2022/01/16 - 2022/01/16
41位(同エリア1890件中)
旅猫さん
1月中旬の週末、大阪に出掛ける予定にしていたのだが、コロナの急速な感染拡大のため、急遽旅を中止にした。月曜日に休暇を取っていたので、日曜と月曜で温泉でもと考えたのだが、良い宿が無く断念。とは言え、天気も良く、気温も高めだったので、ふらりと都内へ出ることにした。『東京そぞろ』である。しかし、少々出るのに手間取り、家を出たのは11時半ごろになってしまった。今回は、前回歩いた佃島界隈の北側に位置する霊岸島から、永代橋を挟んで東に位置する永代界隈を歩いてみることにした。
(2022.01.21 投稿)
- 旅行の満足度
- 3.5
- 観光
- 3.5
- グルメ
- 4.5
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- JRローカル 私鉄 徒歩
-
前回と同じく、八丁堀駅から歩き始める。出口は京葉線の一番東側で、亀島川に架かる高橋の西詰である。改札からかなり離れた場所にあり、なぜここまで地下道を作ったのか不思議である。
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着いた時には、すでに昼を過ぎていたので、まずは昼食とする。前回見つけた弁当屋が気に入ったので、その店で『とり丁弁当(680円)』を購入。その弁当は、八丁堀に駅弁があったとしたらという想定で作られたものだそうだ。紙製の折詰に、温か味のある装丁が素敵である。
お弁当 ぎん香 八丁堀店 グルメ・レストラン
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中身は、名前のとおり、鶏が中心。自慢の壺焼き鶏が数切れ入っているが、食べてみると、すべて切り落とし部分であった。他の弁当より300円前後安い理由が分かった。とは言え、味は良いし、端好きなので、ある意味気に入った。それに、外で食べる弁当は、余計に美味しく感じる。
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鍛冶橋通りに戻り、新川二丁目交差点へ出た。近くの歩道の花壇には、前回も観た越前堀に使われていた石がいくつも残されていた。道路が拡張され、再開発が進んでも、歴史を伝えるものを少しでも残してくれれば、江戸の息吹は東京から消えないであろう。
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新川二丁目交差点から裏道を辿ると、越前堀児童公園に出る。公園と歩道を隔てる部分には、江戸城の鍛冶橋付近から出土した石垣の石が使われてるそうだ。この辺りは、福井藩松平氏の屋敷があった場所で、三方を堀に囲まれていたそうである。その堀は越前堀と呼ばれていたが、現在、その名を残す場所は、この公園だけとなっている。
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公園の一角には、霊巌島由来の碑が建っていた。江戸の初め頃までは江戸中島と呼ばれていた場所で、新堀川(現・日本橋川)で箱崎と分断されて出来た町である。名の由来となった霊巌寺が深川に移り、昭和40年代には霊岸島町の町名も消えたため、失われた地名となっている。
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さらに裏道を辿ると、新川大神宮が現れた。この社は、江戸初期に、伊勢神宮の遥拝所として設けられたのが始まりで、明暦の大火後に、現在地に遷座したそうである。以来、この地の産土神として、信仰されているそうだが、社殿等は戦災で失われ、その後再建されたものである。
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境内には、酒の菰樽が奉納されていた。霊巌島界隈は、江戸時代には酒問屋が多く集まり、上方から運ばれた下り酒の一大市場であったそうだ。現在でも、所縁の酒造業者から、酒が献納されているそうである。
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新川大神宮の裏手を、永代通りが走っている。江戸初期には、その通りに面して、幕府の御用商人であった河村瑞賢の広大な屋敷が建っていた。その向かいには、蔵が建ち並ぶ南新堀河岸があり、その西側に湊橋が架かっていた。現在でも、同じ場所に湊橋があり、旧新堀川を橋上から眺めることが出来る。水際までビルが立ち並び、江戸の息吹は感じられない。
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橋の北詰から、旧北新堀町沿いに歩いて行く。その途中の路地裏に、高尾稲荷神社と言う小さな社がある。新吉原随一と呼ばれた二代目高尾太夫を祀る社である。太夫は、見初めた仙台藩主伊達綱宗の身請けを断ったことで、その怒りを買い、大川三又の船中で吊るし斬りにされた挙句、川に捨てられたと伝わる。その首が流れ着いたのが北新堀河岸であったそうだ。なお、御神体は、旧社殿の下から発掘された頭蓋骨であり、高尾太夫のものとされている。
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そんな社のある場所は、江戸時代、永代橋の西詰であった。今は、往時の面影は全く無く、大企業の敷地となっている。明治期には、北海道開拓使の東京出張所があり、その建物を利用して創業したのが日本銀行であるため、発祥の地とされ、記念碑も建っていた。
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そこから日本橋川に架かっているのが豊海橋である。江戸時代には、現在の位置より西側に架かっていた。橋の上からは、優美な姿を見せる永代橋が見えた。現在の永代橋は、日本橋川が隅田川に合流する場所の南側に架かっている。東京の橋は、江戸時代と同じ名前でも、掛かっている場所が変わってしまっている場合が多いのである。
