団行動を常に求められるところだ。
夜にはミーティングと称する集会があり、1日目の宿泊者は出し物(学芸会かい!と突っ込みを入れたくなったが…)をしなくてはならないというルールまであった。
桃岩荘YHは私の苦手とする場所だった。
しかし桃岩荘YHでは、意外な出会いもあった。
YHの利用者は一人旅の方も多く、同じ年頃の日本中から来ている方たちと親しくなれたのだ。
旅の時期がお盆の頃だったので社会人の方が多かったが、教職の方やサラリーマン、絵描きさんまで、色々な方とお話をして、狭かった私の世界観や価値観が一気に広がった場所でもあった。
(写真の黄色い花は、ヤマブキショウマ(山吹升麻)) -
もともと礼文島の過酷なトレッキングコースである8時間コース(1990年代は、愛と浪漫の8時間コース…なんていう名前だった)を歩くつもりでいた私は、翌日には知り合った仲間たちと一緒に8時間コースを歩くことに。
ひとりで歩いていたらめげていたかも知れない過酷なトレッキングコース。
でも、仲間たちがいたことで最後まで歩き通すことが出来た。
今は通行止めとなっている礼文滝の下の海岸線を通り、地蔵岩の脇を歩いた思い出。
岩海岸ではおばあさんが収穫した昆布を敷き詰め、干していた。
1日前に知り合ったばかりとは思いえない親密さで仲良くなった仲間たちと歩く道。
もしかしたら、ソレがYHの魔法の力なのかもしれない。
結局、8時間コースを歩き通すのに要した時間は10時間。
おしゃべりをしながら歩くので、やはり8時間ではYH迄帰っては来られなかった。
夕方、夕日の沈むころに無事にYHに帰還したころにはもうヘトヘト。
それでも、ここは桃岩荘YH。
すぐには休ませてはもらえなかった。
なんと、帰還の宴…と言ったらいいのか、夕日をバックに参加者とヘルパーさん達で踊りを踊らなければならないというパフォーマンスのオマケまでついてきたのだ。
それで、桃岩荘YHが嫌いになったのか…と云われれば、そんなことはない。
私の心の経験値を一気に百倍位に大きくしてくれたのが桃岩荘YH。
好きか…と聞かれれば微妙だが、楽しい場所だった。
…そんな昔話を母に語りながら歩くトレッキング道。
目では高山植物や景色を愛で、心は学生時代へと時間旅行をしていた。 -
この辺りのトレッキング道の脇の下草の丈は高いものでは腰丈くらいあり、朝露で湿った草で、ズボンがしっとりと濡れてしまった。
道脇には紫色のレブンシオガマの姿もあった。
昨日に歩いた岬めぐりコースにもレブンシオガマは咲いていたのだが、その多くは最盛期を過ぎていた。
しかし、此処、桃岩コースではちょうど盛りの頃の様だ。 -
ミヤマキンポウゲ(深山金鳳花)の姿も多かった。
7月上旬の桃岩コースは色とりどりの花が咲く道。
紫色系…レブンシオガマ、チシマフウロ、ハマナス、ヒメオウギアヤメ等
黄色系…セイダイハギ、ミヤマキンポウゲ、オオダイコンソウ、オトギリソウ、キバナノアマナ等
沢山のお花が咲いていて、名前を同定できないモノも多かった。 -
イチオシ
そんなカラフルな花畑の中で目を引いたのが、白い妖精であるレブンウスユキソウ(礼文薄雪草)だ。
この辺りでは数は多くは無いが、道沿いでその姿を見ることができた。 -
下草の丈が更に高く大人の胸位まで茂るこの辺りはキンバイの谷(標高180m)と呼ばれる場所で、その名の通りレブンキンバイソウが多く咲いている。
-
レブンキンバイソウ(礼文金梅草)は黄色い花だが、その黄色は他の花に比べて山吹色がかりその漢字名が示す通りちょっとゴールドっぽい感じだ。
この写真の花は盛りの時期は過ぎているため花弁が開き気味だったが、蕾が開いたばかりのものは梅の花の様で可愛らしい。 -
花の散歩道であるトレッキング道。
この道沿いで見ることのできるのは、絶景と花ばかりではない。
動物の足跡を見つけたのだ。
じつは、コレは礼文では非常に珍しい事だ。
礼文島ではかつてエキノコックスが猛威を振るい、その当時に島に居た犬・猫等は全て殺処分され島民は長期間にわたり犬猫のペットを飼う事が出来なかった…という歴史がある。
だから、今でも島では犬などのペットを飼う家は少ない。
そんな礼文島で動物の足跡を見つけた。
礼文島に居る哺乳類は多くは無く、狐やタヌキ、狼、熊などはいない。
居たとしてもイタチやリス位な筈。
なのに、この足跡は誰の物なのだろう?
