2009/07/13 - 2009/07/19
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琉球熱さん
沖縄魚図鑑その4は「西表編」
毎年訪れるこの非常にエキサイティングな島は、海の中ももちろんエキサイティング。
陸上には西表固有の生物が沢山いるが、残念ながら海の中に「固有種」はない。
それでも、沖縄本島では見られない種は数々存在する。もっとも、希少種がいるから素晴らしい海、と言うわけではないことは、この海に潜ってみればすぐわかることだ。
今回の西表編は、以下の3部構成で
一般的な『エビ&サカナの章』
マニアックな『サンゴ&ハゼの章』
おまけの『カヤックツアーの章』(魚とは無関係)
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殊の外、サンゴが好きである。
サンゴが元気な場所は魚影も濃い。サンゴは健全な海の証でもある。しかし好きな理由はこれではない。
とにかくサンゴのある景観が好きなのだ。
だから西表に何度も足を運ぶ。巷では、サンゴと言うと慶良間をあげる人が多いけれど、個人的には慶良間のサンゴ礁より西表の方が元気で規模も大きいと思う。初めて西表のサンゴ群生地を見た時の驚きは今でも忘れない。見渡す限りのサンゴ、、、そんな光景が拝めるのは、日本ではおそらく西表だけではなかろうか?
西表で一緒に潜った人の中には、私がサンゴの写真ばかり撮っているのを見て怪訝な顔をした人が何人かいた。
そんなわけで、ここではサンゴとハゼ。マニアックな写真ばかりなので、興味のない人はスルーしてください(笑)
利用したダイビングサービスは、これまたいつものスマイルフィッシュ(http://www.smile-fish.com/)。
初西表からの長い付き合いだ。
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- 船 JALグループ
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-
リュウキュウキッカサンゴ
“キャベツ”とも呼ばれる、サンゴのイメージとはかなり違うサンゴ。
これはかなり大きい、、、それだけで嬉しいね。 -
テーブルサンゴ
これまた大きな群体。テーブルサンゴと言うのは正式名称ではなく、その形から付けられた俗名。
多分これはクシハダミドリイシだと思う。流れや波があるところではその抵抗を和らげるために、このように平たくなって群体を形成するわけだ。 -
ただいまストイックに“ターゲット”を探索中…(笑)
-
テーブルサンゴの群生
多様なサンゴが根付いた大きな根。丸ごとサンゴの山だ。
こんな根を見るとそれだけでワクワクしてしまう。
接近して観察すれば、多種多様な生物が棲んでいること間違いなし。
波照間でも似たような景観があったなぁ… -
エダサンゴの群落
エダサンゴも俗名。
アカジマミドリイシ、トゲスギミドリイシの混成だと思うが、そんな堅苦しいことはどうでもよく、この圧倒的な景観は西表ならでは。
このサンゴは流れがあって水がきれいな場所に生息するので、まさに海の元気度のバロメーターだろう。
このポイントはいつ潜ってもこの状態。西表に行けば必ず潜るポイントで、問答無用の景観にただただ浮遊するだけで満足の“キラーポイント”なのだ。
※流れがあることやサンゴが水面近くまで伸びていることで浅いゾーンを行かざるを得ないので、中世浮力をしっかりとることが何よりも肝要になる。サンゴに接触して傷めてしまうからだ。(もちろんサンゴの話である。サンゴとぶつかって人間が傷つくのは自業自得) -
【左】ネッタイスズメダイ&エダサンゴ
これほど広大なサンゴの群生は、沖縄でもそれほど多くない。
まさに、「見渡す限り」状態。
【右】デバスズメダイ&ミドリイシ
西表の初夏、海の中はとても賑やかで、とりわけこのポイントの風景は私が大好きな風景。
圧倒されるほどのエダサンゴ、群舞するデバスズメダイ。この風景を眺めながら漂っているのは至福のひと時。 -
まるで盆栽!
これだけ多種多様なサンゴたちが競い合って群落をつくっている光景、ただただ自然界の力に敬服するのみ。
左側の岩のようなものもサンゴ。コブハマサンゴか? -
盆栽パート2
アカジマミドリイシはもちろん、ユビエダハマサンゴやハナヤサイサンゴやら、百花繚乱 -
こちらは盆栽と言うより庭園風?
実はサンゴ、れっきとした“動物”なので、プランクトンなどを捕獲して食べる。また、仲間内の縄張り争いもあって、強いものが弱いものを食ってしまうという、意外に過激な連中なのだ。 -
ここからは《ハゼ》です!
非常に奥の深い種。マクロ好きなダイバーに多い。
種類も多く、いまだ名前の付いていないものもあったりで、とにかくネタは尽きないのだが、興味がない人にとっては有難迷惑かな?
オキナワベニハゼ
体長2cm程度の小さなハゼ。体は小さくても、色と紋様はとてつもなくオシャレ。この微妙な色合い、しかも目を凝らして見ないとわからない奥ゆかしさ。日本人好みだね(笑) -
ヒトミシリハゼ
なんとも人を食った名前のハゼである。
何がどう「人見知り」だと言うのか?
