島旅♪　廃墟の島へ探検だ！九州最後の炭鉱の池島（第二の軍艦島）へ

2020/12/15 - 2020/12/15

さて、みなさま「池島」ってご存じですか？
長崎県西彼杵半島の西方約7kmに位置する周囲4キロの小さな島です
長崎の「軍艦島」は有名ではありますが、実は池島もマイナーながら「廃墟の島」です
廃墟と言っても住民の方が129人（2019年10月末時点）おられるので、上陸できる「もうひとつの軍艦島」かな？
いつか訪れてみたいと思っていた、第二の軍艦島！　九州最後の炭鉱、池島へ行ってきましたっ♪

軍艦島より池島の方が島内を自由に歩けるので、ちょっとマニアックな廃墟好きな方は是非～☆お勧めします
まあ世界遺産だもの　軍艦島の方に訪れたいですよね？


φ(..)メモメモ
公共交通機関を使って神浦港まで行くのは大変なので自家用車かレンタカーをお勧めします（バスの本数が少ない）

エリア 長崎市(長崎)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0

• 同行者: 友人
• 一人あたり費用: 1万円未満

旅の始まりは稲佐山から～☆

この時は「晴れ」で「やったー！」と思ったのですが･･･
初雪が舞うとても寒い１日になりました

池島まで行くフェリー乗り場まで、長崎中心部から車で１時間半かかるので

朝の通勤ラッシュに巻き込まれたら、どれだけ時間を要すかわかりません

毎日、池島の対岸から通勤してくる職場の方の情報によると、

「稲佐経由から～式見へ」のコースが遠回りだけど、お勧めというので･･･


おっしゃる通りにレッツゴー

指示通りに進むと　渋滞に巻き込まれることなく、式見に到着したので

この辺りで有名な「式見かまぼこ」を買って朝ごはんにしましょ♪

お店の前の駐車場には、ひっきりなしに車が出入りして人気のほどがうかがえますよ

お店からは湯気がモクモク上がって、美味しそー！

10枚単位で包装してるのかしら？
９時前だったけれど、お店の中にも待ち人有で順番待ちをします

お店の奥の方ではおばちゃま達がせっせと作業中！
これだけの量がバンバン売れるってことよね～

出来立てホヤホヤ
あっつあつでハフハフしながらいただきま～す☆　　美味しー！

これだけでご飯のおかずになるわよ

長崎県民、かまぼこっておやつやご飯のおかずとして食べます
これ、他県の方にびっくりされますよ

そうそう･･･　　神浦港に電話して　本日フェリーが運航するか確認しなきゃいけません

波が高かったりするとすぐ運休になるらしいのでね

港まで行って運休だったら悲しすぎるので、ちょっと確認してみましょ

るるるん～♪　るるるん～♪（呼び出し音のつもりw）
朝は運航するけど、昼からはわからんと

行きはよいよい、帰りは泊り？　　ひひいひひひ～
昨日は運休したそうですよ

「こんなにいいお天気で（この時は）白波も立っていないから大丈夫よ～」と根拠のないりんりん節を炸裂させGO~　

途中、道の駅「夕陽が丘そとめ」 で休憩タイム
ここからの眺めは最高！なので寄り道したい！

名の通り、夕陽の沈む時間に合わせていくと吸い込まれそうなくらいの大きな夕陽を見ることができますよ～

曇り空で時折陽が差す幻想的な光景が広がっていたので、ブルブル震えながらパチパチ写真撮影開始！　

あの向こうに見える島にフェリーで渡るんですよ　　ポコポコと奇岩がみえますね～

長崎県西海市外海（そとめ）地区周辺の海を角力灘（すもうなだ）と言います

ひとつひとつの島にもちゃんとした名前が付いているなんっておもしろいですね～

１番大きな島が今から訪れる池島　　その手前の島が　母子島（はこじま）　その左の穴が空いてる島は大角力（おおずもう）

他にも　小角力（こずもう）　蟇島（ひきじま）等　お相撲さんのようなネーミングが可愛い



一通り、お写真撮ったらお弁当を買って行くことにしましょう♪

池島探検でランチをする時間がないかもしれないのでね

