2019/05/13 - 2019/08/10
117位(同エリア443件中)
おくさん
イギリス人の道5 楽しい誕生パーティー Buruma
7/25 Presedのアルベルゲ、夜中にベッドがガタガタと揺れるので目が覚めてしまう。誰かが私の上段ベッドに入ったようだが、ほかのベッドの人が何かの理由で移って来たのかな?もしかしてダニ!?朝見たら、上段ベッドには見覚えのあるブランケットが掛かっている。これは昨日のミーニョのアルベルゲで、まだ真っ暗な明け方に外から入ってきて私の上段ベッドに納まった女性じゃないか!この人なんで毎回こんな変な時間に到着してくるんだろうと不思議だ。今回は扉が開いていたから入れたが、下手したら昨日の二の舞になって外で一夜を明かすことになったかも知れないのに。アルベルゲ代が惜しい訳でもないだろにな。一日の歩くペースが凄くゆっくりなのかな。起きてきたと思ったらまだ外は真っ暗なのに朝シャワーを浴びている。一日のサイクルがどうなっているんだろう。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 30万円 - 50万円
- 交通手段
- 徒歩
- 航空会社
- カタール航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
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プレセドのアルベルゲを6:20にスタート。ほぼ8人全員がその前にスタートしたので釣られて出発してしまった。真っ暗闇。ロンゲのおっちゃんが私の出発を待ってたかのように後を付いてきたので、この人は私が頭に付けているライトが目当てのようだ。滅多に使わないライトだけど、たまにこうして夜中と同じくらい真っ暗闇の中を歩くことがあるので、やっぱりライトは必要だ。
ここからカミーノは森の中に入っていくが、舗装路をそのまま進み400m歩いて昨日のレストラン横を入るとカミーノに復帰できることは知っている。入った角にモホンがあったので暗闇で写真を撮っていたら、おっちゃんは先に行ってしまった。もしかして後を付いて来たのは巡礼路が分からなかったのもあったのかな?おっちゃんはバックパックの配送を頼んでいるから軽装なので足が速い。 -
みんなの出発が早かったのは、今日はイギリス人の道最高地点を越える日なので涼しい内にとの思いがあるのだろう。標高としたら450mと大したことないけど300m上らなくてはならない。でも曇り空が続きやがて小雨になったので炎天下よりよっぽど歩きやすい。1時間半でスペイン女性二人組とイタリア婆ちゃんと息子に追いつく。写真、他の三人の姿勢と比べれば一目瞭然だろうが、婆ちゃんは今日も体を左右に振りながら頑張って歩いていて、その姿は本当に頭が下がる。婆ちゃん頑張れ。私とおない年だけど。
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巡礼路が3年前とは明らかに違って見覚えのある所がさっぱり出てこなかった。ブルマへの巡礼路は高原のような所を歩く箇所や一風変わった建物があるので楽しみにしていたのだが、そこはとうとう現れなかった。代わりに眺めの良い小高い丘に到達したので5人でしばし足を止め、その美しさを堪能することができる。やっぱり巡礼路は変更になっていて、前はなかったコルーニャからの巡礼路と合流する所が現れた。いったい何処で合流するのか想像出来なかったので、ここが見られたのは良かった。
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突然、ブルマ村に入ってすぐに目的のアルベルゲが見えて来た。Hospital de Brumaのアルベルゲ10:45到着~。今日は15キロと短かったのでさすがに早すぎた。オープンまで小雨の中3時間待ち。出発を2時間遅くすりゃ良かったかな。雨のためベンチは濡れてるので立ちんぼうで待っている。後から到着してきた女の子達はその濡れたベンチに平気で座っているな。ポンチョなのでいいんか。国民性か。
