2016/07/03 - 2016/07/03
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deracineさん
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ビゼー作曲の「L'arlésienne アルルの女」は大好きなクラッシックの名曲の一つです
NHK名曲アルバムで写されている映像には民族衣装姿の「アルルの女」が紹介され、それがまたとても魅力的なのです
かの文豪バルザックや画家ロートレックもアルルには美人が多いと語っています
この憧れの「アルルの女」を是非一度見てみたいと思っていましたが調べてみると毎年7月の第一日曜日に「アルル衣装祭」というものが開催され華麗な民族衣装で着飾ったアルルの女が全員集合するとのこと!
この日に焦点を合わせて旅行計画を立てました。その結果は果たしていかに?
なお今後行かれる方のために参考になるかも知れない経験者としてのアドバイスを最後に記しましたので是非最後までお読みください
*上の写真は2014年選出、第22代目アルルの女王 Mandy Graillon マンディ・グレイヨンさんです。ちょっと名取裕子さんににているような、、、
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イチオシ
アルル衣装祭が7月の第一日曜日にあることは分かったが問題はいつ、どこに行けば見られるのかだ
ググると以下のサイト(フランス語)に遭遇した
http://www.fetes-arles.com/la-fete-du-costume.html・・・現在リンク切れ中
我がフランス語の読解力では少し心もとないのでGoogle翻訳で英語にして理解に努めた
その結果以下のことが分かった
7月3日(日曜日)・・・・今年の場合
9:30 リパブリック広場を出発、その後リパブリック通り、ウィルソン通り、Lices 大通り、Jardins d'été(夏の公園)を経て古代劇場に至る
17:00 アリーナ(円形闘技場)でスペクタクルショーあり
朝9:30スタートということで隣町のアビニヨンからでも早起きすれば大丈夫と思っていたらこれが大間違い!
土、日曜日はバス、電車の本数がぐっと少なくなり、特に早朝の便など皆無。 このことを現地で知って止む無く大枚107ユーロも払ってアビニヨンのホテルからタクシーで直行した。
おかげでパレード出発時間の1時間前、8時過ぎに到着、余裕で準備できた
なおこの運転手君、若かったが英語がほとんど話せず我がつたないフランス語でやりとり。「勉強しててよかったフランス語」だった
写真はアルル近くの広大なヒマワリ畑 -
アルルの中心地、リパブリック広場
既にカメラを2台持ちしたカメラマンが大挙集合していたアルル市庁舎 建造物
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広場の一角には Hôtel de Ville(市役所)があり、ここが今日の主役「アルルの女」たちの準備場所だったようだ
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三々五々集まりだしたアルルの女たち
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アルルといっても小さな町なので皆顔みしりなのだろう、フランス式あいさつビズをしていた
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これが古式ゆかしい伝統的なアルルの民族衣装
手には鞄と日傘を持ち頭には帽子、衣装は脚がすっぽり隠れるロングドレスで華麗な刺繍入りレースで襟を飾る -
このまだ初々しい御嬢さんを間近で撮影させてもらった
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それからこのように扇子も必ず持つようだ
センスがあるね(オヤジギャク) -
襟元及び背中まで覆う広くて大きなレース
着ている人それぞれで柄が異なるので多分手縫いなのだろう -
全身像
なおこの写真では分かりませんがドレスの裾を引っ張るためのチェーンがついていました(この後の写真で紹介します) -
ロングドレスにももちろん美しい刺繍が施され、これも各家庭先祖伝来の柄なのだろう
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市役所内でスタンバイする二人連れ
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華麗な刺繍が施されたバッグ
ベルトから裾を引っ張るチェーンが写っている -
バラの図案のレース
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「変な東洋人がいるな」というような顔をしてこちらを向いてくれた
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こちらの美しい御嬢さんもカメラに目線をくれた
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今日の主役であるアルルの女たちがそろそろ勢揃いしたようだ
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帽子がどうなっているのか分かり易いように持参した一脚にカメラを載せてハイアングルで撮った
帽子というよりバンダナに近いのかも知れない(当方ファッションに疎いので間違いがあるかもしれません、悪しからず) -
これは一族郎党全員集合したのだろうか、一斉にこちらを向いてくれた
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9:18 どこからともなくカマルグの白馬にまたがったフランス版カウボーイ「ガルディアン」たちが広場に登場
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白馬にそっとキスをする少女
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こちらを向いてくれた。カワユイ
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大きな一眼レフでしきりに何かを写していた
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馬にすり寄り挨拶する孫を嬉しそうな顔をして見守るお祖母さん(と思われる)
自分にも孫がいるので微笑ましい光景だった -
まだあどけなさの残る美少女を発見
彼女も将来は女王の有力候補かもしれない -
端正な横顔
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少しはにかんだ様子はまだ子供だ
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突如馬が自然の要求で落し物をしたため大騒ぎ
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9:27 フランス式カウボーイにエスコートされたアルルの女王が最後に登場
アルルの女王は3年に一度選出される。この方が2014年選出、第22代目のクイーン
マンディ・グレイヨンさん Mandy Graillon, 22ème Reine d’Arles
次回は2017年選出の予定 -
女王だけが純白のドレスをつけることが許されている
アルルの女王選出はプロバンス生まれのノーベル賞受賞詩人 Frédéric Mistral 生誕100周年を記念して行われるようになった
また女王に選ばれるには郷土の歴史、文学、建築、芸術、伝統及びプロバンス語の深い知識が要求される
要するに美貌だけでは不十分なのである -
イチオシ
それにしてもお美しい!