長崎市中心部から寄り道しながら1時間30分で神浦港に到着しましたっ！

漁船が停泊する小さな港町

駐車場というオサレなものはありませんので、海岸沿いに適当に車を止めましょう

アクセルとブレーキの踏み間違いはダメよ
そのまま海にドボンしちゃいますからね（オソロシヤ～）

ペタペタとたくさんの貼り紙で中の様子が全く見えない！
窓口に誰かいるの？　　暗くて見えないわ　


お！GOTOトラベル地域共通クーポンも使えるみたいですぞ！
窓口で大人：420円をお支払い　チャリ～ン

りんりん　「帰りは大丈夫ですかね？」

窓口　「運航予定です」

ホッ♪　　　これで安心して池島に行けるよ＼(^o^)／

昭和感プンプンの簡素な待合室
場末の船着き場って雰囲気で椅子もボロボロ破れて放置！

待合室には私たち3人だけしかいないし、まさかフェリー貸切りだったりしてw

こちらで、「池島ウォーキングマップ」を頂いて廃墟の島旅のスタートを切りますよ

想像よりも大きかった「フェリーかしま」
これから30分の船旅でワクワク

長崎市からだと池島に行く船は「神浦港」と「瀬戸港」から出航しています（佐世保市からも運航中ですが、それは割愛）

神浦港を選んだのは単純に長崎市内から近かったから

神浦港からのフェリーも瀬戸港からのフェリーも同じ船を使っているから欠航率は同じと思います

この「進栄丸」という漁船？のような小さな船が欠航しやすい？

「進栄丸」は朝と夕方のみ運行する地域交通船になります（乗船時間は15分なのでフェリーより早くて安い）

(ﾟロﾟ; 三 ;ﾟロﾟ)あああ～
酔い止めの薬を持ってくるの忘れたー！
船だけはダメなのよね

30分だけだし大丈夫かな？

2階の客席へ行くと　ｫオ～!!(ﾟДﾟノ)ノ

乗客は私たちのほかに4人だけ

総勢7人ですわよ　　ここが満席になることがあるのだろうか？

出航したら、船内の探検に向かいましょう♪
船酔い！なんってどの口が言ってるんだー！って感じですよね

車は1台だけで（矢印の）車体には「長崎市」と書いてあったので市の職員の方でしょうか

廃墟の島と言っていますが、一応　長崎市の一部になりますケド

真っ白の看板！　映える～

ドライブは頻繁にするけれど、船旅は滅多にしないこと
これぞ、非日常

遠くに見えるのが池島
波しぶきをみていると旅情を感じますな

振り返って･･･　　西海市？長崎市？の山々
これが青空だったら映えるのに～！

船酔いすると言いながらウロウロしたけど

ワタクシの脳内の三半規管よりも「池島に行く」というテンションの方が勝ったみたいね

池島が見えてきましたよ～☆
お友達は客席から写真撮ってるけど･･･

看板からしか見れない景色もあるんだよー！と外へ促すもへっぴり腰で　怖いらしい

うひょおおおお～　大好物だらけだ
この景色は船内からしか見れませんので貴重ですよ

上の方に見えるのが「選炭工場」
島の周囲は４キロの小さな島にこれだけの産業遺産があったとは！



斜面に迫り出すような工場群
繁栄した頃の池島の象徴ですね

港に近い選炭工場から緑のクレーンで船に石炭を運んだということでしょうか

選炭工場をズームしてみましょ　　ほぼ建物が崩壊していますね

「池島炭鉱坑内体験ツアー」で石炭産業の現場を見てみたかったけれど、現在は中止（コロナの影響？）

「まもなく下船の準備を･･･」というアナウンスが流れるのかな～って

のんびりしてたら船内のお客さんは既に下船されてたので

急げ　ε=ε=ε=┌(　･д･)┘

池島港に着いたら、池の口バス停から島内のコミュニティバスに乗車して、１番高台の終点「神社下」バス停で下車

高台から港へ向かって下っていくという作戦をとることにしました

船内の７人中６人がバスに乗車で、最後まで乗っていたのは私達だけ
途中で降りられたバス停の周りは「人が住んでるの？」「民家あるの？」
と、いうような場所だったので（失礼）どこへ行かれたのか？とこの時は思っていました