足幅の間隔からすればそれなりの大きさがありそうだ。
左の足跡は犬の足跡に似ているが、右の足跡には鋭い爪がある。
鮮やかなプリントなので雨が降っていた昨晩以降から私達が通りかかる朝8時半までにつけられた足跡であることは確かだ。
ヒトの足跡が近くにない事からペットの散歩とは思えない。
野生の生き物の何か…なのだろうが、イタチとは異なっている。
一体、この足跡の主はどんな生き物なのだろう。 -
イチオシ
更に葉っぱの上に居る生き物たちも興味深い。
この写真のカタツムリ、ちょっとその殻の巻き方がユニークだ。
本州でよく見るロールケーキ型ではなく、チョココロネ型の巻貝を背負っている。
その躰も透明度が高く、普段はあまり好きではないマイマイだがついつい凝視してしまう美しさだ。
帰宅後に調べてみたところ、関東以北の地域に生息するカタツムリで特に北海道では多いとのこと。
新種かと思っていたのだが、比較的一般的なマイマイらしい。 -
そして、昆虫だって不思議な物がいる。
トレッキング道を歩いていると、不思議な白い泡が草の間にあるのが目についた。
蛙の卵かなとも思ったのだが、正解はアワフキムシの幼虫の棲家だそうだ。
この幼虫が結構凄くって、この泡の正体は幼虫の排泄物。
その排泄物(尿)を泡立てて、さらに分泌したタンパク質によってその泡を強化し、捕食昆虫からその身を護っている。
この泡は界面活性剤的役割を果たしていて、捕食昆虫がこの泡の中に顔を突っ込むと致死的ダメージを与える最強の泡。
凄い昆虫もいたものだ。 -
元地灯台から1時間ほど歩くと、猫岩の見える丘の上へとやってくる。
猫岩とは写真中央上にある岩の事で、後程拡大写真で紹介したい。
ピンク色のエゾイブキトラノオと斜面の若草色、礼文の海の青のコントラストが印象的だった。 -
そして、目の前に現れたのは礼文で一番大きな岩である桃岩だ。
桃岩のその名前の由来は岩の形が桃の形をしている…ということなのだが、残念ながらこちら側から見たのでは、その桃シェープは分かり難い。
この桃岩は、礼文の海と岩の絶景ポイントとして有名なのだが、この岩の凄さはそれだけではない。
この桃岩は地質学的にも凄すぎ〜る岩なのだ。
その説明はこちら側から見た景色では分かりにくいので後から別ルートから眺めた写真で紹介したいが、どの旅行案内にも桃岩からの景色は絶景!とは書いてもGeo Worldとしての桃岩の素晴らしさには触れていないのが残念だ。 -
桃岩が近くなるとまた植生が変わってきて黄色系の花は減り、代わりに現れるのがキタノコギリソウ(北鋸草)だ。
葉の形がギザギザのノコギリの刃のようなのでつけられた名前だとは想像できるのだが、母はこのキタノコギリソウを見て非常に驚いていた。
母が驚いた点は、植物の背丈と花の大きさだ。 -
此方の写真は礼文ではなく、母が暮らす新潟に咲くノコギリソウで、その背丈は60cm近くあり、一つ一つの花の数も多い。
しかし、礼文で咲くノコギリソウはその背丈も30cm程と小さい。
そしてその花のサイズは、茎や葉のサイズに比べたら平地に咲くノコギリソウの何倍も大きい。
寒い地方で1か月ほどしか花の咲く時期の無い礼文島のキタノコギリソウ。
過酷な環境下で生き残るために、背丈を伸ばすことよりも一種の生殖器官でもある花を大きくすることに専念した結果、この様な形となったのだろう。 -
高山植物の中には、花の時期がもう終わり、実を付けている草もあった。
まだ7月の上旬の礼文島ではもう、秋への準備が始まっていた。 -
イチオシ
知床バス停から歩き始めて、1時間50分(110分)で、桃岩展望台(標高244m)へと到着した。
バス停から桃岩展望台までの基準コースタイムは140分なので、花を見ながら歩いたにしては驚異の早さだ。
昨日の岬めぐりのトレッキングで足が慣れたので、足取りも軽かったのだろう。桃岩展望台 (桃岩) 名所・史跡
-
桃岩展望台で絶景の景色を楽しんだ後は、ピンクの猫じゃらしが揺れる丘を下る。
この辺りは、観光バスやツアーでの旅人も多く、皆さんの写真スポットとなっていた -
丘を下る途中で見つけた面白いもの。
セリ科の植物の花が終わった実の上の風景だ。
そこに居たのはレインボーカラーのカメムシさんたち。
恋の季節だったらしく、衆人環境にも関わらず…子孫を残すのに積極的だった。 -
通常、桃岩トレッキングコースというと、桃岩展望台まで歩いたらそのままフェリーターミナルへと向かうのが有名なコースだ。
でも、天邪鬼な母と私はそんな人達とは反対側へと歩き出す。
