2019/05/13 - 2019/08/10
1385位(同エリア7259件中)
おくさん
歩く歩く歩く 2019の14
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 30万円 - 50万円
- 交通手段
- 徒歩
- 航空会社
- カタール航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
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Fatima21 巡礼たった一人 Caxarias
7/17 Ansiaoのウナギの寝床みたいな宿。ちょっと早めの6時50に出発。今日は山の中ばっかり29キロを歩くので朝から気合が入っている。この町を歩いてみて分かったことだが、ファティマへはトマールを経由するのが王道らしい。昨日、町から2方向に分かれるカミーノを少し歩いてみたら、トマールへ向かう方が立派なモホンもあるし矢印もしっかりしていたから。対してカシャリアス方面に向かう道に青い矢印はあることはあるが手描きで薄汚れている感じがするのばっかり。まぁどんなんでも分岐点にちゃんとあればそれだけで上出来とは思うのだが。 -
さて、歩いていると要所要所にはちゃんと青い矢印が描かれている。むしろ、サンチャゴへ向かう黄色い矢印の方が少なく見える。これだとサンチャゴへ行く巡礼は迷うかもね。実際、私は昨年、この山中で大いに迷って国道に出たところでAnsiaoの道路案内板を見つけたので、巡礼路ではなく国道を歩いてAnsiaoに到達した経験あり。
犬ころが時々現れては吼えまくっている。小型犬はみんな放し飼いになっていて、吼えながらやっては来るがこちらの間合いには入ってこなくてとてもずる賢い。やっぱりこの長い杖が怖いのかな。一匹だけ吼えもせずに寄って来たのがいたので頭をなでてやり癒される。
見覚えのある教会が2箇所に現れたので、2回とも外のベンチに座ってエネルギー補給する。作っておいたチーズサンドと大きなオレンジジュース紙パック。幾ら飲んでも中々終わらない。今日の1リットルジュースはまだ開封してなかったのでバックパックの上に横向きにして入れてきたが、残念ながら少し漏っていた。やっぱりポルトガル製だから封が甘いのかな?今度からは横置き厳禁と運送屋のシールみたいなことを考える。 -
4時間歩いてやっと向こうから本日最初の巡礼がやって来た。フランス語しか喋れないおじちゃんだが地名だけでコミュニケーションを取れる。スペイン語も片言どころじゃなくて殆ど分からないようだ。何を思ったのか「ウノ・ドス(1・2)」と順に声を出して勘定してから「ドセ(12)」まで到達したけど何がドセなのかを説明できずに「う~」と言いながら悩んでいる。意味は分からなかったけど、その悩みようは分かる分かるよー。二人して写真を撮ってから「ボンボヤージ」と言って分かれたが、すぐ後ろから呼び止められてスマホを向けだしたので杖を掲げてポーズを取ってやると嬉しそうにしてくれる。結局、今日であった巡礼はこのフランス小父さん一人だけだった。残念だがほぼ予想どおり。
あとで考えたが、ドセ(12)は私が目指しているカシャリアスまでの距離を教えようとしたのかも知れない。互いに今日の出発地と目的地を教え合って、おじさんは今朝カシャリアスを出発していたから。 -
山火事の跡が現れた。昨年もここは山火事の後でまったく同じだった。それでも植林はほんの少しだけやってるようだが殆どは同じまっ黒けのまんま。広すぎて手が回らないのか国民性か?ただ、昨年はなかった朽ちた木がそこかしこ行く手に倒れているのが目立った。殆どなかった草もいっぱい生えていたのでこのままだと雑木林じゃなくて草原に変わるだろう。
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7時間ちょい歩いて1時半にカシャリアス到着。しかし町の看板は現れたものの肝心の町は影も形も見えないので暫く歩かなくてはならなかったので疲れる。ゴールの気配を感じると気が緩むので、そこでゴールがまだ先だったと分かるのはしんどい。町の手前で巡礼路は真っすぐ町に向かわずに迂回を始め出したので、一度歩いている者の特権で巡礼路は無視して直接町の中を目指す。この町にもアルベルゲはないが、昨年泊まった25ユーロのホステルがある筈なので一直線に向かう。途中には昨年 Wi-Fi を利用したカフェがあるので、店外の道端からアクセスしてメールとフェイスブックをアップする。(せこ)