ここも昨日同様、村にはレストランが一軒あるのみなので、そこで食べる以外に選択肢がない。でもジュースと硬いパンを持っているのが命綱。これは明日の朝飯に取っておかないといけない。ブルマはフェロール出発組とコルーニャ出発組の二つのイギリス人の道が合流する地なので巡礼も続々と到着してきた。雨の中、沢山の巡礼が待っているので管理人さんが気を効かせてくれ11:30にチェックインを始めてくれる。順番どおり一番乗りで受付して貰える。ベッドも早いもの順に贅沢に選べるので1階の一番奥でコンセント近くのベッドを確保する。ロンゲのおっちゃんが2番手でチェックインして2階に行ったり下に降りたりしながらベッドの物色をしているが、結局2階にしたようだ。3年前は私も2階のベッドにしたけど、今回は1階。何故かと言うとここのトイレは外に出た別棟にしかないから。夜中に一度トイレに起きる身としては暗い階段でこける訳には行かない。 -
後からチェックインしてきた人たちが中に入る前に濡れた合羽やポンチョを雨の当たらない通路に干し出したので、あっと言う間に通路は満艦飾となる。
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後から後からベッドが埋まって行き、みんな濡れた衣類をベッドの柵に掛け出した。乾かないと明日困るのは誰でも同じなので見てくれなんて構っちゃいられないのだろう。涼しかったので石鹸なしで熱いシャワーを浴び、洗濯はしないでおく。雨だからどうせ乾かないのが分かってるし。ここのシャワーは男女共用でペラペラのビニールカーテン1枚で目隠しされてるので中々スリリングだ。雨降りで寒くなってるのでシャワー後の長ズボンが役に立った。
女性二人組の巡礼が到着してきて私に挨拶したように見えたがはっきりしない。でも受付に並んでいるところをみたら、3日前に泊まったネダのアルベルゲで一緒だったおばちゃんだったと気づいたので後で挨拶し直しておく。 -
12時半、近くのレストランへ。巡礼メニューは1時からだそうだがOKしてくれた。1皿目のガリシア風スープはまるで味噌汁のよう。嬉しいことにワインがボトルで出てきた!もちろん全部頂きましたとも。二皿目は安定のポーク、ジャガイモのフライがいっぱい付いている。デザートは自家製らしいチョコレートアイスで全て満足。ネダで一緒だったショートカットのおばちゃんも食べにやって来た。途中で離れ離れになってもこうやって再会できるのが同じサンチャゴを目指す巡礼の良いところだ。ファティマを目指している間はこういうのが無かったので少々辛かったが今はサンチャゴ巡礼の良い所を満喫できている。。
アルベルゲで一緒のスペイン青年が「今日は私の誕生日だから7時半にバルに行ってワインを飲もう」と誘ってきた。へー、そりゃ楽しそうだな、こういうイベントは大好きだ。きっと会費だって数ユーロくらいだろう。夕方になってきたので青年に飲むポーズをしたら嬉しそうにしてくれ、歩き出すとその後ろを大勢の人がぞろぞろと付いて来た。このお兄ちゃんは私だけじゃなくてアルベルゲに居た全員に声を掛けていたのだった。ネダで一緒だったおばちゃんがパーティーの交通整理の積もりなのか何か言っている。ノートを出して集まってきた巡礼にパスポート番号と名前を書けと言ってるようで1番目に書かされる。なんに使うのかな?でもこれは結局何にもならなかったようだ。 -
若者から年配者まで20人近くが集まった。あの無口なロンゲのおっちゃん迄やって来た。人付き合いが嫌いなのでもないらしい。兄ちゃんを手伝って大きなテーブル二つをくっつけて会場の出来上がり。兄ちゃんは店の人に「あれとこれとワインはこうで」と注文しているのでスペイン人らしく予約なんかしないで行き当たりばったりでパーティーを開くようだ。日本ならこんだけの人数のパーティー開くのに予約無しは考えられないだろう。
やがてテーブルには生ハム、パン、オムレツとワインのセットが3組並んだ。これ全部、今日が誕生日の青年のおごりらしい。欧米の誕生日は日本と違い、本人がみんなにご馳走するんだと言うのを思い出した。誕生日も大変だね。おめでとうの乾杯は世界共通。それにここには世界各国の巡礼が集まっているので、それぞれの国の誕生祝の歌を披露することになった。日本は英語と同じハッピーバースデーの歌しかないので、日本語でハッピーバースデーの曲にあわせて「誕生日おめでとう誕生日おめでとう、かんぱーい」と、お茶を濁す。これは4年前にポルトガルの道でも同じことをやったことがあるのでインチキ誕生日の歌も二度目だ。 -