せっかく礼文で時間があるのならば、歩けるだけ歩き、美しい風景を見てその風を体で感じたい…そう思っていた。
桃岩登山口バス停まで下ったあとは、トンネルを抜けて元地海岸(メノウ海岸)側へと歩き出す。 -
イチオシ
基本は下り坂なので楽ちんな道。
ただ、距離はそれほど短くはなく、目的のメノウ海岸がある地蔵岩へは約4kmの距離がある。
気温は20℃を下回っているので長袖のフリースを着ていても暑くはなく、そんな道をのんびりと下る。
目の前には猫岩が見えてきた。
此処から眺めると、猫岩がそのように呼ばれる理由が良くわかる。
まるで尻尾の長い猫ちゃんが前足をついてお座りをし、海を見て黄昏(たそがれ)ているようだ。 -
そして、道路沿いの斜面にもお花が咲いている。
紫色が濃い花は、カラフトゲンゲ(樺太紫雲英)。
マメ科の植物だ。 -
イチオシ
坂道も終わりの頃になると目の前に現れるのが、先ほど丘の上から見た桃岩だ。
桃岩は、元地の海岸側から見るとその凄さが良くわかる。
実はこの桃岩は、火山の噴火によってできた溶岩ドームなのだ。
そして、元地側から眺める桃岩は溶岩ドームが崩れたその断面図となっていて、溶岩ドームの出来上がる構造を目の前で見ることの出来る貴重な場所だ。
岩の中心部でマグマが溜まりゆっくりと冷えて行く過程が、ラッキョウや玉ねぎの断面のような感じで見ることができる。 -
桃岩の中心部の岩へと近づくと、中心部の鱗片状の節理や潜在ドームの構造がハッキリとわかる。
そう!
実は、この桃岩ドームは世界的にも有名な地形を誇る場所で、日本の最北限のGeo World!
地学好きにとっては、たまらない場所なのだ♪ -
この写真は、先ほどまでいた丘の上に居た時(キンバイの谷)から撮った桃岩の側面だが、冷えたマグマの上に次々と新しい熱いマグマが覆い被さり冷えて固まる…を繰り返し、岩が形成されて行った様子が見て取れる。
この岩の襞が美しい・素敵だ…と感じるのは私だけ…なのかな。 -
元地にあるメノウ海岸へと向かう前に少し位置を西に逸れ、桃台・猫台探訪台へと向かう。
この展望台からは、猫岩と海岸線から続くつばめ山の景色、そして桃岩荘YHの様子を眺めることができる。桃岩荘ユースホステル 宿・ホテル
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この展望台から見る猫岩は、二つの耳もはっきりとして、本当に背中を丸めて座る猫のようだ。
猫岩 自然・景勝地
-
そして、桃岩も…。
その名前の由来となった桃の形に見える。桃台猫台 名所・史跡
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展望台から地蔵岩やメノウ海岸のある元地へは海岸線の一本道。
海の中を覗き込むと、なにやら怪しげなものが陸地に向かいその触手を伸ばしている…。
妖怪がいるのか!?
これは、妖しげなものではなくて、全て昆布。
有名な利尻昆布(礼文昆布)の原材料となる昆布だ。 -
浜辺では漁師さん達が昆布の天日干しをしていた。
水揚げされたばかりの昆布は茶色いが、お日様の力で乾燥するうちに黒褐色の昆布へと変わるそうだ。 -
昆布を干す場所は浜辺だけではない。
小屋の入口スペースも昆布が占拠していた。 -
家の前の作業スペースにも昆布が吊り下げられ、昆布のカーテンが出来あがっていた。
-
山の上から歩き始めて1時間半。
ようやくメノウ浜へと到着した。
メノウ浜は瑪瑙(メノウ)が落ちているから、その名がついた浜だ。
とりあえず海岸線を歩いてみる…のだが、素人にはどの石がメノウなのかさっぱり分からない。 -
でも、浜辺には小さな植物たちが沢山。
このベル型の小さな花はハマベンケイソウ(浜弁慶草)。
蕾の時はピンク色で、花が開くと薄いブルーへと花色が変わる珍しい花だ。 -
ハマナス(浜茄子)の花も咲いていた。
ハマナスの花は私も昔から知ってはいたが、その花の果実がローズヒップになるってことはこの時まで知らなかった。
母に教えられて、へぇ〜という感じ。 -
そして、メノウ浜の先には地蔵岩と呼ばれる不思議な岩がある。
大岩がパカっと二つに割れ、まるでお地蔵さまが両の掌を合わせたかのように見えるので、地蔵岩という名前がついたという事だ。
24年前に礼文島で8時間コースを歩いた時、宇遠内からの海岸線をひたすら歩き、この地蔵岩が見えた時が最高のクライマックスで、地蔵岩の間を抜ければあと1時間でYHに辿り着ける…という思い出の場所だった。
しかし、現在はこの地蔵岩のある海岸線は歩くことは出来ない。