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ホステルも同じところにちゃんとあったのでホッとする。ホステルのおばちゃんに「昨年も泊まったんだよ」と身振り交えて何となく言ってみると、おばちゃんは私を覚えてくれてた。昨年は25ユーロだったが今回は22.5ユーロだった。二回目の宿泊だと1割引にしてくれるようだ。そんなの気付かない外国人なのに律儀に負けてくれたおばちゃんオブリガード。昨日のウナギの寝床部屋と違って本物の一人部屋で部屋には小さいながらもシャワールームにトイレまで付いているのでとても落ち着く。Wi-fiが無いのを除けばこれ以上無いほど快適だが昨日同様食器がないのでスーパーではそれを前提にした買い物をしなくてはならないな。
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シャワー洗濯したけど物干し場はないのでハンガーに掛けて室内に干しておく。そしてスーパー。1リットルビールは相変わらず冷えてないのが売られている。ビールは必ず冷やして売っているのは日本の常識で、こちらでは通用しない。郷に入っては郷に従え、冷えてないビールでも飲めないよりはずっと良い。大きなマスカット葡萄を初めて買ってみる。トマト、パンに飲むヨーグルト4個。今度はりんごジュースの1リットルパックを買ってみて、これは明日持ち歩く。全部で8ユーロと少し。アルベルゲがないと出費がかさむ。
マスカットは想像より硬くて、でもそれがお菓子みたいにプツンプツンと食べられたので買い物レパートリーがひとつ増えた気がした。飲み食いしたら暇だらけなので、またさっきのカフェ「前」に行ってネットで時間つぶしをする。今日はトマールを経由しなかったので一日短縮できた。明日はいよいよファティマ到着だ。長かったなー。
Fatima22 ファティマ到着 Fatima
7/18 Caxariasのホステル、パンと飲むヨーグルト3本で朝飯。最近はこの飲むヨーグルトが気に入って良く買っている。普通のヨーグルトはスプーンが必要で食べた後のスプーンは再利用のため綺麗にしないとならないけど、これなら飲むだけで済むので簡単。 -
歩き出すと道沿いにトマールで開催される闘牛のポスターがあった。ポルトガルにも闘牛の文化があるが、スペインでは牛を殺してしまうのに対し、ポルトガルでは殺さないと聞いていたので少しはマシなんかなと思ったが、ラテスのアルベルゲでお世話になったアナにメールで聞いたらポルトガルでも牛は殺してしまうそうだ。日本から取り扱う闘牛の場面はオブラートに包まれて闘牛士の格好いいところばかりがクローズアップされるが、本当の闘牛はすっごく残酷なのを現地のテレビで見ている。こちらでも闘牛は賛否両論があるそうだが、あの映像を見たら反対する気持ちは凄く分かる。それでも闘牛を支持する人間の気持ちが理解できない。私は現地のテレビでしか見たことがないが、残酷で凄いですよーホント。
今日、ファティマに到着してしまうので、食べながら今後の予定を紙に書きながら綿密に立てる。ファティマには2泊してからバスでサンチャゴかA Corunaへ移動し、A Corunaで世界遺産のヘラクレスの塔を見物してからフェロールへ移動。どちらかで一泊してから歩きだす予定。イギリス人の道を5日間で歩き終えてからフィステラ・ムシアの道を歩くと合計で凡そ12日ほど必要。巡礼最期の地ムシアでは完結祝いとしていつも3泊入れてるので全部で半月掛かりそう。帰国のためにマドリッドへ移動するのが8月6日なので合計あと18日か。2、3日の空白が出そうな気がするが上手く調整できるかな。 -
