2011/04/11 - 2011/04/16
645位(同エリア3078件中)
kojikojiさん
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ドナウ川のディナークルーズの余韻を楽しみながら、「セーチェニ鎖橋」の袂の白亜の「グレシャムパレス」に立ち寄りました。現在はフォーシーズンホテルになっているこの建物は2004年にヨーロッパのホテル設計賞を獲得しているそうです。巨大な入り口には大きな鉄扉が2重に設けられ圧倒されますが、ドアマンの青年に「バーはどこですか?」と尋ねるとにっこり笑って案内してくれました。バーに入るとほとんど人影はなく、我々だけの貸切状態で贅沢な空間と時間を楽しめました。飲み物を頼むといろいろなおつまみが出てきますので、一瞬頼んでいないのにと思いましたが心地よさが勝ってしまい、フォーシーズンでぼったくられる訳も無いと納得していただきました。注文したホテルのスペシャルカクテルはとても美味しく、カウンターのバーテンダーに親指を立てて合図すると頷いておつまみをもう1皿出してくれました。クルーズでワインを1本空けた後だったので1杯づつしか飲めませんでしたがとても楽しく気持ち良い時間でした。さてお勘定ですがチップを15%含めても3,000円ほどでした。ホテルのロビーも美しいので少し見学してみましたが、我が家の結婚式と披露宴が目白のフォーシーズンだったので懐かしくも感じました。残念ながら目白のホテルは椿山荘になってしまいましたが、このホテルはこのまま残ってほしいなと思いました。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 5.0
- ショッピング
- 5.0
- 交通
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 一人あたり費用
- 25万円 - 30万円
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス 船 徒歩
- 航空会社
- アエロフロート・ロシア航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
楽しかったディナークルーズも終り、桟橋から河岸に出ると乗客は三々五々に散らばって解散になります。
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我々は美しい河岸の夜景をもう少し眺めることにします。「国会議事堂」の方へ行ってもよいかと思いましたが、反対方向なので諦めました。
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クルーズ船は我々を下すとあっという間に桟橋からどこかへ去っていきました。
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船から見ても河岸から見ても美しさは変わりません。
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最初に訪問したプラハと比較してみると街はプラハの方が大きいけれど、王宮までの距離はブダペストの方が近いので迫力のある夜景が楽しめます。夜に対岸へ出掛けるのもブダペストの方が便利ですのでプラハを先に訪ねて良かったと思いました。
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「セーチェニ鎖橋」から対岸の「ブダ王宮」を望みます。ちょうど良い明るさなので綺麗に写真に残せました。
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個人的な感想ですがブダペストは夜遅くまで歩いていても安心な都市のように思えました。
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鎖橋から振り返ると真正面に「グレシャムパレス」が暗闇に浮かびあがっています。
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アール・ヌーヴォー様式の美しい建物は1906年に英国のグレシャム生命保険会社によって建てられたものです。設計はハンガリーの建築家であるクィットナー・シグモンドを起用して1904年に着工しました。 当初はグレシャム社に関係する英国の貴族階級の人々の家屋兼オフィスとして使われましたが、第2次世界大戦後の占領下においてはソヴィエト軍の住居として使われます。ハンガリー人民共和国下では一般人のアパートのように使われていたそうです。
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その当時の建物は荒れるままになっていたそうですが、2001年にグレシャムパレスはフォーシーズンズホテルによって買収され、その後すぐに高級ホテルへと生まれ変わっています。
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アール・ヌーヴォー様式の建物なのでライトアップすると柔らかい印象を与えます。ホテルに戻る前にこのホテルのバーに立ち寄ってみることにしました。
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正面入口の2重になったアイアンワークの扉は美しい孔雀のデザインです。
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入口にはドアマンが立っているのですが、バーがどこにあるか尋ねると親切に案内してくださいました。フロントに向かって右側がメインバーです。
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吹き抜け側に並んだ席に1組お客さんがいた以外は誰もいません。お好きな席にどうぞと促されたので大きなソファー席に座りました。
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このソファが並んだエリアだけが部屋内のようなインテリアです。区切られたカウンターではバーテンダーのお兄さんがきびきびと気持ち良く働いています。先に来ていたお客さんもすぐに出て行ったので我々だけの貸切りになってしまいました。
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バーの入り口から通路を挟んだ反対側はグレシャムという名前のレストランです。日本人のような女性が1人で食事をされていましたが、他にお客さんはいませんでした。つまり1階のフロアにお客が3人しかいないということです。それくらい2011年の春のブダペストは経済状態が悪かったのだと思います。
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メニューの中に大好きなシチリアのリキュールのアベルナがあったので注文しました。さすがに高級ホテルのバーなので氷を入れるかとかレモンを添えるかなど細かく聞いてくれます。妻はハンガリーのリキュールベースのホテルのオリジナルのカクテルを注文しました。
