和歌山訪問2015④(九度山)

2015/04/29 - 2015/05/02

小学生の頃に読んだ「学研まんが人物日本史 真田幸村」が、
もの凄く面白く、何度も読み返した記憶があります。
それ以来、好きな武将を聞かれると「真田幸村」と答える
子供だった私にとって、九度山はいつか訪れてみたい場所でした。

今回、高野山からの帰りルートにあると云う事で、
あまり時間はありませんでしたが、寄ってみる事にしました。

来年の大河ドラマは、真田丸。きっと九度山にも多くの観光客が
訪れる事でしょう。静かな山あいの町である九度山にとって、
大変な一年になるかもしれませんね。

エリア 高野山周辺(和歌山)

• 旅行の満足度: 3.5

高野山から下って来て、九度山に到着しました。
標高94Mなので1000M前後の高野山から、ほぼ平地に移動した感じです。

九度山駅 駅

九度山駅は無人駅ですが、2車線でホームも上り下りで別でした。

九度山駅 駅

九度山駅は少し高台に建っていて、駅を出ると目の前の道はすぐに坂になっています。

九度山駅 駅

駅前の坂を下って国道の交差点を越えると、地元の商店街に出ました。
通りには、「真田のみち」の看板が。

町内の電柱には、真田十勇士が描かれていました。

恐らく街の情報発信地と思われる、真田いこい茶屋も閉まっていました。
軒先からは、真田十勇士の名前が書かれた兜がぶら下がっています。
真田のみちに入って、ここまで誰一人見かけていません。

行った時は武家屋敷かと思っていたのですが、実は違ったようですね。
元々は高野山の里坊として建てられ、萱野家が暮らした邸宅だそうです。
大石順教尼は萱野家と親しく、若い頃に両腕を失いながら、口で筆をとり
襖絵や屏風等の芸術作品を残しました。
現在は、残された作品が展示されているそうです。
当日は休館日ではありませんでしたが、臨時の休館でした。。

旧萱野家(大石順教尼の記念館) 美術館・博物館

小さな柵に囲まれた一角にある真田古墳です。
看板に気付かないと、見落としてしまうような場所でした。
6世紀頃の古墳跡だそうですが、この穴は大阪城まで通じていて、
幸村がこの抜け穴を通って九度山を抜け出したとの伝説が残る事から、
真田古墳と名付けられたそうです。

真田古墳 名所・史跡

そば処幸村庵です。
真田庵のすぐ隣に位置しています。

幸村庵 グルメ・レストラン

真田庵(善名称院)です。
真田昌幸・幸村親子が、九度山蟄居していた時に住んでいた屋敷跡と
伝わっていた場所に、大安上人により建てられたお寺です。
大坂の陣の後、八代将軍：吉宗の頃まで敷地内には入れなかったそうです。

善名称院(真田庵) 寺・神社・教会

寺門や扉には、真田家の六文銭が刻まれています。

善名称院(真田庵) 寺・神社・教会

真田三代(昌幸・幸村・大助)をアピールする幟がたくさん建てられていますが、
お寺と云うより、大きな民家の庭のような雰囲気の場所です。
本堂の写真撮るの忘れてた。。

善名称院(真田庵) 寺・神社・教会

幸村・大助親子の記念碑と雷封じの井です。
真田屋敷に落ちた雷を、幸村がこの井戸に封じたと云う伝説が残っています。

善名称院(真田庵) 寺・神社・教会

寺院の敷地内にある真田地主大権現です。
寺内で怒った顔をした昌幸の霊が度々目撃されるようになった事から、
大安上人が昌幸を地主大権現として祀ったところ、穏やかな顔をした
昌幸が現れ、供養してもらったお礼にこの地を守ると伝えたそうです。
その後、稲荷大明神、金比羅大権現、天満宮、住吉大社も加わり、
共に祀られています。

善名称院(真田庵) 寺・神社・教会

境内には、真田宝物資料館も併設されています。
入館料は200円です。
大きな資料館ではなく手作り感の伝わる資料館で、
真田家や大安上人にまつわる資料が展示されています。

善名称院(真田庵) 寺・神社・教会

瓦にも六文銭が使われています。

善名称院(真田庵) 寺・神社・教会

九度山の小さな市街を抜け、慈尊院までやってきました。
高野山への登山口に当たるこの場所には、高野山の表玄関として
伽藍が建てられ、庶務を司る政所、高野山への宿所、
冬期の避寒修行の場として運用されていました。

