2021/04/03 - 2021/04/03
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短い記録である。
福岡市の中心部にはさまざまな史跡が残っている。令和3年4月初め、黒田官兵衛の墓所がある崇福寺などを訪れた。
(2021.06.18作成開始)
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令和3年4月上旬の土曜日。桜はまだ咲いている。のんびり歩いて福岡市中心部にある史跡などを訪れる。
JR博多駅の北を御笠川が流れている。その左岸に江戸時代に寺が集められた一画がある。とりあえず駅から御笠川の川べりを北へ向かう。
写真は御笠川に架かる緑橋の少し北の御供所都町通り(ごくしょみやこまちどおり)。 -
寺と寺の間の道を歩いて行く。右側が御笠川。
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道は西門(さいもん)通りにぶつかる。右折して御笠川に架かる西門橋を渡る。
橋の右手奥に昔の親柱と思われる古い石柱が建っている。「西門」のいわれは、今通って来た道沿いにある聖福寺(しょうふくじ)という鎌倉時代初期に創建された日本最古の禅寺のかつての西門に由来する。 -
西門橋を渡り御笠川の右岸を少し河口方面へ行くと古跡「濡衣塚(ぬれぎぬつか)」がある。
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中央部には梵字が刻まれた巨大な石碑が立っている。
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この塚は奈良時代まで遡る悲しいエピソードに由来するらしい。石碑は、元は先ほど通ってきた西門通りの近くにあったとのこと。
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濡衣塚から昭和通りを北東へ進むと崇福寺(そうふくじ)がある。
臨済宗大徳寺派の寺院。当初は大宰府にあったが、黒田長政が筑前の藩主になると、現在の千代町に移転させた。福岡藩主黒田家の菩提寺である。
かつての伽藍は海岸まで続き広大な寺域を誇ったが、福岡大空襲により灰燼に帰した。崇福寺 寺・神社・教会
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ひときわ目を引く崇福寺の山門。
県指定有形文化財。かつて福岡城の本丸表御門であったものを、大正7(1918)年に陸軍により払い下げられ崇福寺境内に移築された。二層造で本瓦葺の切妻造。 -
反対側から見た山門。
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山門をくぐって左側にある旭地蔵尊。
随乗坊湛慧が横穴を掘って隠棲しそのまま座位の姿で息絶えたとされる地に石塔が立てられ、のちに地蔵が祀られた。崇福寺が現在の地に移転した際に地蔵も共に移された。
日切地蔵とも呼ばれ、願掛けのお地蔵さんとして崇敬を集めており、百度参りの地としても有名。 -
崇福寺の唐門。県指定有形文化財である。以下は福岡市のウェブサイトより。
保存状態はほぼ良好であるが、細部には破損、荒廃の跡が認められる。現在は瓦葺であるが、もとは檜皮葺であったのではないかともいわれている。
またこの門は旧名島城※の遺構であるとされているが、桃山時代の作柄そのままではなく、江戸初期に改築されたものと推定される。
※現在の福岡市東区名島にあった城。 -
寺の中心部は非公開のようだ。この写真の門から奥は立ち入り禁止。
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奥には美しい建物が建っている。庫裏(書院)らしい。
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山門手前の道路に面した場所に「頭山満先生之墓所」と記された碑が建っている。
戦前の大物右翼政治家で満州と関わりが深かった、くらいしか思い浮かばない。 -
崇福寺の墓地の一画に「玄洋社墓地」と記された碑が建つ。
頭山満(1855~1944年)は、明治から昭和前期にかけて活動したアジア主義者の巨頭。玄洋社の総帥でもある。号は立雲。 玄洋社は、日本における民間の国家主義運動の草分け的存在であり、後の愛国主義団体や右翼団体に道を開いたとされる。また、教え子の内田良平の奨めで黒龍会顧問となると、大陸浪人にも影響力を及ぼす右翼の巨頭・黒幕的存在と見られた。( ウィキペディア) -
前の写真の奥に二基の墓が並んでいる。二基のうち左が頭山満の墓。