ちょっと青い目の名取裕子といった感じでした -
美しさに興奮して全身像を撮り忘れた(恥;)
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いよいよパレードの開始だ。先頭はなんやら旗を持っていた
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パレードは女性は乳幼児から熟女まで、男性は子供までのようだ
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この女の子は少し退屈したのだろうか、バッグを振り回して遊んでいた
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クマさんのぬいぐるみと一緒にベビーカーでパレードに参加した赤ちゃん
目にできものができていたせいか少し機嫌が悪かったようだ -
9:45 鼓笛隊も参加していざリパブリック広場を出発
この太鼓はプロバンス特有のプロバンス太鼓 -
9:51 大通りを練り歩くパレード
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10:12 Jardins d'été(夏の公園)の手前で撮影
なお公園には立ち入り禁止だった夏の庭園 広場・公園
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男の子も正装して参加していた
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11:00 多くの観衆が古代劇場でアルルの女たちの集合を待ちわびていた
パレードを長く見すぎてここに来たら既に時遅し、良い席がなかった
空いている席があったので座ったところチューインガムがベットリとズボンのお尻について参った。道理で空いていた訳だと納得した
したがって早めにこの古代劇場に移動されることをお勧めします
なお場内は非常に暑いので日よけは必須、また飲料水も確保すること古代劇場 史跡・遺跡
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舞台に出そろったアルルの女たち。今年は総勢62名が紹介された
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先ほどの赤ちゃんもぬいぐるみのクマさんと一緒に舞台に上がっていった
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舞台に通じる通路で待ち構えるカメラマンたち
夕方5時からは隣のアリーナ(円形闘技場)でいろいろショーもあるがこれは割愛した -
大役が終わって談笑中のアルルジェンヌ
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横顔もお美しい!
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舞妓さんと違ってケータイは禁止されていないようだ
iPhone でメールチェック? -
ちょっと滝川クリステル似のアルルジェンヌに「あなたが一番美しい!」とフランス語で叫んだらにっこり微笑んでくれた
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どこまでも澄み切ったアルルの空
夏のプロバンスはこのような快晴続きだった -
帰りはSNCFのアルル駅まで歩きTER(近郊電車)で Avignon Centre まで乗った
なお電車の駅は古代劇場などの主要観光地からは遠いのでバスの方が便利だろう
これからアルルの衣装祭を見てみたいという方がおられるかも知れないので経験者として反省も込めてアドバイスしてみたい
分かり易く箇条書きにすると
1)なるべくアルルに泊まること・・・日曜朝に開催されるので公共交通の便が悪い。アルルは小さな町なのでホテルも少ない。なるべく早く予約すること
また夕方にはアリーナで闘牛などのイベントもあるので一日楽しめます
2)アビニヨン泊の場合はタクシーで・・・・バスや電車では間に合わない
3)パレードを見たら早めに古代劇場に移動すること
4)長時間見る場合は暑さ対策を十分すること・・・日よけ、飲料水の確保
5)レンズは200から300mmの望遠があれば間に合う
なお毎年実施しているかどうかは不明だが今年は現地ツアー会社のAEVAツアーが日本語で「アルルの衣装祭」と銘打った期間限定ツアーあり、一人125ユーロで以下のスケジュール
8:00 アビニヨン時計台広場前集合、9:00~ アルル衣装祭、12:15 ゴッホのはね橋、13:15 サン・レミ・ド・プロバンス(昼食含め自由時間2時間)、16:00 アビニヨン時計台前帰着
私自身は既に別のツアーを予約済みで利用しなかったが上記ツアーを利用すれば便利だろうアルル駅 駅
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アルルの女のあらすじは以下の通り・・・Wikipedia より抜粋