ワインは2本だけだったので、みんなで乾杯したら終わってしまった。それ以上飲みたい人は自腹で飲むらしいので、自分の分と主役の青年にもビールを一杯奢って上げる。テーブルの上の料理も人数に対して多くはなかったので、みるみる内に消えてしまったが、特に追加するのでもないようだ。さっぱりして良いね。女の子達はみんな自腹でビールを買ってご機嫌になっている。すっごくノリのいい女性グループでパーティーを盛り上げてくれている。 全員で明るい外庭に集合して記念写真を撮るときもご覧のとおり(写真)。テンションが上がって爪先立ちしてる子がいるよ。
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ネダで一緒だったおばちゃん二人が1ユーロずつ集めてケイマーダをしてくれるそうだ。ケイマーダの儀式は今年初めてポルトガルのアルベルゲで体験できたけど、なんとこれで今年二回目だよ。サンチャゴ巡礼5年目にして初ケイマーダだったのに、続けて2回も出くわした当たり年。ここでも最年長に見える私に最初にやれと言うので炎をしゃもじで掬っては念仏を唱える。もう2回目なので慣れたものだ。酔っ払いだし。誰かが頼みもしないのに私のカメラを寄こせと写真を撮ってくれる。このおばちゃんはネダのアルベルゲでガリシア州の Wi-Fi の繋ぎ方が分からないと私に教えを請いに来た人だと思いだす。でもスマホがスペイン語なのでスラスラとは教えられなかった。最後にこのおばちゃんが誕生日パーティーの会費2ユーロを集めたので、何か頼まれていたのかな?何はともあれ主役の青年の負担が軽くなって良かった。
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カステラみたいで大きくて四角いケーキが現われた。上には小さなロウソクみたいのが立っている。主役が吹き消してから小さく切り分けて全員に配られたので誕生日のムードも最高潮か。予約なしの誕生パーティーなので事前に注文する筈がないので、きっとこれはレストランがデザートとして提供するものを利用させてもらったんだろう。手頃なのがあって良かったね。兄ちゃんの一生忘れない誕生日になったことだろう。
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女性グループのスマホに保存してある賑やかな音楽をバルのスピーカーを通して流しだした。女の子達はみんな今時の激しいダンスだけど、一緒の輪の中で踊っているバルのおかみさんのダンスが情感たっぷりで圧巻だった。それからはもう大騒ぎダンスパーティーの始まり。この子達は高校生かと思っていたが、みんなビール瓶を片手に踊りまくっている。スチューデントか?と聞いたらカレッジと答えたので大学生のようだ。私も円の真ん中に引きづり出されてネダで一緒だったおばちゃん相手に踊らされる。ほんのり酔っ払いなので見よう見まねのダンスも平気。ロンゲのおっちゃんまで輪の中に引きずり出されてぎごちなく踊っている。寡黙だけど満更でもないようでニコニコしている。フラメンコの心得のあるおばちゃんが真ん中に出てきてフラメンコを踊りだした。素人だろうけどいぶし銀のような本場のフラメンコが見られてよかった。若い子はみんな酔っ払って踊りまくっているので、どれも動画でいっぱい撮る。
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アルベルゲに戻ると私のベッドの上段は若者が入っていた。どのベッドも上段までみんな埋まっていて、やっぱりこのアルベルゲは巡礼が集中するところだ。女の子達も近くのベッドにワイワイ戻ってきたが時間が経つと静かな夜になった。ネダで一緒だったショートカットのおばちゃんの到着は遅くはなかった筈なのに、キッチンの片隅で床にマットレスだけのベッドだった。誰かに譲ったのかな?ほかに自転車のイタリア兄ちゃんも同じようにマットレス。やっぱりここのアルベルゲは混むんだなと再認識した。
イギリス人の道6 今日はばらばら Sigeiro
7/26 Burumaのアルベルゲ。みんな起きるのが遅い。キッチンの床に敷いたマットレスで寝ていたイタリア兄ちゃんは起きるのが早かったが、もう一人のマットレスおばちゃんはまだ寝ている。この人はもう一人のスペイン女性と一緒に行動しているが、元々はソロ同士らしい。7時になったらやっと他の人たちもゴソゴソと起き出して来たようだ。みんなキッチンで手持ちの軽い朝飯を食べているので自分も昨日から持ち歩いているコーヒーとラスクみたいな硬いパンを少し食べてみる。今日の行程には途中のバルで軽食を食べた覚えがあるので軽すぎる朝飯でも心配することはない。 -
