2023/12/10 - 2023/12/10
297位(同エリア449件中)
ちゃんさん
日高本線はその名の通り、日高地方を150km縦断して様似駅までを結ぶ長大ローカル線でした。しかし2015年からの度重なる災害で線路が流出、2021年に3つの駅を残して廃止されてしまいました。
路線図では短い盲腸線へ様変わりしたようにも見えますが、乗ってみれば大違い。車窓の見どころ多いローカル線でもあり、広域の流動を担う幹線でもありました。短い旅も、ラストスパートです。
- 旅行の満足度
- 5.0
- グルメ
- 3.0
- 交通
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 交通手段
- JALグループ JRローカル 私鉄
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
苫小牧14時33分発・日高本線鵡川行の普通列車は、ピンク色にラッピングされた気動車でした。「道央花の恵み」と名付けられた、観光仕様の車両です。
民営化後は、毎年のようにリゾート特急をデビューさせていたJR北海道も今は昔。限られてしまった経営資源の中での、精いっぱいのおもてなしです。苫小牧駅 駅
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休日・昼2時の列車にしてはよく乗っていて、1ボックスに1人以上の乗客がいました。ローカル線というより、都市近郊路線のイメージです。
座席の背ずりが木製になっていて、自然の恵みを表現。姿勢よく座っている限り、硬さは感じません。尻を前に出した途端…今朝がた、どこかで抱いた感情がよみがえりました。短いながらも日高山脈、太平洋、湿原が車窓を彩ります by ちゃんさん日高本線 乗り物
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床はフローリングと見せかけて、塩ビシート。
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さりげなく飾られた絵が、観光列車らしい雰囲気を盛り上げています。
もともとの車両がデッキ付きの北海道仕様なので、乗車券だけで乗れる列車としては満足の乗り心地です。 -
札幌方面に向け苫小牧を発車した列車は、6kmほど函館本線を並走します。
駅間には巨大なイオンモール。駅前の巨大廃墟にはびっくりだったけど、商業の中心がこちらに移っているのも影響していそうです。真横に線路が通りながら、JR北海道が何も手を打てていないのが辛いところ。 -
線路を右に分かち、日高本線に入れば広大な湿地帯へ。
午後3時前とはいえここは北海道。すでに陽は傾き始め、少し赤みを帯びた光に照らされた湿地が美しいです。 -
車窓左手には、広大な太平洋の姿が見えてきました。
廃止された区間では太平洋沿岸を縫うように走り、だからこそ高潮の被害も大きかった日高本線。少し距離は遠のいたけど、海の風景が失われたわけではありませんでした。 -
鵜川が近づいてくると、遠く日高山脈の雄姿も。苫小牧から30分の短い旅の中でも、北海道らしい車窓を楽しめました。千歳空港からも近く、旅の最後にローカル線を味わいに来るのもいいですね。
そして地図上ではわずかに見える鵜川までの距離は、30.5kmにもなります。平均速度は60kmを越え、なかなかの俊足でもありました。 -
終点・鵜川着。日高本線を全線踏破です。これで僕は、JR北海道の在来線の99.3%を踏破したことになりました。
なお残るは、釧網本線の釧路~釧路湿原間です。そして釧網本線も存廃が議論されています。家でのんびり過ごしていたら、自動的にJR北海道在来線踏破していたなんて事態になりませんように。鵡川駅 駅
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構内踏切を渡ったホームのみが使用中で、駅舎側のホームは閉鎖されていました。
駅舎側のホームを生かしておけば、上り下りもなくラクなのに…とは、この駅に来た誰しもが思うことでしょう。そうできない理由が何かあるはず。 -
鵜川から先の廃止からまだ2年ですが、災害で列車が来なくなってからは9年の月日が流れています。線路の撤去はなされぬまま、路盤は自然に還ろうとしていました。
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鵡川駅は無人駅ながら、立派なログハウス風の駅舎が建っています。
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待合室には暖房が入り、暖かいです。
駅舎には「むかわ交通ターミナル」の看板も掲げてあり… -
駅前には道南バスが発着して、乗継拠点になっていました。実際にバスへと乗り継いで行く人も多かったです。
8往復しかないとはいえ、札幌方面の特急との接続がよく、日高本線そのものの列車も早いので、幹線輸送の役割が失われていないのは強いですね。 -
折り返し列車までは14分しかないけど、そのまま立ち去るのも失礼な気がしたので、駅前を早足でまわりました。
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ゆったりした道路に、印刷屋さんとセコマ。うーん、これだけじゃ町を見たことにはならないかな(笑)。いつかゆっくり、訪ねてみないと。
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鵡川駅15時16分発の列車で折り返します。
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浜厚真駅は、これまた北海道らしい車掌車改造の駅舎。工業地帯には近そうだけど、通勤客はいるのかな。
浜厚真駅 駅
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厚真の名を聞くと、2018年の北海道胆振東部地震が思い出されます。
車窓に映る苫東厚真発電所は、緊急停止により全道でのブラックアウトを引き起こした、電力危機の震源地でもありました。 -
発電所に工場に、ガントリークレーン。自然豊かな環境ながらも、北海道経済を支える重要な工業地帯でもあります。
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太平洋に沈む夕陽を、単行の鈍行列車から眺める…すっかり旅の空なのですが、明日、僕出勤なんですよね? ついでに出勤前、我が子を幼稚園に送る重責もあったはず。
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ホンマかいな? と信じられない思いにもなりますが、自分が組み立てた行程を信じて、旅の気分にどっぷり浸ることにしましょう。
15時45分、苫小牧へと戻りました。 -
ぼちぼち、九州への長い帰路へ就く時間です。せめて南千歳駅まで、クロスシートでのんびり過ぎせたらなと思っていましたが、来たのは733系電車。
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明るい色のロングシートに、三角の吊り革、そして自動放送で案内が流れる、首都圏ばりの最新型通勤電車でした。
JR室蘭本線 乗り物