ガラスハゼの仲間で、ミドリイシに付いていることが多く、アオギハゼのように逆さでホバリングする変わり者でもある。 -
オドリハゼ&ダンシングゴビーシュリンプ
黒と白のツートンカラーが絶妙のオドリハゼ。とても臆病で、なかなか全身を見せてくれないが、今回はじっくり観察できた。
胸びれに黒い斑点、その胸びれをくるくる回しながらホバリングする姿が何とも可愛い。
そのオドリハゼと共生しているのがダンシングゴビーシュリンプ。そのまんまの安易なネーミング(笑)だがこれは俗称。
地味な姿は、完全にオドリハゼの引き立て役だ。 -
【上】ハナハゼ
なんとも優雅なスタイルのハゼ。中空を泳いでいたり、体が大きかったりと、少々ハゼっぽくないのだが、この微妙かつ絶妙な青、そして長い尾びれは誠に優雅そのもの。見るたびに“天女の羽衣”を連想してしまう。(古すぎ?)
伊豆でも見られるが、本土型は尾びれ全体が長い。
【下】ゼブラハゼ
大型のハゼで、群れでいることが多い。
その模様も顔つきもハゼらしくないが、体色は青磁色とでも言うのか、緑がかった青。そこにエンジ色の縦縞。こんなカラーコーディネートを誰が想い付くだろう?
ただ、目の周りに黒い斑紋があるため、殴られた後のような顔をしているのが残念だ。
西表のあるポイントでは当たり前のように見られるのだが、実は生息域はそれほど広くなく、本土では八丈島でしか見られないらしい。 -
間違えそうな2種
【上】ベニハゼ
オキナワベニハゼに似るが、より色が濃い。模様も微妙に違っている。
ベニハゼ族に共通して言えることは、小さいくせに非常にオシャレであること。そして、まだまだ未知の部分が多く、「名無し」の新種も多い。
【下】アオイソハゼ
青くないじゃん!と突っ込みたくなる小型のハゼ。面倒なことに、アカイソハゼというヤツもいるものだから、話はややこしくなるばかりだ。 -
【上】ヒメダテハゼとモンツキテッポウエビ
ヒメダテハゼは沖縄圏では普通種だが、そもそもダテハゼ類をそう厳密に見極めようとする人はあまりいない。そのくらい地味な存在な可哀想な奴。確かに目を引くほどきれいでもないし…
今回は共生エビとの2ショットをバッチリ撮れたので。
しかしこの絵面。我ながら地味だな…
【下】ハタタテシノビハゼとコシジロテッポウエビ
この「沖縄魚図鑑」にはたびたび登場しているが、今回は共生エビもドンピシャで撮影できたので再掲。
これは多分コシジロテッポウエビだと思うが、とにかく地味(笑)
-*-*-*-*-*-*--*-
地面に穴を掘るハゼの多くが、こうやってテッポウエビ類と共生している。
エビはハゼの巣穴を掘ってやり、ハゼは目の悪いエビの代わりに周囲を監視する。
ハゼは危険を察知すると尾びれなどでエビに合図を送るという算段。
なので、共生エビまで撮るには、ただひたすら「待つ」!と言うことになる。 -
ここからは泥地を好む地味な連中ばかり…
【左】クロオビハゼ
見ての通り、派手さのかけらもない種。これでも石垣と西表にしかいないレア種なんだけどなぁ…
【右】シマオリハゼ
こちらも地味。沖縄エリアでは普通種。
手前に共生のテッポウエビも。ちょうど泥を救い出しているところで、おかげで周囲が煙ってしまっている。 -
【左】ギンガハゼ・・・と思いきや、クロオビハゼの黄色個体だ。
何とも紛らわしい。ギンガハゼ特有の青い斑点がない、体側に褐色の帯があることから判別。
【右】ヒメクロイトハゼ?(上)とオキカザリハゼ?(下)
これはどうにも自信がない。違う種が同じ巣穴にいるという珍しい光景なのだが、泥地に棲むハゼは特徴がつかみにくく、種の特定も大変だ。 -
【左】オトメハゼ
比較的大型のハゼ。砂ごと口に含んでエラから「ボンッ」と吐き出す。大柄ゆえに、せっかくのオレンジ・ドットも、下町のおばちゃん風に映ってしまう。なお、顔はぶさいく(笑)
【右】シマオリハゼ
珍しいペアの姿 -
オイランハゼ
なぜこんな艶っぽい名前を付けられてしまったのか?
確かにディスプレイした時の派手さは、独特なものがあるけれど…。ハゼの割に図体が大きい(10cm超)ので余計に目立つ。
派手と言っても、このオイランハゼのそれは、美しいというより「けばけばしい」。水商売風だな… (それを花魁と称したわけではなかろうに)
そもそもこんな派手なハゼが色の少ない泥地を好んでいるというのも妙な感じではある。 -
【上】カタボシオオモンハゼ
サンゴ礁の砂地に棲んでいる大型のハゼ。
目の部分の黒いラインが特徴。こういう顔、昔の時代劇によく登場したなぁ…。
【下】ヤジリハゼ
尖った尾の先端が「鏃(やじり)」を連想させることからこの名が付いたという。
ひょろっと長い体はヘビギンポみたいだが、れっきとしたハゼ。でも地味だなぁ〜 -
地味〜な写真にお付き合いいただき、ありがとうございます。
気分を変えて(笑)、初夏の西表の海!という写真を。
上原港の沖合にあるサンゴでできた島、バラス島。
シュノーケルや体験ダイビングのスポットとして非常にメジャー。 -
体験ダイビングのポイントとして侮るなかれ。
周囲は元気なサンゴが「これでもか」というくらい。
この日はことのほかキレイで、ガイド氏はじめ、みんなで写真を撮りまくり(笑)
※最後の「カヤックツアーの章」に続く・・・・・・・
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