南フランス豪農の息子フレデリはアルルの闘牛場で見かけた女性に心を奪われてしまう
フレデリにはヴィヴェットという許嫁もいたのでアルルの女を忘れてヴィヴェットと結婚することを決意する
二人の結婚式の夜、牧童頭のミティフィオが現れて今夜アルルの女と駆け落ちすることを伝える
物陰からそれを聞いたフレデリは嫉妬に狂い、祝いの踊りファランドールがにぎやかに踊られる中、機織り小屋の階上から身をおどらせて自ら命を絶つ、、、
ここで大好きなビゼーの曲「アルルの女」についても言及したい・・・NHKの番組「らららクラッシック」の受け売り
有名なファランドールは劇付随音楽*で、フレデリが投身自殺するシーンで演奏される
*劇のクライマックスシーンを盛り上げるためのBGM
この曲の短調で奏でられる勇ましくもいささか物悲しいテーマはプロバンス民謡「三人の王の行列」、反対に弾けるようなリズミカルなテーマは同じくプロバンス民謡の「馬のダンス」から曲想を得ている
なおファランドール及びいかにも牧歌的なフルートの名曲「メヌエット」はビゼーの死後親友ギローが編曲して第二組曲として発表したものに入っている
特に自分の好きなフルートの名曲「メヌエット」はアルルの女とは全く関係の無いビゼーが作曲した別のオペラ「美しいパースの娘」に入っていたものをギローが「アルルの女」に組み入れたとは驚きだった
いずれにしてもファランドールが表すプロバンスの夏の熱狂とメヌエットの牧歌的なイメージが今回アルルを訪れてよく理解できた
フランス語の諺ではないが Bonjour lunettes, adieu fillettes.(直訳すれば
「こんにちは、老眼鏡。サヨラナ、娘たち」)
年老いてすっかり枯れた我が身ではあるがアルルジェンヌは大いに魅力的な女性でした
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この旅行記へのコメント (2)
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- ryujiさん 2018/10/24 11:01:47
- 「アルルの女」、素敵な響きですね!
- はじめまして、deracineさま。 私はryujiと申します。
タイトルの旅行記を拝見です。 フランスのアルルはいい~ですねぇ~、憧れを持って見せてもらいました。 と申しますのは、あなた様と同様にビゼーの「アルルの女」は大好きな曲です。 そんな思いで見るとこの街の女性はみな美しい!、まさに「アルル女」そのものですね。 私は南仏には行けそうもありません、せめて音楽鑑賞で我慢します。 (予断ですが小生の絶賛のレコード、クリュイタンス指揮・パリ音楽院)
deracineさんありがとう、久しぶりにいい気分になりました。
ryuji
- deracineさん からの返信 2018/10/24 22:47:15
- RE: 「アルルの女」、素敵な響きですね!
- ryujiさん、こんにちは
お名前は以前からよく存じ上げています。よく拙ブログにご訪問いただいておりましたので、、、
ryujiさんと同じく私自身も音楽が大好きで、昔からNHKの名曲アルバムを見ていつかは実際の景色を見たいと願っていました
子供に手がかからなくなり、少し余裕ができた2001年に夫婦で初ヨーロッパ(イタリア&パリ)デビューしましたが生意気にも添乗員同行ツアーを選択しなかったため道に迷いまくり大変非効率な旅でした
しかしその分ミケランジェロ広場から見たフィレンツェ市街の光景やバチカンのドーム頂上からの展望など、今でも強く印象に残っています
ryujiさんと同じ2012年にはパリ&ロンドンを夫婦でフリープランのツアーで回りました
少し違うのは妻及び私がアメリカ好みというところ?
なにしろ私はアメリカンポップスで英語を覚え、妻はアメリカ映画が大好きです
私自身の初海外は永年勤続で休暇をもらって訪れた1991年6月に全米周遊2週間の旅。トランプさんに言われる前から Great America を体感しました
話がそれましたが「アルルの女 L'arlesienne」は学生時代に少しフルートを吹いていて同組曲内のメヌエットが大好きだったのです
あのフルートが奏でる牧歌的な風景とファランドールが演奏する悲しくも勇壮なテーマが現地を訪れてよく理解できました
今年の日本は異常気象で晴天が少なく、南仏で見たあの抜けるように青い空を恋しく思うことがしばしばでした。また東京という喧騒に満ちた大都会に暮らしているので南仏の素朴な生活を垣間見て幸せでした
ryujiさんもほぼ私と同年齢だと推察いたしますが機会があればぜひ訪れてみて下さい
私自身ももうサッカーに例えると人生のロスタイム(=アディショナル・タイム、おまけ)に入っており、いつ笛が吹かれるか分かりません
もしできることならもう一度バルセロナを訪れ完成したサグラダ・ファミリアを見て、バチカンを再訪し聖ペテロに天国に行けるようお祈りしたいと思っています
長くなりましたがこれからもどうぞよろしくお願いいたします
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