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最終日のナザレは久し振りの快晴で街中に洗濯物が溢れ、風にたなびいていました。朝の散歩を済ませるとナザレともお別れです。バスターミナルでコインブラ行きのチケットを買います。コインブラまでは約2時間のバスの旅で、途中の車窓の眺めは松林に変わって日本らしい雰囲気になります。松脂を取っている所を見掛けましたが何に使うのかは分かりませんでした。コインブラのバスターミナルからブラブラとモンデゴ川沿いを歩くと予約してあったアストリアホテルに着きました。クラシックな造りの立派なホテルでした。特に回転ドアとコインブラで一番古いガラス張りのエレベーターが気に入りました。部屋も天井が高くて広い上に窓の外には川沿いの風景が望めました。これで4,000円ほどでしたから驚きです。コインブラは坂が多く歩くのには疲れましたが、学生が多い気持ちの良い街でした。前日に行ったアルコバッサ修道院で見た棺の主、イネスが暗殺された涙の館は胸にグッとくるものがありました。翌日は郊外のコインブリガとコンデイシャへも思ったより簡単に行けました。2泊3日の滞在でしたが、歴史を感じさせる素敵な町でした。

ポルトガル縦断の旅(9)大学の街コインブラの坂道を歩き、古代ローマのモザイクを求めコインブリガを訪ねる。

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2001/10/12 - 2001/11/04

222位(同エリア306件中)

kojikoji

kojikojiさん

最終日のナザレは久し振りの快晴で街中に洗濯物が溢れ、風にたなびいていました。朝の散歩を済ませるとナザレともお別れです。バスターミナルでコインブラ行きのチケットを買います。コインブラまでは約2時間のバスの旅で、途中の車窓の眺めは松林に変わって日本らしい雰囲気になります。松脂を取っている所を見掛けましたが何に使うのかは分かりませんでした。コインブラのバスターミナルからブラブラとモンデゴ川沿いを歩くと予約してあったアストリアホテルに着きました。クラシックな造りの立派なホテルでした。特に回転ドアとコインブラで一番古いガラス張りのエレベーターが気に入りました。部屋も天井が高くて広い上に窓の外には川沿いの風景が望めました。これで4,000円ほどでしたから驚きです。コインブラは坂が多く歩くのには疲れましたが、学生が多い気持ちの良い街でした。前日に行ったアルコバッサ修道院で見た棺の主、イネスが暗殺された涙の館は胸にグッとくるものがありました。翌日は郊外のコインブリガとコンデイシャへも思ったより簡単に行けました。2泊3日の滞在でしたが、歴史を感じさせる素敵な町でした。

旅行の満足度
4.0
観光
4.0
ホテル
4.0
グルメ
4.0
ショッピング
4.0
交通
4.0
同行者
一人旅
一人あたり費用
30万円 - 50万円
交通手段
鉄道 高速・路線バス
航空会社
エールフランス
旅行の手配内容
個別手配
  • コインブラのバスターミナルはモンデロ川沿いにありました。川沿いを少し歩くとホテルの傍の広場に出ました。近くのツーリストインフォメーションでコインブリガと陶芸の町コンデイシャへの行き方を教わりました。思っていたより交通の便は良いようです。

    コインブラのバスターミナルはモンデロ川沿いにありました。川沿いを少し歩くとホテルの傍の広場に出ました。近くのツーリストインフォメーションでコインブリガと陶芸の町コンデイシャへの行き方を教わりました。思っていたより交通の便は良いようです。

  • 日本で予約してあったアストリアホテルです。歴史あるコインブラの街のランドマーク的存在で、1926年に創業したアール・ヌーヴォーの美しい建物です。創業当時はさぞ高級なホテルだったのだろうと想像できますが、この時は1泊3,000円でした。朝食の良さも気に入りました。

    日本で予約してあったアストリアホテルです。歴史あるコインブラの街のランドマーク的存在で、1926年に創業したアール・ヌーヴォーの美しい建物です。創業当時はさぞ高級なホテルだったのだろうと想像できますが、この時は1泊3,000円でした。朝食の良さも気に入りました。