7時20でっぱつ。上り下りが何度も繰り返されて、さすが山の中の聖地ファティマが近くなったと感じる。4時間歩いた所に急坂が現れた。およそ200mくらいの長い急坂で直線で上る一番苦手なタイプだ。炎天下、一歩一歩杖を突きながら休むことなく上って行き、半分まで登った所で頂上付近に木陰があるのを確認できる。てっぺんまで上ったらあそこで休もうと頑張る。
更に近づくと木陰で休んでいる巡礼が3人いるのが目に入った。私が上ってくるのをずっと眺めていたようだ。「ボンディア」ポルトガル語のおはようだが、夜に会ってもこれしか言えない。ポルトガルの男3人組でなんと三世代の家族だった。じいちゃんに父親と息子。へー、これはまた珍しい組み合わせがいたもんだ。親子は時々目にするけど三世代は初めて会ったよ。素晴らしいな。じいちゃんは私より少し上に見えた。どこからスタートしたのか聞き逃したが、ゴールはポルトだそうだ。ファティマまではあと5キロだと教えてくれる。互いに「ボンカミーニョ」と言いあってバイバイする。
どっかの町外れに入って来ると日本で言えば公民館のような建物の外で老人のグループがランチをしているようだ。その中の一人が私に気付いて「ボンカミーニョ」と言ってくれたら、他の老人もみんな同じように声を掛けてくれたのが嬉しかった。オブリガード。 -
昨年寄った町のパン屋がさっぱり現れないので、次に出てきた大き目の町がそれかなと思っていたのでファティマだと気づかなくて、でも形に特徴のある大きな十字架をてっぺんに頂いた教会が遠くに現れたのでファティマだと分かった。とうとうファティマ到着~。フランス・スペイン国境の町Irunを出発してからスペインを横断しポルトガルは3分の2を縦断、64日掛かった。距離にして凡そ1300km。長かった~。
聖地ファティマなので取りあえずバジリカへ行く。教会の中は今日も沢山の人たちでいっぱいだ。マリア様に会ったという三人の子供たちの墓を訪問。二人は預言通り早死にしたので並んでいるが、もう一人は長生きしたので聖堂の反対側に埋葬されている。と、これは勘違いだったと気づくのは明日だ。 -
広場に戻ってフェイスブックに投稿するための写真を撮ってもらう。そのあとやることは明後日サンチャゴへ戻るためのバスの手配だ。バスターミナルは昨年見かけたので覚えているから広場から直行。乗る日にちと行き先を書いた紙を見せてすんなり買うことができる。20-07-2017 09:15 45euro とチケットに打ち出された日付を確認。サンチャゴには18:15に到着予定。これで戻る足はオーケーだ。
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さて、明後日はこれで完璧なので次は今晩の宿探しと忙しい。途中であったカプチン会修道士が教えてくれた宿カプチーノを探す。ファティマはそんなに広くないし道も単純なので迷うことなく辿り着くことができる。でもこれって無人ぽいんだけどな。扉は閉ざされてるし人の気配もない。ホームページで見たのは賑やかな写真で紹介されていたので実際とは随分違うようだ。宿泊料金はホステルと同程度のようなので、泊まれなくても惜しくもないかな。どっちみち泊まることは出来なそうなので、第二候補のSao bent Labreへ歩いていく(歩くっきゃないけど話のリズムで「歩いていく」)。
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Labreの門を入ると丁度、女性巡礼を案内している人がいた。クレデンシャルを見せて宿泊をお願いする。2泊したいと申し出るが1泊のみとのこと。じゃぁもう1泊は安いホステルでも探すか。昨年と同じ部屋へ案内されながら「昨年も泊まって昨年はこうで今年はこうだ」と言ったら急にフレンドリーになって、2泊がオーケーになった。カプチンが駄目になったので明日は25ユーロのホステル泊まりと思っていたのでこれはラッキーだ。このアルベルゲは徒歩で辿り着いた巡礼しか泊めない決まりがあって、無料で泊めるとの情報もあるが現在はドナティーボになったようだ。それでも2泊なら10ユーロで済んでしまうので大助かり。ベッドは昨年と同じ、扉のすぐ近くに決めた。部屋には一人先客のおじさんがいて、何故か買ってきたビールをペットボトルに移している。なんでかな?
