クロアチア、スロベニア他１０日間リベンジの旅　２　（　雨上りのブレッド湖は美しかった　②　）

2016/06/15 - 2016/06/24

早朝、雨上がりのブレッド湖周辺を散策し聖マルティネス教会を観光した後聖母被昇天教会とブレッド城を観光しました。
昨夜来の雨は朝には上がり、時間が経つにつれてしだいに天候が回復してきました。
ブレッド城に上がった時にはかなり天候は回復していました、城から眺めるブレッド湖は天候に合わせて刻々とその色を変えて行き、私達に種々の表情を見せてくれました。
昨年は激しい雨に見舞われて霞んだようにしか見えなかったブレッド島と聖母被昇天教会は、今回は美しい青色の湖面に浮かびとても美しい姿で佇んでいました。
再びのスロベニア、ブレッド湖ではリベンジに成功しました。

エリア ブレッド湖周辺(スロベニア)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 3.0
• グルメ: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 船 徒歩
• 旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行あり）
• 利用旅行会社: 阪急交通社

ブレッド島と聖母被昇天教会の遠景です。今回はユリアンアルプスの稜線もはっきり見えました。
まず手漕ぎボートで島に渡ります。

ブレッド湖 滝・河川・湖

手漕ぎボートはチトー元スロバキア大統領の別荘の前のボートを利用しました。
こちらはチトー大統領の別荘ですが、現在はホテル　ヴィラ・ブレッドになっています。

Vila Bled ホテル

チトー元大統領の別荘です。
この別荘は庭も広く、別荘の敷地には執事達の住まいや馬小屋も残っていました。

Vila Bled ホテル

ホテルヴィラ・ブレッドの案内板です。

Vila Bled ホテル

別荘の前に停泊している手漕ぎボートに乗りこんでブレッド島に向かいました。
この湖では手漕ぎボートしか使用できません。また漕ぎ手は代々世襲です。
この規則はオーストリア・ハンガリー帝国の后妃アリア・テレジアが決めたそうです。

Pletana (ブレッド島へのボート) その他の交通機関

聖母被昇天教会があるブレッド島が近づいてきました。
早朝はどんよりしていた天候も急速に回復してきて、青空が見えるようになりました。

ブレッド島 自然･景勝地

島の階段がある正面の船着き場に向かってボートは進んで行きます。

ブレッド島 自然･景勝地

島に到着しました。
手漕ぎボートは女性の名前が着けられています。今回の船は「バーバラ」ちゃんです。

Pletana (ブレッド島へのボート) その他の交通機関

島に到着するとまずこの９９段の階段を上って行きます。
この階段を上り終えた先に聖母被昇天教会があります。
この教会はスロベニア人憧れの結婚式場だそうです。しかし、ここでの結婚式には大きな試練が花婿を待ち受けています。
島の船着き場から高台にある教会まで続く９９段の階段を、花婿は花嫁を抱きかかえて上らなければなりません。無事に階段を上り終えた二人は、晴れてこの教会で式を挙げることができるんです。
そのため、花婿は体を鍛え、花嫁はダイエットに励むそうです。ここでは日本人の夫婦一組が結婚式を上げたそうですよ。
ところでこの石段ですが、一番下の石を数えずに９９段（数えると１００段）あるそうです。でも当日ツアーの方が実際数えてみると１０２段あったそうです。
どちらが正しいんでしょうか？

ブレッド島 自然･景勝地

聖母被昇天教会と鐘楼。
鐘楼は教会の入場チケットで登れます。

聖母被昇天教会 (聖マリア教会) 寺院・教会

聖母被昇天教会の入り口手前左側にはチケット売り場があります。

聖母被昇天教会 (聖マリア教会) 寺院・教会

教会の側壁にはキリスト像とレリーフが施された青銅の扉がありました。
では中に入場しましょう。
５月にここを訪れた４トラの会員さんの旅行記では、主祭壇が修復中だったと書いてありましたが修復は終わっているでしょうか？

内部に入場すると、主祭壇を覆っていた幕は取り払われており、足場には一部残っているだけでした。
大部分修復は終わっているようです。主祭壇は見れないものと諦めていましたからこれはラッキー。
金色に輝く祭壇は昨年見た時と同じように眩しい光を放っていました。
周囲の白い壁は修復されたばかりなので、とても美しく感じました。

聖母被昇天教会 (聖マリア教会) 寺院・教会

主祭壇の真ん中には聖母子像、向かって左には１１世紀のブレッド領主ヘンリック２世像、右には妻のクニグンダ像が祀られていました。

聖母被昇天教会 (聖マリア教会) 寺院・教会

主祭壇の横には修復されたフレスコ画がありました。
ガイドさんの説明では、この教会で最も重要なフレスコ画なのだそうです。
フレスコ画にはブレッドの領主ヘンリック２世とその妻クニグンダが描かれていました。（フレスコ画の右端です。）
フレスコ画はかなり傷んでおり、現在では一部しか残っていません。