  • 部屋で少し休んだ後はモンデゴ川の対岸の観光に行きました。ポルトガルの都市は川が流れる北側の丘に開けているような気がします。リスボンもコインブラもポルトもそうでした。そしてモンデゴ川の対岸から眺めるととても美しいです。

    部屋で少し休んだ後はモンデゴ川の対岸の観光に行きました。ポルトガルの都市は川が流れる北側の丘に開けているような気がします。リスボンもコインブラもポルトもそうでした。そしてモンデゴ川の対岸から眺めるととても美しいです。

  • サンタ・クララ橋を渡って30分も歩いたでしょうか、「涙の館」に到着です。<br />14世紀に起きた国王アラフォンソ4世の息子ペドロ1世とイネス・デ・カストロとの悲恋物語の舞台です。涙の館はイネスと子供達の最後の住まいであり、「涙の泉」はイネスが首を切られて殺害された現場で、その血が今も泉を染めていると言われます。<br />

    サンタ・クララ橋を渡って30分も歩いたでしょうか、「涙の館」に到着です。
    14世紀に起きた国王アラフォンソ4世の息子ペドロ1世とイネス・デ・カストロとの悲恋物語の舞台です。涙の館はイネスと子供達の最後の住まいであり、「涙の泉」はイネスが首を切られて殺害された現場で、その血が今も泉を染めていると言われます。

  • ナポレオンを追走中にここに滞在したイギリスのウェリントン将軍は、この悲劇の話に感動して、詩人カモンイスの詩「ウズ・ルジアダス」の一節を石に刻み、セコイアの杉を植えたそうです。

    ナポレオンを追走中にここに滞在したイギリスのウェリントン将軍は、この悲劇の話に感動して、詩人カモンイスの詩「ウズ・ルジアダス」の一節を石に刻み、セコイアの杉を植えたそうです。

  • 市内に戻ってコインブラ大学を目指して坂を登ってみます。<br />旧市街は迷路のような道ばかりです。そんな迷路にあった何とも細長い建物です。

    市内に戻ってコインブラ大学を目指して坂を登ってみます。
    旧市街は迷路のような道ばかりです。そんな迷路にあった何とも細長い建物です。

  • 延々と坂道が続きます。川沿いから見ると美しいですが、住んでいる人は大変だろうなと言うのが感想です。ここは17世紀のバービカンゲートと呼ばれる門です。

    延々と坂道が続きます。川沿いから見ると美しいですが、住んでいる人は大変だろうなと言うのが感想です。ここは17世紀のバービカンゲートと呼ばれる門です。

  • サンタ・クルース修道院はファサードの彫刻と堂内はアズレージョで飾られたとても美しい建物でした。

    サンタ・クルース修道院はファサードの彫刻と堂内はアズレージョで飾られたとても美しい建物でした。

  • 日差しが強い分影の部分が暗く趣のある景色です。<br />ただ夏の暑い頃の強烈なコントラストでは無い分、秋の気配を感じて物悲しい気分にもさせます。1カ月とか2カ月の旅に出ていると感じますが、前半はこの旅がいつ終わるのだろうかと思うほど進むのが遅いのです。それが折り返し地点を過ぎた途端に加速的に終わりが近づきます。この旅ではコインブラが折り返し地点だったようです。

    日差しが強い分影の部分が暗く趣のある景色です。
    ただ夏の暑い頃の強烈なコントラストでは無い分、秋の気配を感じて物悲しい気分にもさせます。1カ月とか2カ月の旅に出ていると感じますが、前半はこの旅がいつ終わるのだろうかと思うほど進むのが遅いのです。それが折り返し地点を過ぎた途端に加速的に終わりが近づきます。この旅ではコインブラが折り返し地点だったようです。

  • コインブラ大学13世紀に設立された世界最古の大学のひとつで、ポルトガル屈指の名門国立大学です。この時は学生の姿が少なくて残念でした。

    コインブラ大学13世紀に設立された世界最古の大学のひとつで、ポルトガル屈指の名門国立大学です。この時は学生の姿が少なくて残念でした。

  • 新カテドラルです。1598年に建設が始まったバロック様式の美しいファサードです。ここにはローマ法王に初めて謁見した日本人のベルナルドの墓がありますが、この当時は知ることも無く…。