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シャワー洗濯して買い物へ。ここからは少し離れた所に大きなスーパーがある。今日も定番の常温1リットルビール、パン1袋にゴルゴンゾーラチーズとスイカじゃなくて珍しくカットされたメロンを買ってみる。おやつにスナック菓子で6.32ユーロ。さてこのメロン、食べて見たら間違ってカボチャを買ってしまったかと本気で思ったほど硬い。でも味はほんのりメロンなのでやっぱりメロンのようだ。キッチンに砂糖があったので振りかけてレンジでチンしてみるがやっぱり硬いし美味くもならない。スペインおじさんがやって来て「ボンダラベッチョ」と声をかけてくれるのが虚しく感じる。勿体ないのでゴリゴリ音を立てて食べきるが、これは失敗した。何が失敗かと言うと夜中に腹具合が悪くなりトイレで二度戻してしまった。食あたりだと大変だけど単なる消化不良だけらしいのでまだ良かった。カットメロンなんだから店が切った時点で硬すぎなのが分かるだろう。それとも鉈で切ったので分からなかったのか。スーパーに文句言いたくなった。
このアルベルゲは特定の建物でしか Wi-Fi 電波が捕まえられないが、そこはまだ鍵が掛かっていて入ることは出来なかった。でも外の椅子に座って試したら昨年設定したパスワードが効いて、問題なくネットができたのでサンチャゴの宿を予約しておこう。Booking.comで検索すると定宿のメノールはフルなのか出てこないので、前から気になっていたアルベルゲ、ルーツ&ブーツを取ることに成功。Bookingcomは日本円で決済なので2,166円の17.85ユーロと半端な料金だった。18ユーロってことかな?やっぱり二段ベッドの10人部屋。明日はファティマでのんびりと骨休めの一日にする。
Fatima23 ファティマの休日 Fatima -
7時半、濃霧の中、取りあえずバジリカへ行ってみると早朝でもミサがたてられていたので途中からだけど与ってみる。大きな聖堂には朝の早い内から多くの人が与っているので、今さらながらだがさすが聖地と感心する。ミサが終わってからマリア様に会ったという子供の墓に書かれている名前を改めて読むと並んでいたのはヤチンタとルチアで女の子同士だ。離れた所に埋葬されてたのはフランシスコだった。フランシスコは男の子なので長生きしたのは修道女だから変だなと思ってググったら並んで埋葬されてるのは女性二人で亡くなった時期は関係なかった。フランシスコ一人ぽっちで可哀そう。
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ミサ後は近代的で巨大な聖堂へ入ってみたり土産物ストリートへ行ったりバスセンターへ行ってネットに繋いでみたりして時間を潰す。町には修道服を着た男女がアチコチ歩いてる。きっと世界中から聖地ファティマにやって来ている。バスセンターは近代的ぽいのに電光掲示板のお知らせなんてなくて、いちいちチケット売り場の女性がバスの発着をアナウンスしている。ポルトガル語なんて分からないので明日のバスに乗るのに一抹の不安を抱く。バスはリスボンからやって来るのかここが始発なのかも分からないし、遅くとも30分前にはやって来て情報収集に努めるのが良さそうだ。
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胃の調子が戻らないので日本ならおかゆだろけど、ここはポルトガルなので胃に優しいスープが飲みたい。お土産屋やレストランが立ち並ぶ賑やかな所へ行ってスープを飲ませてくれる店を探すが、どこも食事の提供は11時からだそうだ。昨日、宿のカプチーノを探してるときにマックの横を歩いたのを思い出したので、マックなら早朝から深夜までやってるだろうと少し離れたマックまで歩いて行ってみる。オープンはしているが、相変わらずマックの注文は券売機みたいなのを操作しないとならなくて分からない。いつものように直接店員の所に行ってスープを注文。他には?と聞いているようなので、小さめのバーガーを指差すと、時間前なのでノーらしい。ここも本格的なハンバーガーみたいのは11時にならないと提供されないようだ。じゃぁ他に何を注文しろと?飲み物か?スープだけしか飲まないのだから飲み物はいらんだろう。大きなカップスープが1.9ユーロ。
