2015年10月 高野山の秘仏開扉に行く、仏像三昧ひとり旅

2015/10/19 - 2015/10/20

2015年は高野山開創1200年の記念の年、

10月に特別公開される秘仏の拝観を目的に、3度目の高野山を旅しました。

公開される秘仏は…

　☆金堂　ご本尊　「薬師如来坐像」（高村光雲 作)

☆金剛峰寺　持仏本尊 「弘法大師坐像」

　☆金剛三昧院　多宝塔内　「五智如来」（運慶 作）

他にも素晴らしい仏像が…

　☆中門に新たに建立された「増長天」と「広目天」　（松本明慶 作）

　☆霊宝館の 快慶 作「四天王立像」「執金剛神像」ほか
　　　

エリア 高野山周辺(和歌山)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 旅行の手配内容: 個別手配

2015年、高野山は開創1200年の記念の年

南海電鉄もこれに合わせて、記念のステッカーでお祝いモードです。

南海電鉄 高野線 乗り物

南海高野線、橋本駅にて『天空』のチケットを購入

橋本駅 (和歌山県) 駅

「橋本」から「極楽橋」まで、『こうや花鉄道 天空』に乗り展望を楽しみながらゆっくりと登って行きます。

こうや花鉄道 天空 (南海電鉄) 乗り物

「極楽橋」からはケーブルカーに乗継ぎ「高野山」へ

高野山ケーブル 乗り物

高野山駅からバスに乗り「千手院橋」下車

本日のお宿「金剛三昧院」へ向かって歩きます。

坂道を上ること7～8分「金剛三昧院」に辿り着きました。

歴史ある立派な門構えの寺院で、世界遺産に指定されている宿坊はこちらだけです。

金剛三昧院 宿・ホテル

金剛三昧院の『多宝塔』は国宝

内部の特別公開が今回の旅行の目的のひとつ

ガラス越しながら運慶作と伝わる『五智如来』を拝観することができました。

校倉作りの「経蔵」は鎌倉時代の建物（重文）

金剛三昧院にある、四所明神社の社

本殿の屋根は葺き替え工事中

宿坊から坂道を下って、『金剛峰寺』は入口の撮影のみ、

翌日にゆっくり拝観することにして「壇上伽藍」へ向かいます。

金剛峯寺 寺・神社・教会

壇上伽藍は高野山の中心、

平日の午後とはいえ、結構 観光客が多いようです。

標高が高いので、木々の紅葉も見られます。

こちらの塔は「東塔」です。

壇上伽藍 寺・神社・教会

その隣は小さなお堂「三昧堂」

壇上伽藍 寺・神社・教会

五色の幕で彩られているのは『大会堂』

壇上伽藍 寺・神社・教会

「愛染堂」

壇上伽藍 寺・神社・教会

壇上伽藍の中心にある朱色の鮮やかな大きなお堂『根本大塔』

堂内には、胎蔵界の大日如来像を中心に金剛界四仏が四方に安置され

16本の柱には堂本印象筆の十六大菩薩像が描かれています。

壇上伽藍 寺・神社・教会

『金堂』 …こちらはうしろ側

金堂のご本尊は秘仏、高村光雲作の「薬師如来坐像」です。

壇上伽藍 寺・神社・教会

「金堂」と「御影堂」の間にある『三鈷の松』

弘法大師が唐から投げた三鈷杵がこの松に引っ掛かっていたとの伝説があり、
三股の松葉を見つけられたら幸運と言われますが・・・そう簡単には見つけられません。

壇上伽藍 寺・神社・教会

「御影堂」

壇上伽藍 寺・神社・教会

その隣は『准胝堂』

壇上伽藍 寺・神社・教会

『孔雀堂』のご本尊「孔雀明王」は快慶作の重文で、

孔雀の羽が光背のように開き、均整の取れた快慶らしい美しい像です。

現在は霊宝館所蔵となっていますが･･･、いつも展示されているわけではなく、

霊宝館で巡り会うチャンスにはまだ恵まれていません。

(美術館や博物館の企画展で何度かお目にかかったことはありますが…)

壇上伽藍 寺・神社・教会

壇上伽藍の北西の端にある「西塔」は「大塔」と対をなす建物で、

ご本尊は金剛界大日と胎蔵界四仏の五仏が安置されています。

壇上伽藍 寺・神社・教会

重文の『御社』(みやしろ)

弘法大師が819年に山麓の天野社から地主神として勧請し、高野山の鎮守とされました。

壇上伽藍 寺・神社・教会

『山王院』は『御社』の拝殿として建立された建物です。

壇上伽藍 寺・神社・教会

『六角経蔵』

下の方にある取っ手を押して１回りすれば、一切経を一通り読誦した功徳が得られるといわれます。

壇上伽藍 寺・神社・教会

『金堂』
10月だけ、こちらの秘仏であるご本尊、高村光雲作の「薬師如来坐像」が特別公開されています。

春に特別ご開帳された様子を後日テレビで見て、秋にもう一度ご開帳があることを知り、今回の旅を思い立ったわけで、今回一番お目当ての仏像です。

壇上伽藍 寺・神社・教会

金堂前に立てられた回向柱に、ご本尊「薬師如来」の御手と繋がっている五色の紐。

この紐に手を添えて合掌すればご本尊の薬師様と結縁が結ばれたことになる有難いものです。

開創1200年記念に再建された中門。

門内に安置された四天王の内、今回新たに作られた２体、
松本明慶作の増長天と広目天の力強さに感動 !

