和歌山訪問2015⑧（粉河寺）

2015/04/29 - 2015/05/02

時間があれば根来寺に行ってみたかったのですが、
かなり交通の便が悪い為、駅から近い粉河寺を訪れました。

有名なお寺ですが、あまり基礎知識もないまま訪れました。
想像以上に立派なお寺で、天気も良く気持ちよく参拝出来ました。
個人的にかなりお気に入りのお寺になりました。

エリア 岩出・紀の川(和歌山)

• 旅行の満足度: 5.0

和歌山駅と橋本駅のちょうど中間点ぐらいにある粉河駅にやってきました。

粉河駅 駅

駅の前に建つ童男行者の像です。
粉河寺の本尊である千手観音が、童子の行者に姿を変えたものと云われています。

粉河駅 駅

駅正面の道をそのまま真っ直ぐ進んでいくと、約15分で粉河寺に到着します。

粉河寺に続く歩道には、平安時代に描かれ、現在は京都国立博物館に収蔵されている、国宝の粉河寺縁起絵巻の説明碑が建てられています。
前半は粉河寺創建にまつわる物語、後半は千手観音による病気治癒の霊験物語が描かれています。
豊臣秀吉の紀州攻めの際に根来寺と共に粉河寺も焼き打ちされた為、粉河寺縁起絵巻も火災による損壊の跡が、全巻に渡って残っているそうです。

赤い欄干の向こうに赤い大門が見えてきました。

江戸時代に建立された、重要文化財の大門です。
和歌山県内では、高野山・根来寺の次、三番目に大きな大門だそうです。

粉河寺 花見

大門には、仏師春日作と伝わる金剛力士像が安置されています。

粉河寺 花見

粉河寺 花見

境内図です。
川に沿っているため、横に長い敷地のお寺です。

粉河寺 花見

本堂内には、左甚五郎作と伝わる「野荒らしの虎」と名付けられた彫刻が安置されています。
撮影禁止なので看板をパチリ。
徳川吉宗が、寄進したと伝わっています。

粉河寺 花見

粉河寺は、宝亀元年(770)に大伴孔子古により、開創されたと伝わっています。
粉河寺縁起絵巻には、猟師の大伴孔子古が、山中で光り輝く場所を見つけ、そこに柴の庵を建てたのが寺の始まりと描かれています。
その後、孔子古の家を童男行者が訪れ、一夜の宿を求めます。宿のお礼に童男行者は、七日七晩庵に篭り、等身大の千手観音像を残し立ち去りました。
それ以来、孔子古は殺生を止めて、観音を信仰するようになったという説話が残されています。

粉河寺 花見

江戸時代に建立された童男堂です。
粉河寺の本尊である千手観音が、姿を変えた童男行者を祀るお堂です。

粉河寺 花見

お釈迦様の足跡と云われる仏足石と、江戸時代の住職である願海上人の筆による石碑です。

粉河寺 花見

千手観音の化身である童男行者が、白馬に乗って現れたと云われる出現池です。
正面のお堂には、童男行者の像が祀られています。

粉河寺 花見

阿弥陀如来が安置されている、念佛堂です。

粉河寺 花見

聖徳太子を祀っている太子堂です。

粉河寺 花見

太子堂の縁側には、聖徳太子の小さな絵画が置かれていました。

粉河寺 花見

手水舎です。
手水舎の彫刻は龍が多いような気がしますが、粉河寺はハスの彫刻です。

粉河寺 花見

重要文化財の中門です。
中門には、紀州藩十代藩主：治宝候直筆の「風猛山」の額が掛けられています。
彩色の派手さはありませんが、東照宮のような門だなあと感じました。

粉河寺 花見

門内には前後2体ずつ、四天王が安置されています。
広目天

粉河寺 花見

多聞天

粉河寺 花見

粉河寺 花見

粉河寺 花見

阿弥陀如来像が安置されている丈六堂です。
阿弥陀如来像の大きさ(一丈六尺)が、名前の由来です。

粉河寺 花見

こちらが一丈六尺の阿弥陀如来像です。

粉河寺 花見

庭園の向こうに本堂が見えてきました。

粉河寺 花見

江戸時代に再建された本堂です。
西国三十三ヶ所最大の本堂だそうです。

粉河寺 花見

名勝に指定されている桃山時代に作庭された庭園です。
枯山水の庭園ですが、通常の寺院の庭園イメージとは大きく様式が違いますね。
砂利の中に数個の石ではなく、大きな石だらけの庭園です。

粉河寺 花見

本堂のある高台との高低差に対する土留めも兼ねているため、このような様式の庭園になっているそうです。

粉河寺 花見

重厚で立派な本堂です。
千鳥破風も設けられている、珍しい様式の本堂です。
拝観料を払うと堂内に入場でき、「野荒らしの虎」の彫刻も見る事が出来ます。

粉河寺 花見

西国三十三観音が安置されている六角堂です。

粉河寺 花見

本堂に掲げられていた彫刻や看板？です。

粉河寺 花見

重要文化財の千手堂です。
中央に千手観音が祀られ、祭壇には紀州藩主や所縁の人々の位牌が安置されているそうです。

粉河寺 花見

粉河寺本堂奥にある粉河産土(うぶすな)神社です。
粉河寺開創とそれほど変わらない、783年に創建された古い神社です。

粉河寺 花見

粉河寺を開創した大伴孔子古の子である船主が、丹生神社を勧請したのが始まりと云われています。旧粉河村及び粉河寺の鎮守とされています。

粉河寺 花見

祭神は丹生都姫命と天忍穂耳命です。

粉河寺 花見

粉河寺 花見