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スープを飲んでも腹の調子はいまいちだったのでトイレを探す。さすが聖地ファティマで大きくて掃除の行き届いた公衆トイレがバジリカの周辺に幾つもありトイパーも完備していたので感心する。もちろん無料だ。スペインもポルトガルも公衆トイレなんて滅多になくて、駅のトイレさえ有料だったりするのでやっぱり聖地ファティマはトイレも別格だった。ちなみにALSAの長距離バスはトイレも有料だしここのバスセンターには無料のトイレはない。
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歩き回ったら腹も復活してきたようで空いてきた。朝、スープを捜し歩いてた時にチェックしといた安いプレートを食べさせる店に行って見る。親父が私を覚えていて「ソパ(スープ)があるよ」と言ってきたが「マックで飲んだ」と身振りを交えて答える。外のテーブルでチキンのプレートを頼む。サラダ、チキン、米とポテトが一枚のプレートに載っていて、これで5ユーロは安い。コーラを飲んでも6.5ユーロ。他の店もプレート料理なら6ユーロほどで提供しているし、ポルトガルは料理が安いのを思い出した。
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他に行くところないし、バジリカ周辺をうろつくしかない。土産物屋を覗いてみたり火事場みたいになってるロウソクコーナー見たりする。ここはファティマを訪れた人たちが願い事をするのか、売店で買ってきたロウソクを灯すところだ。あまりに多くのロウソクが立つので炎が炎を呼び時々こうして火事場みたいになってしまうようだ。当然、この近くのロウソクはどろどろに溶けてしまっている。
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ファティマは膝で進みながら祈るスタイルがあるようで、そのための道まで作られている。数人ながら挑戦している人たちがいる。みんな痛そうでヒーヒー言ってるように見える。両脇を家族に支えて貰いながらやってる人までいるので止しゃぁ良いのにと思うがファティマに来たらこれやりたいって人なんだろな。3時に英語のミサが外のマリア様出現の聖堂で始まったので最初から与ってみる。天の邪鬼カトリックだけどやっとファティマでまともなミサに与れた
教会裏を抜けてアルベルゲに向かう途中には大きな公園があって、そこにはキャンピングカーやテントを張って寝泊まりしている人たちがいる。みんな節約して聖地巡礼をしているんだろう。バックパックを背負った人が前を横切ったとき、私のホタテ貝が描かれたTシャツに反応して話しかけてきた。アルベルゲに行ったが断られたそうだ。ここのアルベルゲは歩いて来たことが証明されないと泊めないんだよなー。歯が2,3本欠けてるので更に気の毒だけどこの人はクレデンシャルを持っていないのかも知れない。半分浮浪者ぽいのでちゃんとした巡礼ルートを歩いているのでもないのかな。 -
アルベルゲに5時ころ戻ってネットしていたら、珍しく昨年リスボンでお世話になった千春さんが私のフェイスブックに投稿してくれて、ファティマお勧めのレストランを教えてくれる。昨日、買い物したスーパーの相向かいだったのですぐ近くだ。腹の調子も戻ったことだし行ってみよう。ポーク、目玉焼き、ポテチが載ったプレート料理でビールを足しても7.5ユーロだった。店の人はパンとコーヒーを薦めてるようだが別料金らしいのでいらない。ポテチは食べ切れなかったので紙袋に入れて持ち帰ることにする。今日は病み上がりだけど珍しく肉をいっぱい食べられた。歩いてないのに栄養取り過ぎ。