外に出ると昨日の女子大生の一人がネダで一緒だったおばちゃんから足を手当してもらっている最中だった。この子達は昨日初めて見る顔だったので、きっと私とは別ルートのコルーニャを出発してきた子達だろう。すると今日が2日目か3日目か、慣れない長距離歩行でマメができるころだ。昨日はフラメンコ踊ったおばちゃんもマメの手当をして貰ってたな。でも残り2日でサンチャゴ到着なので痛くてもあと少しの辛抱だ。中庭を出たところでは他の女の子達が歩く前のストレッチをしていた。7時50に出発。涼しくて気持ちいい。
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奇妙なオブジェの前を通り過ぎて最初にあったバルに入る。今日の行程にはバルのある村をふたつ通り過ぎるのが分かっているので食糧がなくても飲み食いできるから助かる。オムレツとコラカオで3ユーロ。食べ終わるころに昨日の賑やかな女の子達もやってきて外のテーブルで休みだした。男女ミックスのグループかと思っていたが女子だけ6人のグループだった。パーティーではかなり飲んでいたようだったが、だれも二日酔いの顔をしていなくて今日も元気で愛想がいい。出掛けにカメラを向けるとみんな笑顔で応じてくれる。
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ずっと歩き続けていくと、昨日フラメンコを披露したおばちゃんカップルが日陰で休んでいた。「ケイマーダ」と言って飲む仕草をしているので昨晩の楽しいことを言っているのが分かる。別のスペイン人夫婦も加えて5人で簡単なスペイン語でお喋りしながら一緒に歩くが、ペースが違うのでやがてぶっちぎる。次はイタリアのおば様二人連れに追いつく。今晩の宿は私と同じシグエイロだが、私が予約したのとは別の私営アルベルゲだそうだ。3年前のシグエイロには私営アルベルゲが2軒だけだったと記憶しているが、今年は4軒に増えていた。昨日のブルマも私営アルベルゲがあると助かる人がいるだろうが、ブルマ村は寂しすぎるので年間の運営は無理なんだろう。今は巡礼が沢山来るからいいけどシーズンオフでは体力が無いとやってけない。それに対してシグエイロは大きな町なのでアルベルゲも経営しやすいのは容易に想像つく。
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そろそろシグエイロが近づいた筈だがなーと思いながら歩いていると、突然、見覚えのある公園に出た。あっもうシグエイロだ!この公園ってこんな唐突に現れるのだったのか。すぐ近くで若者二人の巡礼がスマホを見ながらウロウロしているのでアルベルゲを探しているようだ。自分もタブレットを出して地図アプリで予約したアルベルゲ「A Camino Real Sigeiro」を探すことにする。運良く現在地がすぐ分かったのでアプリに道順を探させると簡単にたどり着くことができる。ほんとこのMaps.meアプリは便利で助かる。無料なのが信じられない。最初の巡礼の時から利用しだして既に5年使っているが、その内有料になるんじゃないだろな!?でもこのアプリだけは有料になっても使い続けたい。それだけ便利。
アルベルゲには何と高校生の団体が入ってた。うーん、こういうの苦手なんだよな。昨日楽しく過ごした全員がこの町にチェックインしてるはずなんだがなー。運悪くみんな別のアルベルゲに投宿したようだ。アルベルゲが複数あるのは安心できるが仲良くなった人たちとバラバラになる確率が高くなるので痛し痒しだ。ここは私営の中でも16ユーロと少し高め。案内された部屋には高校生男子が5人ほど既に入っていた。でもこの子達は行儀が良さそうで部屋では大人しくしているので同じ何でも助かった。子供は人見知りするので簡単にはフレンドリーな関係にならないのが面倒くさい。部屋には二段ベッドが3台に平ベッドが1台。私には平ベッドがあてがわれたのでプチラッキーだった。シャワー、洗濯したけど物干しがないので狭い窓の手すりと、残りは子供達が衣類を掛けていたコート掛けに引っ掛けさせてもらう。 -
アルベルゲ自体はキレイだしキッチンのテーブルにある果物や冷蔵庫の飲み物はフリーだそうだがコーラは1ユーロとのこと。廊下のワゴンにはシャンプーやボディーソープ等の小袋がたくさん乗せてあって、これもフリー。唯一の難点は物干しがないことだけか。それを除けば星みっつのアルベルゲだ。