バス代大人：100円均一で、荷台？にチャリ～ンと置くスタイル



実は･･･　　神浦港でウォーキング嫌いなお友達が、車を船に乗せていきたいと言い出して･･･

え？　歩きが普通でしょ　　車があると小回りが利かず、ちょこちょこ停車して写真撮って、運転して

めちゃ面倒くさいので却下！　　そしたら、バスがあるってさ

仕方ない！そこは私が折れました（プンプン）

車が通れない路地とかにも行きたいのに（こういうことがあるから、単独行動が好き）

神社下に到着～☆
運転手さんはお写真の小屋に入って行かれたので、次の乗車まで待機するのでしょう

アンテナがあるようなのでテレビは見れるみたいね

黄色★池島港から桃色★の神社下までのバスルートは水色
赤色のルートを歩くことにしました

高台とあって、風が強くて寒いー！
厚手のジャンバーの下には厚手のトレーナーとフランネルシャツとヒートテック

あと、モコモコ帽子とネックウオーマと手袋
これだけ着込めば大丈夫でした

絶対外せない8階建てのアパートは見てみたかった
これが全部廃墟だなんって凄すぎる～

上層階と下層階の色が違うってオサレな造り

真正面からド・ドン！　窓が割れ繁栄期の頃の面影もなくなり

この頃ってエレベーターがない時代だと思うので、隣の棟へ往来するための連絡通路さえボロボロで底が抜け落ちそう！

･･･っていうか、歩くと抜けるよね

8階建てアパートの目の前に「池島小中学校！」
生徒、児童は各1名在籍しているみたいです

あまりお手入れされていないみたい

大きな校舎なのに寂しいですね～
平日だったけれど、運動場はガラ～ン

山？と思って･･･　　森林？樹木？草？

山のようだけど･･･

いやいやよくみるとアパートに沿って茂る
うひやあああああ～

凄く立派に茂ったな

池島の大型スーパーだったところは「かあちゃんの店」と名前を変え、島唯一の食堂になっていました

閉山してから開店したというかあちゃんの店

島民の方が食べに行くところがない！という話を聞いて始めたそう

なんってお優しいのでしょうか　　儲けは二の次かもしれませんね


同行の友達が疲れたので、休憩しようと思ったらしいのですが
コロナもあってか？ちょっと入れるような雰囲気ではなかったとか

短時間の散策で休憩なんってありえないわ


そーなんです！　途中から私の趣向と友達の趣向のズレが生じて･･･　　友達とはぐれてしまいまして

喧嘩した訳じゃないケド　ある意味、ラッキーでした（爆笑）

ベランダもこの通り

茂る～茂る～　　どうやったらこうなった？

お写真ではわかりづらいけど、サッシ？網戸？も外れてベランダの手すりに倒れてたり･･･

紅葉した蔦が壮観すぎるー！
敷地内は出入り禁止なので外から見るのみ

このような炭鉱住宅が整然と建てられ･･･　　まるでゴーストタウン

四方八方と張り巡らされている太いパイプは発電所の水蒸気を主に浴場へ

細いパイプは真水を施設や各家庭へと供給するためのもの

この公衆浴場へパイプを通して水を運んでいたのでしょう
目の前にもパイプがちゃんとありますね

入浴料金：100円だし、絶対に行ってみたい場所でしたが、夕方4時からのOPENで中の様子をみることはできませんでした（残念）

屋根は壊れ、枠のみが残された錆びたシャッター街！

軽トラが止まってるところの店舗は、現在も営業中で生活雑貨が所狭しと並んでいました

あまりジロジロ見るわけにもいかず、歩きながらシレッとチェック

2階はアパートだったのかな？

生活雑貨屋さんの隣は電気屋さんだったみたい

商店街の裏側に回ってみると･･･
左が商店街　　右が娯楽施設のようです

この近くには消防団（消防車もありました）や郵便局が現役だったので、池島の心臓部になるのかしら

小さな島にボーリング場があったなんってね
その名も池島ファミリーボール

ボーリング場の入口には懐かしい2層式洗濯機（錆具合がヤバイ）

男女の社交場！スナックエーワンに雀荘の雀王
なんでもあったんですね

レストランモナーク
　　
パチンコ店を探せなかったのが心残りで･･･　　いつか探しに行くわ　

少し先の方に行くと　配管が剥き出しの昭和感タップリの家屋があり
　　

場末感がある路地裏は趣があって、古き良き時代を彷彿させる残骸が残っていましたっ

この頃になると吹雪でカメラが濡れそうで怖いー！

炭鉱マンや機材を運ぶために利用された第一立坑
第二立坑が完成すると排気口として利用されたとか

海沿いを歩こうと方向転換したものの

海風が強くて･･･　　時折、バターン　ガターン　と聞こえて


ヽ(д`ヽ)｡｡ｵﾛｵﾛｯ｡｡(ﾉ´д)ﾉ

風が強かったし　建物の中を風が通り抜けてドアが開閉する音なのかしら？と思って歩ていると

アパートの前に車が止まっているではありませんか

∑((((((ﾟдﾟ;ﾉ)ﾉ

よくよく見ると洗濯物が干してあるので人が住んでいらっしゃるようです

畑で野菜を育て　海で魚を釣り　人の営みと自然の営みを感じゆっくり時間が流れる場所でした

なんの工場だったのかわかりませんが、立派な炭鉱遺跡ですな

寂しげで寂れた工場も池島炭鉱の活況を呈していたことでしょう



＊1959年：池島出炭開始
＊1970年：池島の人口7,776人とピークを迎える

海風にあおられ、ぶっ飛んだ屋根
もう萌え～萌え～スポットだらけで寒さも感じませんよ
こちらは炭鉱電車の修理工場　　当時、ドイツ製の電車は世界最速時速50kだったそう