胸のトンボと蝉に注目… 平成の大仏師 流石です。

壇上伽藍 寺・神社・教会

胸にトンボの「増長天」

トンボは前にしか飛ばないので、決して退却しない強い意志を表すとか…

胸に蝉は「広目天」

どこまでも声が届くセミの存在感から、全てを見ていることを表現しているとか…

赤い橋が架かる「蓮池」の辺りは紅葉がきれい

壇上伽藍 寺・神社・教会

蓮池に架かる「赤い橋」

その先には「善女竜王」を祀る祠があります。

宿坊「金剛三昧院」に戻って

夕食はもちろん精進料理

部屋まで運んで下さいました。

翌朝は、本堂で朝の勤行に参加させていただき、

最後にご本尊の「愛染明王」や襖絵を拝観しました。

金剛三昧院 宿・ホテル

それから、朝食をいただき

もう一度 国宝「多宝塔」内の「五智如来」を拝観し、

荷物を預かっていただき、

坂道を下って、

バスで「奥之院」へ向かいます。

足を痛めてしまったため、奥之院中の橋までバスを利用し、ここから奥の院へ、最短距離で行くことにします。

中の橋 名所・史跡

奥之院「御廟橋」

ここから先は、今も弘法大師が瞑想を続けていらっしゃるといわれる、聖域。

橋の手前で身なりを整え、一礼してから進みます。
もちろん写真撮影や飲食は禁止です。

御廟橋 名所・史跡

大師御廟の前で参拝し、
2015年の記念の年に高野山に来られたことに感謝し、献木させていただきました。

「献木」の記念品は「五色の腕輪念珠」

帰りは英霊殿の方から中の橋までもどります。

「英霊殿」へ向かう赤い橋の辺りは紅葉がきれいです。

高野山奥の院 寺・神社・教会

中の橋バス停近くの「かさ國」でお土産に「みろく石」を購入、

バスで金剛峯寺へ向かいます。

みろく石本舗かさ國 グルメ・レストラン

総本山 金剛峯寺 正門

金剛峯寺 寺・神社・教会

金剛峯寺では、秘仏である持仏本尊「弘法大師坐像」が特別ご開帳され、拝観することができました。

金剛峯寺 中庭

「蟠龍庭」は日本最大の石庭で、雲海の中で雌雄一対の龍が、奥殿を守るように表現されています。

金剛峯寺 寺・神社・教会

再び、「壇上伽藍」へ

蛇腹路も紅葉がきれいです。

壇上伽藍 寺・神社・教会

壇上伽藍で、前日見忘れた「不動堂」…

こちらに、以前は、運慶作の「八大童子」が祀られていました。

現在は「霊宝館」に移され収蔵されていますが、常設展示ではなく、なかなかお目にかかるチャンスがありません。

壇上伽藍 寺・神社・教会

青空に、朱色も鮮やかな「根本大塔」

壇上伽藍 寺・神社・教会

そして、「霊宝館」へ

こちらでは、快慶作の「四天王像」(重文) 、 特に「広目天」が立派です。

今回は、以前拝見した「深沙大将」の代わりに「執金剛神」(快慶作)にお目にかかることができました。 対で展示されるともっと嬉しいのですが…ちょっと贅沢?

いつか、運慶作の「八大童子」や快慶作の「孔雀明王」をこちらで見るのが夢です。

(公開の期間と旅行日程がなかなか合いません…)

高野山霊宝館 美術館・博物館

「金剛三昧院」に戻って、預かっていただいた荷物を受けとり、今回の目的は終了です。 お世話になりました。

金剛三昧院 宿・ホテル

「高野山」からケーブルに乗り「極楽橋」へ

高野山ケーブル 乗り物

「極楽橋」には、特急「こうや」が停まっていました。

私は普通列車で「九度山」に向かいます。

南海電鉄 高野線 乗り物

「九度山駅」に下車、こうや花鉄道の駅はプランターや花壇にお花が植えられきれいです。

九度山駅 駅

お昼も過ぎているので、まずは「幸村庵」で昼食です。

幸村庵 グルメ・レストラン

こちらのお蕎麦は信州上田のもので、初めて九度山に来てからずっと、お昼はいつもこちらで「にしんそば」を頂くのが楽しみのひとつです。

次は「善名称院」(真田庵)

真田昌幸・幸村(信繁)が住んでいた庵の跡につくられたお寺で、門や屋根瓦には「六文銭」と「結び雁金」が…

善名称院(真田庵) 寺・神社・教会

善名称院(真田庵)

境内には「真田地主大権現」もお祀りされています。

つぎは、六文銭や幸村グッズのお店「招福庵」へ

幸村通で笑顔のステキな店主さんから幸村情報を教えていただき、こちらも九度山に来ると必ず立ち寄る場所のひとつです。

招福庵 お土産屋・直売所・特産品

かわいい「ゆっきー」は九度山町の文化・観光大使です。

おやすみ処「真田いこい茶屋」で休憩

真田いこい茶屋 グルメ・レストラン

大阪城と幸村の屏風が飾られていました。

米金の金時像は陶製

米金の金時像 名所・史跡

「九度山駅」

2016年の大河ドラマ「真田丸」で縁の地となる九度山は、赤い幟やポスターで盛り上がっていました。

この旅行の翌月には、駅も「真田赤備え」に装飾され、「南海・真田赤備え列車」も運行されたとか ( もう少し早く走って欲しかった…)

九度山駅 駅

六文銭の九度山駅から、京都へ向かいます。

2015年の「高野山の旅」は、ここまで…

次回はいつになるか未定ですが、４度目の高野山は、できれば、パートナーと「二人旅」にしたいと思っています。