買い物に出る。ここには大きなスーパーがある筈だ。その前にキャッシングしたい。まだ200ユーロ近く現金を持っているけど、クレジットカードの決済日が明日なので、今日のうちにキャッシングすれば利息が2日で済むはず。それに今はユーロが安くなっているので、値上がりする前に現金にしてしまうのがお得だ。すぐ銀行が見つかったので路上でキャッシング始めるも旨く行かない。そしたら通りがかりの人が別のATMを教えてくれる。どうもこのATMは具合が悪いようだ。無事に300ユーロゲットだぜ。これで手持ちの現金が豪勢に500ユーロ近くなってしまった。と言っても円なら6万円なので驚くほどの額ではないがユーロで500持っていると凄く大金を持ち歩いている気になれる。もちろんこの旅では使い切れないので残りは次回用だ。昨日、ネットで見たときは1ユーロが120円だったが、実際のキャッシングでは1ユーロ126円だったので微妙。日本を出発したころは130円だったので、まぁそれよりは良くなってるかな。
スーパーDiaで1リットルビールに大盛りカット野菜、美味そうなパン2個にサイコロチーズで4.7ユーロのお買い上げ。買い物袋を提げて歩いていたら遠くから「バレンティーノッ」と声がかかった。え、私のことか!?そう言えば昨日、誕生日が2月14日の関係で洗礼名はバレンティノと教えた人がいたな。振り返るとスペインおばちゃんが大きく手を振っている。私の泊まっているアルベルゲからすぐのアルベルゲだそうだ。別のスペイン親父二人組とも会って、この二人も近くのアルベルゲ泊まりだそうだ。みんな同じアルベルゲだったら、また今日も楽しかっただろなーと、ちょっと惜しくなった。 -
アルベルゲのキッチンで食べる用意をしていたら、運悪く高校生達もこの大きなテーブルで昼飯にするようだ。引率の先生らしい数人が大鍋ふたつにトマトパスタをどっさり作って配りだした。子供たちはそれぞれ自分が用意した容器にドチャッと入れて貰い、別の先生から粉チーズを振りかけて貰っているがパスタには具が何も入っていないようだ。バゲットのパンをひとかけらポンと加えて貰っただけの質素な昼飯。このテーブルで食べ出す子もいれば外のテーブルに移動して食べてる子もいる。私は同じテーブルで高校生にまじって一人だけ1リットルビール飲んでいる。これって教育的にどうなんだろう?ところで今日買ったカット野菜は大盛りすぎた。いつもはビニール袋に入った野菜だけど今日のは大きなプラスチックパックにギューギュー詰めに入っている。食べても食べてもなくならない。と、昨日大騒ぎした女子大生6人グループが到着してきた。私を見とめると喜んでくれてるのでこちらも嬉しくなる。オール高校生の中で少しブルーだったが、これでちったぁ楽しくなる予感がするようなしないような。女の子達は貸切6人部屋の平ベッドだったので、とても豪華に感じた。6人グループで1部屋独占とは良くこんないい部屋があったもんだ。「エスタ ノチェ タンビエン(今晩も同じに)?」と飲む手真似をしながら言ったら受けたが残念ながらそう言うことはなかった。
イギリス人の道7 サンチャゴ到着 Santiago de Compostela
7/27 シグエイロのアルベルゲ。このアルベルゲは朝食付きだ。キッチンに行くとテーブルの上には沢山のパンやらシリアルに飲み物が既に広げられていた。パン4枚とジュース。コーヒーは2杯飲みオレンジも食べて腹いっぱい。6人組の女の子達もやってきて一緒に食べだした。 -
パウラと言う女の子からノートに何か書いてとお願いされたので日本語で書いてからGoogleさまの翻訳で意味を教えてあげる「かわいい娘さん達と過ごせたことに感謝」みたいな。パウラとは違う女の子(写真右縁)からは後でフェイスブックの友達申請が届いたのでパーティーで撮った写真をいっぱい送ってあげる。
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8時でっぱつ。今日はサンチャゴ到達の日だけど生憎ずっと小雨が続いている。雨の中なので誰も休むことなく歩き続けているようだ。ショートヘアーのおばちゃん二人組に追いついたので少しのあいだ一緒に歩く。この二人とは初日のネダのアルベルゲで一緒で、結局最後の日も一緒になったな。イギリス人の道は短期間で歩き終えてしまうしアルベルゲも手ごろな所にポツンとある程度なので一緒になる確率が高い。当然、仲良くなる人も多くなる良い道だ。
※お役立ち情報
