2022/07/24 - 2022/07/24
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kirinbxxさん
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弘前市に隣接している南津軽郡田舎館村は、人口7000人ほどの村です。ここは北方稲作文化発祥の地ということですが、1993年から村おこしとして「田んぼアート」を開始しました。その後、北は北海道から南は鹿児島まで、たくさんの自治体がそれぞれ趣向を凝らした田んぼアートを制作するようになっています。
見頃が7月中旬から8月中旬、ということで今年を逃すと当分見るチャンスがありません。(基本的に真夏に日本に行くことはありませんので)
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 高速・路線バス 私鉄
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
弘前市から、田舎館村へは、弘南鉄道という私鉄を利用すれば簡単に行くことができます。二人で往復切符を購入しました。
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番号が7155、調べて見ると東京急行電鉄から譲受した車両のようです。
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車内は空いていました。
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都会の電車なら、広告がびっしりと入っている場所には、駅員さんの絵とか、電車の写真などが入っています。この列車は弘前から黒石まで、
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自転車の持ち込みができるんですね。ちゃんと固定用ベルトまでついていて、至れり尽くせりです。一方、運転席との間のガラス窓には、「乗務員はマスク着用を心がけているけど、熱中症予防などにより制帽を外して対応する場合もある」旨の表示がありました。(運転席の撮影は禁止されていました)実際には律儀に制帽とマスク着用。エアコンもないのに、そして乗務員室には一人しかおらんのに・・
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ちゃんと田んぼアート駅があります。
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冬期はこの駅は閉鎖されます。
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16時台に2本ある以外は、8~17時のあいだ、1時間に1本しか電車は走っていません。これを見ると、平日、土日という区別はないのですね。
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駅を出て振り返ると・・カラフル。
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エリア内の移動は無料のシャトルバスが便利です。
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まずは、メインである田舎館城会場へ向かいます。昔の陣屋かなにかの門のようです。
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なかなか立派な建物のようです。
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展望台ごとに入場券を買います。建物の中に自販機があります。COVID-19感染対策ということで、係員がいて距離を保つように注意を呼びかけたりしていました。
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たんぼ側からみるとこんな建物です。
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エレベーターに乗せる人数も制限しているため、待ち客のためにこんな展示場持つくられていました。
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エレベーターであがると、天守閣もどきが建っていて、このテラスが観覧場所です。
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今年は、モナリザと黒田清輝の「湖畔」がモチーフです。
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モナリザのアップ。
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1993年に始まったときは「稲作体験ツアー」という名前だったそうですが、やがて「田んぼアート」と呼ばれるようになりました。で、「アート」の名にふさわしい物を!と意気込んで2003年に初めて人物画に挑戦したのがこれ。(それまでは文字や図のみ)
下に行くほどどんどん肥っていくモナリザ。「遠近法」を使う事を忘れて下絵を作ってしまった結果の大失敗です。
ですがこの失敗がきっかけになり、下絵を描く地元の美術の先生、CADで設計図を作る技術者、稲を植える役場職員をはじめとする人たちの努力で毎年大作が生まれるようになりました。 -
こちらもアップで。
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見事な物ですね。見る時期が違えば当然雰囲気は違うでしょう。
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こちらはちょっと原画とは雰囲気がちがうかなぁ。黒田清輝の名作、元の名は「避暑」で、当時23歳だった夫人を避暑に出かけた先の芦ノ湖で描いたものです。記念切手にもなっていますね。
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使われている稲は、ちゃんとこうして植えられていました。
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カラフルな稲があるんですね。初めて知りました。
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使われている稲は7種類、うち食用が1種類だそうです。
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当然、田んぼと同じ高さから見ると何がなにやら。
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こちらがもうひとつの会場、弥生の里展望所です。道の駅の敷地内にあります。
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お天気がいささか怪しくなってきました。この展望台の高さは14mあります。
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こちらも入館料は大人300円。
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最近話題のJOMON。
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狩猟の様子が描かれています。
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そしてこちらがYayoi。
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当然、モチーフは稲作です。
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すぐ近くにはこんなものも。寅さんですね。
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とても大きい!面積はおよそ680平米もあるそうです。
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こちらは石アートです。5色の石で作られているのだとか。
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ゆったり、くつろぎ、遊べる広場というコンセプトの道の駅らしく、遊具が豊富にあり、家族連れが楽しんでいました。
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オーストラリアに住んでいると、「田んぼ」の風景を見ることはないので、久しぶりにこういう景色を見るとほっとします。
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電車がやってくるのをのんびりと眺めます。
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シャトルバスに乗って、埋蔵文化センター・田舎館村博物館へ。入場料は大人300円。売り文句は「見れる」「歩ける」「さわれる」だそうです。こんな、自治体が作る公共施設の看板にまで、「見れる」などという「ら抜き言葉」が幅をきかせるようになってしまったのは残念です。
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ちょうど、ガイドつきのツアーの皆さんがいて、一緒に説明を聞かせて貰うことができました。ここだけで見られるもの、それは実際に発見された水田跡に残る「弥生人の足跡」でした。
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ここは、1981年に発見された水田跡に建てられています。東北地方で弥生時代の水田遺跡が発見されたのはこれが初めてでした。「弥生時代の稲作の北限は北緯40°」という学説を覆した出来事だそうです。
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そしてこれが「歩ける」遺跡です。
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この足跡も弥生人のもの。こういう足跡から、弥生人は土踏まずが発達し、体重は常につま先にかかっていた、ということが判ったんですね。
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こちらは出土した土器です。釣鐘を逆さにしたような形状の,丈が高く広口の器で、弥生式土器では甕(かめ)と呼ばれるものです。
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これは壺。
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蓋付きのものもあります。
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弥生式土器に入れられた稲。遺跡では炭化米が発見されていて、その遺伝子に最も近いとされる現存する古代米のようです。
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この表示が、他の博物館と大きく違うところです。直接手で触れ、自分でその手触りを知る事ができます。おそらく、とても多くの土器が出土したのでしょうが、こういう試みはとてもいいと思います。重量感や厚みなども実際に手で触った方がわかりやすいですし。
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