今晩のアルベルゲは私の部屋に一人と別棟に女性が一人泊まっているようだ。ここは男女別。二人とは7時半でもまだ顔をあわせていない。靴の溝がつるつるになって来ているのでナイフで溝を掘り出したら手元が狂って腿に刃が当たってしまう。ちょっとだけ血が滲んでいるが大したことにならなくて良かった。切れないナイフもいいことあるんだな。これがカッターだったらズバッと行っただろうと青くなる。溝堀りはもう止めておく。
余談だが、四国遍路のブログを読んでいたときに、途中で靴を買い替えた女性が店員さんに言われたそうだ。遍路道1200kmを歩くには靴は3足必要ですと。嘘言うんじゃないよ、私のこの靴は昨年も巡礼に履いたので2回で合計3000km以上を歩いている。1200kmで3足~!?きっとその店員さんは巡礼したことない人だろう。 -
夕方になったころ、やっと同室の青年が戻ってきた。30代くらいかな?いきなり握手を求めてくるフレンドリーさ加減。自転車でポーランドを出発して11ヶ月掛けてヨーロッパ中を旅するらしい。もちろん会社は辞めて来たが、戻ったら会社に復帰して良いと言われてるそうだが良く分からない。そんな都合のいい会社あるのかな?
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夜のロウソク行列に行こうか迷ったが、ファティマを訪れるのもこれが最後かなと思い、結局行くことにする。9時半になると教会の鐘が盛大に鳴らされて、これから始まるよーと言う事らしいので暖かくして出かけていく。昨年はみんなが持っているロウソクがどこで手に入るか分からなかったが、今回は昼間ロウソク売り場を見ていたので知っている。一番小型のロウソク(と言っても長さ30cm)と風よけの両方買っても0.7ユーロ。代金は自分で箱に入れる方式なのでお釣りなんてないから半端は誰もが寄付だろう。大きなロウソクとプラスチック製の立派な風避けが両方でたったの90円もしないとはね。極太で60cmの巨大ロウソクでさえ2.7ユーロぽっち。日本円で320円ほどだ。四国のお遍路は寺で書いて貰うだけの御朱印が300円+ロウソクやら線香やら納め札などが必要らしい。それが88箇所!もっと巡礼のことを考えてくれない限り世界遺産の道は遠い。
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風が強くて風よけがあっても頻繁に火が消えてしまう。そのつど近くの人からもらい火を続ける。もらい火って隣家が出火した煽りをくらって自分ちが燃えちゃうことだよな。「もらい水」なら詩的だけど。周りのみんなも同じ「もらい火」を盛んにをやってる。各国からの巡礼が一人ずつ先唱してはロザリオを延々と続けている。長いよ、きっと規定以上やってる。それが終わるとロウソク行列の始まり。大きな光る十字架を先頭に、なんだか分からないグループが続いてそのあとに一般がロウソク片手に行列を作る。昨年は気にならなかったが、今回は行列奉行がやたらとやかましいな。広場を一周して最後に司祭の「グッナイ」と言う言葉で締めくくられるのが粋だ。時間を見ると10時25だった。真っ暗けの公園を突っ切ってアルベルゲに戻る。
今日はファティマを歩き回ったので、万歩計の数字は23,401歩になっていた。明日はサンチャゴへ戻り明後日からイギリス人の道とフィステラ・ムシアの道を目指す。残り240kmは長いのか短いのか。
Fatima24 サンチャゴへ Santiago de Compostela