サンチャゴまで最後の100キロを歩くと巡礼証明書が発行してもらえますが、多くの人はフランス人の道で最後の100km区間であるサリアから歩き始めます。700キロを歩いて来た人からすると、ここから歩き始める巡礼との繋がりはとても希薄で温度差半端ないと感じます。もし100キロを歩きたいなら、ここイギリス人の道がお勧めです。全員が同じスタート地点から始めるのでサリアからみたいなズル感がないし宿も一日歩いた手頃な間隔にあるので再会率が高いので仲良くなり易く、日数が短いのでバラバラに成りづらいから再会率は更に上がります。二度歩いて二度ともそんな感じだったのでお勧めです。
やがてサンチャゴ手前にある商業団地の中に入ってきた。長いスロープを備えてある特徴的な薬局も現れたが、そこからカミーノは3年前とは別の道に入って行った。前はこのあと分かりづらい道が続き、一緒に歩いていた6人全員でカミーノを見失ったことがあったので、もしかしてこの方が好都合かもしれない。どんどん町らしくなってきてチェックしておいたマックが分かれ道に現れた。私はここからカミーノを離れて予約しといた私営アルベルゲ方面へ行く手はずだ。前を歩いていたグループが私が別方向へ行くのが分かったのか広い道路の反対側から「チーノ」と声を掛けてきた。チーノじゃねえし。
本降りになった中、何度も利用したバスターミナルの横を通ってフランス人の道と合流、今晩のアルベルゲ「Viejo quijota」は道沿いなのですぐ分かった。すぐチェックインしてベッドを確認したらバックパックを背負ったまま巡礼オフィスを目指す。オフィスは巡礼スタイルしてないと入り口でガードマンに咎められるので面倒なのだ。アルベルゲからカテドラルまでは1キロあるのでちょっと歩かなくてはならない。 -
今年歩きでの2回目サンチャゴ到着~。すぐ巡礼事務所に向かう。雨だから出足が悪いのか行列も少なめでラッキー。イタリア婆ちゃん親子を並んでいる列に見つける。婆ちゃんは元気そうで今日もニコニコしていた。3日振りの再会だが、婆ちゃん達は2晩どこに泊まっていたんだろう?何はともあれ無事にコンポステラーノをゲット出来たので、次はガリシアのインフォメーションに「二つの道の巡礼証明書」を貰いに行く。
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このインフォメーションのサイトを見ると、二つの巡礼路を踏破した人たちが写真で紹介されているのだが、みんな証明書を誇らしげに掲げて写っているので私は貰うのを忘れたと思ってやって来た訳だ。さてGoogleさまに翻訳して貰ったタブレットの文を見せて「バッチだけ貰ったけど証明書を貰うのを忘れた」と言うも、証明書が発行されるのは日本の熊野古道だけだと知らされる。え、そうなの!?そこで初めて、ネットで紹介している写真は日本とサンチャゴの2箇所で申請した人たちがごっちゃで紹介されていて、証明書と一緒に写っているのは全て日本であることが分かった。ま、紛らわしい。
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この頃になると陽が差してきて明るくなる。ふたつの用事が済んだのでアルベルゲへ戻ることに。今日のアルベルゲはカテドラルから1キロ離れているので、中に入ったらスーパー行く以外は出歩かない。明日からのFISTERRA,MUXIAルートの為にエネルギーチャージに勤める。オーナーはフレンドリーで親切。外からの入り口は2階になっており、そこには障がいを持った人のための小さな個室とシャワー・トイレ室があるだけで、一般のベッドルームは1つ降りた所に二部屋あった。私が入った部屋はまだ私が最初でベッドはがら空きだったが、予約で埋まっており残りベッドは1つだけだそうだ。事実、フランス人のカミーノ沿いのこともあってか、何人もの巡礼がやってきてはフルと言われてた。カテドラルまで1kmもあって不便なのに宿代14ユーロはサンチャゴでは安い方だから人気のようだ。定宿の公営アルベルゲのメノールでさえ7月は15ユーロと高価格。メノール何とかしてくれ。
ベッドルームはゆったりとしていたが、シャワールームは極狭だった。おっつけ仕事で作ったようなシャワー室が二つ並んでいるので窮屈な姿勢で浴びなくてはならず、屈めないから足なんか洗えない。洗濯したけど物干し場には陽が当たらないし風もないので乾かないだろうと諦めながら干しておく。 -