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飲み物が届く前に注文していないオリーブやチーズクッキーやローストしたアーモンドが出てきました。まあお通しみたいなものだろうと摘まみましたがこれが美味しい事。
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カクテルもリキュールも美味しいし雰囲気は最高な上に貸切状態なので多少高くても
良い気分になります。ぼったくりバーにいる訳ではないので大丈夫でしょう。 -
続いてサーモンのカナッペとチーズとグレープのおつまみまで出てきましたがこれも美味しい。最後にお勘定をお願いすると2,500円ちょっとという値段にびっくり。
チップも入れて3,000円もしないなんてこんな贅沢はあるでしょうか。
毎日通えるお値段です。フォーシーズンに泊らなくても雰囲気は味わえます。 -
バーを出てホテルに帰る前にロビーを探検してみます。
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1階のエントランスには素晴らしい空間が広がります。ロビーにもお客さんはいないので写真を撮っていても大丈夫でした。パーリジ・ウドヴァルも往時はこんな空間だったのかと思い出します。
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いたるところにアール・ヌーヴォー様式の贅沢なデザインが見て取れます。ここにもジョルナイのピログラニット(焼成花崗岩)の階段の手摺がありました。
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ホテルに戻るまでに時間がかかるのでトイレにも立ち寄りました。
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目白のフォーシーズンは布製のタオルがふんだんに使えますが、こちらは上等なペーパータオルでした。内装の雰囲気はどちらも似ているように思えました。
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目白のフォーシーズンホテルは我々夫婦の結婚式と披露宴の思い出のホテルです。現在は椿山荘になってしまったのが残念です。
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しかしお客さんが誰もいません。ホテルのスタッフもフロントに数人いるだけです。
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グレシャムパレスはブダペストのアール・ヌーヴォー様式建築の好例で、特にウィーン分離派の影響を色濃く反映しています。分離派は概してディティールにこだわり建築的側面を強調する傾向にありますが、この建物にもその傾向が見られ、曲がった屋根線や張り出し窓や片蓋柱が見られる正面側に顕著に見られます。
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またインテリアにも2羽のクジャクの彫像をデザインした美しいアール・ヌーヴォー様式のアイアン・ワークが見られます。ステンドグラスやモザイク、アイアン・ワークなどを含む建築当初のディティールはフォーシーズンホテルへの改装時にクィンラン・プライベート社によって復元されています。
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ブダペストではエッチングガラスの美しさを再認識した旅でもありました。
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フォーシーズンはソファなどの配置とその周辺のフラワーアレンジなどが上手だなと思わせるホテルです。妻はそんなデザインの仕事も数多く携わってきたので旅先でこんなホテルに出会えると楽しくなります。
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このフロントの空間は素晴らしいです。イスラムを感じさせるアーチやドームからイスタンブールのペラ・パレスホテルを思い出しました。7年後に再訪したホテルとして生まれ変わったパリージ・ウドヴァルもこのような美しさがありました。
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何気なく置かれたプランターもウィーンの分離派会館のエントランスのようなデザインでした。そろそろホテルに戻る時間のようです。
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入る時にお世話になったドアマンのお兄さんにお礼を言って表に出ます。
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次回にブダペストに来るとしたらバーには寄りたいと思いますが宿泊はケンピンスキーで充分かなと思いました。安いのと立地が良いので観光に便利です。
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実際に7年後に来たときはツアーだったこともあり、ホテルはブダの丘の上のヒルトンホテルで、クリスマスイブの1泊だけではここへ戻ってバーに行く時間はありませんでした。
2018年のブダペスト:https://4travel.jp/travelogue/11452000 -
表通りからグレシャムの名を冠したレストランが望めましたが、お客さんはもう誰もいませんでした。
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ホテルの前の広場にはデアーク・フェレンツェの記念碑がありました。彼は1848年から49年に起こった独立戦争後の1867年にオーストリアとハンガリーの間の交渉で平等な妥結を実現した有名な政治家です。その妥結のおかげでハンガリーはオーストリアとほぼ平等な地位を獲得し、オーストリア・ハンガリー帝国が創立されました。このおかげでブダペストとハンガリーは顕著な発展を遂げ、この帝国時代の歴史は現代のハンガリーにも大きな影響を与えています。
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ここはブダペストの1つのランドマークになる建物でした。お手軽にバーに寄ることが出来て楽しい時間が過ごせました。ここからは宿泊しているケンピンスキーホテルまではほんの10分の距離です。毎晩のように楽しい時間が楽しめました。
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この旅行記へのコメント (1)
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- 一歩人さん 2011/06/20 16:57:05
- すごいです。光と暗闇のコントラスト。
- kojikojiさんへ
ふ、ふ、レンブラントですよね。
早朝派の私も日本橋の欄干を。
ありがとうございました。
失礼しま〜す。
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