和歌山訪問2015①(和歌山城、紀三井寺、紀州東照宮)

2015/04/29 - 2015/05/02

本当に久しぶりに和歌山に帰りました。

地元とは云え、旅行番組などを見ていても行ったことのない所ばかり。。
すでに和歌山を離れて久しい為、旅行者視点でプランを検討しました。

高野山・友ヶ島・たま駅長(2015年5月当時)を三本柱に、
時間の許す限り、紀北の色々な所を見て回ろうと決めました。

初日は、和歌山市内観光から開始です。

エリア 和歌山市(和歌山)

• 旅行の満足度: 4.5

和歌山城のキャラクター「吉宗くん」に迎えられ、小学生時以来の和歌山城登城です。当時はもちろん「吉宗くん」は居なかったので初対面です。

和歌山城 名所・史跡

恐らく登城ルートが子供の頃と違うのでしょうが、庭園があるのは初めて知りました。
まずは庭園散策してみます。入場は無料です。

紅葉渓庭園 名所・史跡

紅葉溪庭園は、もみじだにと読むようです。
紀州初代藩主の徳川頼宣により築造されたそうです。

紅葉渓庭園 名所・史跡

平成18年に復元された御橋廊下です。
斜めに掛けられたものは、全国的にも珍しいようです。

紅葉渓庭園 名所・史跡

それほど大きな庭園ではありませんが、池が大きく印象的な庭園でした。

紅葉渓庭園 名所・史跡

御橋廊下を渡ってみます。茶屋のような入り口ですね。

和歌山城 名所・史跡

内部は坂になっていて、土足厳禁です。
廊下には滑り止めのため、緩い段差が付いています。

和歌山城 名所・史跡

銀明水と呼ばれる井戸です。（金明水もあるようです。）
城内に40余り合った井戸の一つです。

和歌山城 名所・史跡

本丸まで、苔むした石垣が続きます。
新緑の季節と云う事もあり、緑に活力があります。

和歌山城 名所・史跡

和歌山城は、天守や櫓の間を塀や渡櫓で繋ぎ、本丸をぐるりと囲んだ連立式と呼ばれる構造になっています。
姫路城・松山城とともに日本三大連立式平山城の一つです。
姫路城・松山城は現存天守ですが、和歌山城は戦災で焼かれてしまったのが残念です。

和歌山城 名所・史跡

本丸の楠門です。
空襲で焼ける前は、国宝に指定されていた建造物です。

和歌山城 名所・史跡

本丸の乾櫓です。
小学生の頃、何度か連れてきて貰いましたが、
風景がほとんど記憶にありません。。。

和歌山城 名所・史跡

3重3層の天守です。
江戸時代に一度落雷で焼けた後、再建された天守は、
戦災で焼失するまで国宝に指定されていました。

和歌山城 名所・史跡

天守からの眺めです。
遠くに紀の川が流れているのがわかります。

和歌山城 名所・史跡

先ほど渡った御橋廊下もよく見えます。

和歌山城 名所・史跡

戦災を免れた岡口門です。
重要文化財に指定されています。

和歌山城 名所・史跡

堀越しに見た和歌山城遠景です。

和歌山城 名所・史跡

市内を南下し、紀三井寺にやってきました。
どうやらここは、正面入り口ではないようです。

紀三井寺 寺・神社・教会

紀三井寺は、奈良時代の宝亀元年(770)、唐から来日した為光上人により開創されました。
参道には、お土産物屋も並んでいます。
車窓から山腹に建っている赤い塔は何度も見た事があったのですが、初訪問です。
正面に室町時代に建立された重要文化財の楼門が見えてきました。

紀三井寺 寺・神社・教会

紀三井寺の坂は、結縁坂と呼ばれています。
ミカンと材木を江戸に輸送し、一代で豪商となった紀ノ国屋文左衛門が
若かりし頃、母を背負いながらこの坂を登ってお参りしていました。
ある日、登坂中に草履の鼻緒が切れてしまい困っていたところ、
玉津島神社の宮司の娘が通りかかり、鼻緒をすげ替えてくれました。
二人は、これをきっかけに結ばれたというエピソードが伝わっています。
宮司の出資金を元に、商売を始める事が出来たようです。

紀三井寺 寺・神社・教会

芭蕉の句碑が建てられていました。
芭蕉は、和歌の浦で句を詠んだ後、紀三井寺にも詣でたそうです。

紀三井寺 寺・神社・教会

紀州の三つの井戸のあるお寺ということで、紀三井寺と呼ばれるようになったそうです。今でも名水100選に選ばれた清水が湧きだしています。

紀三井寺 寺・神社・教会

階段途中には、所々にお堂が建っています。こちらは波切不動です。
弘法大師が唐から帰国する際、船が台風に遭遇し難破しそうになります。
弘法大師が不動明王に祈念すると、不動明王が手に持った剣で
次々と波を切り裂き、無事に帰国する事が出来たという言い伝えが由来です。

