やっぱり百貨店って面白い！日本橋高島屋見学ツアー

2011/12/09 - 2011/12/09

デパート大好きなボク。週に６回はいろんなデパートに行っているかも・・・。先月もいつものように日本橋の高島屋を歩いていたら「高島屋東京店 重要文化財見学ツアー」なるものを発見！こんなのやってるの知らなかった。早速、１２月９日午後３時からのツアーを予約し見学することにしました。このツアーは隠れた人気ツアーらしくすぐに定員になってしまうとか。

さてツアー当日の東京は冷たい雨。午前中、仕事をしていた吉祥寺じゃ雪まで降っちゃいました。でも午後になると午前中の雨や雪が嘘のように青空が広がりました。集合時間の午後３時に高島屋へ。参加者は１６〜１７人くらい。みんな揃ってコンシェルジュのガイドで店内や外観を１時間かけてゆっくり回ります。団体旅行をほとんどしないボクにとってまるで修学旅行みたい。高島屋の建物は、さすが平成２１年に百貨店建築として初めて重要文化財に指定されただけあって、改めてじっくり眺めるととっても美しい。さらに自称デパートオタクのボク。かつて日本橋高島屋について調べたことがあったのでほとんどのことは知っていると思っていましたが…いや〜新しい発見もいっぱい。大人の社会見学気分を味わってきました。やっぱり百貨店って面白い！

エリア 日本橋(東京)

今回は偶然見つけた
「高島屋東京店 重要文化財見学ツアー」に参加します。
毎月開催されているようで
次回は１月１３日に開催されるようです。

いざ日本橋高島屋へ！
デパートのこういう看板大好き！

日本橋高島屋は昭和８年（１９３３年）に
日本生命館として建てられ、
そこを高島屋が借りていたそうです。
風格ありますよね。

集合時間の午後３時に行くと
コンシェルジュの方からフロアガイドや
高島屋の建物を紹介するパンフ、
さらに１月開催の「隠元禅師 黄檗文化の魅力」の
招待券までもらっちゃいました。

正面口の鉄の扉も良く見ると
美しい彫刻が施されています。
ドアノックも付いてますが・・・
叩けば開けてくれるの？

正面口にあるこれは・・・
ボクが思っていた通り「水飲み場のあと」でした。
ヨーロッパとかいくと良く見かけますよね。

正面口上の彫刻も凝ってます。
この建物を建てた高橋貞太郎氏は、
西欧と和風の融合を目指したそうです。

確かに外観を見てもヨーロッパの要素と
和の建築手法が上手く活かされています。

正面の柱には、かつて何かがあったかのような跡が・・・
これも昔から気になっていました。

実はここには
正面口（上の写真を参考に）の柱に付いているものと
同じ照明が取り付けられていたそうです。

いまは正面口の４基しかありませんが、
かつてはすべての柱に付いていたそうです。
戦時中の供出で取り外されたままのようです。

そして・・・
もうひとつ気になっていたのが
南口の脇２階にあるこの窓。

本当なら正面口と同じように
この窓の下にも入口があってもいいのに今はない。
不思議？と思っていたら、
昔はここにも入口があったそうです。

そうこの建物は、建てられた当時は
日本生命館というだけあって
ここには日本生命用に入口があったそうです。
良く見ると日本生命保険相互会社という社名が
取り外された跡が残っています。
当時は７階に日生の事務所があったそうです。

日本橋の高島屋は１９３３年に建てられたあと
４回にわたって増築されています。

この写真の部分は、
１９３３年に高橋貞太郎によって建てられた正面部（左）と
１９５２年以降、村野藤吾によって増築された部分の境。
増築部は当時としては珍しいガラスブロックを使った
近代的な造り。

南側の増築部を見上げると５階のバルコニーに
白い蛇のオブジェが・・・
こんなのあるの知らなかった。
笠置季男の作品だそうです。
商売繁盛の白蛇みたい・・・

増築部のコーナーには
こんなこだわりを感じるオブジェもあります。

さらに日本橋高島屋というと
屋上の駐車場までこんなリフトがありますが
なんとこのリフトと屋上駐車場ができたのが
昭和４０年という。そんな昔からあったとは・・・
僕の生まれる前だよ・・・・

さぁ今度は店内を見ていきましょう！
各入口には大理石のキューピットがお出迎え。
これは北入口にいるもの。
昭和４０年代にヨーロッパから輸入したもので
とっても高価だそうです。