このアルベルゲは入った所にスティックや帽子が鈴なりに下がっていた。きっと今まで泊まった巡礼が置いて行った物だろう。もしかしてと思って「これは売っているのか?」と聞いたら「あなたが必要なら持っていって!」これぞ渡りに舟。600kmを共に歩いた木の杖とはここでお別れとなるようだ。下がっているスティックを物色していると、他にもあると倉庫から青いスティックを2組出してきた。相当数あるようだ。そのスティックはバンドの部分が紐なのでスティック本来の力は出せないタイプだったので、紐が痛いと訴えてちゃんとしたバンドの物にして貰えた。あの青いスティックは本当に出回っていて沢山の巡礼が使っているのを見ていたが、あれじゃぁ貰っても嬉しくない。
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ツバの広い山用の帽子が欲しいので、私のオンボロになった帽子を見せてズーズーしく「これは?」と聞くもそれは却下だった。感謝を込めて宿代の他に5ユーロをドナティーボと言いながら渡すと喜んでくれる。北の道を歩き終えてから2本のスティックを盗まれてしまい、道端で木の杖を2本交換して最後はこの金属スティックにたどり着いた。わらしべ長者これにて完結。
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このアルベルゲの良いところは他にもあって、スーパーがたった20mにある所だ。1リットル白ワイン、トマト3、16Pチーズにバーガー用パン1袋。瓶詰めの豆にクノールスープの素を加えてチンして簡単スープを作る。談話室みたいな所に大きなテーブルがあるので食べ物を広げてのんびり頂くことにする。5月13日に家を出発して2ヶ月以上が過ぎた。3つの巡礼路を歩き切っていよいよ最後のルート、フィステラ・ムシアに向かう気楽さからホントに解放的な気分で飲み食いできる。特に明日からの道は毎回最後に歩いている道なので、これで5回目だ。何の心配もない。
夕方になってやっと私の入っているベッドルームに女の子達が入ってきた。2晩一緒だったグループが来たら楽しいなと思っていたが、別のグループだったので、たぶんフランス人の道を歩いて来た子達だろう。洗濯物を取り込みに行くと案の定まだ湿っていた。明日朝まで干しておけば乾くかも知れないが、それだと忘れる可能性大だ。仕方ないからビニール袋に入れて明日のネグレイラのアルベルゲで乾かすことにする。
アナは今日このアルベルゲまで尋ねて来ると言ってた筈だが何の連絡も入ってこない。ひょうきん者のアナのことなので、もしかして急にやって来て驚かすのかなと想像して時々外まで見に出てみたが来る事はなかった。もう早寝がしたいので、アナにメッセンジャーで「来ないので寝るよ」と送ったら「ごめんね」と返事があった。まぁスペイン人なので日本人みたいに約束をがちがちに守るんでもないんだろう。
イギリス人の道これにておしまい。
明日からは最後のルート、Fisterra,Muxiaへ向かって歩き出します。
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この旅行記へのコメント (2)
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- pedaruさん 2022/04/05 05:04:39
- 旅行記の書き方
- おくさん おはようございます。
万歩計さんの掲示板を見てやってきました。はじめまして
どんな方かと期待をして来ましたが、期待以上の内容を持った人なので
なんだか得をした気がします。
おくさんの旅行記は長距離を歩くような、自転車で峠を越すような、力の
こもった作品です。写真前部に長い作文がついています。もちろん書くのは
大変ですが、読む方もたいへんです。
内容が面白いので、読んでもらえるのでしょう。このスタイルを継続してください。
4トラベルで唯一のユニークな旅行記として、注目されることでしょう。
これからもよろしくお願いします。
pedaru
- おくさん からの返信 2022/04/05 07:02:28
- Re: 旅行記の書き方
- pedaruさんコメントありがとうございます。
名前から想像すると、もしかしてサイクリングする人ですか?
私の自転車旅日記は大昔のもので、現在はままチャリライダーです。笑
読んで貰えて嬉しいです。
これからも宜しくお願いします。
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