2008/12/31 - 2008/12/31
1602位(同エリア3725件中)
ぬいぬいさん
長崎の旧居留地だった南山手の丘の上には、素敵な9棟の西洋館が建ち並んでいます。ここグラバー園は、長崎版の明治村と言った感じの長崎港を見下ろす公園で、長崎の定番観光スポットになっています。
ここには、もともとこの地に建っていた建物が3棟ありますが、このオルト邸も、グラバー邸、リンガー邸と並んで建っていた建物のひとつです。
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グラバー園には9棟の古い洋館がありますが、私が個人的に一番気に入った建物がこれ。オルト邸でした。
グラバー園 名所・史跡
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ベランダ・コロニアル・スタイルのオルト邸は、イギリス人貿易商ウィリアム・オルトの住宅として建てたられました。
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オルトは、長崎において日本初の製茶工場を設け、茶を中心とする輸出や毛織物や艦船、武器、弾薬などの輸入などを手広く行っていました。
長崎駅 (長崎県) 駅
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当時60社ほどあった長崎の会社の中では中堅どころだったようです。
長崎駅 (長崎県) 駅
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事業の中でも製茶業が大当たりして、この地に土地を借りて1864年(元治元年)このオルト邸を建築しました。
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この建物はイギリス人の設計し大浦天主堂を建てた小山秀之進が建築を請負いました。
大浦天主堂 寺・神社・教会
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延150坪もある大邸宅で、現存する長崎に現存する洋風建築の中では最大規模のものです。
長崎駅 (長崎県) 駅
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オルトの長崎での生活は大変短く、明治政府樹立後、急激に長崎の貿易が廃れはじめ、明治元年に長崎に見切りをつけて大阪に移ったようです。
長崎駅 (長崎県) 駅
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大阪での生活も1年半程度で、さらに横浜に仕事の場を求めるものの、病弱であったため、体調を崩し横浜にも2年程しか滞在せず、明治4年ごろイギリスに帰国しています。
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オルト邸は、何人かのオーナーチェンジの後、明治13年4月〜15年6月の約2年間活水女学校の仮校舎として使用されていた時期もありました。
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一番長かった居住者はリンガー商会のリンガー一家で、明治20年代に購入して、リンガー婦人が死去後は長男が昭和15年まで住んでいました。
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戦時中は敵国財産として没収され、その後川南造船の川南豊作氏の所有となり、昭和45年に長崎市が買収し国指定の重要文化財に指定されました。
長崎駅 (長崎県) 駅
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昭和54年に保存修理工事完了し、グラバー園の一部となって公開されています。
グラバー園 名所・史跡
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グラバー園の代表的な洋館と言うと、真っ先に思い浮かぶのはグラバー邸ですが、建物の規模や豪華さの点では、断然オルト邸が一番ですね。
グラバー園 名所・史跡
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こちらは応接室
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オルト邸の暖炉は上部に鏡が設置されています。
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書斎
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カーテンで仕切られた続き間となっています。
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西側の寝室
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家具も当時ものが設置されているようです。
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ここは、結婚式やパーティ会場としても貸し出されているようです。
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これはオルガンでしょうか。いやピアノかな?
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どの部屋を見ても素晴らしいの一言に尽きますね。
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思わずため息連続の大邸宅でした。
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ベランダの高い天井を支えているのはトスカナ式石のオーダーです。外壁は石積みですが構造は木造。
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表からは見えませんが、裏手には当時の厨房・倉庫、崖に造られた天然の貯蔵庫がそのまま残されています。
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ポーチ横には樹齢100年を越す日本最古で最大の木香バラが茂り、張るには黄色い八重の小さな花を咲かせるそうです。
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この旅行記へのコメント (2)
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- ぶーぶーさん 2009/02/21 22:37:28
- オルト邸
- ぬいぬいさん、こんばんは。
丘の上に建つ洋館、素敵ですね〜〜!
なんだか今にも貴婦人が現われて、密室殺人事件が起こりそうです(妄想)!
オルト邸っていう名前から、ヨーロッパからの役人とかのお屋敷ですか?
こじんまりしてるけど、調度品にも品があって居心地がよさそう。
長崎には行ったことがないのですが、
ふらっとこんな素敵な洋館に立ち寄るのも楽しそう。
写真を撮ってみたい!そんな気にさせる建物です♪
ぶーぶー
- ぬいぬいさん からの返信 2009/02/23 00:24:39
- イギリス人貿易商の家
- ぶーぶーさん こんばんは
長崎は函館や神戸や横浜と共通点が多く、港、坂道、西洋館、教会、旧居留地、近代建築と私好みのオンパレード。
中々素敵な町でした。
グラバー園の中にある洋館はすべて外国人商人たちの家。オルト邸もイギリス人の貿易商の家。
今から140年前の明治維新の前の建物なのですが、この年代の建物はどこを見ても素晴らしい。
今度はじっくり行ってみたい町ですね。
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