7/20 同室の兄ちゃんは7時からポーリッシュ(ポーランド人)のミサがあるからと出て行った。もう一人の女性巡礼もポーリッシュだそうだ。ポーランド人って本当にいっぱい巡礼している。さすが数代前のローマ法王を輩出したお国。今日も部屋でパンとミルクの簡単な朝食を食べて出発。郵便受けみたいなドナティーボ入れには2日間の気持ちで10ユーロを入れる。バスターミナルへはバジリカの中を通り越して行くのでポーリッシュのミサを少しだけ覗いてみる。今日も朝からロウソクコーナーには沢山のロウソクが灯されていた。
バスターミナルへは30分前に来ればいいだろうと思っていたが、結局何もすることがないので1時間15分も前に着いてしまった。ターミナルのトイレは有料だったけど、ここはプチ町外れなので外で野点(のだて)しても問題ない。 -
9:15の出発を待ってるが、電光掲示板もないしアナウンスも何言ってるのか分からないので時間が近づいてくるといちいち外に出て動きのあるバスを確認している。7分前になってやっとALSAのバスがやって来たので一安心。フロントガラスに張られている紙を見たら「リスボン→コルーニャ」だった。サンチャゴを通り越したコルーニャが終点なんだ!!それが分かっていればコルーニャのオスタルを取ったんだがなと惜しくなる。調査不足のお陰で日にちも運賃も損したことになった。ここからの乗車は私一人だけのようで、運転手はスマホで私を確認していたので、ちゃんと連絡は付いているらしいのが分かる。バックパックと長い木の杖を車体のトランクルームに放り込んで乗り込む。701号車でシートは46番と指定されていた。そのシートの折りたたみテーブルを開けたら乾いたゲボが掃除されずにそのまま残っていたのでパタンと閉めて隣の45番シートに座ることにする。
定刻の9時15に出発し10時10コインブラのターミナルで乗客が数人乗り降りした。ポルトのターミナルは予想どおり周りに店もトイレもない場所だった。すぐ地下鉄駅が下にあるのだが、そこに行ってもトイレは無かったのは昨年調査済み。今回は運転手がどこに行って休むのか後をつけていく作戦を考えてあるので実行する。5分ほど歩いた先にあるカフェに入った。運転手さえこんだけ離れた所まで来ないと休めないのか、このターミナル何とかしろよ。ここまで来ればカフェが何軒もあるので、自分もそのうちの1軒のパナデリアに入ってコーヒーとカステラを注文してトイレも借りる。バスのトイレは有料で1ユーロだ。ここなら1.5ユーロでトイレも借りられるし軽食だって食べられる。もし次があるなら絶対にこのコースだ。 -
言葉が通じなくて、スペイン語のまま「カフェ、レチェ」と言ってたら小さいコーヒーが出てきた。これじゃなくてでっかいので飲みたいんだがな。お姉さんが「コスタ」とこのコーヒーの名前を教えてくれた。ラコスタのコスタか、でもすぐ忘れるだろう。
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バスターミナルに戻るとコンチャ(ホタテ貝)をバックパックに下げたおばちゃんが二人いたので「アンニョンハセヨ」と話しかける。韓国かと思ったが台湾だった。意外や一人の女性は日本語が上手で日本語ですらすら話せるので嬉しい。もう一人は女性なのに薄毛が激しくて気の毒なよう。サンチャゴ巡礼を終わってリスボンにでも行って来たのかな?いや、バックパックを背負っているので、ここポルトからバスに乗る人のようだ。サンチャゴのバスターミナルに着いてから一緒に写真を撮ってバイバイする。二人はメノールに予約してあるそうだ。