    新カテドラルです。1598年に建設が始まったバロック様式の美しいファサードです。ここにはローマ法王に初めて謁見した日本人のベルナルドの墓がありますが、この当時は知ることも無く…。

  • ポルトガルの紋章を頂いた教会のファサードは唐破風の屋根のようにも見えました。

    ポルトガルの紋章を頂いた教会のファサードは唐破風の屋根のようにも見えました。

  • 一番の高台に建つコインブラ大学が望めました。

    一番の高台に建つコインブラ大学が望めました。

  • 10月下旬のコインブラは夕日が寂しい気分にさせます。日本の気候に似ているのでそう思わせるのかもせれません。

    10月下旬のコインブラは夕日が寂しい気分にさせます。日本の気候に似ているのでそう思わせるのかもせれません。

  • 先ほどの薄べったい建物の所に戻ってきました。

    先ほどの薄べったい建物の所に戻ってきました。

  • 宿泊したアストリアホテル。夕食は体の求めに応じて中華にしました。ミネラルウォーターに白ワインのカラフェをもらって、春巻に酸辛湯とイカのチリ炒めとごはんにデザートとコーヒーまで付けて2,450ペセタでした。<br />

    宿泊したアストリアホテル。夕食は体の求めに応じて中華にしました。ミネラルウォーターに白ワインのカラフェをもらって、春巻に酸辛湯とイカのチリ炒めとごはんにデザートとコーヒーまで付けて2,450ペセタでした。

  • 当時のレートで1,200円くらいでした。地方に行けば物価は下がりますが、こんなに安くていいのだろうかと思いました。店の名前は豪華飯店でしたが…。疲れた体には中華料理が一番です。

    当時のレートで1,200円くらいでした。地方に行けば物価は下がりますが、こんなに安くていいのだろうかと思いました。店の名前は豪華飯店でしたが…。疲れた体には中華料理が一番です。

  • 翌朝は朝食も早めに切り上げて9時35分のバスでコインブリガのローマ遺跡の見学です。イベリア半島最大のローマ遺跡と言われるだけあって見事なものでした。特に噴水の館は池にアヤメが咲き乱れ、小銭を入れると噴水が動く仕掛けになっていました。<br />このモザイクは迷路の中心に牛の顔があるのでクノッソス宮殿のモザイクです。クレタ島のモチーフがこんな所にあると思うと地中海世界の情報伝達には恐れ入ります。

    翌朝は朝食も早めに切り上げて9時35分のバスでコインブリガのローマ遺跡の見学です。イベリア半島最大のローマ遺跡と言われるだけあって見事なものでした。特に噴水の館は池にアヤメが咲き乱れ、小銭を入れると噴水が動く仕掛けになっていました。
    このモザイクは迷路の中心に牛の顔があるのでクノッソス宮殿のモザイクです。クレタ島のモチーフがこんな所にあると思うと地中海世界の情報伝達には恐れ入ります。

  • 建物自体は全て壊れてしまっていますが、床のモザイクはほぼ完ぺきな状態で残っています。

    建物自体は全て壊れてしまっていますが、床のモザイクはほぼ完ぺきな状態で残っています。

  • 残念なのはパターン模様のものが多くて比較的地味な印象だと言う事でしょう。

    残念なのはパターン模様のものが多くて比較的地味な印象だと言う事でしょう。

  • トルコのアナトリア辺りで織られたキリムのような模様と色遣いです。

    トルコのアナトリア辺りで織られたキリムのような模様と色遣いです。

  • コインブリガがコインブラの語源なのは想像できます。陶芸で有名なコンデイシャの町へも歩いて行ってみましたが、窯元は更に街外れだと分かったのでバスに乗ってコインブラへ戻りました。ホテルで荷物をピックアップして、ここからは鉄道の旅に切り替わります。次のアヴェイロの旅が始まります。

    コインブリガがコインブラの語源なのは想像できます。陶芸で有名なコンデイシャの町へも歩いて行ってみましたが、窯元は更に街外れだと分かったのでバスに乗ってコインブラへ戻りました。ホテルで荷物をピックアップして、ここからは鉄道の旅に切り替わります。次のアヴェイロの旅が始まります。

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