慈尊院 寺・神社・教会

江戸時代の1624年に再建された多宝塔です。
慈尊院創建当時から、多宝塔は存在したそうですが、
何度も火災で焼失しているそうです。

慈尊院 寺・神社・教会

寺門をくぐるとすぐ右側にある弘法大師堂です。
ご本尊として弘法大師が祀られていますが、脇侍として、
四国八十八カ所のご本尊八十八体が安置されています。
こちらにお参りすれば、四国にお参りしたのと同じご利益が得られるそうです。

慈尊院 寺・神社・教会

拝堂です。
本堂にあたる重要文化財の弥勒堂には、国宝の弥勒仏坐像が安置されています。
ちょうど高野山開創1200年記念の御開帳中だったので、幕で覆われ撮影禁止でした。

慈尊院 寺・神社・教会

女人禁制の高野山に対し、麓にある慈尊院は女人高野と呼ばれ、女性の参拝も可能でした。
空海の母親も、息子の開いた高野山を一目見たいと、四国からはるばる訪れましたが、高野山に詣でる事は出来ず、こちらの慈尊院で生活していたそうです。
女人高野と呼ばれている事もあり、子授け、安産、育児、授乳、良縁、乳がんなどの病気平癒を願って、おっぱい絵馬が奉納されています。

慈尊院 寺・神社・教会

なぜに突然小坊主の人形が？一体誰なんでしょうか？
私には、アニメの一休さんにしか見えませんが。。。

慈尊院 寺・神社・教会

慈尊院も世界遺産の一つと云う事で、本堂裏にユネスコの世界遺産を表す石碑が建っていました。

慈尊院 寺・神社・教会

慈尊院境内の多宝塔奥にある長い階段を登っていくと、丹生官省符神社があります。
階段の下には、「丹生官省符神社」の石碑も建てられています。階段途中に見えるのは、一ノ鳥居です。

丹生官省符神社 寺・神社・教会

階段を登り切ると、目の前に二ノ鳥居が建っています。

丹生官省符神社 寺・神社・教会

拝殿です。
丹生官省符神社は、816年に弘法大師により創建されました。
にうかんしょうぶじんじゃと読みます。

丹生官省符神社 寺・神社・教会

丹生官省符神社 寺・神社・教会

この絵は、空海と化現狩場明神の出会いの伝説が描かれています。
空海が、真言密教修法道場を建てる場所を求めて各地を行脚中、
大和国宇智郡で気高い猟師に出会い、高野という山上の霊地を教えられます。
猟師は、連れていた白・黒二頭の犬を放ち、空海を高野山へと導きました。
空海は、高野を教えてくれた猟師は、化現狩場明神が猟師に姿を変え、
高野の地を与えてくれた事に気付きます。
この出来事を嵯峨天皇に上奏した所、天皇は深く感銘を受け、高野山を空海に下賜されたそうです。

丹生官省符神社 寺・神社・教会

丹生官省符神社の右手から、少し坂道を下ると駐車場に出ます。
そこから駐車場前の坂を少し登っていくと、右手に勝利寺の階段が見えてきます。

勝利寺 寺・神社・教会

江戸時代に建てられた仁王門が見えてきました。

勝利寺 寺・神社・教会

立派な門ですね。

勝利寺 寺・神社・教会

観音堂です。
勝利寺は、高野山開創前に創建されたお寺です。
空海が42才の時、厄除けのために十一面観音を奉納したことから、
厄除観音として信仰されてきたそうです。

勝利寺 寺・神社・教会

川の上では、多くの鯉のぼりがはためいていました。

九度山駅には、幸村と真田十勇士の絵が飾られています。

九度山駅 駅

甲賀流忍者の猿飛佐助と伊賀流忍者の霧隠才蔵です。
二人とも架空の人物と謂われていますが、忍術の名人として知名度は抜群ですね。

九度山駅 駅

幸村の影武者として大坂の陣で戦死した根津甚八と十勇士最古参の海野六郎です。
漫画では同じ六郎同士、望月六郎といつも張り合っているキャラ設定でした。

九度山駅 駅

鎖鎌の名手:由利鎌之助と火縄銃の名人：筧十蔵です。

九度山駅 駅

怪力の大男：三好清海入道と兄に憧れている：三好伊三入道の兄弟です。

九度山駅 駅

幸村によく似ていたと云われ、影武者を務めた穴山小助と爆弾製造の名人だった望月六郎です。

九度山駅 駅

九度山散策を終え、帰路に就きます。

九度山駅 駅