落石の危険があり、立ち入り禁止区域となっている。
そんな思い出の岩を少し離れた場所から眺める。地蔵岩 自然・景勝地
-
海岸で再び、瑪瑙探しの再開。
でも、落ちているのはカモメや烏が食したウニの残骸ばかりで、全然、瑪瑙は見つからない。
瑪瑙海岸での滞在時間は20分位と思っていたのだが、思いの外、母の歩くペースが早く40分近い滞在時間が出来てしまった。
しかし、メノウ浜にはトイレはあるが、カフェなどの飲食店や休憩スペースは何一つない。 -
さて、この時間をどうするかな…と思いながら海岸線を歩いていたら、お土産物を販売する小さな店のオジサン(もしかして私よりもお若いかも…オジサンと呼んでゴメンナサイ)に呼び止められた。
いつもならばお土産物にはあまり興味のない母と私なのだが、この時は何故か気分が向いて、その呼びかけに応じてお店の中へと足を踏み入れた。
リュウの店と看板の出ている此方のお店は、木彫りのアクセサリのお店。
オジサンが店先で手作りのアクセサリを彫刻しながら、販売をしている。
この礼文の海岸で採れたメノウを使ったアクセサリも何点かあった。 -
リュウのオジサンからメノウについて色々と教えてもらう。
私も知らなかったが、礼文で採れるメノウの原石というのは全て乳白色だそうだ。
そして、色がついているお土産の数千円の瑪瑙は全て着色瑪瑙で、人工的に化学薬品を使って作られている。
赤いメノウを作るために使うのは塩酸、青いメノウを作るには硫酸で煮沸するらしい。
また硫酸鉄などの薬品を高温高圧下で作用させることにより、色を石の中に入れる方法もあるという事だ。
石の中を着色というとウソっぽいが、これは本当の話で、多孔質の瑪瑙石は石の中では簡単に染色できる石だ。
そして、礼文で採れるメノウは様々な瑪瑙石の中でも硬さが強く、染色が効かないタイプの瑪瑙石。
だから、礼文のメノウとして売られていても色がついているものは真っ赤な偽物で他の地域の瑪瑙石を着色したモノだという事だった。
店頭にはメノウを加工したアクセサリが何点かあり、娘用に礼文のメノウを加工した乳白色のイヤリングと自分用にリュウのオジサンが彫刻したアイヌデザインのチョーカーを購入する。
チョーカーも本当は乳白色の礼文メノウ入りが欲しかったのだが、残念ながら白色は品切れ中。
でも、リュウのオジサンが奥からだしてきてくれた店頭用ではない、とっておきの品の中から選ばせてもらった。
リュウの店でオジサンと仲良くなり、なんと珈琲までふるまってもらい、ちょっとした休憩タイム。
時間の自由がきく個人旅。
こんな風にのんびりできるのって、個人旅の醍醐味だと思う。 -
リュウの店のオジサンから天然メノウの見分け方を教えてもらった母と私は再びメノウ浜へ。
オジサン曰く、昨日までの荒天で海が荒れたので、波打ち際の砂が入れ替わってメノウがたくさん表に出てきている筈。探してみるといいよ♪とのこと。
オジサンのアドバイスに従い、波打ち際を波と追いかけっこをしながら瑪瑙原石探し。元地海岸 (メノウ浜) 自然・景勝地
-
そして、目が慣れてくると、本当に小さな瑪瑙石がゴロゴロ落ちているのが分かった。
幾つか拾い上げ、小さなものを二つだけ記念に持ち帰る。
写真手前の白と半透明の小石が瑪瑙の原石。
後ろの緑の石は、色が綺麗なだけのただの石ころだ。 -
さあ、ここからは先ほど降りてきた坂道を1時間かけて登らなければならない。
でも、この日も私には秘策があった。
この秘策は母が歩くのがハイペースだったので可能となったのだが、ソレは、バスの利用。
1日に5便しかない元地海岸のバスの便。
元地発3便目の11:22発のバスに無事に乗れて、1時間の登り道を一気にワープ。
バスは15分で私達を礼文林道元地口(標高100m、元地からのバス代260円)へと連れてきてくれた。
バスの降車はバス停でなくても可能で、降りたい場所を運転手さんに伝えておけば、その場所で降ろしてくれる。 -
これから向かうのはレブンウスユキソウの群生地だ。
桃岩のトレッキングコースで咲いていたレブンウスユキソウ。
それが斜面一面に咲く場所へと向かう。
コースタイムが片道約60分のトレッキングだ。
道は緩い登り坂だがアップダウンも無く、とても歩きやすい道。
道幅は狭く路肩も危ういが、反対側の香深井からは車でもアクセスできそうな感じだった。
そんな礼文林道を歩いていたら、目の真に突如現れたのは斜面一面の段々畑。
まるで、ペルーやボリビアのアンデネスの様な風景だった。 -
まさか、標高差を利用して穀物の栽培をしているわけはないだろう…。