聖母被昇天教会 (聖マリア教会) 寺院・教会

フレスコ画をアップしてみました。

主祭壇に向かって右側のフレスコ画は修復の最中でした。
こちらには聖母マリア様及びイエス様の絵が描かれているそうです。

ここでは窓の右側に描かれている赤ん坊のイエス様の絵が重要なのだそうです。
ここではイエス様がヘブライ人（ユダヤ人）であることを現わすために、ユダヤ人なら生後に行われる割礼された姿で描かれているそうです。
イエス様を描いた絵は数多くありますが、このようにはっきりとユダヤ人として描かれた絵は珍しく、そういう意味においてこのフレスコ画は大変貴重なのだそうです。
修復中のため現在は見づらいのですが、修復後はイエス様をはっきりとした姿で見る事ができそうです。

修復中のフレスコ画、教会の説明板です。

現在の聖母被昇天教会は１７世紀に建てられたバロック様式の教会ですが、それ以前に建てられていた教会の跡地に建てられたものでした。
このガラス板の下に見えるのが以前建てられていた教会の基礎部分です。現在の教会はこの過去の教会の基礎の上に建てられているんです。
ブレッド島に教会ができたのは８〜９世紀に遡ると言われています。
教会の入り口には旧教会の十字架や彫像が保管されていました。

こちらも旧教会の基礎部分です。円柱や基礎を見る事ができますが、写真ではちょっと見難いですね。

教会入り口の上には小ぶりながらパイプオルガンもありました。

聖母被昇天教会 (聖マリア教会) 寺院・教会

主祭壇の前の天井からは一本のロープが下がっています。
このロープは教会内にある「望みの鐘」を鳴らすためのものです。このロープを引っ張り鐘が鳴ると願いが叶うと言われています。
ロープは反動をつけて引っ張ると鳴るんですが、引っ張っている人にはその鐘の音は聞こえませんでした。引っ張っている人は周りの人に「鳴っている？」と確認しています。
周りの人は「鳴っている、鳴っている。」と教えてあげています。
静かにしていれば引っ張っている本人にも聞こえると思うんですが、人数が多く上記の様なやり取りがあるのでうるさくて聞こえないんです。
私も引きましたが鐘の音が聞こえません。「あれ、おかしいな。」と鐘の音に耳を傾ける事に集中していたら願いを唱える事を忘れてしまいました。
周りの人から鐘が鳴っていると教えてもらいましたが、今回は昨年ここを訪れて鐘を鳴らした時と印象がずいぶん違いました。
昨年は５人のツアーだったので教会の内部は静かでした。ロープを引っ張った時も小さな音ではありましたが鐘の音は確認できました。

この「望み鐘」は奥さま方に大好評でした。自然にテンションも上がり話す声の音も大きくなってしまったので、教会関係者の人に静かにするように注意を受けました。
そうです、ここはあくまでも祈りを捧げる教会なんです。静かに観光しましょう。

聖母被昇天教会 (聖マリア教会) 寺院・教会

教会入り口の横には旧教会の彫像や柱などが置かれていました。

この十字架も旧教会時代の物です。

間違って同じ写真を掲載してしまいました。
写真の変更ができませんでしたのでそのまま掲載します。

鐘楼は昨年上ったので今回は止めました。
他の教会の鐘楼に比べると低いので鐘楼からの眺めはそんなに良くありませんでした。今回はパスです。

聖母被昇天教会 (聖マリア教会) 寺院・教会

鐘楼を下から見上げるとこんな感じでした。

教会がある高台から眺めたチトー元大統領の別荘です。現在はホテルヴィラ・ブレッドですが庭も含める広大な別荘であった事が分かります。
チトー大統領は旧ユーゴスラビアのカリスマでしたからね。別荘もすごい。

Vila Bled ホテル

教会の観光が終了したので９９段の階段を下りて、手漕ぎボートに乗って帰りましょう。
写真の左に写っている建物が土産物店です。この店の中には無料トイレがありました。
さて、次はブレッド城の観光です。

ブレッド城です。
ブレッド城はスロベニア最古の城のひとつで、ドイツの皇帝ヘンリック２世（ブレッドの領主でもありました。）が時の司教に譲渡した城です。
司教に譲渡されてからは司教の館として使用されてきました。