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がらがらなのは幸いで、ロングシートで体をひねって原野を眺めていれば、まだまだ北海道にいる実感は湧いてきましたが。
JR千歳線 乗り物
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滑走路の光が、僕を九州へ導きます。
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南千歳駅に到着。
以前は室蘭方面から新千歳空港(あるいはその逆)に行く時はホームで乗り換えられたけど、今は階段の上り下りが必要です。南千歳駅 駅
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中国人の家族連れからホームを聞かれ、僕も同じホームだったのでエスコートしました。
このご家族は洞爺に向かうところ。帯広、釧路方面を目指す人も多く、飛行機で着いてから札幌に向かわない海外旅行客も大勢いるんですね。 -
僕は、これまた通勤電車仕様の快速エアポートで1駅、新千歳空港を目指します。
快速エアポート 乗り物
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16時25分。たった3分で到着。
新千歳空港駅 駅
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飛行機まで1時間25分。空港ビル内を探検したい気持ちはあったけど、福岡への最終便に乗れなくなっては困るので、エアロプラザだけ眺めて保安検査場へ。
新千歳空港 空港
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日曜日の夕方、さてどんな混雑かと思いきや、5分も並ばずに済んで拍子抜けでした。まともに明日からの仕事に備えようと思えば、もうとっくに帰っておくべき時間ということか。
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搭乗待合室も、ガラガラです。
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保安エリア内にフードコートがあったのは嬉しく、北海道最後の食事といきましょう。
北海道食堂 グルメ・レストラン
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ここまで食べるチャンスがなかった札幌ラーメンを、ぞぞーっ、
久留米市役所前にあった「サッポロラーメンの札幌」がうまかったようにも感じられたけど、北海道で札幌ラーメン食べたことが大事! もうちょっと店員さんの愛想がよければ、印象も変わったかも。 -
保安エリア内には「フツーの」ローソンがあるのもありがたいです。
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佐藤水産でミニ海鮮丼も手に入れ、2時間50分のフライトに備えた食糧をバッチリ確保。まだ旅は終わりません、家に帰るまでが「往路」です。
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新千歳17時50分発・福岡行きは、往路と同じく、ブラジル製エンブラエルの小型ジェットでした。
10月に増便されたこの便のおかげで、北海道の滞在時間はぐっと伸びました。以前ならせわしなかった1泊2日の北海道旅行が実現できて、今後も続いてほしい便です。 -
復路便では隣に女性が座り、アルコールを大量持ち込みのおっちゃんが隣人で申し訳ない! 飛行機の恐怖を紛らわすためなので、許してちょんまげ。
水平飛行に移ると、大阪の洋菓子・花ラングがサービスされました。J-AIRでも最長飛行時間となる、本便限定のサービスだとか。 -
前菜(?)を終えたところで、海鮮丼をツマミにサッポロクラシックをごくり。至福のひとときです。飛行機の揺れはほとんどなかった気がします。酔いでごまかしていたので、本当のところは分かりません。
明日に備えてひと眠りしたいところですが、旅の帰路って眠れないんですよね。明日のことは明日考えるとして、貴重な一人時間を楽しむこととしましょう。 -
偏西風の影響を受けるのは分かるけど、往路は2時間10分、復路は2時間50分だなんて、そんなに差がつくものかしら?
と思ってたらやはり。だいぶ早めに福岡の街の明かりが見えてきました。 -
アイランドシティ上空から、ストレートに福岡空港へ着陸! 20分の早着でした。
アイランドシティ中央公園 公園・植物園
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タラップを降り、連絡バスに乗れば、すぐに自由の身になれました。沖止めはハンデでも、小型機だと脱出も早いです。
福岡空港 空港
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久留米の自宅最寄りバス停まで直行の高速バスがラクなのですが、インフルエンザの大流行で乗務員が不足したため本数半減中。最終便は2時間繰り上がっていました。
福岡空港駅 駅
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仕方ないので地下鉄へ。いつもどおり天神まで出て西鉄で帰るかな…と思ってたら、ふとポケットの中の18きっぷに手が当たりました。そうやん、JRなら「タダ」で帰れるやん! -
というわけで博多駅へ。快速が20分毎に走っていたのも今は昔で、夜の帰宅時間帯といえども快速が40分空く時間があります。
ただ待っていてもつまらないので、駅前のクリスマスマーケットをのぞいてみました。アミュプラザ博多(JR博多シティ) ショッピングモール
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新しくなった博多駅ビルが迎えるクリスマスも12回目。
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北海道よりはだいぶ暖かいとはいえ、日本海からの風が吹く福岡市は思ったより寒いです。それでも屋外席は満杯。勢いある都市・福岡を感じます。
福岡クリスマスマーケット HAKATA グルメ・レストラン
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少しばかり都会の風を感じた後は、快速電車で久留米へ。民営化後の都市圏向け電車一期生・811系でした。北海道で乗った721系のほぼ同期に当たる車両です。
乗ったばかりなので、どうしても比較してしまいます。清掃、整備が行き届いていた721系に比べると、くすんだ印象は拭えないなぁ。JR鹿児島本線 乗り物
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完全民営化を達成して元気印なイメージのあるJR九州も、足元の鉄道輸送では迷走中。事故の相次いだ、一時期のJR北海道みたいにならなきゃいいけど…。
というわけで1泊2日でガッツリ乗り鉄を楽しんだ旅も、これにて終点。マイルさえあれば気軽に行けることが分かったので、来年はもっと旅らしい旅をしてみようと早くも画策中です。久留米駅 駅
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