アンデネスに見えた部分に近づいて分かったのは、段々畑ではなく植林のための苗木を育てる場所だったということ。
熊笹で山肌に段々のラインを作り、その熊笹の陰に樹の苗木が植えられていた。
幼い苗木は雨風にも弱い。
そんな苗木たちを熊笹がガードしている光景だったのだ。
礼文島では数年前に大規模な森林火災が起き、島の東側の貴重な森林の多くが焼失してしまった。
その森林再生プロジェクトなのだと思う。礼文林道コース 自然・景勝地
-
片道60分とあったコースタイムだが、サクサクと歩いたら40分でレブンウスユキソウの群生地(標高220m)へと到着した。
ウスユキソウが咲くのは西側の斜面で、ちょうど先ほどまで居たメノウ海岸の丘を登った部分に当たる。
遊歩道から緑に覆われた丘の斜面を見下ろすと、そこには小さな白い妖精たちの姿。
そして、上へと繋がる斜面を見上げてもそこにも小さな花が沢山。
桃岩ルートでは少ししか咲いていなかったレブンウスユキソウが咲き乱れる野原が広がっていた。 -
エーデルワイスの別名を持つレブンウスユキソウは、礼文島の固有種で、その姿かたちも本家本元のエーデルワイスに近い。
星形の白い花びらを幾重にも纏う姿は、天使か妖精が化身した姿にも見える。レブンウスユキ草群生地 自然・景勝地
-
でも、横から眺めると星状の白い花ビラに見えていた部分…は、実は花弁ではないことが分かる。
花びらに見えていた白い部分は、苞葉と呼ばれる蕾を包んでいた葉っぱ。
寒い地域咲く花ゆえにその葉の表面に短い白い毛を蓄え、寒さから花を守る役割をしているそうだ。 -
レブンウスユキソウの本当の花の部分は、中心部に見える黄色の花心の周り。
それにしても白絹を纏う妖精の様なレブンウスユキソウ、可愛いよね〜。 -
レブンウスユキソウの群生地に咲いているのはウスユキソウ以外にもあり、こんな小さな花もある。
この花はオオヤマフスマ(大山衾)。
そのサイズは本当に小さくって、直径8mm程度。
写真の右側に写りこんでいる親指のサイズと比較してもらうと如何に小さい花なのかがわかる。 -
多肉植物的なイワベンケイ(雄株)の花も咲いていた。
-
帰り道は緩い下り坂。
足取りも軽く歩く。
途中で脇道を発見したので行ってみると、そこは元地漁港を丘の上から見下ろせるポイントで、地蔵岩も見えた。 -
礼文林道元地口からは車道をひたすら下る道には、ノイバラの花が咲いていた。
-
この道はそんなに見所も少ないのだが、1か所だけやたらと蝶が多く舞う場所があり不思議に思っていたら、その理由を発見!
どうやら樹の樹液が甘く、その甘い香りに誘われて蝶たちが集まってきていた様だ。 -
フェリーターミナルの近くには厳島神社の立派な社があり、鳥居の前で無事に列分の島を歩けたことを感謝をして、二礼・二拍手・一礼のご挨拶をする。
この日、最低でも7時間を要するかと思っていたトレッキングは、終わってみればその所要時間は6時間。
13時にはフェリーターミナルに戻ってくることが出来た。厳島神社 (礼文) 寺・神社・教会
-
お腹もペコペコに空いたのでまずは漁港の方へ歩いて行き、食事が出来そうなところを探す。
漁港まで出て、最初に出会ったお店が炉ばた焼のお店【ちどり】。
店内から漂う香ばしい香りに引寄せられるように中へと入る。 -
メニューにはウニ丼や海鮮丼もあったけれど、もう何を頼むかは決めていた。
24年前に来て感動したあのお料理、ホッケのチャンチャン焼き(1400円)だ。
母はホッケのチャンチャン焼きが何であるのかはさっぱり理解していなかったが、私が勧めるので同じものを注文した。
そして、目の前には、身厚な立派なホッケの開きがやってきた。
炭に火が入り、ゆっくりとホッケが焼かれていく。炉ばた ちどり グルメ・レストラン
-
その食べ方はいたってシンプル。
ホッケの身の焼けた部分からほぐし、そこに味噌と葱を絡めながら食べる。
目の前の漁港で揚がった新鮮なホッケなのでその鮮度は抜群。
プリプリの身が焼けるとほろりとなる。
ご飯が何杯でも行けてしまいそうな美味しさだった。
母と二人、礼文での話をしながら、ゆっくりと食事をする1時間。
予定よりも早く歩けたので、食事を楽しむ時間も十分にとることが出来た。
食事が終わった後は民宿へと連絡をし、預けてある荷物をフェリーの時間までに持ってきていただく。 -
イチオシ
礼文島での2日間のトレッキング。
初日は雨降りでどうなることかと思ったが、雨の中のトレッキングも悪くはなかった。