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現在の豊海橋は、昭和2年に竣工したもので、単調ながら均整の取れた美しい姿をしている。当時、隅田川を行き来する船の船頭に配慮し、橋の意匠はそれぞれ変えて造られたそうだ。
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豊海橋を渡り、今度は永代橋を渡る。関東大震災で失われた後、大正15年(1926)に再架橋されたのが、需要文化財に指定されている現在の橋である。土木遺産にも選定されているその橋は、どこから観ても美しい。そして、無数に打ち込まれたリベットが、その美しさをさらに強調していた。
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橋の上からは、前回歩いた石川島に聳える大川端リバーシティが望める。東京の臨海部は、そもそも小さな島が多く、湿地帯が広がっていた場所である。そんな場所に建つ高層ビルを観ていると、砂上の楼閣のように見えて来る。大地震に見舞われた時、大丈夫なのだろうかと心配になる。
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永代橋を渡ると江東区である。橋を渡っただけであるが、急に下町の風情を感じる。東詰から南へと続く永代河岸通りに入ると、そこは、江戸時代初期、摂津から来た8人の漁師たちが開いた町で、深川漁師町と呼ばれた場所である。南端に架かる巽橋からは、江戸時代からある掘割の景色が望める。なかなか風情のある場所であった。
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その橋を渡り切ったすぐ南側に、練兵橋と言う橋が架かっている。下を流れるのは、大横川である。江戸時代は大島川と呼ばれていた川であるが、河川改修により、かなり流路が変わってしまってる。それでも、この練兵橋の辺りは、当時と同じ場所である。とは言え、風景はまったく情緒が無かった。
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巽橋を渡り返し、西詰から北へと続く道へと入る。江戸時代には、巽河岸に面した深川諸町があった場所である。歩いてみると、まだ少し昭和の面影が残る街並みが続いていた。
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永代通りに突き当たると、そこには福島橋が架かっている。道が大きく拡げられているが、江戸時代からある橋である。当時、橋の西詰北側には、松代藩真田家の下屋敷があり、幕末には、かの佐久間象山が西洋砲術の塾を開いた場所でもあった。
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東詰には、小さな公園があった。その場所は、明治9年に渋沢栄一が屋敷を構えた場所であった。渋沢栄一と深川はかなり縁があり、明治37年まで、深川区会議員や議長を務めていたそうだ。しかも、隣接する場所は、渋沢倉庫発祥の地でもあった。この後、富岡八幡宮に立ち寄る予定であったが、出た時間が遅すぎたため、今回はここで切り上げることにした。そぞろ歩きは、適当なのが一番良い。
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この旅行記へのコメント (8)
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- pacorinさん 2022/03/08 21:32:54
- 懐かしの永代橋
- 旅猫さん、はじめまして
いつもご訪問ありがとうございます。旅猫さんの日本各地の旅行記、楽しませていただいております。
表紙に永代橋が出てきたので、思わずコメントしました。随分前のことになりますが、少しだけ門前仲町に住んでいたことがあるのです。終電がなくなった時、タクシー代をケチって東京駅からふらふら歩いて永代橋を渡り、帰宅したことが何度かありました。ほろ酔い気分ながらも永代橋は造形がきれいだなあと思っていました。懐かしい思い出です(*^-^*)
pacorin
- 旅猫さん からの返信 2022/03/10 09:20:12
- RE: 懐かしの永代橋
- pacorinさん、はじめまして、こんにちは。
書き込みありがとうございます。
こちらこそ、いつもありがとうございます。
実は、私も江東区に住んでいたことがあります。
そして、終電を逃した後、東京駅から歩いたことがあります。
永代橋も渡りましたが、清州橋も。
秋葉原から新大橋なんていうのもありました(笑)
もちろん、残業ではなく、呑み過ごしです(^^;
旅猫
-
- hot chocolateさん 2022/02/17 09:22:24
- 東京散歩
- 旅猫さま
おはようございます。
立春が過ぎたとはいえ、まだまだ寒いですね。
東京散歩は時々しているのですが、広すぎて場所もばらばらで、
何となく全体がつかめません。
何年か前に、隅田川沿いの橋巡り、下町散歩をしましたが、東京は広いですからね。
高尾稲荷神社の由来は怖いですね。
由来が真実かどうかは不明としても、住むには勇気がいりそうです。
夜は歩けませんね。
東京は江戸の昔からの歴史が凝縮していて、興味深々です。
hot choco
- 旅猫さん からの返信 2022/02/17 18:03:58
- RE: 東京散歩
- hot chocoさん、こんばんは。
書き込みありがとうございます。
今日は、一段と寒かったですね。
東京は延々と街が広がっているので、捉えどころが無いですね。
どこが境かわからない。
まあ、適当に歩くのが一番です(笑)
下町は、高いビルも少ないので歩くには良い所ですね。
高尾稲荷神社は、史実は別として、髑髏が御神体と言うのは怖いです。
しかも小さな祠の中に実際に納まっているのですから。
ちょうど、大きさもそのくらいなんですよ。
夜中に近くを通るのは、さすがに遠慮したいですね。
江戸東京の街歩きは、止められません。
旅猫
-
- 前日光さん 2022/01/23 16:04:33
- 高尾稲荷神社!