ブレッド城 城・宮殿

城門です。

ブレッド城 城・宮殿

城門を潜ると後は上りの坂道が続いていました。

城門の内側です。

城の建物の一部。

ブレッド城 城・宮殿

城の井戸。

城の展望台から外を眺めてみました。

ブレッド城 城・宮殿

ブレッド島と聖母被昇天教会です。
湖の色はエメラルドグリーン、その色は天候の変化と伴に刻々と変わって行きます。

ブレッド島 自然･景勝地

晴天になれば薄いエメラルドグリーンに変化します。

ブレッド島 自然･景勝地

湖に雲が懸かった部分は深い緑色をしていて、グラデーションが楽しめました。後方の山はユリアンアルプスです。

ブレッド湖 滝・河川・湖

ブレッド城の建物です。
建物の左端は礼拝堂、中央の建物は博物館になっていました。
この他にもカフェやレストラン、活版印刷所やワインセラーがこの城にはあります。

ブレッド城 城・宮殿

ここは司教の館で博物館になっています。

この建物は礼拝堂です。建物の右にある入り口は正面が博物館の入り口、左に進むと礼拝堂の入り口になっています。

博物館の内部です。ブレッド湖畔の歴史・民族と中世の家具や武器などが展示されていました。
この写真は今もこの地域の踊りに使用されている石のお面です。

ブレッド城の全景写真。

博物館に収蔵されていたこの絵に描かれている左側の人物は、聖母被昇天教会のフレスコ画に描かれていたヘンリック２世です。

城内の礼拝堂です。

礼拝堂の天井画。

同じく天井画。

城内の観光を終えて再び城の展望所からブレッド湖を眺めました。
天候が回復し、太陽の日差しが強くなって来ると、湖の色も微妙に変化してきました。
それでは色々なグラデーションをお楽しみください。

ブレッド湖 滝・河川・湖

ブレッド湖。

ブレッド湖。

ブレッド湖。

ブレッド湖。

ブレッド湖とブレッド島の遠景。

ブレっド湖。

城内にある活版印刷所。
グーテンベルクが発明した活版印刷機（実際にはその遙か昔にすでに中国で同様の活版印刷機は発明されていましたが・・・）と同じ種類の印刷機を使って印刷のデモンストレーションをやってくれます。

活字を選んでいるようです。

これは印刷機を使用した印刷物です。一番小さい物で４ユーロ。（結構高いです。）
わざわざ買う必要もないので見るだけです。
印刷所の反対側にはワインセラーもあります。この城で作った自家製ワインの販売を行っていますよ。
スロベニアは隠れたワインの産地だそうです。ここのワインも美味しいのでしょうね。
ワインセラーに行く時間はありませんでしたので、そこはパスしました。

城を下る道からはこの様な風景が楽しめます。

ブレッドの中心地区の風景。

城門まで下りてきました。

下から見上げた城壁。

昼食はブレッドの町の郊外にあるペンションのレストランで取りました。

レストランは１階にありました。

ここがレストランです。看板が無いのでレストランの名前は不明。

マッシュルームのスープがでました。
これはポーランドで頂いたジューレックに似ていました。スープがパンの入れ物に入ってきたのもそっくりでした。
味はバツグンに美味しかったです。周りのパンもスープと一緒に頂きました。

パンの器のフタを取るとこんな感じでした。

次はソーセージ、ザワークラフト、ポテトです。
お腹が空いていたので写真を取る前にソーセージにナイフを入れてしまい、いびつな形になってしまいました。
失敗、失敗。

シナモンアップルケーキです。
甘すぎず日本人好みの味にしてありました。わざわざそのような味にしたんでしょうか。
これ、美味しい。

この旅行記へのコメント （2）

• 甲斐駒岳さん 2016/08/17 10:15:05

  中々、綺麗に撮れて居ますね。

  写真もともかく、やはり欧州は、見どころ一杯ありますね。
  私も、相当歩いてますが、まだ、クロアチア方面は行って
  居ないです。一度行って見たくなりました、有難うです。

  ポポポさん からの返信 2016/08/29 10:07:05

  RE: 中々、綺麗に撮れて居ますね。

  > 写真もともかく、やはり欧州は、見どころ一杯ありますね。
  > 私も、相当歩いてますが、まだ、クロアチア方面は行って
  > 居ないです。一度行って見たくなりました、有難うです。
  
  こんにちは、甲斐駒岳さん。ポポポです。
  連絡が遅れて申し訳ありませんでした。わざわざご連絡をいただき有難うございました。
  
  欧州は歴史が古いので、各国とも歴史的な建物や有名な絵画等の美術品が多数あり、どの国でも素敵な思い出が残せますよね。
  ただ、石造りの町の散策が観光の主体になると思いますが、クロアチアでは観光の幅が広くなります。
  
  クロアチア古代ローマの遺跡、中世の街並みに加え美しいアドリア海や石灰岩の岩山が延々と続く自然が楽しめます。
  特にアドリア海沿いの海岸線や小さな町の風景はとても美しいものでした。昨年はシベニクを観光しましたが、その町に行く途中の風景は他国では見られないような美しさでした。
  青い空と海、木々の緑、オレンジ色に屋根瓦と白い壁の家、入江に停泊しているボートや船舶など次々とその表情を変えながら車窓に現れては過ぎ去っていく風景には心惹かれました。
  クロアチアでは各所でこのような風景に出合えますので、是非一度訪れてみてください。人も親切ですし、いい思い出の旅行になると思います。
  
  　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ポポポ