雨の滴の中の生き生きとした高山植物の姿を見ることができ、素敵なカフェでの心温まるひと時。
そして、この日も色々なことが…。
これから次のフェリーで利尻島へと向かい、明日は利尻富士の山登り。
果たして72歳の母に利尻富士は登れるのか。
母はこの二日間のトレッキングで結構歩けるかも…なんて自信は付けてはいたが、利尻富士のコースを真剣に検証していた私はちょっぴり不安。
利尻の登山は礼文のトレッキングコース程簡単ではない。
明日は一体どうなるのか。
そんな不安を心の片隅に抱えながら、利尻行きのフェリーの乗客となった。
前の旅行記:霧けぶる礼文の花畑をトレッキング(岬めぐり)
http://4travel.jp/travelogue/11149482
続き旅行記:幻の芥子が咲く最北の貴婦人〈利尻岳登山−前編〉
http://4travel.jp/travelogue/11154456 -
【旅行記のあとがき:桃岩の独白】
わたしは、momo。
生まれたのは遠い昔、恐竜が生きていた時よりも、ミトコンドリアが生まれたころよりもはるか昔。
わたしが生まれた時、大地は躍動に満ちていた。
熱い血潮が体を流れ、父や母や兄たちは、我先にと空へと飛びあがり、わたしに幾重にも重なった。
そして、わたしが飛び立つ時。
力が漲り、触れしモノを瞬時に消し去るような高温の岩漿があと一歩で冷たい地球の大気に触れる…と思った。
しかし、熱き流れのその動きは、徐々にゆっくりとなり、やがて冷えて固まった。
あれから、幾年が経ったのだろう。
きっと、もう数億年が過ぎてしまったのかもしれない。
父や母や兄たちは、長い年月に耐えかねて、わたしの上から滑り落ちた。
わたしの半身も時と共に崩れ落ち、今、わたしは生まれた時の姿となっている。
ドロドロと熱く渦巻くマグマが固まり、その周りに冷えた溶岩を纏っている。
時折、観光客と呼ばれるモノがやってきて、わたしの外見だけを見て【桃】にそっくりだ…と云う。
でも、わたしは想う。
見た目だけではない、本当のわたしを見てほしい…と。
わたしが躍動感に満ち溢れていた頃の痕跡を…。
父と母、仲間たちとこの島を作り上げた時の喜びの軌跡を…。
わたしの名前はmomo。
ヒトは私を【桃岩】と呼ぶ。
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この旅行記へのコメント (10)
-
- TAKEおじさん 2016/07/25 22:33:45
- 礼文島 桃岩荘 懐かしいです。
- ウェンディさん
こんばんは
礼文島旅行記、懐かしく拝見いたしました。
私も学生時代、1970年に桃岩荘を訪れました。
ウェンディさんと同じように、西海岸を一日かけてトレッキングしました。
YHで知り合った、10人くらいの仲間で、海岸の危ない崖を通って、花咲く丘を歩いて、海岸では漁師さんが海の底を見せてくれて、獲れたてのウニを食べさせてくれました。こんなにおいしかったウニはその後も有りません。
みんなで、歌を歌いながら西海岸を南下していきました。
勿論、YHでのミーティングは、ウェンディさんほどでは有りませんでしたが、楽しく盛り上がりました。
ユース全盛の時代で、ユースに何泊もいるボランティアの人も多かったですね。
私も、7年前に再び礼文島を訪れ、桃岩荘を見て往時を思いだし感慨にふけりました。
TAKEおじ
- ウェンディさん からの返信 2016/07/26 22:12:55
- RE: 礼文島 桃岩荘 懐かしいです。
- TAKEおじさん こんばんは。
礼文島の旅行記へのコメントをありがとうございます。
TAKEおじさんの初礼文は1970年でしたか…。(私がまだハイハイをしていた頃ですね)
その頃のYHは私が利用していた頃よりも更に盛んな時期だったので、かなり面白くて貴重な経験が出来たのだと思います。
まぁ、YHのあのノリは若さ故に楽しめたイベントだったのだと…今は思います。
今、同じようなYHに宿泊したら、ミーティングのみで疲労困憊し翌日のアクティビティなんてやる気が起きなくなってしまうかも…しれません。
24年前に旅した礼文。
昔の映像は途切れ途切れとなり、今はもう断片的な絵としてしか頭の中に残っていません。
でも、景色を見て感動した気持ち、仲間と歩いて楽しかった思い出は、いつまでも色あせずに忘れずにいます。
あの頃にはもう戻れないですが、若かりし日の事を懐かしむ気持ち、愛おしむ気持ちで礼文を歩いてきました。
ウェンディ
-
- 讃岐おばさんさん 2016/07/24 19:45:16
- 7月の礼文!