- 旅猫さん、こんにちは。
東京そぞろ其の7、東京の地図を見ながら拝見させていたきました。
東京は電車で移動することが多いので、地図上の位置がバラバラで、なかなか繋がりません。
地図が電車の駅ごとに切れておりまして、未だに東京のいろいろな場所がうまく繋がっていないのです。
たとえば島根県などは、あんなに広いのに、松江、出雲、大田、浜田、益田。。。といった所が鮮やかに地図上に浮かび上がるのに、考えてみると私は東京23区の繋がりさえ曖昧なのです。
それで真面目に地図を取りだして、東京の、主として隅田川沿いに広がる町を眺めたというわけです。
「高尾稲荷神社」は、「日本IBM箱崎ビル」などの近くにひっそりとあるようですね。
ご神体が怖いです(*_*)
高尾太夫の頭蓋骨なんですかぁ?
とても残酷な亡くなり方をした高尾太夫の怨霊が、あの辺りに潜んでいそうで、夜はこの辺りは歩けません(>_<)
まだほんの少ししか地図上の位置が把握できていませんが、これからも少しずつ勉強していきますね。
今年もよろしくお願いいたします<(_ _)>
前日光
- 旅猫さん からの返信 2022/01/23 19:37:49
- RE: 高尾稲荷神社!
- 前日光さん、こんばんは。
書き込みありがとうございます。
地図を観ながらというのはいいですね!
実は、最近、高度地理院の高低差が分かる地図が好きになっています。
より、東京の地形や町の形が分かり、楽しいです。
東京は街が繋がっているので、なかなか広がり把握しずらいですよね。
歩いてみると、結構いろいろ近かったりして、発見があります。
高尾稲荷神社は、今回初めてでしたが、御神体が頭蓋骨とは驚きでした。
しかも、言い伝え通りに社殿下から発掘されたというのがびっくりです。
でも、そもそも、高尾太夫が伊達様に殺されたと言うこと自体が史実ではないと云われているので、その頭蓋骨が誰のものかは分からないようです。
とは言え、あの辺りに誰かの遺体が流れ着き、祀ったというのは事実だそうです。
ただ、普通の土左衛門を祀るとは思えないので、何かしらの事件があり、その被害者が名の知れた人だったから祀られたのでしょう。
だとすれば、やはり高尾太夫なのかもしれませんね。
昼間でも人通りが少ないので、夜はかなり怖いと思います。
こちらこそ、今年もよろしくお願いします。
旅猫
-
- ポテのお散歩さん 2022/01/22 15:04:43
- 桜の似合う街
- 旅猫さん こんにちは。
旅猫さんの大阪への旅、幻に終わって少し残念です(^-^;
4トラ地図で、唯一 色が塗られていないので、いつ大阪へ行かれるのか
楽しみでもありました。
私も同じ近畿でありながら、仕事場としての大阪しか見てないので
旅猫さんなら何処を歩かれるのかなぁ。。。と。
次の機会を楽しみにしています。
私は四天王寺と住吉大社には行きたいと思っています(^o^)
東京の地名を聞くだけで江戸の情緒を感じられるのですが
桜が一番似合う街も東京(江戸)だと感じます。
実際、東京の川沿いや公園が春になると桜色になります。
江戸の風情がなくなっても、桜が咲く季節は江戸に戻る様な、
そんな魅力が東京にあるので 東京での街歩きが大好きです。
早くオミクロンが収束して 東京に行けたらいいのですが。
ポテ
- 旅猫さん からの返信 2022/01/23 19:18:27
- RE: 桜の似合う街
- ポテさん、こんばんは。
書き込みありがとうございます。
沖縄は未踏ですが、大阪は2,3回訪れたことがあります。
とは言え、20年以上前ですが。
訪れる予定だったのは、住吉大社と富田林、太子町です。
四天王寺も行ってみたいですね。
確かに、桜と言うと江戸が似合いそうですね。
江戸の頃から、桜は結構植えられていましたからね。
今も、そこら中にありますし。
そう言えば、もう2年も花見をしてない。。。
落ち着いたら、ぜひ、また江戸東京へ!
旅猫
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