まずアラメダ公園を目指す。7月25日のサンチャゴの日が近づいているので、アラメダ公園には賑やかな電飾を付けた屋台がいっぱい並んでいて祭りがもう始まっているようだった。公園を突き抜けて行くと今晩の宿、ルーツ&ブーツがある筈だ。若い子が管理人で他にも若いスタッフがいて活気の感じられるアルベルゲだった。案内されたのは二段ベッドの上だったので残念。この宿は古ーい屋敷をそのまま利用しているようなオンボロアルベルゲだった。シャワーなどはリニューアルされていたが、独立したキッチン小屋(写真)は昔のスペインの暮らしはこんな感じだったんかなと思わせるようなキッチンだったがコンロは現代風。まぁ経験としたら悪くはないかな。入口に干してある洗濯物が一層哀愁を感じさせる。って、そりゃ私の洗濯物ですがな。 -
シャワー、洗濯したらスーパー探し。教わったスーパー方面へ歩いていくと、ここはフィステラへの道だと気づく。なんだここだったのか。白ワイン、バケツ野菜、トマトにチョコパンを買って帰る。キッチンでは若者中心にみんな立派な料理を作っているので驚いた。トマトを持って立っていると女の子がスペースを開けてくれたのでトマトをカットしてバケツ野菜の中に投入して私の調理はおしまい。外のテーブルでのんびりと飲み食いする本日最良の時間。日当たりはいまいちだが風が強いので洗濯物はすぐ乾いてくれたので取り込んでおく。このタイミングが結構大事で、もう少し乾かそうと放っておくと泣きを見る可能性がある。
明日の予定をまだ決めかねている。おおまかにはア・コルーニャに寄ってカミーノ友達のアナの会社を訪問してから世界遺産のヘラクレスの塔を見て、イギリス人の道の出発点フェロールへ移動する作戦だが、どうなることやら。フェロールのホステルを予約しておきたいが、コルーニャからフェロールへの電車時間がはっきりしないので、どっちに泊まるかが決められない。明日、駅へ行って時間を確認してからの話になるだろう。フェロール行きの電車が遅すぎるようならコルーニャに泊まることになるかな。
ポルトガルの道、総括的な。。。
イルンからサンチャゴ迄歩いて、そのままファティマ目指して出発したはいいが、青い矢印が乏しくて毎日道に迷う。それでもポルトガル国境のTuiまでは向こうからやって来る巡礼がわんさか居るので、どっちに行ったら良いか判断しかねる分岐では巡礼が来るのを待つ手が使えた。それ程来る。
Tuiを過ぎてポルトガルに入ると巡礼は半分以下になったので、待ってても来ないから自力で探すしかなくなる。更に、毎日歩いてても道連れは絶対に出来ないのが分かってるので、こっちの方がずっと精神的ダメージになった。サンチャゴへ行く人達がアルベルゲで再会を喜んでいる姿が羨ましかった。もうポルトから海沿いルートを歩いてサンチャゴへ帰っちゃおうかとさえ考えたりした。
ポルト辺りから青い矢印に加えて立派な道標まで見られるようになり、俄然歩き易くなった。道連れなんかいなくても絶対にファティマまで行くんだと腹も決まって、あとはもうひたすら歩き続けるだけの修行のような毎日。この気持ちは2015年に最初に巡礼したフランス人の時の気持ちと似ている。 -
こんな気の持ちようでも救いになったのはすれ違う巡礼と暖かく迎え入れてくれるオスピタレロ(ラ)の存在だった。特に、ラテスでの心温まるパーティーは忘れらない。このアルベルゲで当日の管理人当番だったアナ夫婦とはフェイスブックで今でもやり取りが続いている。(写真の二人)
過去の巡礼で連続三回も故障が出たので今回は無理をしないように心がけたために予定より最大5日遅れたが、体が暑さにも慣れて本調子になってからは30km近く歩くのが数日続いたのと、トマール経由を止めて直接ファティマを目指すルートを選択したので2日取り戻す。これなら予備日を使えば当初の予定通り歩ける可能性が出てきた。明日からは、イギリス人の道でみんなと同じ黄色い矢印を追って同じ方向に歩けるのが楽しみ。
イギリス人の道へつづく
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旅行記グループ 歩く歩く歩く 2019
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