- こんばんは〜
私が行ったのは6月ばかり2回で、7月になればレブンウスユキソウで斜面が真っ白になるという群生地にいつか行きたいと思っていました。
6月の群生地の旅行記です。
http://4travel.jp/travelogue/10677753
2週間で花が入れ替わると聞きましたが、7月の花も素敵でしたね。
6月に見た花がまだまだ残っていて楽しく旅行記を拝見しましたよ。
讃岐おばさん
- ウェンディさん からの返信 2016/07/24 22:56:09
- RE: 7月の礼文!
- 讃岐おばさん こんばんは。
2013年の旅行記は旅の前に拝見していましたが、2010年にも行っていらしていたのですね。
すっかり見落としていました。
そして2010年の旅行記のスカイ岬の海の青の美しさ!
エメラルド色の海の色、私も見てみたかったです。
だから、既にリベンジは検討中。
でも、今度は花の時期では無い別の時期を狙って、夏とは異なる景色を楽しんできたいなぁ〜と思っています。
それがいつになるかは分かりませんが、タイミングがあればいつでも♪という感じです。
ウェンディ
-
- 旅するうさぎさん 2016/07/24 18:57:00
- こんにちは。
- ウェンディさん、こんにちは。
お母様を連れての礼文島の旅行記を拝見しました。
初日のトレッキングは雨でしたが、
2日目は雨も上がり、良かったですね。
お花の写真は晴れよりも曇りの方が撮りやすいと
聞いたことがありますヨ。
沢山の珍しい高山植物に出会い、写真も沢山撮って、
素敵な旅の記録。
特に礼文薄雪草がとっても綺麗だと思いました。
私がチロルで見たエーデルワイスよりも
もっと繊細な感じがしますし、雨のせいでしょうか、
とても透明感のあるお花ですね。
桃岩の真ん中の節理や周囲のヒラヒラした形は凄いですね!
思わず写真を拡大して見てしまいました。
こんな岩を見たら、時を忘れて見入ってしまいそうです!!
私は6月に伊豆の天城に行って浄蓮の滝で柱状節理を見て
大興奮したのでその気持ち、よーく分かります(笑)
海岸でメノウも探せて良かったですね。
次の日は利尻富士へ登山なのですね。
旅行記、楽しみにしています。
旅するうさぎ
- ウェンディさん からの返信 2016/07/24 22:39:21
- RE: こんにちは。
- 旅するうさぎさん こんばんは。
桃岩の節理の美しさを分かってくれる方がいてとっても嬉しいです。
桃岩は溶岩ドームを輪切りにした岩で、地中から噴き出したどろどろのマグマが噴出しようとして押し出される寸前でその動きを停めてしまった岩。
ドロドロだった溶岩が中にあるコアの部分(鱗状節理)で、その周りの岩は放射線状に伸びる部分が放射状節理(球状節理)になっています。
柱状節理は比較的見ることのできる機会も多いですが、鱗状節理や放射状節理がこんなにダイナミックに見ることのできる岩って世界的にも珍しいのです…。
凄いですよね〜(って、熱く語ってしまいました)
礼文では、お天気はいまいちだったものの、それが幸いしてか生き生きとした野の花を観察することができました。
朝早く歩く野原は、朝露を付けた植物たちでキラキラで本当に素敵でした。
(一方、今度の旅行記のとなる予定の利尻では天気が良すぎて、写真では花の色が飛んでしまいました)
エーデルワイス(ウスユキソウ)は、土地により花のサイズや形が少しずつ違うようですね。
20年ほど前に岩手県の早池峰山でハヤチネウスユキソウを見ましたが、苞葉のサイズがほぼ等しく綺麗な星形でした。
一方、今回、礼文で見たレブンウスユキソウは苞葉のサイズに大小があり、ハヤチネよりはちょっと複雑な花形をしていました。
次回の旅行記は利尻登山編。
涙なしでは読めない登山記録…になるかもしれません。
ウェンディ
- 旅するうさぎさん からの返信 2016/07/25 00:01:38
- RE: RE: こんにちは。
- ウェンディさん
> ドロドロだった溶岩が中にあるコアの部分(鱗状節理)で、その周りの岩は放射線状に伸びる部分が放射状節理(球状節理)になっています。
> 柱状節理は比較的見ることのできる機会も多いですが、鱗状節理や放射状節理がこんなにダイナミックに見ることのできる岩って世界的にも珍しいのです…。
フムフム・・・鱗状節理と球状節理と言うのですね。
本当に面白い形状!