日本橋高島屋というと
この大理石の柱が並ぶ吹き抜けですよね。

吹き抜けも良く見ると
ヨーロッパの歴史様式を基調に
和風建築の要素が融合しています。

このシャンデリア（節電で点いてませんが・・・）は
創建当時は豪華な煌びやかなものが付いていましたが
戦時中の金属類回収令で供出されてしまったようで
現在のものは村野藤吾がデザインしたものだそうです。
これはこれでシンプルで上品です。

もうひとつ驚いたのは
２階のサロン ル シックのバルコニーの手すり。
ずっと鉄製だと思っていたらなんと木製！
触ってみるとわかります。
どう見ても金属っぽいですよね。

さらに柱や階段部の大理石を見ると
アンモナイトなどの化石もいっぱい！
これは三越本店や新宿三越でも見られますよね。

エレベーター脇の大理石はブラウン。
これは日本建築にこだわり木の柱に見えるように
あえてこの大理石にしたそうです。

高島屋といえばこのローズちゃん。
「高島屋のローズちゃん♪バラの包みの高島屋♪」なんて
ＣＭソングも昔ありましたね。

この衣装は定期的に変わってるそうで
いまは案内係＆エレベーターガールと
同じ衣装だそうです。

そんなエレベーターですが
日本橋高島屋というとこのクラシックな
手動式のエレベーターですよね。
創建時のかごを改修しながら
いまも使っているとか・・・

さらにエレベーターの１台は
２万個のスワロフスキー・エレメントで
装飾された特別製。

世界初の「スワロフスキー・エレメントエレベーター」は
１２月２５日までの限定版です。

きちんとエレベーター内も
スワロフスキー・エレメントで飾られています。

エレベーターで屋上へ行きましょう！
屋上のエレベーターホールも
和と洋のコラボが美しい。

この窓ガラスは創建当時のものだそうです。

屋上にある噴水も創建当時ももの。
でもその頃は７階の大食堂にあったそうです。
いまじゃ大食堂も７階にないけど・・・
っていうか大食堂自体がないよ（涙）

気付いたら地下２階の大食堂も
レストラン街になっちゃってるし・・・

屋上の日本庭園には七角形の七福殿があります。
ここを１周すると簡単に七福神巡りができちゃいます。

さらに驚いたのは屋上の塔屋。
これ何の形かわかりますか？
実はゾウなんです。

昭和２５年から４年間、屋上で飼われていた
ゾウの「高子」が上野動物園に移ってしまい
その思いをこんなところに生かしたそうです。

東京都恩賜上野動物園 動物園・水族館

階段まわりの彫刻も美しい。
最近のデパートやスーパー、
ショッピングセンターじゃ
階段なんかにこだわってませんからね。

さらに南側１３号機のエレベーターの扉は
東郷青児のデザイン。

そういえば名古屋の丸栄デパートの
エレベーターも東郷青児でしたね。
http://4travel.jp/traveler/harabo/pict/21380399/src.html

さぁそろそろ帰りましょう。
南口にもまた別のキューピットが・・・

日本橋高島屋さん、ありがとう！
こんなツアーを開催するなんて
デパートオタクにはたまりません。

三越本店や伊勢丹あたりもやってくれればいいのに・・・

最後にお買い物をして
１階のクリスマスツリー前で記念撮影！
きょうのツアーをアテンドしてくれた
コンシェルジュさんにお願いしちゃいました。

やっぱり百貨店って面白い！

この旅行記へのコメント （2）

• eahawkさん 2011/12/12 03:28:36

  今晩は！

  haraboさん、今晩は！
  
  数日前に、コメント投稿したのですが反映されていないようなので再度投稿させて頂きました。
  
  こんな、楽しいツアーが存在するということも驚きでしたし日本橋高島屋が文化財指定だったとは初めて知りました。
  
  しかし、高島屋の社員の方は本当に自分たちの建物を愛しているんですね！
  これからの新しい建造物も、後に文化財にあるような趣のある建造物を建てて欲しいと今回の旅行記を拝見して感じました。
  
  eahawk

  haraboさん からの返信 2011/12/12 12:06:34

  RE: 今晩は！

  eahawkさん、こんにちは！
  
  きょうの東京は良く晴れています。寒いけど・・・
  
  デパート見学ツアーへのコメントありがとうございます。
  ボクもこれまで何度となく高島屋に行きながら
  こんなツアーをやっていることはしりませんでした。
  旅行記にも載せた小さな案内しかないので
  知らない人も多いのかも・・・
  
  建物もデパートも大好きな僕にとっては
  本当に楽しいツアーでした。タダだし・・・
  
  ビシュケクにも素敵な建物（特に社会主義的なもの）も
  多そうなので、この前の劇場のように
  またたくさん旅行記で紹介してくださいね。
  
  それでは〜
  harabo