調べてみると、頭山満の出身地は現在の福岡市早良区西新町である。
右側が来島恒喜(くるしまつねき、1860~1889年)の墓。
来島は玄洋社の元社員。大隈重信の条約改正案に反対し、明治22(1889)年10月18日、外務省からの帰路にあった大隈が乗る馬車へ爆弾を投げつけた。爆弾は馬車の中に入り、大隈の足元で爆発した。来島はその場で短刀で喉を突き自害した(享年29)。大隈は命はとりとめたものの、顔と手に軽症、右膝とくるぶしに重症を負い、右脚を切断することとなった。(ウィキペディアより)
来島も現在の福岡市出身である。
高校日本史の詳しい参考書であれば、来島恒喜の名前が載っているだろう。
崇福寺を訪れての思いがけない発見である。 -
このあと黒田官兵衛の墓所へ行く。その前に少し早めに昼食を取ることにする。
崇福寺のすぐ近くの店に初めて入る。ふる家 グルメ・レストラン
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ちゃんぽんと餃子を食べた。ちゃんぽんは熱々で野菜(主にキャベツ、もやし)がたっぷり入っている。麺の量も多い。小さいサイズの餃子も美味しい。
どちらも家庭的な味と言えそうだ。飽きがこないリピートしたくなる美味しさである。 -
黒田家歴代墓所の入口・北門。見学者はここから入る。
黒田孝高(黒田官兵衛、如水)や正室の櫛橋光(照福院)、長政、弟の黒田熊之助をはじめ、4代藩主・綱政、6代藩主・継高、7代藩主・治之、9代藩主・斉隆、10代藩主・斉清の墓碑がある。藤水門(次の写真)で仕切られた一郭が黒田家の墓所となっている。
なお、2代藩主・忠之、3代藩主・光之、8代藩主・治高の墓所は福岡市内の東長寺にある。福岡藩主黒田家墓所 名所・史跡
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墓所の奥にある藤水門。奥側が崇福寺の境内。現在この門は閉ざされている。
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北門を入ったところに利用案内が掲示されている。
現在この福岡藩主黒田家墓所は福岡市が管理している。公開は土日のみで10時00分~16時00分である。 -
案内の地図パネルも傍らにあった。これは本来は昭和通りに設置されていたようだ。
墓所へ行くには先ほどくぐった山門から一旦昭和通りに出て、北側の細い路地を回り込まなければならない。 -
墓所の中には詳しい解説板が立てられている。
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一段高い場所に墓石が整然と並んでいる。
当初の墓所は現在の5倍以上あったが戦災で焼失、戦後に改葬、合祀され縮小された。新たに北側に土を盛り墓所を築造。なお、長政の墓碑などはこの時に新しく作られた。後にまた再整備され、門(藤水門)、案内看板などが新しく設置された。(ウィキペディア) -
黒田孝高(官兵衛、如水)公の墓碑。
「石塔には景轍玄蘇(けいてつげんそ、聖福寺第百九世、日朝・日明交渉の掌にあった外交僧)の撰文が刻まれ、建碑当初のものとして、貴重である。」 -
黒田孝高の嫡男・長政公の復元された墓碑。コンクリート製のようだ。
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墓所の奥には古い墓碑の一部と思われる石が置かれている。写真右の笠の部分は長政公の墓碑のものだろうか。
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帰路はJR吉塚駅方面へぶらぶら歩く。
黒田家墓所の北門から昭和通りへ至る細い路地に面して大徳湯という銭湯がある。 -
昭和通りに面した九州大学病院の入口。石造りのアーチが美しい。解説板の類はないが、かなり古い遺構であることが見て取れる。
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地下鉄箱崎線・馬出九大病院前駅の近くにも古い門柱が遺されている。
馬出九大病院前駅 駅
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博多駅の隣のJR吉塚駅から列車で博多駅へ帰る。
吉塚駅 駅
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吉塚駅のホームに「或る列車」というイベント列車がたまたま入線していた。
【了】
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