これからも、旅先で面白い地層があったら写真を撮ってきて
教えてくださいね。
旅するうさぎ
-
- のんき茂野さん 2016/07/24 12:10:59
- こんにちは〜
- ご母堂様の画像は無くとも
楽しんでおられる姿が湧き上がってきます。
なれど・・・お疲れになられたことでしょうね〜?
観光やトレッキングには厳しくとも、草花には恵みの雨で
より美しさが映え普段目にしない衣装で迎えてくれる
と考えれば楽しさも倍加されるのかもしれません。
メノウの原石は
もともと有る物が波であらわれて下から地表に
出てくるのか?
何処からか不明なれど海底にあったものが
波で運ばれてくるものなのか?
観光に慣れ親しんで本土なみの価格でございまするなぁ〜?
島の方々は外食はしない?
観光客とは違う現地価格の店がある?
http://img.4travel.jp/img/tcs/t/pict/src/44/65/79/src_44657999.jpg?1469328413
厳しい過去があったのですねぇ〜
我がネコ宮殿の住民としては心が痛みます・・・
のんき茂野
- ウェンディさん からの返信 2016/07/24 13:44:36
- RE: こんにちは〜
- のんき茂野さん、足跡の鑑定をありがとうございます。
タヌキさんですか…?
公式情報では礼文にはいないとされる動物ですが、船に忍び込んだ個体が居ついてしまったのでしょうか。
タヌキと言われれば納得の足幅ですが、タヌキは農作物を荒らすことあるので、この主様が狸ならば地元のお役所も大慌てになるのかもしれません。
礼文のメノウ海岸の瑪瑙の出どころについては私も旅の後に調べてみたのですが、昔は川に大きな瑪瑙の岩があった…とか沖合にメノウの岩床があるなどの情報はあったものの、情報のその真偽は分かりませんでした。
でも、縄文時代の遺跡からメノウの加工品も出土しているので2000年以上前から礼文島ではメノウが採れていたようです。
火山の島である礼文島とメノウ、もしかしたらそのあたりに因果関係があるのかもしれません。
今回のトレッキングで母が元気だった理由の一つ。
ソレはのんき茂野さんの秘密にも共通するのです。
母は旅の前に主治医の先生から、あるお薬を処方されていました。
それは、ツムラの68番。
予防的に飲んでいたら、足の不調も無く歩けた様です。
ウェンディ
- のんき茂野さん からの返信 2016/07/24 15:37:28
- RE: RE: こんにちは〜
- > のんき茂野さん、足跡の鑑定をありがとうございます。
>
> タヌキさんですか…?
> 公式情報では礼文にはいないとされる動物ですが、船に忍び込んだ個体が居ついてしまったのでしょうか。
> タヌキと言われれば納得の足幅ですが、タヌキは農作物を荒らすことあるので、この主様が狸ならば地元のお役所も大慌てになるのかもしれません。
・・・鳥博士が沢山いらっしゃるように
獣博士or狸・狐・いたち博士がいらっしゃるかも?
その方の判断にゆだねます。
どのような種類であっても生けるもの、共存の道を
探してくださることを念じます。
>
> 礼文のメノウ海岸の瑪瑙の出どころについては私も旅の後に調べてみたのですが、昔は川に大きな瑪瑙の岩があった…とか沖合にメノウの岩床があるなどの情報はあったものの、情報のその真偽は分かりませんでした。
> でも、縄文時代の遺跡からメノウの加工品も出土しているので2000年以上前から礼文島ではメノウが採れていたようです。
> 火山の島である礼文島とメノウ、もしかしたらそのあたりに因果関係があるのかもしれません。
・・・おっしゃる通り、確かに島根県隠岐の島も火山島で
島根は瑪瑙の産地。火山が関係しているのかも知れませんねぇ〜。
それよりも縄文時代に礼文島に人が住んでいたと言うほうが
驚いてしまいました。村長の美しきお姫様は。さぞや瑪瑙の
ネックレスなどで飾り立てていたのかも・・・?
縄文の時代に極寒の地で生活できたのですねぇ〜
アジア人種とエスキモーやアメリカの先住民族など
似通ったところがありますから、礼文からシベリアへ
そこからカナダへ・・・ありかな?
>
> 今回のトレッキングで母が元気だった理由の一つ。
> ソレはのんき茂野さんの秘密にも共通するのです。
>
> 母は旅の前に主治医の先生から、あるお薬を処方されていました。
> それは、ツムラの68番。
> 予防的に飲んでいたら、足の不調も無く歩けた様です。
・・・あれれれ・・・・れ?
どこでばれたのかなぁ〜? 何か書いていましたぁ〜?
忘れちゃった〜 あるメンバーさんにはお奨めしたことが
あるのですが〜 わっかんな〜い!
ツムラさんに直接お尋ねしたことがあり、予防効果も
大きいと教えて下さいました。
良かったですねぇ〜嬉しいことですねぇ〜 のんき
>
> ウェンディさんへ
>
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