坑道内は10kあるけど、5kまでしか進めなくて、その先まではマンベルトと言って
人を運ぶエスカレーターのようなものに乗って移動してたみたい

高度成長を支える重要な池島炭鉱だったんですね

＊1985年：年間153万トンの最高出炭量を記録
＊2001年：池島炭鉱閉山（九州最後の炭鉱）

炭鉱住宅跡×炭鉱遺跡　　めっちゃ痺れるわ


＊2003年：坑道内の見学開始

あれ？　　ベルトコンベアがガクンと折れてるぞ～！


＊2011年：トロッコ電動運航開始

なんだ！あれは？　　怪獣が戦闘態勢にはいったように見えるケド


＊閉山してもうすぐ20年　　ほんと最近？まで稼働していたとは！

怪獣と思っていたら、バッタみたいにみえるわね（笑）

バッタじゃなくて「ジブローダー」と言うんだってよ

貯炭場に運ばれた石炭をレールの上を移動しながら掻き寄せて、ベルトコンベアーに積み込んでいました

掘り出した石炭はこの火力発電所施設で燃やし、立ち並ぶ社宅の電気を作っていたということは･･･

島内を張り巡らされていたあのパイプを通っていたということですね

この発電所は1台で3つの役割がありました

①石炭から電気を作る
②池島は水道が通っておらず、海水から淡水に変えた
③発電所から出る水蒸気をお湯に変える

とても重要な役割で、池島の心臓部ですな

港近くの広場に炭鉱マンを地下へ運ぶトロッコが無造作に放置され

傍では数匹のヤギが放牧され、時間が止まったような動き続けているような池島探検でした　

島民の方を見かけたのがひとりだったかな？　車ですれ違った方は3人くらい？

お会いした数より　猫の数が多かった
みなさん、必ず会釈をしてくださるんです！

温かくほのぼのした雰囲気のいい島でした
いつまでも変わらない池島であってほしいな～

池の口バス停に戻ってきました
目の前にある待合所でランチタイムとしましょ～☆

先に到着したお友達はお弁当を食べていまして、私はお弁当の気分じゃなくてパンをGET♪



夕陽が丘そとめで買った、「たいらベーカリ」のパンをつまみに池島談義！
ここが良かったよ～　　ここ見た？　　和やかなひと時を船の出航まで過ごしました

13:17発のフェリーで帰ります　2時間ほどの滞在でしたが駆け足で回りました
寒かったしね～

到着したフェリーに乗船するとき、当然ながら下船する方もいるわけで･･･
私たちが到着したときに出航した方が戻ってこられてて　手には生鮮食品をいっぱい買ってきておられました

池島に行く際は、飲食物は持参されるのがいいと思います（池島港に飲み物の自動販売機はありました）　　


またいつか機会があれば、元炭鉱マンガイドの案内する池島炭鉱坑内体験ツアーにも参加してみたいなあ～

この旅行記へのコメント （4）

• たらよろさん 2021/02/15 21:39:41

  池島って？？

  こんばんは、rinrinさん
  
  いやぁ～、すごい場所をご紹介くださって。
  そして初耳の池島でした。
  なんとなく気の合わない（笑）
  お友達とはぐれて、いっぱい歩けて良かったねー。
  
  廃墟がいっぱいの池島だけれど、
  こうして、人が住んでおられるのにビックリ。
  小中学校に生徒さんがおられることにもビックリ！
  生活しておられるんですねー
  世間ではコロナが猛威を振るい、大変なことになっているけれど、
  この場所だけ時間が止まったみたい。
  
  楽しい旅行記でしたー♪
  
  たらよろ

  rinrinさん からの返信 2021/02/16 22:31:57

  Re: 池島って？？

  たらよろさん
  
  こんばんは(ﾟ▽ﾟ)/
  コメントありがとうございます
  私の大好物は廃墟！
  怖がりなのに廃墟探検が大好きです
  軍艦島は有名ですが、池島はもうひとつの軍艦島というネーミングでテレビ番組が放送されたりするんですよ
  いつかテレビで目にする機会があれば思い出して頂ければ嬉しいです
  お友達とも仲たがい？心の叫びが届いたのか？逸れて正解でした笑

• Pixyさん 2021/01/18 23:48:13

  池島、、、初めて知りました

  軍艦島をチェックしてらこちらの旅行記に辿り着きました。
  池島とてもいい感じですね、軍艦島よりも興味があり是非訪問したくなりました。
  大変参考になる旅行記でした。

  rinrinさん からの返信 2021/01/19 20:22:49

  Re: 池島、、、初めて知りました

  Pixyさん
  
  初めまして！
  コメント＆フォローありがとうございます
  池島、良かったですよ～
  自由気ままに歩けるところが軍艦島とはまた違うおもしろさがあります
  長崎市中心部から距離がありますがレンタカーがあれば上手く回れますよ～