紀三井寺 寺・神社・教会

坂には、踊り場から踊り場の単位で名前が付けられています。
まずは女厄除坂です。

紀三井寺 寺・神社・教会

女厄除坂を登ると、身代り大師が建っています。
身に降りかかる災難を代わりに引き受けてくれる御利益があるそうです。

紀三井寺 寺・神社・教会

身代り大師の絵馬は、何とキュウリの絵馬でした。

紀三井寺 寺・神社・教会

男性の厄除坂ももちろんあります。
最後に還暦厄除坂を登ると、頂上に到着します。

紀三井寺 寺・神社・教会

231段もの長い坂を登りきると、江戸時代に建てられた六角堂が目に入ります。

紀三井寺 寺・神社・教会

安土桃山時代に建立された、重要文化財の鐘楼です。

紀三井寺 寺・神社・教会

江戸時代に建立された本堂が見えてきました。

紀三井寺 寺・神社・教会

紀三井寺 寺・神社・教会

本堂の柱には、これはなんでしょうか？
一角獣の彫刻が。狛犬なのかな？

紀三井寺 寺・神社・教会

こちらの柱にも謎の彫刻が。
九尾の狐にしては尾っぽが足りないし、五尾の犬と云った感じです。

紀三井寺 寺・神社・教会

仏具を支える鬼の姿勢がいいですね。

紀三井寺 寺・神社・教会

本堂の天井には、天女が描かれています。

紀三井寺 寺・神社・教会

本堂の脇には、役行者の像がひっそりと佇んでいました。

紀三井寺 寺・神社・教会

紀三井寺 寺・神社・教会

室町時代に建てられた重要文化財の多宝塔です。
恐らく子供の頃、車窓から見えた塔はこの塔でしょうね。

紀三井寺 寺・神社・教会

多宝塔の横にある三社権現です。

紀三井寺 寺・神社・教会

本堂の対面には、2002年に仏殿が建てられました。
2008年に落慶された「大千手十一面観世音菩薩像」です。
寄木造りの立像としては、日本一だそうです。
それにしても金ピカですねえ。

紀三井寺 寺・神社・教会

仏像と繋がれている五鈷杵です。
これも結構な大きさでした。

紀三井寺 寺・神社・教会

仏画も金ぴかですね。

紀三井寺 寺・神社・教会

紀三井寺は高台にあるので、眺めもなかなかのものがあります。

紀三井寺から、紀州東照宮に向かう途中で目に入ったので、
玉津島神社に寄ってみる事にしました。
紀三井寺の結縁坂のエピソードで、紀ノ国屋文左衛門と結ばれたのは、
この神社の宮司の娘ですね。

玉津島神社 寺・神社・教会

小野小町袖掛の塀との立て札が。
小野小町が玉津島神社に参拝した際に、この塀に袖を掛けて和歌を詠んだそうです。

玉津島神社 寺・神社・教会

14世紀の頃、玉津島神社のご神体が大きな根上がり松だった事にちなみ、
大正時代に鶴松という根上がり松が、移転されたそうです。

玉津島神社 寺・神社・教会

山部赤人の詠んだ和歌である玉津島讃歌の碑が、拝殿裏に建てられていました。
山部赤人は、奈良時代の歌人で三十六歌仙の一人です。

玉津島神社 寺・神社・教会

紀三井寺から、自転車で15分程でしょうか。
紀州東照宮に到着しました。徳川家ご紋の三つ葉葵が出迎えてくれます。

東照宮 寺・神社・教会

今回事前に調べるまでは、存在さえ知らなかった紀州東照宮に参拝します。
祭神として、徳川家康と十男の初代紀州藩主頼宣が祀られています。
関西の日光ともよばれているそうです。

東照宮 寺・神社・教会

参道は進むと鬱蒼とした木々が生い茂り、昼間でも少し薄暗い感じです。

東照宮 寺・神社・教会

こちらも結構な数の石段ですね。
正面石段横を左に向かうと、緩やかな坂の迂廻路が用意されています。
私はもちろん正面突破です。

東照宮 寺・神社・教会

楼門は、本殿・拝殿・唐門等と共に重要文化財に指定されています。

東照宮 寺・神社・教会

紀州東照宮の社殿です。
拝観料を納めると、10〜15分の解説付きで拝殿や本殿の周りを拝観する事が出来ます。
撮影禁止ですが、左甚五郎作の珍しい鯉の彫刻や狩野探幽作の松の襖絵等、
貴重な美術品を鑑賞する事が出来ます。

東照宮 寺・神社・教会

屏風にも葵のご紋が描かれています。

東照宮 寺・神社・教会

社殿の前には、砲弾と大量のお猿さんの人形が安置されていました。
砲弾は、日露戦争時代の物が奉納されているそうです。
周りの猿は、権現猿と呼ばれるものだそうです。
お猿さんの風体が、猿の惑星を彷彿とさせます。

東照宮 寺・神社・教会

楼門からは、和歌浦の風景を眺める事が出来ました。

東照宮 寺・神社・教会

紀三井寺に向かう途中で、行列が出来ていて気になっていたお店。
近づいてみると、和歌山ラーメンを世に広めたとして有名な井出商店でした。
中途半端な時間で行列もいなかったので早速訪問。
店の外にまで流れ出すトンコツの匂い。中に入ってみると店の造りは古く、昭和の食堂と云った感じです。大量の芸能人のサインが飾られています。
東京で和歌山ラーメンの存在を知った為、和歌山で始めてラーメンをおいしく頂きました。

中華そば専門店 井出商店 グルメ・レストラン