大学生トラベラー（当時）のかすぱるです！<br /><br />2019年12月～20年3月にかけての五大陸周遊旅行にて、モルドバの首都キシナウからウクライナの首都キーウ（キエフ）までロシア国鉄の夜行列車に乗車したので、その様子をご紹介します！<br /><br />「モルドバ→ウクライナ間でロシア国鉄？」と不思議に思う方もいらっしゃるかと思いますが、今回乗車したのはキシナウ発モスクワ行、つまり3ヵ国を横断する国際列車なのです。このため「ロシア以外でロシア国鉄の列車に乗る」という不思議な体験ができました笑

【五大陸周遊】モルドバ→ウクライナ夜行列車で国境越え！

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2020/02/29 - 2020/03/01

118位(同エリア385件中)

エリア

キーウ (キエフ)(ウクライナ)

旅行の満足度: 4.0

交通: 4.0

同行者: 一人旅

一人あたり費用: 1万円未満

交通手段: 鉄道

旅行の手配内容: 個別手配

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夜行列車に乗るためキシナウ駅へ。
首都のターミナルですがこじんまりとしています。

（↓キシナウでの街歩きの様子はこちらの旅行記にて！）
「【五大陸周遊】なんもないとは言わせない！モルドバの首都で歴史散歩」
https://4travel.jp/travelogue/11674524

キシナウ駅駅
夜中ということもあり、構内は閑散としていました。
だいぶ時間に余裕があったので、暇つぶしにぶらぶら見て回りました。

2Fの通路の柵やシャンデリアが、いかにも旧ソ連らしい様式でした笑
ルーマニア語で書かれたコロナウイルスの注意喚起。

コロナ禍直前で支障なく旅行できましたが、この2週間後にはウクライナが国境を閉鎖し、私がこのとき乗車した国際列車も長いこと運休になったようです。
国際列車の発着案内。
1日最大5便のうち、1便が隣国ルーマニアのブカレスト行、3便がモスクワ行、1便がサンクトペテルブルグ行でした。

私は23:05発のモスクワ行066列車で、隣国ウクライナの首都キーウまで乗車します。

チケットは事前にロシア国鉄の公式サイトで購入し、料金は4,907.9ルーブル（≒7,000円）でした。
日本の寝台列車に比べれば格安ですが、東欧の列車にしてはやや高めだと感じました。
改札が開くまで駅舎のベンチで休み、いよいよプラットホームへ。
ロシア国鉄の寝台車が停まっていました。

今回利用した2等コンパートメント。
1室4名の標準的な仕様です。
私は左下の寝台でした。
コンセントのような丸穴があり「充電できるじゃん！」と思いきや、ロシア語で「ラジオ」と書いてありました泣
各寝台にはシーツと布団カバーが配られていて、これを各自でセッティングするようでした。
という訳で、こんな感じでセッティング。
これで夜汽車の準備はバッチリです。
やがて列車は動き出しました。車掌は小柄なロシア人男性でした。

キシナウから見てキーウは北北東の方角に位置しますが、列車は南東方向に進み、沿ドニエストル共和国（モルドバ国内の親露派による半独立地域）の主要都市であるベンデル、ティラスポリに停車しました。
沿ドニエストルの「入国審査」は特段なかったと記憶しています。
（なので、沿ドニエストルを通っていることすら気づいていませんでした）

そして国境に差し掛かるとモルドバ・ウクライナの出入国審査官がそれぞれ乗り込み、パスポートを確認しました。

ウクライナ入国時には非接触型の検温機をおでこにかざされました。
この時はコロナ禍直前だったため、こうした形の検温を受けたのは初めてでした。
何をされたのかよく分からず、近くのイギリス人と「今の何だったんだろうね」と不思議がりました。
ウクライナに入ると、首都キーウへ北の方角に進みます。
モルドバで使えたsimはウクライナでは途切れてしまい、暇を持て余して寝たり起きたりしていました。

窓の外の風景は木々や平原が続きました。
シベリア鉄道は同じような景色が続いて飽きると聞いたことがありますが、おそらくそれと似たような感覚でした。
ときどき川や湖が見えると気晴らしになって良かったです笑
夜が明けて朝8時頃になると、ウクライナで最初の停車駅・ジュメールィンカ（Жмеринка）に停まりました。
正教会の黄金ドームが見えると、「ああウクライナに来たんだなあ」と実感しました笑
次に停まったのはヴィーンヌィツァ（Вінниця）駅。
この駅を出ると、次のキーウまで3時間無停車でした。
ぶらぶらと車内散策。
こちらはサモワールと呼ばれる給湯器です。

シベリア鉄道には給湯器があるのでカップ麺を持ち込むとよい、と聞いたことがあるのでピンときました。

この時は見たところ使えないようになっていました。

車内販売の貼り紙を発見！
お菓子や飲み物、アメニティ、グッズなど多種多様な商品を取り扱っていました。

ロシア国鉄でもこういうソフトなサービスをやっているんだなあと驚きました笑
せっかくなので車掌に頼んでマグネットを2種類購入しました。
ロシア国旗柄の電気機関車と、モスクワの風景が描かれた客車です。

手元にドルとユーロしかなかったので5ドル札を渡すと、ルーブルの小銭でお釣りを返してくれました。

繰り返しになりますが「モルドバ→ウクライナ間でロシア国鉄に乗車し、ついでにそのグッズを購入する」という摩訶不思議な体験ができました笑
キーウに近づくと、それまでの風景から一変してビル群が見えてきました。
手前の車両基地には青い客車がいくつも停まっていました。
地図を見る

キシナウを出てからおよそ13時間、ついに目的地のキーウ駅に到着！
いつの間にか前の方に客車が増結されていました。
青地に黄線、ウクライナの国旗カラーです。

キエフ旅客駅駅
先頭まで歩いて、客車を率いる機関車を見に行きました。
いかにも東欧らしいデザインです。
キシナウからキーウまでの走行距離は562km。
この列車はこの先ロシアの首都モスクワまであと800kmの長旅を続けます。
モスクワの到着時刻は翌朝5:07、キシナウ出発から日付を2回跨ぐことになります。
モルドバ、ウクライナ、ロシアの3国を跨る寝台列車にスケールの大きさを感じました笑

この後のキーウでの街歩きの様子はこちらの旅行記でご紹介します！
「【五大陸周遊】教会群に心を癒されるキーウ（キエフ）街歩き」
https://4travel.jp/travelogue/11673584

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ウクライナ⇔ロシア間の直通列車は2014年のクリミア侵攻時に停止されたのち復活し、この時は平常に運行されていました。
しかしコロナ禍、そして直近のロシア軍侵攻により再び停止されたそうです。
ロシア軍がウクライナから引き上げ、情勢が落ち着くことを願うばかりです。

在日ウクライナ大使館の公式Twitter等で募金を呼びかけていますので、こちらも併せてご参照頂ければ幸いです。
https://twitter.com/UKRinJPN